朝飯は 納豆、加島屋の鮭昆布巻き、メシ、ダイコンの味噌汁。この鮭の昆布巻き、割合に大きな袋に入って350円だったか、僕にはとても安く感じる。
午後、次男@5歳に自転車の練習をさせる。
次男は、僕が持ち合わせる人頼りの性格を、そのまま受け継いで育っている。
次男は自転車とは、後ろから押してもらうものとばかり思っている。自転車とは自分でペダルを回して走るものだということを納得させるまでに、いささかの工夫と時間を要する。
泣きっ面の次男にむりやり自転車をこがせ、走ることを強要する。30分ほどで、やっと自力で走れるようになった。
晩飯は タコとキュウリとワカメの酢の物、マグロの刺身、ホワイトアスパラガス、グリーンアスパラガス、それにエリンギのマリネ。厚揚げ豆腐の焼いたものと、ほうれん草のゴマよごし。
相変わらず良好な日本酒の在庫が無いため、西酒造の焼酎 「ちびちび」 を生で飲む。
この焼酎は味が濃いため、メシを食べながら飲むには不向きだ。不向きな分、酒量は上がらない。飲み過ぎることなく、晩飯を終わる。
午後10時に就寝する。
目標の午前3時には起きられなかった。4時30分に起床する。
朝10時前、次男が 「自転車屋のおじちゃんのところへ行きたい」 と言う。家に任天堂の古いゲイムソフトがあり、数日前に 「これは、自転車屋のおじちゃんのところでしか動かないね」 と教えたためだろう。
散歩がてら、次男と手を繋いで混み合った国道121号線を渡り、小倉町を目指す。
いちもとサイクルの外壁 は、本酒会イチモト会長の、直筆の絵で埋め尽くされている。
内部は 膨大な写真 とマンガ、幼児のためのオートバイ、耳つきヘルメットなど、ジャンク物の宝庫だ。
近所の子供達は気ままに、この修理部でマンガを読み、あるいはそれを借り受けていく。体力と時間だけを持て余したツーリング小僧も、ここで旅のひとときを過ごしていく。
残念ながら、さすがのいちもとサイクルにも、あまりに古い任天堂のゲイム機は生き残っていなかった。
午後、クレイムが発生する。今朝のご来店で、代金を支払ったにもかかわらず、商品が2点、足りなかったという。宇都宮の顧客の家まで、不足分をお届けする約束をする。
夕刻、anne@家内と次男をホンダシティに乗せ、日光宇都宮道路を南下する。20Kmほども走り、この有料道路を降りたところで、会社から電話が入る。
商品が足りなかったという顧客が袋の底をよく見たら、やはり商品は注文した分だけ、しっかり入っていたと、今しがた報せがあったという。よくあることだ。
怖いのは、この手のクレイムがまた発生したときに 「また数え間違いではないのか?」 という疑いが、当方の頭に浮かぶことだろう。
ユニクロは現在、1900円のポロシャツを2着買うと1着をオマケでくれるというキャンペインをしている。つまり3着で3800円。1着あたり1300円弱。これを夏の制服用に40着ほども買い込む。
ユニクロはこのキャンペインの宣伝広告が効きすぎ、在庫ショートを起こしているようだ。
宇都宮駅の東側へ回る。
商品見本の価格表示が太陽光線によってすべて消えている 雑ぱくなステーキ屋へ行く。野菜のバター炒め と 上出来のステーキ を食べる。飲物は、安いボルドーワインのハーフボトル。
8時30分に帰宅し、10時に就寝する。
朝飯は、ハムサラダ、納豆、メシ、厚揚げ豆腐と長ネギの味噌汁。ジャスコによる "top value" ブランドの厚揚げ豆腐が美味い。
顧客へ紙の手紙を書くなどの、水曜日の朝から一日延ばしにしていた仕事を片づける。
午後、世田谷の "Sartoria" のオヤジさんが来る。このオヤジさんに最初にスーツを注文したのは、高等学校へ通っているころのことだった。
紺色のブレイザーと千鳥格子のパンツ、それらを身につける際に着るシャツを2枚、注文する。
シャツの襟がジャケットの襟に消えていくその延長線上に、ジャケットの襟のゴージが位置するようにシャツを作ると、襟元の見た目がすっきりとする。シャツはジャケットと同時に注文すると良い。
僕は、「高級ブランドのつるしの服」 を買う人の気が知れない。それだけのお金を使うなら、どうして仕立屋に注文をしないのか。
晩飯は豚肉のしゃぶしゃぶ。豚の薄切り肉と、大量の根みつば を用意する。
鳥がらスープ、鰹だしというインチキスープの素によるダシを張った鍋の中に、あらかじめエノキダケと厚揚げ豆腐を入れておく。あとは 委細かまわず根みつばを投入 し、豚肉を放り込む。これが異常に美味い。
明朝3時の起床を目標に、午後10時に就寝する。
午前0時30分に目が覚めて、以降、眠れない。仕方なしに週刊朝日の最新号を読む。
朝飯は健康食。
キュウリのぬか漬け、冷や奴、湯波と小松菜のおひたし、メシ、小松菜とお麩の味噌汁。
1週間も会社を空けると、なにかと忙しい。午前中は雑務をこなし、午後から 日光街道の桜並木 を抜けて、宇都宮へ行く。
環状線沿いのユニクロにてTシャツを買い、はす向かいのゼビオにてロゴのプリントを頼む。いつもの ユニフォーム作成パターン だ。
TSUTAYA に寄り、オリンパス CAMEDIA C-700 UltraZoom を特集している雑誌 「デジタルCAPA」 を買う。コジマ電気 にて、充電器とニッケル水素電池4本セットを注文する。
子供の晩飯は、牛肉薄切り炒め、ジャガイモ、エリンギ、赤ピーマン。
大人の晩飯は、イナダのオリーヴオイル焼きバルサミコソース、ジャガイモ、エリンギ、赤ピーマン。それに、トマトとルッコラのスパゲティ。ワインはムスカデ。
CAMEDIA C-700 UltraZoom は、ストロボを用いた近接撮影で、良く発色するようだ。
ビールを270cc飲み、9時に就寝する。
目が覚めて、昨日、浅草の松屋デパートでオフクロのために買った杖を、どこかへ置き忘れたことに気づく。
デパートの中で携帯電話を受けたときに、床にでも置いてそのままになったか、あるいは東武日光線の網棚の上から降ろすのを忘れたか。
たまに親思いの行為をすると、ロクなことはない。
4日ぶりに、まともな朝飯を食べる。
ハムエッグ、ツナとレタスとトマトとポテトのサラダ、冷や奴、胡瓜のぬか漬け。メシ、ワカメとタマネギとお麩の味噌汁。
家の中に、やたらと 紅型の鯉のぼり が目立つ。「そういえば、もうすぐ5月か」 と思う。
この紅型による鯉のぼりを、ことし初節句を迎える知り合いの家へプレゼントしようとした。ウチにこれを下さった方に問い合わせると、日本民藝館 の売店にて手に入れたものだという。
日本民藝館へ電話をする。売店に電話が回される。
売店の女の人は、頼りになるヴェテランだ。作者の名は柚木沙弥郎と判明する。しかしながら、日本民藝館ではずいぶんと以前から、この作家の作品は取り扱ってはいないと言う。
"Google" にて検索をする。あるペイジ がヒットする。このサイトに、鯉のぼりの取り扱いはない。価格も随分と上がっているようだ。知り合いには、なにか他のプレゼントを考えなくてはいけない。
夕食は ワカメとキュウリの酢の物、茄子の炒めバルサミコソース、湯波と小松菜のおひたし。ヤリイカと金目鯛の煮物。
まともな日本酒のストックが無いため、ムスカデを飲む。
午後10時に就寝。
アオキフミオさん、フクダナオブミさん と共に、マイツール経営教室の2日目に臨む。今日のテーマは 「自分の仕事をやってみる」
