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清閑 PERSONAL DIARY

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2024.2.29(木) 吟行

「二月は逃げる、三月は去る」と、世間では言われているらしい。しかし僕は、この2月はそれほど短く感じなかった。

先ずは1月31日からの、日本橋高島屋での出張販売が2月6日まで続いた。僕は会社に居残りではあったものの、普段より緊張をして事務室にいた。8日には責任役員として瀧尾神社の当番町引継ぎ式に出席。9日は水神祭。10日は練馬漬物物産店の視察。14日は昨年の春に木桶に仕込んだ味噌のうたて返し。17日から18日にかけては新しいコンサルタントの来訪。19日は永田町に同級生を訪ね、夕刻からは後輩と情報交換。20日はおととしと昨年に打った広告宣伝の効果測定。21日は月に1度の店休日ではあったものの、全社員が出社して各部との摺り合わせ。22日は外注SEと遠隔会議。24日はひとりだけ済ませていなかった社員との面談。25日は瀧尾神社での当番町初会議に出席。その夜は会計係として町内の役員会に出席、27日と28日は伊豆行きと、書き出してみれば結構、あれこれしている。

今朝は吟行、否、銀行に出かけ、9時30分からは金融機関の訪問を受ける。15時にも別の金融機関の訪問を受け、以降は店に立つ。

キャッシュレジスターの背後、ノレンに隠された棚をふと見ると、本の売上カード2枚があった。1枚は西加奈子の、もう1枚は石牟礼道子のものだったから「随分と渋い本が売れたな」と、嬉しくなる。というか、僕や家内や長男の選んだ本が売れれば素直に嬉しい。ひとりのお客様が2冊をお買い上げくださったのだろうか。

さて明日は月が改まる。隠居の軸は、午前のうちに替えた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」は3月2日より営業を再開する。当日は、ほぼ満席のご予約をいただいている。とても有り難い。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ブテチゲ風味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ブラックオリーブパン洋風のおかずあれこれチーズChablis Billaud Simon 2018レモンケーキ、Old Parr(生)


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2024.2.28(水) 伊豆治療紀行(23回目の2日目)

夕刻には日本橋で鮨を食べる。だから朝食と昼食は軽く済ませるべきだ。そう考えて、きのうは治療を終えてからセブンイレブンに寄って、今朝のためのおむすびを買った。部屋に電子レンジは無い。しかし湯沸かしポットとアイスバケットはある。よって先ずは、隙間なく包装されたおむすびをアイスバケットに入れる。そこに沸騰したお湯を注ぐ、包装の内側に空気を含んだおむすびは。熱湯に浮かぼうとする。それを洗面所の、コップや歯ブラシの置かれたお盆で上から押さえつける。おむすびは熱々は無理としても、食べやすいほどの温かさにはなった。

きのうの治療は楽だった。しかしからだの具合が一夜にして悪くなる、ということも無いではない。戦々恐々としつつ治療台にうつぶせになる。先生はきのうと同じ手順で僕の脚と首を押すと「うん、大丈夫」と言ってくれたから、心配は軽くなった。電子ペンによる痛みはきのうに引き続いて、ほとんど感じないまま治療は完了した。

調子が良いときの治療は点検と調整くらいだから早く終わる。伊東線から新幹線への熱海での乗り換え時間は僅々4分。12時02分発のこだま712号は12時48分に東京駅にすべり込んだ。

予定からすれば「さて、夕食までは、どこで何をしようか」と考えるところだが、実は治療の最中にLINEによる連絡が入り、尻に帆かけて会社に戻らなくてはならなくなった。明日もこちらで用事のある家内とは、東京駅で別れた。

北千住13時42分発の下り特急は、下今市には15時10分に着く。会社までは徒歩で戻り、着替えをして仕事場へ降りる。時刻は15時30分だった。


朝飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび
昼飯 「ドトールコーヒー」のチーズ in ミラノサンドA、コーヒー
晩飯 ピザクッキー、飲みさしの赤ワイン


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2024.2.27(火) 伊豆治療紀行(23回目の1日目)

