トップへ戻る

MENU

お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

< 古い日記へ   新しい日記へ >

2022.7.8(金) 空の明るいことが

本日は旧暦の6月10日。よって店の犬走りの柱にくくりつけた七夕飾りは、いましばらくそのままにしておこうと思う。

週末が控えている。週末を前にしては、釣り銭の在庫に気を遣わなければならない。しかし現金以外による支払いが増えたせいか、昨年の中ごろより、必要とする釣り銭は極端に減った。現在、釣り銭つくりは、月に1度ほどしかしていないような気がする。

午前、釣り銭とは関係のない用事にて、ふたつの銀行へ行く。会社へ戻ってからは「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様が食後にお書きくださった内容を、コンピュータに入力する。この仕事を2ヶ月分ほども溜めた今年の春には、すべてを整頓するために大苦労をした。以降は毎週、几帳面に行うこととして、今に至っている。

「これだけ暑いと、お客様も、お出かけを控えるのだろうか」などと、あちらこちらの人と言い交わしたのは先週のことだ。しかし明日の「隠居」の席は、今日の午前までにご予約で満ちた。

いきなり隠居へいらっしゃり、満席を伝えられて「ここは予約制の店ですか」とお訊きになるお客様がたびたびいらっしゃる。「隠居」は予約制の店ではない。しかし勿論、予約はお受けしている。そのことにより、日によっては席が埋まってしまうのだ。

夕刻の暑さは耐えがたく、否、窓を開け放てば暑さはそれほどのものでもない、多分、仕事を終えても空の明るいことが嬉しかったのだろう、ウォッカのソーダ割りを作り、夕食までの30分ほどを、本を読んで過ごす。


朝飯 茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、納豆、茹でたブロッコリー、紅白なます、塩もみ胡瓜の「みょうがのたまり漬」和え、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 GILBEY’S VODKA(ソーダ割り)、ズッキーニの酢醤油漬け、グリーンアスパラガスとトマトのソテーとポテトグラタンを添えたポークソテーバターレモンソース、TIO PEPE


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.7(木) タナバタ

きのうの日記を書きながら、誤りを避けるため「新橋 TSUTAYA」と検索エンジンに入れてみた。そうしたところ、この店は今年の1月31日に閉店をしていた。赤坂店も、おなじ日に閉店。「TSUTAYAに用があるなら、銀座線に乗ってギンザシックスの6階へ行ってくれ」ということだろうか。

それにしてもTSUTAYAの、ギンザシックスの広大な店は、賃貸料だけで月に数百万円はかかっていそうな気がする。それで利益を出すには、開店時から閉店時まで、帳場に長蛇の列ができるくらい本が売れなければ採算が合わないように思われる。一体全体、どのようにやり繰りをしているのだろう。

10時より、社会保険労務士のオカザワセキヤさんと話し合いを持つ。13時30分より、販売係の全員と話し合いを持つ。16時より、税理士のスズキトール先生と話し合いを持つ。

ふたりの孫は、夕食を済ませると食堂から応接間に移動をして遊び始める。朝に供えた花と水とお茶を片付けた後の仏壇の扉を開け、カンカンとリンを打ち鳴らし、二礼二拍手一礼のまねごとをしたりする。人が死んでホトケになるかどうかは知らないけれど、この孫の行いに腹を立てるご先祖様は皆無だろう。皆ニコニコと笑っているに違いない。そしてそう想像するのは、生きている者の自由というか勝手というか特権である。


朝飯 焼き鮭、ズッキーニの酢醤油漬け、納豆、ピーマンの網焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱と若布の味噌汁
昼飯 らっきょうのたまり漬を使ったサンドイッチ、ミルク番茶
晩飯 レタスを添えた4種のパテとラタトゥイユパンChablis Billaud Simon 2015


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.6(水) 伊豆治療紀行(6回目の2日目)

伊豆に1泊しての2回の治療では、初日より2日目の方が、電子ペンによる痛みは少ない。それは、1日目の治療により患部が快復をするためと考えていた。しかし今回は、きのうより今日の方が辛さが増しているような気がした。とはいえ今日の治療も昨月までのそれとは異なって、随分と早く終わった。24時間の契約できのう13時に借りだしたレンタカーも、12時30分に返した。

伊豆高原13時20分発の熱海行きに乗り、新橋には15時29分に着いた。家内とは17時30分に伊東屋で待ち合わせることとして、いつもの床屋にかかる。散髪は数十分で完了した。

時間を調整するには、本屋へ行くことが最上である。「桜田小学校の跡地の向こうにTSUTAYAがあったな」と思いつく。「しかしTSUTAYAなら、ギンザシックスにもあったわ」と考え直す。