オブザーヴァーの僕にとっては、割合にヒマな1日だ。eメイルを数十通ばかり書いて送る。ウェブショップ から立て続けに入る注文に、礼状を送る。
参加者がそれぞれ、1日目の授業で身につけた初歩の初歩を用いて、自分の好きなことを、ディスプレイ上に展開する。デイタを並べ替え、何かを検索し、あるいはグラフを添えて、ホワイトボードに張り出す。
参加者は、自分が表現したことを皆に発表し、自分が評価するアウトプットに記名投票を行い、その作品に投票した理由を、また発表する。
午後4時、参加者からの質問を集めておいて、講義に入る。ここがマイツール経営教室の、もっとも美味しい部分かも知れない。4時40分から感想文を書き、5時に終了。
大井町から京浜東北線にて浜松町へ移動し、秋田屋 へ行く。飲み師の殿堂、アル中の天国。
僕は燗酒、フクダナオブミさんとアオキフミオさん は生ビール。とりあえずの注文は、ソラマメ、おしんこ、一夜漬け、ホタルイカ。ホタルイカのプリプリ具合は特筆ものだ。
この店へ来るたびに頼む トンスジ煮込み。モツ焼きは コブクロ、テッポウ、ホルモン、ナンコツ。
僕はギリギリを好む人間ゆえ 「ヘーキですよ、まだ飲んでる時間、ありますよ」 と言うが、同行のふたりは 「いや、もう出た方が良いですよ」 と、気が気ではないようだ。
都営浅草線の大門駅から浅草へは、6時30分に到着する。午後7時発のスペーシアに乗る。
アオキフミオさん、フクダナオブミさんは、外で学ぶことが本当に楽しいという様子で、僕も嬉しさを禁じ得ない。今後はコンピュータについての、社外と社内での勉強の機会を随時、設けていくつもりだ。
午後9時前に帰宅。11時に就寝。
千駄木の路上にて破損したデジタルカメラFinePix4500は、修理にどのくらいの期間を要するだろう? カメラのない生活を、いまや考えることはできない。取り急ぎ、代替機を手に入れる必要がある。
毎月、沖縄の浦添市からMGに通ってくるシモちゃんが、中村理化工業 に勤める JOKER氏 の口利きで、定価128,000円のFinePix6800Zを、定価の35%引きで買ったという。
早速JOKER氏にメイルでその旨を質問すると、型落ちの4700Zは規定で50%引きの64,000円にしかできないが、FUJIの128MBのスマートメディア1枚と、ニッケル充電池4本入りの充電器をサーヴィスにてつける。どちらが良いか? と訊いてくる。
僕はデジタルカメラで撮った画像を、紙焼きにはしない。ウェブペイジに貼り付けるだけだ。それほど高いスペックはいらない。細かい画素数も不要だ。
結局は、4700Zを注文した。JOKER氏は、今夜の納品を約束してくれた。
しかしながら4700Zの注文は、僕にとって苦渋の選択だった。
1.ファインダーから覗いて撮影をするスタイルには適さないデザイン。
2.型落ちにもかかわらず、64,000円という価格。
3.機動性に優れない大きめのサイズと、滑りやすい梨地のボディ。
モヤモヤとした気持ちを引きずったまま、アオキフミオさんとフクダナオブミさんとの計3名にて、甘木庵を出る。少し遠回りをして、無縁坂から御徒町まで歩く。
午前9時30分、大井町の 「マイツール経営教室」 の会場に入ると、西hinano順一郎先生から、新聞1面分の切り抜きを渡される。オリンパス CAMEDIA C-700 UltraZoom の広告だ。
「これがな、今朝、入りよったんです」
僕はオリンパスのこのデザインが、ずっと好きだった。好きではあるけれど、種々の理由から手を出さずにいた。大口径のレンズに、目が吸い寄せられていった。実売価格は、59,800円前後だろう。
「4700Z、頼んじゃったんですよー、今更キャンセルできませんし。JOKER氏の会社で、このオリンパスが買えればなぁ」
「あそこは商社ですから、なんでも買えますよ。オリンパスは特に実験機器も出していますし、中村理科は強いんじゃないですか」
「えっ? ホントですか?」
すかさずJOKER氏に電話を入れ、FinePix4700Zのキャンセルと、CAMEDIA C-700 UltraZoomの購入を申し入れた。
授業が始まる。西研究所のマイツール経営教室は
1.生徒が講師に尻を向けて座る。
2.朝から晩まで名簿ばかりを作る。
3.アプリケイションの使い方を教えるのではなく、経営を教える。
僕は1992年にこの教室を受講して、まさに驚倒した。目から鱗が何枚も落ちた。
道具と教育、それにその後の環境が優れていれば、人はいくらでも進歩する。
午後6時に、今日のカリキュラムは修了した。出席者全員が大井町駅ビルにある料理屋へ移動し、交流会が始まる。
会社帰りのYOちゃん、星象さん、それに 浪花ろばた八角 川崎店長のチョーヤさんが集まる。皆でコンピュータの見せ合いっこが始まる。飲み屋で事例発表が始まる。
8時にJOKER氏が来る。CAMEDIA C-700 UltraZoom を受け取る。
ご丁寧にもJOKER氏は、その場で箱を開けて、カメラにバッテリーを入れようとしてくれる。耐久消費財を異常に大切にする僕は、横でハラハラする。酒の席で機械の内部をいじくり回すのは危険だ。
湘南にまで来て、MGで倒産をしている。僕のMG歴は11年、250期以上になる。この期に及んで倒産とは、頭がおかしいのではないか? と思う。
MG2日目の昼のスピーチは 「私とコンピュータ」 だ。自分とコンピュータとの関わりについて、短い時間で発表をする。
倒産者対策融資を受けた僕は、最も成績の低い卓にて大量販売の会社を作り上げ、高価格体制を実現する。第5期では損益分岐比率60%台の成績を計上した。
これを、倒産前に実現しなくてはいけない。
自己資本第1位の最優秀経営者賞は、千代田区神保町のコンピュータ会社 "COMPUTER LIB" の社長 マヒマヒ氏 がゲットする。受賞の言葉は
「MGをするとカネが儲かるということを証明するために、自分の会社を店頭上場までは持っていかないといけないと考えます」
自己資本第2位は paopao氏。
「家族経営で固定費のかからない会社、小さなBSで大きなPLを盤上に展開してみました」
自己資本第3位は papara社長。
「1月の日光MGで、hinano先生の講義に 『初期設定がとても大切』 という言葉が出てきました。非常に感じるところがあって、現在、社内のもろもろを基本に戻すための、再構築の最中です」
今日もヤケに 「友の偉く見ゆる」 日だ。
午後5時30分に藤沢の駅を発ち、御徒町から湯島を散策する。その後、明日の 「マイツール経営教室」 へ出席する2名の社員を待ち受けるため、浅草へ出る。
小一時間の余裕があるため、雷門の前から並木の藪へ行く。6名用の卓にアヴェックが座っている。相席をする。女店員がすかさず、僕に東京中日スポーツを手渡す。あうんの呼吸だ。
「お燗をしていないお酒」 を1本と、盛り蕎麦を2枚たのむ。お酒は菊正宗の樽。
出来の良い蕎麦屋の難点は、蕎麦湯を飲んで腹が膨れることだ。だったら飲まなければ良いようなものだが、そういうわけにもいかない。
47歳のアオキフミオさんと43歳のフクダナオブミさんと、計3名で湯島に出る。サントリー系の飲食ビルにある焼鳥屋で夕食にする。帰途、コンビニエンスストアにて焼酎と食料を仕入れる。
甘木庵へ帰り、僕はシャワーを浴びるなり眠りについた。
昨日の日記を書きながら、東海道線にて藤沢まで移動をする。今日は湘南MGの初日だ。湘南では地域的人的ラッキーカードに恵まれ、近辺に住む7人により湘南MGが年に2回、開かれている。
