2025.1.11(土) 雪のしらせ
現在の日の出の時間は国立天文台のサイトによれば1年のうちでもっとも遅い6時51分となっている。この6時51分は、元旦から今月13日まで続く。一方、日の入りは元日の16時39分に対して今月13日のそれは16時48分と、9分間も遅くなるのが何とも解せない。このあたりについて天文に詳しい人に訊けば嬉々として1時間もしゃべり続け、当方は余計に分からなくなるから、そういうことはハナからしない。
テレビの天気予報は朝も昼も大雪の知らせが引きもきらない。そこに映し出される関東地方の地図では、我が栃木県日光市今市は大抵の場合、雪が降るか降らないかの境界線にあって、だから降るか降らないかの予想がつかない。きのうは一時、雪が風に舞った。それがすぐに上がり、以降、晴れたのは幸運だった。
ところできのうの日記に書いた”JAPAN BLUE JEANS”のズボンは、早くも午前のうちに届いた。試着をしたところ、サイズはちょうど良かった。さていま残っている、胴回りが現在より1インチだけ太い数本のズボンはどうしよう。よそ行きだっただけに、着用したのはいずれも数回以内。クリーニングに出した回数もせいぜい1、2度と考えれば、捨てるにはいかにも惜しい。メルカリなどのフリーマーケットに出すのも面倒だ。先ずは社員の中で僕の体型にもっとも近いタカクコータロー君に1本を渡して試してもらい、もらってもらえれば幸いである。
16時50分に早上がりをして、町内の新年会に臨む。新年会とはいえ酒を飲んで、ただ駄弁りを労する、というものではない。この集まりはどちらかといえば、2024年度に回覧板を回すなどの仕事をしてくれた組長への慰労の意味が強い。会は20時にお開きとなり、後片付けをして20時15分に帰宅。即、入浴をして、冷たい水を飲む。
朝飯 納豆、冷や奴、生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん}、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 オードブル、「はま寿司」の「人気12種セット」、乾き物あれこれ、「渡邊佐平商店」の「自然醸清開」(燗)
2025.1.10(金) 激戦の跡
理由は不明ながら、僕の体重は2013年以来、この11年間で13キログラムちかくも減った。それに伴って、普段着以外のスーツやズボンは身体に合わなくなった。現在のよそ行きのズボンは2015年に気に入って、色違いで3本を購入した”JAPAN BLUE JEANS”の商品だが、こちらもいまや胴回りがゆるい。
よっておなじ品を同社のサイトに探したところ、既にして終売になっていた。仕方なく検索エンジンに頼ると、楽天のある店に在庫のあることが分かった。そこでウエストは現在のそれより1インチ短い32インチ、色は手持ちの3本のうちもっとも気に入っているインディゴを選んで買い物カゴに入れた。価格は3割ほど上がっていたものの、ポップアップした10%オフのボタンをクリックし、更に貯まっていた楽天ポイントを使うと10年前より安くなった。これで秋冬用のズボンは完了。夏用のズボンとスーツについては、次の東京行きのときにどうにかしようと思う。
雪のちらついてきた9時30分より4階の食堂へ上がり、きのうの日記に書いた、2月5日から日本橋高島屋S.C.で開かれる「冬の味覚市」の案内状のお送り先を、顧客名簿から特定する。この、世間一般の平均からすれば驚くべき反応率を実現させる抽出の方法は僕が長年に亘って練り上げてきたもので、常にアップデートを欠かさない。いわゆる好きな仕事ではあるものの、1時間30分ほどのあいだ集中して作業をすると抜け殻のようになって、以降は大したこともせず夕刻に到る。
折しも僕の、コンピュータを使った事例発表の依頼がきのう届いた。当日は、本日の激戦を辿ることのできる、書き込みだらけのマニュアルをテキストに使う予定である。
朝飯 納豆、菠薐草のおひたし、蕪の葉と油揚げの乾煎り、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蛸のマリネ、キノコとパンチェッタとキャビアのスパゲティ、牛タンの網焼き、Chablis Billaud Simon 2018
2025.1.9(木) 不思議な現象
この日記にはときどき書くことだが、人には目に見えない何者かの命令により意識しないまま一斉に動く、ということがありはしないか。2時間も沈黙していた電話が、鳴るときには複数の回線で同時に鳴る、などがそれだ。「汁飯香の店・隠居うわさわ」の今月の予約は27日ばかりに集中して、今日もひと組様を満席によりお断りせざるを得なかった。これもまた、不思議な現象である。
その隠居への来店を希望される方から、昨年末に茂木のサーキットで名刺を戴いた。その方へ宛てて今日は手紙を書き、道の駅への配達のついでに投函をした。「汁飯香の店・隠居うわさわ」は上澤梅太郎商店が社会に対して掲げた旗のような店だけに、自然と力が入るのだ。