ギンザシックスのTSUTAYAでは、主に文庫本の、細長く置かれているところが好きだ。今日はそこに、ドナルド・キーンの著作が並べられていた。先般、石垣島では彼と徳岡孝夫による「三島由紀夫を巡る旅」を読んだ。きのう読み始めた中村安希の「食べる。」は既にして読み終えている。時間を調整するには、本を読むことが最上である。

貧乏性により、本はほとんど古書でしか買わない。しかし目の前の「思い出の作家たち」を取り上げ裏表紙を見ると、価格は430円だった。この値段なら、新品も古書も大して変わらないだろう。そう考えてこれを帳場へ運ぶ。次はそれを手に、おなじ階のフードコート”EATALY”で、同級生ウエキコータ君の会社「ルチアーノ」の製造とおぼしき塩レモンのアイスクリームを注文する。そしてこれを食べながら、手に入れたばかりの本を開く。

家内とは首尾良く17時29分に落ち合って、ちかくの中華料理屋で夕食を摂る。そして浅草19:59発の下り特急に乗り、22時前に帰宅をする。


朝飯 「ガスト伊豆高原店」の「よりどりバランス朝定食」、別添えの納豆
昼飯 「手鞠」のざる蕎麦(大盛り)
晩飯 「天龍」の冷菜の盛り合わせ焼き餃子広東焼きそば焼酎「鏡月」(オンザロックス)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.5(火) 伊豆治療紀行(6回目の1日目)

右の人差し指のアカギレは、爪楊枝の先で軟膏を詰め込み、バンドエイドを巻けば数日で治る。しかしバンドエイドを外せば、また切れる。先週の月曜日に石垣島へ向かうときも「また切れる」の直前だった。面倒さから放っておいたその指先は、驚くべきことに、南の島では切れずに治癒してしまった。

木曜日に日光へ戻ると、右の人差し指の先はふたたび怪しくなって、4日後のきのう、遂にまた切れた。今早朝はそこに軟膏を詰め込み、またまたバンドエイドを巻く。

07:45 下今市より上り特急けごん14号が発車。
09:19 北千住着。
09:38 北千住より常磐線の車両が発車。
09:56 東京着。
10:27 東京より東海道新幹線こだま717号が発車。
11:12 熱海着
11:32 JR伊東線の車両が熱海を発車。
12:17 伊豆高原着。

北千住から上野東京ラインで品川、品川から踊り子7号で伊豆高原12:03着、という手もあるものの、品川での乗り換え時間は僅々3分。名古屋で新幹線から紀勢本線に2分で乗り換えた経験があるとはいえ、それは18歳のときのことだ。安全策を採れば、踊り子号は使いづらい。

伊豆高原の駅は、伊豆急行の駅としてはかなり大きい。昼食は、その待合室で済ませた。13時ちょうどに駅前でレンタカーを借り、「伊豆高原痛みの専門整体院」には13時12分に入る。

家内の治療は僕より早く済む。続いて僕が治療室に入る。仰向けになった僕の両膝の皿を先生は両の親指で動かし「良いね-」と言う。次はうつぶせになって、今度は先生は、僕の両膝の両側を両手で掴むようにして、また「良いねー」と言う。続いて先生は僕の左側に回り、背骨を調整しながら「良いねー、この前とはだいぶ違う」と断言した。

9,000ボルトを発する電子ペンは、患部の状態が悪ければそこに激痛を発生させ、悪くなければただ触れているほどの感触しか発生させない。拷問まがいの痛さは、今日は6個所くらいにしか感じなかった。電子ペンを当てる場所も今日は激減し、治療は家内とあわせても90分で終了した。

赤沢温泉のいつものホテルは、15時前にもかかわらずチェックインをさせてくれた。風呂に入り、夜はボトルを入れてある焼鳥屋にて、すっかり寛ぐ。


朝飯 焼きおむすび、茄子の揚げびたし、蕪と胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、モロッコインゲンの胡麻和え、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 東京駅の「紀伊國屋」で購入した「笹八」のおむすび、JAWA TEA WHITE
晩飯 「和居」のあれやこれやそれや、他あれこれ、麦焼酎「いいちこシルエット」(ソーダ割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.4(月) あれば便利

モノにはすべからく簡素さを求める。Tシャツやポロシャツは、ポケットの無いものを選ぶ。不便は承知の上である。先月7日の伊豆行きでは、特に東京駅で伊豆高原までの切符を求める際に、ショルダーバッグの貴重品入れからクレジットカードを取り出すことに難渋した。そして「少なくとも移動をするときには、ポケットのある上着が必要だわな」と考えた。上着は季節に応じて複数を持っている。しかし薄着を好み、重ね着を嫌う僕がそれらに袖を通すことは、冬を除いては皆無に等しい。