僕のカメラFinePix4500は昨夜、千駄木の路上に落として動かなくなった。MG会場にて数人に声をかけ、milkteaさん から、FinePix4700Zを借りる。
西hinano順一郎先生による 第1期 が始まる。
MGとは自分が社長になり、2日間で5期の経営をするゲイムだ。会社の名前は自由につける。三光堂印刷 の社長 おぼっちゃまさん が 「たまり漬って会社つくって、倒産させよっと」 などと、イヤなことを言う。
ルール説明は 太一ちゃん。15分後、席に戻った太一ちゃんは、緊張から額に脂汗を浮かべていた。
僕は第2期末の資金不足対策として、材料売却ではなく、短期借り入れを起こした。第3期初に向けて材料を温存しようと考えてのことだ。この選択が大きな間違いであることに気づいたのは、第3期に入って数分を過ぎたころのことだった。
もう後戻りは出来ない。
第4期の経営計画を夜7時に終了し、湘南MG実行委員のひとり、トスカーナさんのお店 "Aki's" にて交流会となる。おぼっちゃまさんの発声にて乾杯。
3月下旬に行った集団検診の結果が、数日前に届いた。封書を開ける気もしない。どうせ高血圧、中性脂肪過多、高γGTPだろう。今夜の食事においては、肉を食べないことを自らに強制する。
茹でたソラマメ・トマトソースかけ、グリーンサラダ。飲み屋で出てくるソラマメは、せいぜい数個しか食べる気がしない。こちらのソラマメは皮が無いため、フォークで掬ってガンガン食べられる。
キノコのマリネ、ラタトゥイユ、プティトマト、モツァレラチーズ。昨夜の "Casa Lingo" と同じようなものを食べている。
あんぐりちゃん、paopao氏 と記念撮影。
星象さん、おぼっちゃまさん、あんぐりちゃん、ぬらちゃん、東美のpapara社長たち と記念撮影。
おびちゃん、papara社長のお嬢ちゃん、YOちゃん と記念撮影。
ニンニクと唐辛子のスパゲティ にて、僕の晩飯は終了にする
10時前に中締めとなる。今夜は冬に逆戻りしたような低気温だ。インド人なみに寒がりのあんぐりちゃんは、YOちゃんのフリースに梱包される。
早寝早起きの僕は2次会へ向かう皆と別れ、ホテルに帰る。10時30分に就寝する。
第2回日光MGの打ち上げを、貸し切りにした "Casa Lingo" にて行う。
「皆が同じ部屋で食べられるように」 と予約の際に伝えておいたが、テイブルが2部屋に分けて配置されている。急きょ、椅子の並べ替えをしてもらう。
今夜の特別メニュ が黒板に書かれていた。「上澤商店たまり漬けのスパゲティ」 「ラッキョウピッツァ」 の文字が目を引く。
anne@家内のスピーチがあり、乾杯。飲物はカクテル各種、白赤のワインと、オヤヂのための褐色のグラッパ、ソフトドリンク。
・ antipasto ・
モツァレラとトマトのマリネ、ウドとタケノコのピクルス、活きホタテのカルパッツィオ。
皆の手により、皿の上の食べ物が瞬く間に消えていく。メシを食うという行為は、こうでなくてはいけない。
・ primopiatto ・
海の香りの濃い タコのラグソース入りラビオリ。
ウチの 「らっきょうのたまり漬」 をトッピングした
らっきょうピッツァ赤いソース と らっきょうピッツァ白いソース。
石窯にて焼き上げても、らっきょうがパリパリしている。たまりの甘みが、ピッツァの生地やチーズによく似合う。
ヨモギ入りニョッキ ペコリーノチーズのソース。
「餅、餅」 と喜びながら、イタリア味のモチモチを次々に口に入れる。
ナメコとしその実のたまり漬を入れたスパゲティ にはカツオブシが振られ、この店の普段の味とはまったく異なる和風のものになった。
トロみのある麺は、ついつい食べ過ぎる。もっと食べたいという思いを、ムリヤリに押さえつける。
MGにおいて表彰状がもらえるのは、第5期終了時での自己資本第1位から3位までの3人のみだ。その他のことがらについては名前のみが呼ばれ、栄誉をたたえられる。
第5期の計数力第1位のツカグチミツエさんと同3位のサイトウエリコさん を、記念撮影する。
自己資本はまぐれで高くなることもあるが、計数力に番狂わせは無い。
今回の日光MGでは第2期から5期まで常に、計数力の上位には新入社員がランクされていた。彼らの柔軟性や吸収力の早さは、尋常ひととおりのものではない。
登り龍は 戸倉川すだち澄子さん。PQ(売上高)順にソートされる席順を、下からDCBBと駆け上がった。
・ secondopiatto ・
カジキマグロのカポナータ風 を食べたところで、僕はタイムアップした。7時52分発の特急スペーシアに乗らなくてはいけない。呼んでおいたタクシーに乗り、東武日光線下今市駅を目指す。
「鴨の香草マリネのグリル」 「仔羊のカツレツ・ジェノバ風」 はパス。羊は好物なのに残念。
・ dolce ・
「パッションフルーツのジェラート」 「コーフィー」 もパス。
北千住から千代田線にて西日暮里へ。駅裏から細いクランクを上がり、富士見坂を降りる。左にしばらく歩くと 谷中銀座 に行き当たる。
日暮里方向からの道が谷中銀座に入る直前にて、ぷっつりと途切れたように見える。むかし夢でよく見た風景にそっくりだ。「あー。これがデジャブというものか」と、酔った頭で考える。
僕の散歩は絨毯爆撃のように、そのエリアにある道を全部ジグザグに歩いてしまう。しかし谷根千(谷中根津千駄木)に、その手法は通じない。ここは路地の迷宮だ。
団子坂の近くで路上にカメラを落としたら、"READ ERROR" というメッセイジが出て、以降は撮影も再生も不能になった。
不忍通りの清水書店にて
朝5時30分に起床。昨日の画像を処理し、ウェブペイジのフォルダに納める。
朝食にメシを3杯も食べ、気がつくと8時30分。MGは9時に開始だ。部屋へ戻るために廊下を歩いていると、同室の社員、イトウカズナリ君とタカハシアキヒコ君とすれ違う。
「早くメシ、食えよ」
「いや、もうメシ食う時間、無いっす」
「なんでもかまわねぇから、パッと食っちゃうんだよ!」
僕は部屋のタンスから、服その他を取り出し、大急ぎでザックに詰め込む。時間の余裕をすべてコンピュータいじりに使ってしまう悪癖が、こういうところでリスクになって現れる。いつものことだ。
第4期のゲイムが開始される。
僕は3期までに優良な会社を築いた。売上高の順番に並ぶ卓で、最も上のA卓に登った。第4期初には、繰り越し金と長期借り入れによる潤沢な資金をもって、大型機械を買った。また社員を倍にした。
しかし、ここからが問題だ。
既に決めた今期の目標と、それに矛盾しないかたちでの、臨機応変の戦術展開。これの下手な僕は、競合しないはずの他社と激突し、目論んだ大量販売が上手くいかない。
第4期の中間決算報告では、損益分岐売り上げ個数が42個のところ、現在売り上げ個数が14個。この
数字は、第4期終結時の大赤字をしめしている。結局、第4期の損益分岐比率は132%となった。
第4期の結果をかえりみながらの ビジネスパワー分析 は、同卓の人たちつまり同じ市場の競合他社と、忌憚のない意見を交わす場だ。僕については、決断力と大型力、そしてバランス力に弱点ありとの評価が出た。
MG2日目の昼のスピーチは 「私とコンピュータ」。
第5期、僕は成績とは関係なく、指導役として、初心者の固まるF卓に降りた。ここでなら少しは楽な商売ができるかと思ったが、現実は、そうは甘くなかった。