午後は、事務係のヒロタイクコさんとサイトーハヅキさんが各自のコンピュータに溜めてくれた顧客情報を僕のコンピュータに吸い上げ、整理の上、サーバーに上げた。明日はこれも含めたデータベースから、2月5日より日本橋高島屋で開かれる「冬の味覚市」のご案内のお送り先を特定することにしている。
終業後は社員と街の焼き肉屋に集合をして、新年会を催す。
朝飯 たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、揚げ玉、梅干、蕪の葉と油揚げに乾煎り、なめこのたまり炊のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 「板門店」のあれや、これや、それや、他あれこれ、眞露(お湯割り)
2025.1.8(水) お盆
暗闇にiPhoneを引き寄せると5時を6分、過ぎていた。「うかうかすれば5時30分になってしまう。とすれば朝飯までの時間は僅々60分」という、もうひとりの自分の声にせき立てられて即、起床する。
ひとりタイで楽しんでいたことが上司の知るところとなり「今度はオレも連れて行け」と、なかば脅された人がいる。仕方なく先乗りをしてバンコクの空港で迎えたところ、事細かに計画を立てることが好きらしい上司は翌朝のロビーでの集合時間を「8時55分」と指定した。9時からの行動開始を前提とした8時55分なのだろうけれど、いかにも気が疲れる。空気のユルいタイに来ながら5分刻みとは一体全体、何なのか。そして「自分はひとりの時間がないと堪えられない性格です」と独白をする。僕もまぁ、同じたぐいである。
午前、2リットルのペットボトルにお湯を詰めて如来寺のお墓へ行く。花立ての水は幸い凍っていなかった。旧いお墓、叔父と叔母のお墓、新しいお墓と3個所をまわりつつ持参のプラスティック袋に花を回収していく。持参したお湯により、お墓と水場を往復することなく花立てが洗えたのは良かった。
ところで愛用のお盆について。この日記を遡れば2018年8月27日から使い始めている朝食のためのお盆は、その前日に倉庫で見つけたものだ。かなり使い古されていて、割れを補修した跡もある。しかし一汁三菜がピタリと収まる絶妙の形と大きさで、以降、6年と数ヶ月のあいだ使い続けてきた。
このお盆の傷み、特に反りについては素人にはいかんともし難く、昨年は伝手のある日光彫の店を訪ねておなじものを作るよう頼んだところ、現在は販売のみで、制作はしていないという。そういう次第にて仕方なく割れ、反り、剥げの三拍子がそろったまま使っていたところ、昨年末に思いがけず日光彫の作り手を紹介された。
そういう次第にて、既にして正月休みも明けているだろう大島工房の大島永水さんに電話を入れ、本日14時40分の訪問を決めた。工房は、銀行へ行くため週に一度は通っている並木町の道沿いにあった。僕が持ち込んだお盆を大島さんはメジャーとノギスで採寸し、またその形を紙になぞった。見積もりは、今月中には出るという。
朝飯 スペイン風目玉焼き、納豆、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と白菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蛸のマリネ、蕪の葉と油揚げの乾煎り、沢庵、焼きそば、お好み焼き、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2025.1.7(火) 暖かくても冬は冬
朝、食堂に来ると、屋内にいるにもかかわらず、外気温の予想が何となくつく。今朝はきのうにくらべて暖かい。天井から温風の吹き出す暖房も、また足元に温風をもたらす足温器も使わないまま、床暖房による暖かさのみでコンピュータに向かう。
本日は1月7日。きのうしげしげと見た柱飾りのダイダイは萎びつつあった。よって門松と鏡餅はそのまま、しかし他の正月飾りはすべて今日のうちに外すよう、社内の電子会議室に通達を上げる。
朝がきのうより暖かかったとはいえ、冬であることに変わりはない。元旦に供えたお墓の花を片づけなければならないことは山々ながら、どうにも腰が上がらない。花立ての水が凍っていることも考えられる。片づけにはお湯を持参しよう。
午後、昨年末に戴いた牛タンを冷蔵庫で徐々に解凍すべく、包装紙を剥がし、箱を開ける。すると紙の説明書は無く、箱の内側にはYouTubeの動画にリンクするQRコードが印刷してあるのみだった。清々しいと言えば清々しい。しかしデジタル弱者は困るだろう。そして僕も、スマートフォンで注文する式の飲食店は苦手である。