ポケットの付いたシャツは好まない。ポケットの付いた上着は着ない。しかしてクレジットカードを納めた財布は素早く取り出したい。だったら財布専用の小さなポーチを別途、首から提げるか。しかし容れものをふたつ持つとは簡素さに欠ける。なかなか難しい問題である。

ところで「パジャマのポケットはなぜ存在するか」と怪しんだ人がいる。それは「あれば便利」だから存在するのだ。そして「あれば便利」なものは、ほとんど使わないということも、また真理である。


朝飯 焼き鮭、茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、納豆、若布と玉葱の酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと小松菜の味噌汁
昼飯 「鳥よし」の焼鳥丼
晩飯 刻みキャベツと長芋の「日光みそのたまり浅漬けの素・朝露」漬けを添えた豚の生姜焼き、炒め茄子の味噌汁泡盛「請福」(ソーダ割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.3(日) 4回目

先月の25日に、東京で同窓会が催された。その席で「お前、ワクチン、4回目、どうする、自分はちょっと考え中」と誰かに声をかけられ「オレはもちろん打つよ。だって遊びてぇじゃん」と答えた。遊びとは、日本語の通じないところへの旅を指す。

「新型コロナワクチン追加接種(4回目接種)のご案内」と印刷された封筒が届いて1週間以上が経つ。早く打ちたいのはやまやまである。早く打てば、5回目のワクチン接種があったとして、それも早く打つことができるからだ。しかしカレンダーに目を遣れば、今月は用事が立て込んでいる。

副反応は、今回も起きるに違いない。その副反応は、3回目のモデルナのときがもっとも強かった。そこでこの日記に「モデルナ」で検索をかけてみる。接種日は今年の2月10日。副反応は同日の夜から現れ始め、翌日の最高体温は38.2度。翌々日の最高体温は37度。3日目に完全復活。

ふたたびカレンダーを見る。そして4回目の接種は今月28日に受けることを決めて、予約を完了する。


朝飯 トマトサラダ、ズッキーニの酢醤油漬け、シシトウの油蒸しを添えた目玉焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、ズッキーニの酢醤油漬け、冷や奴、冷やしトマト、カレーライス、「請福酒造」の泡盛「請福」(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.2(土) 祭の準備

仏壇の花の水には氷3個を入れる。ぬるい水よりいくらかは花の保ちそうな気がするからだ。仏壇に供える水の湯飲みには、氷1個を入れる。ホトケサマも、ぬるい水よりは冷たいそれの方が美味かろうと思うからだ。

朝礼の後、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」には大量の商品を納める。売場の冷蔵ショーケースには、らっきょうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬を、それこそ立錐の余地もなく並べる。裏手の冷蔵庫にも、予備の品を充満させる。7月はじめの週末であれば、これくらいのことをしておかなければ不安である。

八坂祭に備えて公民館に祭壇を作ること、また子供みこしを組み立てること、このふたつの仕事のために、10時すぎに公民館へ行く。集合時間より早くから来てくれた人がいたらしく、祭壇は既にしてできあがっていた。

我が春日町1丁目は、日光街道を隔てて東と西に、それぞれ1基ずつの子供みこしを持っている。僕が子供のころは、みこしのまわりに子供が数十名ほども群れて、町内を練り歩いた。東に住むユザワツネオさんによれば、その状況は東でもおなじだったという。現在は、西の子供みこしのみを組み立て、それを東と西の子供が共に担ぐ。それでも、大人が手伝わなければ担げないほどの、子供の少なさである。

東で組み立てた西の子供御輿を西の倉庫に収めた後は、みな一旦、帰宅をする。正午に今度はちかくの蕎麦屋へ集まり、昼食とする。12時30分より店に立とうとしている僕は、皆より先に注文し、食べ、即、帰社した。

今年の梅雨は異常に短かった。その分、夏は長くなりそうだ。子供たちは、さぞ楽しい休日を送ることだろう。


朝飯 焼き鮭、ズッキーニの酢醤油漬け、冷や奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦
晩飯 2種のパンソーセージと肉団子のトマト煮Chablis Billaud Simon 2015


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.7.1(金) ‘S wonderful.