初心者5名による小規模な市場では、僕の作り上げた大きな会社は、その体を持て余すばかりだった。
結局は固定費のみが大きくかかり、それほどの経常利益は上げられず、損益分岐比率は118%。他人資本の439円に対して自己資本は92円。大きな債務超過に陥った。
自分のゲイム結果は不本意だったが、新入社員の素直さや飲み込みの早さには驚嘆し、大いに嬉しさを感じた。若さとはスポンジのようなものだ。新しいことを吸収するレスポンスの高さは、尋常のものではない。
毎期の計数力第1位から5位までの名簿には、必ず新入社員の名前が上がっていた。
第5期を終わって、自己資本第1位の最優秀経営者賞は、浪花ろばた八角のカリスマ店長である屋部さんがゲット した。第4期のA卓において、僕は彼の研究開発力に粉砕される形で、ズルズルと後退を余儀なくされた。
自己資本第2位は松陰ちゃん。松陰ちゃんは研究開発力も広告宣伝力も行使せず、もっぱら人海戦術による低価格市場への大量販売に徹して成功した。
自己資本第3位は、JCRの星象さん。星象さんは普段、MGはあまり強い方ではないという。スマートで齟齬のない、そして地味なゲイム運びが功を奏しての表彰となった。
午後5時。感想文を書き上げた後、僕のスピーチにて、第2回日光MGを締めくくった。西先生ご夫妻、外部参加者の皆様、またMGを重ねることによって人間的にも成長してきた社員への感謝の言葉を添える。
未来を見据えて、今後も社員の皆と勉強を続けていきたい。
撤収については既に慣れたもので、大勢の手によって瞬時に完了した。
三菱シャトルに7人が詰まり、先ずは東武日光駅に、松陰ちゃん、屋部さん、浜田さんを送り届ける。彼らは午後6時発の電車にて東京へ戻り、名古屋、そして大阪を目指す。疲れのでないことを祈るばかりだ。
西hinano先生、YOちゃん、星象さんをお乗せしたまま高速道路で今市市まで降り、別の車にお乗りの西noanoa先生、岡野tiare富ちゃんたちと蕎麦屋にて合流する。
総勢7名にて、慌ただしくも楽しい食事の時間を持つ。6時40分、皆さんを東武日光線下今市駅までお送りする。6時52分、特急スペーシアが発車する。anne@家内は肩の荷を降ろす。
2回目の日光MGは、こうして無事に閉幕した。明日から、また新しい1日が始まる。
朝5時30分、ベッドを5つ備える部屋の、メインルームにて目覚める。軽い二日酔い。寝る前に使った目薬が、床に落ちている。
ふたつのツインルームのひとつは、YOちゃんと星象さんに、もう一方は、未だ十代の社員、イトウ君とタカハシ君に譲った。
風景の撮影をするため、浴衣のまま 最上階の風呂場 へ入り、露天風呂へ抜ける。丸山、女峰山、赤薙山 が、間近に重なり合っている。
露天風呂から内側に入ろうとすると、引き戸が開かない。戸がレイルから脱落してしまったらしく、10Cmほどの隙間を残して、ガンとして動かない。隙間から中の入浴客に声をかけ、フロントから人を呼んでもらう。
フロントマンが来て開かず。 フロントマンの呼んだ設備の人が、手でガタガタ戸を動かして開かず。その間にフロントマンは大量のタオルと浴衣を持ち、狭い隙間から外に取り残されたジイサマに、それを手渡している。
設備の人が一旦去り、道具とハシゴを持って来て初めて、具合の悪い引き戸はムリヤリに開かれた。夜中にひとりで露天風呂に入っているときに、このアクシデントが起きていたら、シャレにならないところだ。
10時すこし前、自社23名、他社11名の参加者による、第2回日光MGが始まった。僕もこういうときばかりは、フラフラしているわけにはいかない。開会の挨拶をする。
第1期が始まる。初心者の卓には西hinano順一郎先生と、西noanoa佳恵先生が張り付き、懇切丁寧な説明が続く。
ゲイムのルールや マトリックス決算書の説明 から第1期の決算に入る。決算が終了したところで昼食。
MGの昼食時には、なにかしらのスピーチが用意されている。第1日目のスピーチは、いつも決まって、自分は 「どこの誰?」 で、MGには 「なぜ来たか?」 というもの。今日の僕の 「なぜ来たか」 は 「初心者に、教えすぎないことを学ぶため」 とした。
僕は一体に、会社においても、人に物を教えすぎるきらいがある。教えすぎとは過干渉で、人にとって決して良いことではない。分かっていながら、黙って見ているということは、なかなかに難しい。
MGの第1期は 「席は自由」。実力や経験年数には関係なく、好きな卓に着くことができる。
本日の 「最も濃い卓」 は、松蔭ちゃん、anne@家内、サイトウ・ヨシコさん、アオキ・マチコさん、鳥取県倉吉市から来て下さった岡野tiare富ちゃん、清水花子幸江さん、サイトウ・ヨウコさんが集まったC卓。
2期のゲイムと決算の済んだのが、午後4時過ぎ。夕食前に第3期のゲイムと決算を行う。第3期の決算 はMGの胸突き八丁で、酸素を大量消費した脳が霞んでくるころだ。
この決算が終わらない者は、夕食の最中にも気が気ではない。しかしながら 参加者同士の教え合い により、午後7時30分には、全員が決算を終了する。
僕は得てして、余計なことに気を回しすぎる。MGにおいても、わざと知らないフリをしながら、わざと入札で負けたりする。
僕が決めた今回のゲイム運びは 「同業他社に嫌われても、初心者や性格の穏やかな人を蹴散らしてでも、遠慮せずに売りまくる」 というガチンコ相撲だ。
第3期末に到達した会社盤 は、4期から大型化していく会社としては、まぁまぁのものだろうか。自己資本は357円に達し、232円の長期借り入れを起こした。
MG第1日目の最後のカリキュラムは、第4期の経営計画。先生は今年の1月にMGを始めたばかりのフクダナオちゃんに添いつつ、マイクにて全員に説明を続ける。いつものスタイルだ。
午後8時からは畳の大部屋に移り、西noanoa佳恵先生によるヨガの時間。こういうものにマジメに取り組まず、周りの者とヘラヘラしてしまう、反省。
しかしこのヨガというもの、毎日行ったら、とても高い肉体的精神的効果を得ることは必定だ。ただし大部分の人間は、分かっていながら、それができない。
午後8時40分より、同じ部屋にて 交流会 が始まる。乾杯の発声は松蔭ちゃん。
浪花ろばた八角 のスタッフから、社長である松蔭ちゃんのために送られたケーキが、各テイブルに行き渡る。きのう43歳の誕生日を迎えた 松蔭ちゃん、あした34歳の誕生日を迎える YOちゃん が、昨晩に引き続き、ロウソクの火を吹き消す。
これまた浪花ろばた八角から届けられた黒木本店の焼酎 「中々」 やその他の飲物が林立する中、これまた同社の屋部さんの司会による大ビンゴゲイムが始まった。賞品は、東京ディズニーランドのペア招待券。
決勝戦に生き残ったのは、今年入社したばかりの ケンモク・マリさん。ディズニーランドへは、弟と行くそうだ。
そしてビンゴゲイムは、それだけでは終わらなかった。
これが本番! の賞品はなんと、ユニバーサルスタジオジャパンのペア宿泊券、大阪ヒルトンホテルの宿泊券、東京大阪間の新幹線のティケット、それに浪花ろばた八角の姉妹店である 野宴 の飲み放題食べ放題券。
ビンゴゲイムは、賞品の豪華さに比例して白熱する性質を持つ。
結局 「最も早く2行を抜いた人が勝ち」 という 「ダブル抜き」 を制したのは、高橋savon厚子 さんだった。しかしこのような豪華景品を当ててしまってsavon君、いったいどうするつもりだろう?