先にすべき事があるにもかかわらず、いつまでもコンピュータにかじりついて時間を失う、という悪癖が僕にはある。

今日から1泊で出かけるため、そのための荷物を作らなければならない。それを後まわしにして、おとといの日記を公開する。続いてきのうの日記を完成させる。生来の荷物嫌いが亢進したこと、また電子メールも短い意思疎通の範疇であればスマートフォンでこなせるようになったことにより、1泊2日くらいの外出にコンピュータを携帯することはしなくなった。それだけに、出かける前日までの日記はかならず完成をさせておく必要があるのだ。

下今市9時34分発の上り特急は、11時02分に北千住に着く。常磐線の東京行きには遅延が発生していたため、停車中の上野行きに乗る。11時30分すぎに東京駅に着き、紀伊國屋で食料を手に入れ、11時57分発のこだま723号に乗る。熱海で伊東線に乗り換え、伊豆高原には13時57分着。

「伊豆高原痛みの専門整体院」の治療室に入るときには、いつも戦々恐々としている。からだの具合が悪ければ、治療の際の痛みもそれだけ増すからだ。

ワタナベマサヤス先生は先ず、治療台にうつぶせになった僕の、両のかかとを外へ広げて「膝に響きませんか」と訊く。ここで膝に違和感を感じたことは、かつて無い。次は足首の少し上、ふくらはぎ、膝の直下と押していきながら「うん、たいぶ良い」と先生は呟いた。最後は頭の方にまわり、首の両側を押しつつ「全然、良い」と言ってくれたから、恐怖は漸減した。

背中の要所要所に9,000ボルトを発する電子ペンを押し当てられても、今日はごく軽い熱さを感じるのみだった。次は問題の膝に移る。

昨年11月の治療では「この調子ならひと月半や2ヶ月を置いても大丈夫」と太鼓判を押された。しかし年が明けて1月に来てみれば、前月の繁忙によるものか、からだの具合は悪くなっていた。左膝の内側に電子ペンを水平に打ち込まれたときの痛さは特にすさまじく、僕は背中を曲げ、身をよじり、額の脂汗は手拭いで抑え、先生の問いかけには一切、答えられず、ただ耐えるのみだった。

それが今日の治療では、痛みはほとんど感じなかった。「2ヶ月後で大丈夫って言われても、毎月、来るわ」と宣言をすると、先生は声を上げて笑った。

治療後は、伊豆高原駅前で借りたホンダフィットをセブンイレブンに着ける。家内はパンとコーヒーを、僕はおむすびを買う。18時がちかい。空は明るみを残している。そこから坂を下って銀行の角を曲がり、なじみの焼鳥屋にクルマを駐める。

ホテルに戻ったのは20時のころだっただろうか。本日2度目の入浴をして、早々に就寝する。


朝飯 茹でたブロッコリーと生のトマト、細切り人参の炒りつけと蓮根のきんぴら、玉子焼き、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび、JAVA TEA
晩飯 「和居」のあれやこれやそれや他あれこれ麦焼酎「二階堂」(お湯割り)


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2024.2.26(月) 強風

2月26日には、二・二六事件を必ず思い出す。しかしそれを報じる媒体も、いまや無くなった。あるいは僕が気づかないだけなのだろうか。朝の山々は例年より少ないものの雪を蓄え、その中腹から上にかけては綿菓子のような雲が濃く薄くたなびいている。

昼頃より風がとても強くなる。

建物と建物のあいだには、いわゆるモンロー・エフェクトの発生することがある。上澤梅太郎商店では特に、店舗棟と工場棟のあいだに風が強く吹き抜ける。ここからの空気の圧力を受けて、店の犬走りに置いた萬両の鉢が、すべて倒れる。直しても直しても倒れる。よってそのうちのいくつかは、置く場所を変えた。

事務室の前にかけたノレンも、風で片側に寄ってしまう。こちらもまた、直しても直しても片側に寄る。こちらについては風がおさまる夕刻まで事務室に格納した。

これだけ風が強くても目の具合がそれほどおかしくならないのは、皮膚科で処方された抗アレルギー薬の効能によるものだろうか。


朝飯 蓮根のきんぴら、ハムエッグ、菠薐草のおひたし、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 細切り人参の炒りつけ、じゃがいもの味噌炒り、沢庵、ベビーリーフを添えた豚の生姜焼き、「黒龍」の「垂れ口純米吟醸」(冷や)