空は晴れている。素晴らしい朝だ。まさに”‘S wonderful”である。”‘S marvelous”である。東と南に面した窓を開けて風を通す。涼風と呼べるようなものではないけれど、かまうことはない。天井から冷風の出る空気調和機の電源は入れない。

朝食のお膳は色が賑やかだ。TikTokのための朝食動画には、いまだ5日分の在庫がある。それでも今朝のお膳は動画としてiPhoneに残す。

7月1日といえば、夏の贈答の荷作り出荷のもっとも忙しい日と、僕は記憶している。それを心配して、朝礼ではそのことに言葉を及ばせる。

関東甲信越の梅雨明けは、月曜日に宣言された。しかしその日はあれこれ忙しく、風鈴を出せなかった。今朝は社内通路の棚に保管してある専用箱から風鈴を取りだし、それを店と隠居の軒先に提げる。隠居の軒は特に高く、そこへ手を届かせるには長い脚立を必要とする。その仕事を終えると、まるで南の国の炎天下を歩いたほどの汗がシャツを濡らした。

日中に、製造現場を見に行く。研究開発係のマキシマアキコさんは、本来の仕事を終えて、荷作りを手伝っていた。「この分なら大丈夫だろうか」と考え、その場を通り抜ける。

午後は宇都宮のカイロプラクティックへ出かけ、夕刻に帰社する。夜は隠居の防暑対策について、家内、長男と話し合う。


朝飯 冷や奴、ズッキーニの酢醤油漬け、スペイン風目玉焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と胡瓜の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 生のトマト、水菜酢漬け、鶏の串焼き、味噌漬け豚肉と小松菜のソテー、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、「大和桜酒造」の紅芋焼酎「大和桜」(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.6.30(木) 石垣紀行(4日目)

ホテルのチェックアウトは11時と定められている。「だったらそれまではプールサイドで本を読んで過ごそうか」と考えても、明日からは9時に開くプールが、6月末日の今日までは、11時にならないと開かない。よって朝食の後は大風呂へ行ったり、荷物をまとめたり、あるいは部屋で本を読む。

僕は、アンコールワットのような超弩級を除いては、名所旧跡景勝地にはほとんど興味が無い。しかし時には、いくら小さくても観たくなるものがある。松江のラフカディオ・ハーンの家は観ておいて良かった。石垣島で行ってみたかった唯一の場所は川平湾ではなく、宮良殿内である。この、首里王府時代の八重山の行政長の家は、幸いなことにホテルと港ちかくの繁華街のあいだにあって、歩いて行けそうだ。

10時すぎにチェックアウトをし、荷物はフロントに預けて外へ出る。気温は高いものの、汗をかくほどではない。宮良殿内は、繁華街もちかくなるあたりに、ひっそりとあった。その石垣は、これまでこの島で目にした伝統家屋のそれとは異なり、石と石を隙間なく稠密に組んである。門を入ると、目の前には中国の屏風を連想させる石の壁が現れる。

券売係のオジサンにふたり分の見学料400円を支払う。パンフレットには「八重山地方の方言では宮良殿内はメーラドゥヌズと発音される」とあるものの、実際にはカタカナでは表記できない音だろう。東側から築山の方に回る。小さなオジサンが草むしりをしている。隣には幼稚園らしい施設があって、そこから賑やかな子供の声が聞こえ続けている。

見学をする者が屋内に入ることはできない。保存のことを考えれば、その方が良いと僕も思う。しかしその外側であっても、見学者が足を踏み入れることのできる範囲は、いかにも狭い。ほとんどのことは、オジサンに手渡された「敷地配置図」で想像をするしかない。重要文化財であれば、赤坂の乃木邸くらいは整備をしていただきたいところだが、訪れる人は日に10人にも満たない感じである。それでも来たいと願ったところに来られたことは良かった。パンフレットの内容も興味深い。

そのまま繁華街まで歩き続けて、先ずは公設市場に入る。羨ましいことに、皮付きの豚肉が売られている。魚も新鮮、かつ安い。しかし旅行者の身分であれば、生ものは買いづらい。そのまま外へ出て、浅草の新仲見世のようなところでお土産を買う。そこで店主らしい人にお薦めの八重山そばの店を教えてもらう。

いまだ11時30分より前にもかかわらず、そばの店は既にして営業をはじめていた。ここで未練たらしく、皮付きの豚三枚肉を載せた汁そばを食べる。炊き込みごはんジューシーも食べる。ホテルまではタクシーで戻った。

ホテルからは12時23分発のバスでホテルへ向かう。ホテルが路線バスの停留所になっているのは、とても便利だ。空の青、地上の緑の中をバスは通り抜けて、空港には12時57分に着いた。僕は南国の小さな空港が大好きだ。多くの空港と同じく、新石垣空港にも、たび重なる反対運動、調整、調査を経てようやく作られた歴史がある。しかしできてしまえば、人は徐々にその歴史を忘れるものだ