太っ腹の松陰ちゃんが、まるで紀伊国屋文左衛門に見えた。このゲイムを企画してくださった同社の屋部さんと浜田さんにも、厚く御礼を申し上げたい。
場所を変えて、5人が宿泊できる大部屋にて、二次会 が始まった。時刻は既にして11時に近い。若い参加者のYOちゃんと星象さんが、弊社の社員に混じり、いろいろと有意義な会話を交わして下さる。
参加者同士の交流によって相互が向上していくところも、MGの醍醐味のひとつだ。
僕は明日以降のことも考え、0時30分に屋上の風呂へ行き、1時に就寝した。二次会はその後、3時ころまで続いたという。
朝4時30分に起床。これから繁忙な1週間が始まる。
10時37分、西hinano順一郎先生 を、東武日光線下今市駅のホームにてお迎えする。
三菱シャリオに乗って我が社の横をすり抜け、裏道から日光街道へ出る。日光市内、清滝、いろは坂と進み、竜頭ノ滝にて休憩。hinano先生観瀑の図 を撮影する。
戦場が原、湯滝、湯ノ湖、湯元とめぐり、とって返して、竜頭ノ滝にそそぐ湯川の流れを見る。
中禅寺湖畔でアメリカ男と日本女のヒッチハイカーを後席に乗せ、いろは坂を下り、東武日光線日光駅前にて降ろす。
「アナタノシゴトハナンデスカ?」のアメリカ男への問いに対する、hinano先生の答えは "management consultant" というものだった。
hinano先生を、霧降高原のメルモンテ日光の部屋までお送りする。
そのまま日光のダウンタウン、今市と下る。午後2時ちょうど、東武日光線下今市駅に着く。2時6分、浪花ろばた八角 の社長である松蔭ちゃんと屋部さん、浜田さんの3名さんを駅頭にお迎えする。
我が社に到着し、事務室のカウンターにて一服する。その後、材料倉庫から包装部門を経て店舗まで至る、完成投入の見学をしていただく。
また自宅2階にある4畳ほどの冷蔵庫にて 「こんなに買っちゃって、どうするんだバカヤロー」 というワインをお見せし、また車庫にて、右ハンドル、全長4メートル以内、排気量1300ccどまりのイタリア車をご覧いただく。
車庫からは、その足にて金谷ホテルへおもむき、軽くお茶。メルモンテ日光へは、4時30分に入ることができた。
僕に用意された部屋は、主部屋、ツイン1、ツイン2、ジャグジー、キッチン、トイレ1、トイレ2 を備える、パーティルームのようなものだった。
窓からはいまだ新緑にはほど遠い 雑木林 が一望にできる。
夕方6時に、1階の食堂へ降りる。既に到着している7名にて、ヴァイキングの夕食が始まる。僕は、この地の名を冠した 「霧降」 という酒を、冷やで1200cc注文する。
ほどなくして終業後、送迎バスに乗った我が社の前泊組16名が到着する。
夕食後の8時、全員が大部屋に集まった。東武日光駅にてanne@家内の出迎えを受けた 日本電池 のYOちゃんと JSR の星象さん も、部屋に入ってくる。
総勢25名の、賑やかなパーティが始まった。
まさに今日、43歳の誕生日を迎えた松蔭ちゃんと、明後日、34歳になるYOちゃんを祝い、盛大にロウソクの立った ケーキ が出現する。
初っぱなの飲物は、このお祝いにふさわしく、ローランペリエのマグナム瓶と1985年のドンペリニオン。
松蔭ちゃんが差し入れてくれた、大阪ミナミはり重のローストビーフ には、これまた松陰ちゃん持参による、シーヴァスリーガルのロイヤルサルートが、よく似合う。
第2回目の日光MG前夜祭は、遠来のお客様のお陰もあり、深夜まで歓声の途切れることはなかった。
午前3時に目を覚ます。時計を見て満足をする。このあたりが、もっとも自分にとってスタンダードな起床時間という気がする。
朝6時からお祭りのあと片づけ。町内の縄飾りを外す。30分ほどで、のべ数百メートルの縄を会所前に集め、ゴミの収集車が扱いやすいように束ねる。
anne@家内から電話が入る。家に戻る。家内は始発の特急スペーシアにて上京する。次男はまだ眠っている。
7時30分に次男が目覚める。次男は母親の不在に、とりあえずは泣いてみたりする。家内が準備した朝食をとり、事務室に降りる。
出勤する社員を迎える。用事のある社員とは、ふたことみことの打ち合わせをする。
9時すぎに次男を幼稚園へ送る。子供の歩き方がどんなに遅くても、僕は急かさない。
11時45分、豆腐の松葉屋前まで、次男を迎えに行く。自宅に戻り、手洗いとうがいを済ませる。
糸屋に蕎麦を食べに行く。次男はもり蕎麦、僕はカレー南蛮蕎麦。いつも食べながら思うことだが、カレー南蛮蕎麦とはある種、ゲテモノのひとつの頂点をしめす食べ物ではないか?
僕は今週の後半から4日間ほど、家には戻らない。4日分の服その他の荷造りをする。
4日分の服とはいえ、下着とソックス以外は イージー の "United Sports Super Heavy Weight T-Shirt" を4枚入れたに過ぎない。人から 「いつも同じものを着ていますよね」 と言われるゆえんだ。
余談だがこのTシャツ、イージーのキシモト社長の 「これに出会ってから、他のTシャツは捨てた」 という大げさな誉め言葉をスルリと信じられるほどに、着心地がよい。
終業後は事務室にて、製造担当のアオキフミオさん、フクダナオちゃんと一緒に、大貫屋のオムライスとビール135ccの夕食を済ませる。
午後5時45分より、キーボード教室を開始する。1週間後に出席する、西研究所 によるマイツール教室への肩慣らしだ。
教科書は、僕が作ったB4サイズの1枚。「電源の入れ方」 「電源の落とし方」 「日本語の入力」 を徹底して1時間45分間、行う。
アオキさん と フクダさん の好奇心と向上心は満足すべきもので、ますますこれからの1週間が楽しみになってきた。
瀧尾神社の例大祭は、今日がその最終日だ。当番町である小倉町五丁目の屋台 が、日光街道から枝道に分け入って巡行する。
屋台の曳き手として参加した 子供たち は、各町内の会所にて菓子を振る舞われる。
午後、5歳の次男に請われて、瀧尾神社へ行く。昨日の朝の賑わいは、その余韻を残すのみだった。
僕に遠慮をして露店の売り物を欲しがらない次男の手を引き、日光街道を下る。ちなみに我が町では、東京方面を下(しも)、日光方面を上(かみ)と呼ぶ。
午後の散歩は、30分間ほどにて終了した。
夕食 は三之助の厚揚げ豆腐焼き、ワカメとキュウリとホタテの酢の物。
三之助のひろうす、ダイコン、ニンジン、小松菜、ドンコシイタケ、豚肉の煮物。丸赤のギンダラの味噌漬。
このメニュからギンダラを除き、飲物を番茶にすれば立派な健康食だが、そういうわけにもいかない。「加賀の井」 の純米大吟醸を1合半と、ビールを135cc飲む。
夜8時30分に就寝。
忌野清志郎のCD "The Timers" の5曲目 "DAY DREAM BELIEVER" ばかりを繰り返し聴く。
これだけ上出来の歌手が、どうしてプロテストソングを歌うのだろう? そんなものは下手な歌手に任せておけばよい。
朝1番で、再来週、品川区大井町で行われるコンピュータ教室のスケデュールを作成する。これを、出席する40歳代の男性社員2名に手渡す。
9時から、瀧尾神社の例大祭における 「春日町一丁目渡御頭(とぎょがしら)」 をする。渡御頭とは、自分の町内にお祭りの行列が入るときにそれを迎え、次の町内の境界線まで先導するという役割だ。
本来これは、僕の仕事ではない。
「別件の会合が入っちゃって」
「あ、その日は予定があります」
「いやちょっと、仕事が抜けられなくて」
という人が続出したらしい。困ったイワモト区長は進退窮まって、僕のところへたどり着いた。
会所 へ行く。頭の半纏(はんてん)を着て、鉄の杖を持つ。日光街道に面し、町内北端にある荒物屋の安澤屋に杖を置き、瀧尾神社 へ行く。
イワモト区長が紋付きを着て待機している。聞けば、稚児 を含む長い行列が神社を出発するのは、10時だという。
「出発、最初は9時って話でしたよね? 僕、10時の電車で東京へ行くんです」
「いいよ行っちゃって。頭の装束で会所に詰めていたってだけで、格好が付くから」
なんともイイカゲンな話だ。
当番町である小倉町5丁目のサエキさんが、カメラでお祭りの様子を記録している。折角なので僕のカメラを渡し、渡御頭の証拠写真を撮ってもらう。
まるでハーレイのエレクトラグライドに乗っている下町のオヤジ のような風体だ。
下今市駅10時6分発の特急スペーシアにて、anne@家内と東京へ向かう。渡御頭を断った人よりも僕の方が、よほど忙しいのではないか?