朝飯 生のトマト、生玉子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、かやくごはん、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬けた松前漬け、白菜の中華風浅漬け、すき焼き、他あれこれ、久米島の泡盛「久米仙」(生)、「鶴屋安芸」の利休饅頭、栗饅頭、Old Parr(生)
2025.1.6(月) 水ぬるむころ
年始から続いた好天は6日から崩れると、天気予報は伝えていた。しかし今朝の東の空は紅く染まっている。よって屋上へ上がり、その様子をカメラと言って差し支えがないか否かは不明ながら、スマートフォンに収める。冬至から2週間ほどが経つものの、夜明けの早くなった実感は無い。
9時になったことを確かめてから外へ出る。郵便局といくつかの銀行をまわり、小口現金の払い戻しと通帳記入をする。お客様からの入金が専らの郵便貯金に、昨年末からの動きは皆無。しかしキャッシュレス決済による売上げの入金される銀行の口座には、この1週間でまとまった増分があった。
帰社してから買掛金を取引先に振り込む銀行の残高を家内に調べてもらうと、今月の資金移動の必要は無かった。3月の支払いについては、2月のうちに充分な資金を準備の上、別途、タイからもインターネットバンキングが可能かどうか、試すつもりでいる。
午後は、きのう町内のウカジシンイチ自治会長より手渡された10枚ほどの出金伝票に従って、現金を封筒に詰めていく。今回は封筒の数も金額も多いため、それを各所に届ける自治会長が確認しやすいよう、その一覧表も作っておく。それにしても、仕事も奉仕活動も、金のやり繰りばかりである。
朝の晴天はいつの間にか雲に覆われ、その雲も、午後が進むに連れて、いかにも暗鬱な厚さ、低さになった。寒さにより、徒歩では外に出る気がしない。そういえば、冬のあいだは家族が不在でも、外食はほとんどしなかったことを思い出した。これから水ぬるむころまでは、例年の繰り返しになるだろう。
朝飯 焼きおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬けた松前漬け、田作り、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、黒豆、鳥鍋、久米島の泡盛「久米仙」(生)
2025.1.5(日) 松の内
松の内とは、いつからいつまでか。検索エンジンに当たれば関東、東北、九州では1月7日まで、関西では1月15日までと出る。上澤梅太郎商店は関東圏内にあるものの、門松は社員研修により休みになる前日の、14日まで置くつもりでいる。
さて九連休と騒がれた年末年始の休みも今日が最終日となった。店は明日から閑散期に入る。しかし会社全体としては、すべきことが目白押しである。先ずは自社の商品では子供のころからもっとも好きな「なめこのたまり炊」の仕込みが3月まで続く。日光味噌「梅太郎」の仕込みもある。日本橋高島屋S.C.での出張販売は2月5日から同11日まで。宣伝媒体や包材の新規作成は昨年末から動き始めている。そのような商品の製造や販売以外にも、諸々の見直しが控えている。「春のお彼岸までは安楽に過ごそう」というわけにはいかないのだ。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への配達は朝昼夕の3回と、今日から平時の頻度に戻った。成人の日のからむ連休以降は、賞味期限の短い商品については特に、在庫を絞っていくことになるだろう。
きのうの閉店後に6日分をまとめておいたお陰で、今日の、1週間分の売上げの集計はすぐに終わった。そういう次第にて、町内役員の会議には15分遅れの18時15分より参加をする。
朝飯 菠薐草の胡麻和え、目玉焼き、生のトマト、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 梅花はんぺん、錦玉子、里芋の淡味炊き、菠薐草の胡麻和え、鰤の照り焼き、黒豆、「柏露酒造」の「越の四季超特選大吟醸」(燗)、「久埜」の水羊羹、Old Parr(生)
2025.1.4(土) 未明の仕事
起きて食堂に来ると食器棚の電波時計は3時45分を指していた。これを奇貨として「汁飯香の店 隠居うわさわ」の、昨年最後の3日間にいただいた感想カードの内容をコンピュータに入力する。ここで時刻は4時30分。文字情報の、コンピュータへの手入力には結構な時間がかかる。よってこの仕事を溜め込むわけにはいかない。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の今年の営業開始は1月11日。折角のご来店にもかかわらず満席でお断りせざるをえないことには、非常な心苦しさを覚えます。いらっしゃろうとお考えの方は、かならずご予約ください。
夜が明けてくると、昨夕からの雪が家々の屋根にうっすらと積もっている様子が見えてきた。とはいえ道路のほとんどの部分には黒いアスファルトが露出しているから、今日の交通事情に問題はないだろう。