13:57 保安検査場を抜ける。
14:50 搭乗開始。

往路の羽田とは異なり、今日は国際線並みの時間の余裕をみた。そのことにより、忙しなさは一切、感じない。

15:25 “BOEING787″を機材とする”ANA92″は定刻に10分おくれて離陸。
18:05 同機は定刻に5分おくれて羽田空港に着陸。
18:32 羽田空港第1・第2ターミナルを京急空港線エアポート急行が発車。
19:37 人形町で日比谷線に乗り換えて北千住着。

折角の北千住ではあるけれど、先を急いで駅の外へは出ない。20時13分発の東武線下り特急に乗り、22時前に帰宅する。


朝飯 「アートホテル」のブッフェ、ごはん、なかみ汁なかみ汁(お代わり)
昼飯 「島そば一番地」の豚三枚肉そば、ジューシー
晩飯 新石垣空港で買ったコロッケサンド、「ドトールコーヒー」のカルツォーネ、Cono Sur Cabernet Sauvignon Bicicleta Reserva 2020


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

2022.6.29(水) 石垣紀行(3日目)

ダイビングショップに指定された迎えの時間は7時50分。家内はその5分前に部屋を去った。

この、繁華街からすこし距離のあるホテルを選んだ唯一の理由はプールがあったからだ。僕が旅においてもっとも大切にしたいのは「何もしない時間」である。「何もしない」とはいえ本当に何もしないわけではない。その最上は、プールサイドでの本読みである。しかし朝の小雨は強くなるばかり。一時は1キロ半ほど南のビル群さえ雨に煙って見えなくなった。

そういう次第にて、昼ちかくまでは部屋にいて、おとといの日記を公開したり、きのうの日記を書いたり、あるいは本を読んだりして過ごす。

昼がちかづくころ雨が上がる。ホテルと目の鼻の先に「八重山そば」と壁に書いた食堂がある。昼食はそこで摂ろうとして外へ出る。店の前まで来ると、今日は休みらしい。そのまま北へ歩き続けるも、店は居酒屋や焼き肉屋ばかりで戸は閉ざされている。道の向かい側に弁当屋を見つける。タクシーや軽トラックが停まっては出て行く。僕も彼らに倣って店に入り、もっとも小さなおむすび弁当を買う。ホテルへ戻ると途中、また雨が降ってくる。これはスコールだろうか。ポーチの屋根の下に駆け込んだときには、Tシャツはかなり濡れていた。

部屋でお茶を沸かしておむすびを食べ、ふと窓の外に目を遣ると雨はいつの間にか上がっていた。時刻は13時33分。「こんなことをしている場合ではない」と、ショートパンツの上に、ハンガーに掛けて乾かしていたTシャツを着る。そして本、iPhone、部屋のカードキーを小さな袋に入れてプールサイドに降りる。

管理人に手渡されたタオルを、いまだ濡れているデッキチェアに広げる。その寝椅子の背もたれの傾きを調整し、仰向けになる。そしていよいよ頭上に本を開く。至福の時間である。そのまま16時30分まで本を読む。

今夜の食事の席は、きのうの夕刻に電話で確保した。店から指定された時間は17時30分。予約したタクシーが我々を迎えに来るのは17時15分。なかなか戻らない家内に電話を入れると、ちょうどホテルに着いたところだった

南の国の、1日でもっとも良い時間は夕刻だと思う。港ちかくの街は、かなり賑やかだった。行き交う人たちの服装は、ほぼ半袖に半ズボンだ。風はいつまでも暖かい。

それはさておき、石垣島は既にして観光バブルではないか。夜の飲食店は居酒屋でさえ満席。タクシーの予約も取りづらい。ホテルの自動販売機は昨日からほとんどの品が売り切れで、僕はソーダ水を買うため外の自動販売機まで歩かざるを得なかった。今夜のステーキ屋も「17時か17時30分か20時」と、時間を指定されての入店である。

ホテルまでは歩いて帰ることとする。街のところどころには、いまだ古い家が残っているその石垣にはめ込まれた「石敢當」とは何だろう。遠いとばかり考えていたホテルまでの道は、意外や近かった。外はいまだ明るい。そして20時前に就寝する。


朝飯 「アートホテル」のブッフェ
昼飯 「キッチンすなっち」のおむすび弁当
晩飯 「鉄板焼きすてーきIshida」のサラダ石垣牛もも肉のステーキガーリックライス、”Terranoble Cabernet Sauvignon Reserva”、“White Horse”(ソーダ割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

< 古い日記へ   新しい日記へ >

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

2025

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

2006

2005

2004

2003

2002

2001

2000

蔵見学