午後1時30分より自由学園にて、創立80周年の式典が行われる。
自由学園では3学期の最後に、1年のあいだ勉強してきた各科目について 「なにを」 「どのように学んで」 「どのような結果や感想を得たか」 それから 「教師へのアドバイス」 などを、厚さ1Cmほどの 「まとめ」 というリポートにする。
遊亀@長男はその 「まとめ」 の国語の報告に、教材として使った
朝3時ころに目を覚まして仕事を始めないと、後に恐慌を来すことになる。僕が昼間ヒマにしていられるのは、ひとえに早朝の労働があってのことだ。
8時15分の始業と同時に、オンラインショップ からの受注をこなす。今日は1名の社員にeメイル教室を行うことになっているため、自作の教科書をプリントアウトし、綴じる。
9時から事務室にてeメイル教室。19歳の彼女は、自分で10万円を出し、足りない分を会社の補助によって手に入れたThinkPad1124を、机上に載せる。
最初は、eメイルの仕組みを、ホワイトボードに書いた僕の絵を使って解説する。
2番目に、eメイルの思想的側面の説明。
3番目に、「読み手の目に優しいeメイル」 の書き方。
最後に、自らの手による 「会議室」 への送受信。会議室にはniftyのpatioを使う。
11時30分に感想文を書き上げ、eメイル教室は終了する。
昼過ぎ、隠居にある4本の桜を見に行く。ツタのからむソメイヨシノの古木、太く直立する桜、椿の上に咲く桜。しだれ桜。
anne@家内はビニールシートの上に弁当を広げ、ご近所さんと 遅い花見 を楽しんでいる。
いつでもどこでも辺境を好む僕は、目立たない木の陰に 鳥の死骸 を発見する。ネコに襲われた後、ネズミにでも食べられたのだろうか、羽と白骨が残るばかりだ。鳩ではない。腐らない大きな脚を見る限り、山鳥のようにも思える。
激しい夕立の中、クルマで宇都宮へ向かう。端午の節句展 を開いている たまき にて、知人宅へ初節句のお祝い品を送る。
贈り物は別として、蔵珍(ぞうほう)の魯山人写しの徳利 に興味を惹かれる。置き場所もないのに器を買いすぎる悪癖を、無理に押さえ込む。
たまきの社長の紹介にて、焼き肉の安東(あんどん)へ行く。非常に上品な焼肉屋だ。卓上に準備された 「とりあえず」 は、薄い朝鮮風さつま揚げとタマネギ、ニンジン、ピーマンの和え物。
薄味の オイキムチ は、外側のキュウリと内側のダイコンとニンジンが、明瞭に異なる味付けで仕上げられている。ダイコンとニンジンは、まるでなますのような甘さだった。
ネギタン塩、骨付きカルビ、ホルモン。この店の肉はオカミの手によって、1種類ずつ網を換えながら焼かれていく。とても高級感のあるシステム。
締めの ビビンバ もまた、鴨の血を絞るトゥールダルジャンのメートルドーテルのように、オカミが客席にて二次調理を行う。各人の皿に分けられた完成後のビビンバは、おこげという外皮を持つワッフルを思わせた。
ボトルで頼んだ真露は 「たまき」 の名で取り置いてくれるよう頼み、店を出る。雨はよほど小降りになった。
午後8時20分に帰宅し、9時に就寝する。
二日酔いでも腹は減る。朝7時30分、本郷三丁目の吉野家へ行き、「並盛り生卵ぶっかけ」 と味噌汁を腹に入れる。
朝飯前にeメイルを送った友人に、2時間後、再びメイルを送る。頭がボンヤリしている。
10時すこし前に池袋へ至る。地下道を歩く。国立演芸場の4月上席のポスター を見かける。とりは金原亭伯楽。
馬生の弟子、桂太が伯楽の名を襲ってから、どれだけの月日が経つだろう? 桂太時代の 「目黒のさんま」 は最高だった。聴いているうちに、サンマを食べたくて仕方がなくなった。サンマの横に大根おろしを載せる、その右手のふくらみが何ともいえなかった。
地上に出る。グリーン大通りに 紙のたかむら が趣味の良い、大きな店を構えている。この店、むかしからあっただろうか? 気がつかなかった。
サンシャイン通りの "HMV" にて
朝9時に、自由学園で1級先輩のシノトー君から電話が入る。日光の食をテーマに取材がしたいと言う。シノトー君は 雑誌ガルヴィ の編集長だ。
シノトー君はいま浅草にいると言う。取材は2時間後の午前11時に開始だそうだ。出版業界の忙しさとは、こんなものだ。あるいは、ウチのように長いタームを見込んでいる商売の方が、世の中では少数なのかも知れない。
僕はヒマな人間だ。取材にOKを出す。世の中、なにが幸いするかわからない。
11時すこし過ぎに、シノトー君は温泉の達人ノグチエツオさんと一緒に我が社へ現れた。ノグチさんには、山と渓谷社刊の著書 日本百名湯・源泉の宿 を戴く。
先ずは最終段階の袋詰め場におもむく。漬け上がったばかりの 「らっきょうのたまり漬」 を、社員サイトウヨシコさんの手の上で撮影。小さな窓からの外光を頼りに、1/8のスロウシャッターにて 数十枚の写真を撮る。
蔵の撮影は後回しにし、杉並木公園の蕎麦屋 「報徳庵」 へ行く。縁側にて大盛りざる蕎麦と芋串の撮影。今日の蕎麦はいつもより太く固く、なかなかに美味かった。
「報徳庵」 から我が町内の湯波屋 「松葉屋」 へ回り、午前中の仕事を終わったタシロ君にインターヴューをする。日光の殆どの料理屋の湯波は、この工場 から出荷されている。
ふたたび我が社へとって返し、蔵の一番奥にある味噌蔵へ、シノトー君とノグチさんを案内する。撮影をしながら、仕掛品が完成品へと近づいていく工程を追って、店舗へ至る。
午後2時30分に取材が完了する。これから彼らは東照宮、二荒山神社、輪王寺へ向かい、今日中に帰京すると言う。
シノトー君の取材依頼は、今朝9時の電話によって唐突になされたものだった。僕が不在だったら、一体どうするつもりだったのだろう?