お客様の数は漸減傾向にあるものの、客足がもっとも繁くなり、また販売係が手薄になる昼どきには2時間ほども店を手伝う。次は16時より店に立ち、閉店の17時30分まではそのまま店頭に立つ。
燈刻、明日18時からの会議の知らせが町内役員の同報LINEに届いていることに気づく。日曜日のその時間はいつも、1週間分の売上金の集計をしている。しかし会計係であれば、欠席はしない方が良さそうだ。よって今日のうちに、12月30日の月曜日から今日までの売上金を先ずはひとまとめにして、その額をキャッシュレジスターの記録と照合しておく。
朝飯 お雑煮
昼飯 にゅうめん
晩飯 「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬けた松前漬け、錦玉子、2種のかまぼこ、蛸のマリネ、黒豆、湯豆腐、「柏露酒造」の「越の四季超特選大吟醸」(燗)、「久埜」の水羊羹、Old Parr(生)
2025.1.3(金) 駅伝
正月といえば、テレビは箱根駅伝で賑わう。当方は仕事にて、それを実況中継で観られるのは朝に限られる。箱根駅伝が巡ってくるたび「この競技をオリンピックで採用してくれないか」と考える。どの国の開催であってもスタートはオリンピック発祥の地オリュンピア。そこからアテネまでの264キロメートルを何人で繋ぐかはIOCが決めれば良い。アテネ国際空港から開催国へと空輸された各国の「たすき」は各国の選手の上半身に斜めに掛けられて、ふたたびレースが始まる。オリュンピアからゴールまでの総距離は500キロメートル。世界中の熱狂を呼ぶこと間違いなしと思うけれど、どうだろう。まぁ、夢想することは自由である。
年末に発表された渋滞予測では、上りのピークは3日および4日と出ていた。ということは、年末年始の帰省客や行楽客が日光に留まるのはあさって日曜日の午前中までとみて良さそうだ。次の週末には成人の日のからむ連休があるものの、近年の記録に照らせば店は既にして閑散期に入っているはずだ。よって今週末までは、せいぜい店を助けようと思う。そして今日の売上げはきのうを上まわった。これは不思議な現象で、珍しく長い九連休が関係しているのかも知れない。
夕刻より雪がちらついてくる。雪は、予報によれば、夜半前には止むという。それを知って胸をなでおろす。雪が積もって嬉しかったのは社会人になるまで。以降は旅先のそれを除いては、大迷惑、である。
朝飯 お雑煮
昼飯 会社支給の「カルフールキッチン」の焼き鯖弁当
晩飯 “Finbec Naoto”のお正月のカレーライスのコース其の一、其の二、其の三、らっきょうのたまり漬、きゅうりのたまり漬、酒肴其の一、其の二、其の三、其の四、アルザスの高くない白ワイン
2025.1.2(木) 初売り
目を覚まして枕頭のiPhoneに触れると時刻は2時ちょうどだった。寝の足りない感覚は無かったため、起きることにする。着替えて洗面を済ませて食堂に来る。時刻は2時18分になっていた。これだけ早くに起きればいろいろなことができる。きのうおとといの日記の他には「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのウェブ予約にご返事をしたり、あるいは水神祭の日取りを決めるため今月の六十干支を調べたりする。
ここまでしても時間はいまだ、じゃぶじゃぶと使い放題だ。忙しいときには溜めがちになる有料のメールマガジンを、ゆっくりと読む。大晦日に事務室から引き上げ、以降は4階に置いたままのコンピュータが、5時を過ぎるころディスプレイの明るさを落とす。バッテリーが節約モードになったのだ。それを機にコンピュータは閉じ、読書灯を手元に引き寄せる。そして読みさしだった吉田健一の「汽車旅の酒」を開く。
「汽車旅の酒」は不思議な短編「東北本線」と「道端」を読み終え、しおりは観世栄夫による巻末エッセー「金沢でのこと」の1ページ目に挟まれていた。この文章が、良い。本文では語られない部分、ことに東京駅での待ち合わせのところにワクワクする。「移動の経過を欠いた紀行文は好まない」と昨年9月27日の日記に書いた僕にとっては、正にご馳走である。
吉田健一は何冊か読んだものの、何十年か前に買った「金沢・酒宴」はいまだ開いていない。これを階段室の古い本棚、応接間に続く廊下の新しい本棚と探して歩くも見つからない。そうするうち朝食の6時30分が迫って探索は中止とする。
なお本日は初売りにて、いつもの7時40分に事務室のシャッターを上げる。
朝飯 お雑煮
昼飯 会社支給の「コスモス」の「ハンバーグデミグラスソース弁当」(たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」は家で追加)
晩飯 すき焼き、SUNRISE CABERNET SAUVIGNON VALLE CENTRAL CHILE、「與兵衛桃林堂」の「桃李もなか」、Old Parr(生)