夕刻、東武日光線スペーシアにて東京へ移動する。
銀座5丁目の 「おぐ羅」 にて、ソラマメ、ジュンサイ、鰹のたたき、鰹のたたき食った後のポン酢にオデンの豆腐載っけグジャグジャ などを食べる。
三角形のテイブルを持つバー "Good Time" にてオールドパーベイスのロブロイを1杯と、ソルティドッグを2杯。
銀座から丸の内線に乗り、気がつくと茗荷谷まで乗り過ごしている。
駅構内の電光地図には、この地にて生まれた学校や企業の昔の写真が多く配置されている。「薬のエーザイは、昔は日本衛材って名前だったのかー」 などと、酔った頭で感心をする。
漱石の 「坊ちゃん」 にも出てくる本郷三丁目角のお菓子屋 「三原堂」 の ショウケイスには、デザインを凝らしたちまき が飾られていた。
午後9時少し前に甘木庵へ帰着。eメイルの送受信をして10時に就寝。
僕のような坊主頭は、高い頻度での散髪を要求する。朝8時、加藤床屋 へおもむく。滞留時間は70分。
成文社印刷より、法人用の新しい名刺が届く。パンフレットとしおり、それにこの名刺を同時に納める箱を、手塚工房 に発注する。この箱は、店舗内のお客様の目に触れやすい場所に置く予定だ。
11時30分より "Casa Lingo" にて、今月20日に行われる 「日光MG打ち上げ」 の段取りをかねて昼食をとる。ワカサギのマリネ、春キャベツのスパゲティ。
ヨシハラさんより、白ワインがグラスでプレゼントされる。
「きょうはお休みですから、飲んでも大丈夫でしょう」
「いえウチ、去年の5月から、月曜日定休はやめたんです。いまは年中無休ですよ」
「えっ、ホントですか?」
というわけで、午後は酒気帯び就業となる。
午後6時より、大谷川河畔の 「みとや鮨」 にて 会社の花見を行う。この時期、我が町に桜はいまだ咲かない。花を見ない花見だ。
この花見は、新入社員の歓迎会と、永年勤続者の表彰式も兼ねている。
オオシマヒサコさん は、ことし勤続40年に達した。彼女は賞品の旅行券にて、大阪の ユニバーサルスタジオジャパン へ行くという。
ことし勤続20年を迎えたのは、アオキフミオさん。彼とは日光MGの後、西研究所 のコンピュータ教室へ一緒に行くことになっている。楽しみだ。
第二次世界大戦終結以前に生まれた社員は、いまや4人だけとなってしまった。そのうちの3人。ヒラノショウイチさん、オオシマヒサコさん、シミズサチエさん。
今年の新人は5人。エダマユミさん、ツカグチミツエさん、サイトウエリコさん、ケンモクマリさん、タカハシアキヒコさん。各自が自己紹介と今後の抱負を発表する。
宴会は盛り上がり、夜8時を過ぎても終わる気配を見せない。僕が 「終了宣言」 を出さざるを得なくなる。
8時30分に自宅へ帰着。9時に就寝。
朝8時より、瀧尾神社例大祭の準備に取りかかる。アンザイ畳屋のオヤジ も、この時間にはさすがに酒が抜けきっているようだ。カミムラさんとの二人組により、春日町公民館の階段下に 提灯の台 を準備する。
他の役員は、公民館内の押入から 120年以上も前の複数の木箱 を取り出し、臨時の神棚 を設置する。
それと平行して、僕は竹田線香屋のオヤジと組み、春日町1丁目の日光街道沿いに、縄飾りを引いていく。ウチの店には特に念入りに 縄を這わせる。
ひと仕事が済むと、時間は9時30分になっている。服が縄から散った藁(わら)だらけになる。シャワーを浴びる。
昼食は11時30分より 烏骨鶏の玉子による厚焼き玉子 と 盛り蕎麦 にて済ます。
12時36分発の列車で寮に帰る遊亀@長男を、anne@家内と次男との3人で、下今市駅まで送る。これにて長男は、夏休みまで家には戻らない。
帰って営業車用の駐車場の隅に目をやると、タンポポ がかなり大きく育っている。タンポポは手強い雑草だ。小さいウチに根こそぎ刈り取らないと、収拾がつかなくなる。
夕刻5時から、ふたたび春日町公民館に集まる。こんどは 幣束(へいそく)の枚数を数える仕事 に従事する。
この幣束は、1戸に4枚ずつ届けられる。僕の受け持ちは 春日町1丁目第5組。明日にでも僕はこの10軒に、幣束を分けて歩くことになるだろう。
6時、お祭りの準備はまだ始まったばかりというのに、何が何だか分からない 直会(なおらい) に突入する。町内のオヤヂが8人、近所の喫茶店 「びしゃもん」 にて、焼きウドンを肴にビールを飲む。
僕は今日、今年初めての 「夏の匂い」 を、ウチの隠居脇の歩道にて感じた。
既に新しい事務机は届いている。あとは現在の身の回りを片づけるだけだ。モノを整理するときには、考えずに捨てることが肝要だという。
机の中身を、あれこれ考えずにガンガン捨てる。20分ほどでサッパリした。
正面の引き出し は、通帳、印鑑、ポケットコンピュータ、時計、定規のみを残す。
左最上段の引き出し は、メガネと歯ブラシ、「ホトトギス季寄せ」 、辞書とマウス。
二段目引き出し のディスケットは整理され、更にその下の段 は、モーバイル用品と薬だけになった。
机の中を散らかしていたワースト3は 1.本 2.郵便物 3.コンピュータのマニュアル だった。
名刺は、10年の間に溜まった3冊の名刺帳と、そこへ入りきらずに輪ゴムで留めてあったもの、すべてを捨てる。名刺の内容をコンピュータに入れてしまえば、ハードとしての紙は無用の長物だ。
そんな中で、ふと目に留まったのが、米米ひろば の女将、井戸貞子@たらちゃんの名刺だった。ごく普通の名刺 を開くと、自らを取材した朝日新聞の縮小版 が出てくる仕掛けになっている。
こういうものをじっくり見ていると時間ばかりが過ぎる。気を取り直して作業を再開する。
古いコンピュータのマニュアルやアプリケイション は、段ボール箱に詰めて保存する。コンピュータをデイタベイスとして使う以前の日報 は、資料として取り置く。
これにて、新しい事務机を設置する体制が、ほぼ整った。僕以外の人については、僕よりも上手に整理整頓がなされているだろうから、心配はない。
夕食。お酒は 「加賀の井」 の純米大吟醸。
明日、寮に帰る長男のリクエストにより ゴボウとニンジンのキンピラ、カブの葉と油揚げの炒め煮。
ジャガイモのサラダ、焼いた厚揚げ豆腐と茄子の素揚げ。豚のヒレカツと、次男の好みも入れてソーセイジフライ。
先日、28巻以降をまとめ買いした 「月下の棋士」 を少し読み、午後9時15分に就寝。
4月の日光MGの打ち上げは、ヨシハラさんの店 "Casa Lingo" で行うことになっている。会場の予約は既に、1月のうちに済ませた。今日はメニュの打ち合わせをかねて、家族4人で夕食をとりに行く。
遊亀@長男が甲子園までヒッチハイクに出かけるとき、僕は5万円を渡した。長男はそこから1.2万円のみを使った。残金の3.8万円が戻る。急に懐が暖かくなる。晩飯の財源はコレだ。
ワインは "Morellino di Scansano"。
初めにサラダ。タケノコや菜の花やソラマメ が盛り込まれた春らしいもの。次にマグロのカルパッツィオ。
デジタルカメラで食べ物の画像を撮るときの僕の師匠 ゲコ@ビビンバ の教え通り 「ストロボは使わず」 「できるだけ光量の多い条件下」 で撮影をしてみる。結果は成功。
手打ちパスタのサフランソース、アスパラ、ベイコン、コーン、キノコのピッツァ、
タケノコ、菜の花、アサリのスパゲティ。そういえばアサリは、春4月の季語だ。
合いの手に、ゴルゴンゾーラチーズのソースによるニョッキ。
羊のグリル、スズキのあぶり焼き。
リコッタチーズのケイキ、チョコレイトケイキ、イチゴのシャーベット英国風ソース@ちょっとピンぼけ。
本日の"Casa Lingo"はやけに忙しく、ヨシハラさんはガス台と鍋、石釜のあいだを行き来するのみで、打ち合わせどころではない。後日、ヨシハラさんが我が社まで詳細を詰めに来るという。
支払いは1万円少々。僕の懐は、まだ暖かい。
ウチの商用サイトの 「たまり漬を使ったメニュ」 に紹介のある 「らっきょうのたまり漬でサンドウィッチ」 というものを、家内と子供が朝食にしている。それを後目に、僕はお茶漬けを食べる。
日本にいる限り、パンによる朝飯は苦手だ。
1月の17、18日に引き続き、今月の18、19日に、霧降高原のメルモンテ日光にて、第2回目の日光MGが開かれる。これは我が社の社員研修だが、社外からの参加も受け付けている。
きのう今日と、立て続けに6名の申し込みがある。当方の社員と合わせて34名の参加者だ。公表はしていないが、日光MGの定員を30名と見ていた。4名の超過。
西hinano順一郎先生 に、人数についてのご相談をする。予定していた雑木林を望むガラス張りの部屋から、建物内部のコンベンションホールに会場を移すことにする。
多くの参加者に恵まれ、素直にありがたく思う。
参加者名簿の作成、諸方へのeメイルによる連絡などをサクサクと済ませる。
夜6時に、焼肉屋の板門店へ行く。個室は既に予約をしてある。僕、anne@家内、次男、遊亀@長男。それに長男の同級生であるイチモト君とその両親7名のよる焼き肉大会だ。
ブルースリーのポスター を横目に、畳の部屋へ入る。
安めのカルビ×8、コブクロ×2、シマチョウ×1、レヴァ刺し×1、チョレギ×1、トマトサラダ×2、ドンブリ飯×3、ビビンバ×1、石焼きビビンバ×1、キムチ×1、オイキムチ×1、野菜スープ×1、真露×数杯が、7つの胃袋に収まる。
帰途、TSUTAYAへ寄る。静かな店内に、本を買ってくれと泣き叫ぶ次男の声が響き渡る。床へ寝転がる勢いのため抱き上げ、欲しいモノがすべて手に入るとは限らないと諭す。近くで他人が笑っている。
午後9時に就寝。
東京ではそろそろ桜も終わりらしいが、我が社の味噌蔵近くに立つ古い桜は、いまだそのつぼみも堅い。
我が春日町に建物を残したまま郊外へ移転した関根医院へ、町会費を取りに行く。それを会計の 竹田線香店 へ届ける。
割合にひまな春の日々は、身の回りの整理整頓などに充てるべきだろう。しかしながら、何年も前の地震により 中身が飛び出したままの本棚 の前には、後から後から平積みの本ばかりが増えていく。
仕事をしない人間でも、腹は空かす。
「加賀の井」 の純米大吟醸を、髑髏杯のような形の片口 に用意する。紋様からすれば、これは秋に使うべき器だろう。肴は 柳橋小松屋 の 牡蠣の佃煮。
高知県幡多郡佐賀町黒潮1番地の明神水産による 「一本釣り・藁焼き鰹たたき」 を切り、醤油と酢とカボスとをあわせたタレと共に、タマネギ、ミョウガ、三つ葉、万能ネギのみじん切りと大根おろし、それに少しのおろしニンニクを振りかける。
銀座6丁目の 「おぐ羅」 では、カツオのたたきを食べ終わった小鉢に、オデンの豆腐を投入して食べるのが流儀だ。当方もそれを、湯豆腐にて真似 してみる。豆腐の質にもよるが、これは尋常ならざる美味さだ。
食卓において最も偉い人間が誰かといえば、それは料理を作った人間が1番に偉い。その1番に偉いanne@家内に、この湯豆腐を早く食べるよう急かせる。
テレビ東京の 「大食い王」 を出演者ごと剽窃したTBSの番組を、9時から見始める。9時15分に眠くなり、就寝する。
今朝4時にメイラーを回すと 「15年来、おたくの味噌を愛用しているが、今回送ってもらったものは、味が全然違う。美味くない」 というクレイムが入ってきた。
早速に蔵へ入り、最新ロットの味噌を 貯蔵桶 から取り出す。それを顧客と僕の試食用として、袋に詰める。
午前7時、その味噌を使って 汲み上げ豆腐と小松菜の味噌汁 を作る。ウチの 「白だし」 としては、今回のロットは水準以上の出来だ。顧客への説明文の内容について考える。
刻んだ蕗のとうのたまり漬を混ぜ込んだ玉子のぶっかけ飯 は、今朝も美味い。
ものの味は、食べる者の体調や、食べ物の見た目そのものに大きく影響される。それ以外にも、ロマンティシズムやシテュエイションに多く左右される。
空気のよどんだ夜更けのバーで飲むウイスキーを、そのまま吹雪の谷底へ持ち込めば、これが同じ飲物かと不思議になるくらい、固まりのような炎を胃の中に拡散させる。
排気ガスの匂いにまみれて吸うタバコを、そのまま高原のお花畑へ持ち込めば、紫の煙は魔法のクスリのように、当方の魂をとろけさせる。
「味」 についてのクレイムへ答えを出す仕事は、なかなかに難しい。
晩飯は トマトサラダ、小松菜の胡麻よごし、松江のカマボコとわさび漬。それにしてもこのカマボコは、ホントに美味い。
焼いた厚揚げ豆腐、既製品の焼き鳥。
昨日とは模様の異なる 源右衛門 にて、地元の清開純米吟醸を飲む。
午後8時に就寝する。
年に2回、我が町において発着する鉄道とバスの時刻表が、新聞の折り込みに入る。スポンサーはウチだ。4月1日に、春の分が発行された。
今朝、未知の人から電話が入り 「お宅で新聞の折り込みに入れた、4月1日の改正時刻表に間違いがありますよ」 と言う。
今年の4月1日から、東武日光線の上り始発は、より早い時間に1本増設され、下りの最終列車は、より遅い時間に1本増設された。これが今般の改正時刻表には漏れている。
時刻表には印刷責任者として、金精堂という印刷会社の名が記されている。しかしながら、クレイムはクレイムだ。丁重に詫びる。
午後になって、東武日光線下今市駅長より、電話が入る。「作ったのは金精堂ですから、お宅へ言うのはお門違いでしょうけれど、クレイムの電話が凄いんですよ」 と言う。
駅長は更に 「時刻表に書かれている金精堂の電話番号を呼び出しても、通じないんですよね。そちらで調べ、つきませんか?」 と、困惑している。
訊けば金精堂のオヤジ、この時刻表を作る前に、駅に新ダイヤを問い合わせることすら、しなかったという。
試しに金精堂のオヤジの自宅へも電話してみたが、こちらも 「お客様の都合により、電話を取り外しております」 というアナウンスが流れ、通じない。
いずれにしても、金精堂の費用負担により、改訂版を発行する必要があるだろう。同業の成文社印刷に電話をし、今月の5日に、印刷組合の集まりがあることを知る。その席で金精堂のオヤジに、現在の連絡先を確認してくれるよう、頼む。
夕食は、僕が言うところの飲み屋メニュ。高橋義孝だったか池田弥三郎だったかが 「酒の肴には、朝飯のおかずがよく似合う」 と、どこかに書いていた。よく理解できる。
ホタルイカとマグロの刺身、自宅で温めて固める豆腐。
牛筋とコンニャクの八丁味噌煮、小松菜と油揚げのおひたし。
源右衛門の杯 は、驚くほど酒が飲みやすい。
食後は無精にも、同じ器に注ぎ足した オールドパーとカヌレ。この画像のみ、5歳になる次男の撮影。
午後9時に就寝。
屋根に雪が残っている。快晴。杉並木の向こうに、日光の山が姿を現す。
日曜日の客足は、その前日の天候に大きく影響される。午前中から昼にかけての一時は、かなりの繁忙を見せた店舗だが、3月18日(日)の売り上げには届かなかった。
晩飯は、ヨシハラ君の店 "Casa Lingo" へ行こうとしたが、次男が発熱のために断念。豚キムチ鍋を作ることにする。
商店街の真ん中にある長崎屋は、今年の1月に無くなった。自転車や徒歩で行ける範囲内に、スーパーマーケットは皆無になった。それ以来、なにかと3Km離れた ジャスコ まで足を伸ばさざるを得なくなった。
昨日の健康診断の結果を踏まえ、酒を控えることにする。飯に合わない酒を選べば、それほど大量に摂取することもないだろうと考える。昨夜の赤ワインの飲み残しを廊下から部屋へ入れ、バキュバンを外す。
とっかかりは、事務員の高橋savon君が先月末に行った鳥取島根旅行のお土産。地元の人が行列をしているという、松江市竪町18番地 「長岡本店」 の飛魚かまぼこ。
なるほどこれは上出来のかまぼこだ。醤油に溶いたわさび漬にて食べる。ハム、羊羹、カマボコは、薄く切るほど美味い。
インチキカツオだし、インチキ鶏ガラスープにてスープを作る。白菜キムチ、エノキダケ、厚揚げ豆腐を投入する。その上から大量の水菜をバサッと載せ、薄切り豚肉をしゃぶしゃぶにして食べる。
これがまぁ、インチキだしを使っているにもかかわらず、あるいはインチキはインチキなりに美味い。中性脂肪の気になる人間は、肉を遠ざけ、厚揚げ豆腐と野菜を食べるだけでも、とても美味い。よせば良いのに、飯にスープをぶっかけて食う。これもまた美味い。
食後はドゥバイヨルの ブリズーと、微量のオールドパー。
午後10時に就寝。