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2024.2.25(日) 春季小祭

目を覚ましたのは1時30分。起床は3時。水とお茶と花と線香を仏壇に供えたのは3時17分。コンピュータを起動して、きのうの閉店後から現在までにいただいた「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約を確定させる。きのうの日記を完成させると心に余裕ができる。5時すぎからは、長男に手渡されていた書類をクリアファイルから取り出して読む。

9時を過ぎたところで店から4階へ上がり、素肌に白いシャツを着る。紺色のネクタイを締め、鰊骨というか杉綾のツイードの上着を着る。それだけでは胸元が寒いだろうから、黒いスカーフを首に巻く。

瀧尾神社には9時50分の到着。2020年より新型コロナウイルスの広がり受けて、春季小祭は極く限られた人数で執り行われてきた。それが今日は旧に復し、すべての町内の自治会長、神社総代、神社世話人、そして責任役員と責任頭が拝殿に参集した。もともと簡素なお祭だった春季小祭は、コロナ前の「当番町を考える会」での度重なるすり合わせにより、現在は更に簡素になっている。

小祭に引き続いて、今年の当番町である東町が主導する初会議および大祭祭典会議が社務所にて開かれる。会社に帰り着いたのは11時27分だった。販売係オバタタキコさんの昼食は11時30分から。よって彼女には事務係ツブクユキさんを通じて、僕の着替えが済むまでは店を離れないよう頼む。

18時の終業後は、この1週間の、日別に保管しておいた売上金をひとまとめにし、その金額を入金帳に記す。次は今夜の、町内の役員会で配付するA4の紙4枚を綴じた資料11部を作る。ここで時刻は18時25分。そそくさと4階へ上がり、ピザふた切れを肴にして白ワインを飲む。18時50分を過ぎたところで席を立ち、防寒のための上着を着る。そして公民館へと向かう。


朝飯 生のトマト、小松菜の胡麻和え、蓮根のきんぴら、牛肉と舞茸のすき焼き風、梅の実ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 2種のピザ、Chablis Billaud Simon 2018


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2024.2.24(土) 好きな仕事

ある朝、知人の家を訪ねると、彼はコーヒーカップを手に庭をぼんやりと眺めていた。その姿を認めて「オレにはこういう時間はねぇな」と、あらためて気づいた。雪をまとった里山に朝日の差す様子は美しい。しかしそれを心ゆくまで愛でている時間は僕には無い。釣銭を載せた銭皿を左手に、コンピュータを入れた手提げを右手に持ってエレベータに乗る。

今月20日の日記に書いた、広告宣伝の効果測定の結果は、その翌日から複数の方面に周知をされた。周知をされた各人は即、それぞれの仕事の方向を探り始めた。新しい宣伝媒体の意匠については、遠隔会議のみでは隔靴掻痒の感を拭えない。よって来月8日には僕のみデザイナーの指定する場所へおもむき、その現場と長男とはインターネットで結ぶこととした。

自分を周囲から遮断してひとりで行うコンピュータ仕事も好きなら、複数で宣伝媒体を作っていく仕事も好きだ。さて当日の夜は、何を食べ、何を飲もうか。

夕刻に至り、明日の朝にし忘れてはいけないことを2枚のポストイットに記して事務机の電子計算機に貼る。そのうちのひとつは神社でのことだから、あまり寒くならなければ幸いである。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、ブロッコリーとペーコンのソテーを添えたスクランブルドエッグ、小松菜のおひたし、梅の実ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダエリンギとグリーンアスパラガスのソテーを添えた鶏もも肉の香草焼きChablis Billaud Simon 2018アップルパイ、Old Parr(生)


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2024.2.23(金) 無骨なかたまり

おとといの日記に書いたプロテックスFP-32Nが、朝のうちに届く。外箱は捨てたらしく、一般には「プチプチ」と呼ばれる緩衝材で包まれている。それを、はさみを使って慎重に開く。

メルカリの出品者の説明は「3回ほど使用しました」とのことだった。しかし地面に接する4つの突起には何の跡も無い。キャスターも、地面に触れた様子が無い。外側には小傷はおろか擦れたところさえひとつも見あたらない。中を開けると、保証内容を記したカードや鍵の密封されたプラスティック袋は封が切られていない。「3回ほど使用しました」が本当なら、自宅の玄関から慎重に抱えてクルマのトランクに収め、出先では絨毯の上にしか置いていない、そんな使い方だったのではないか。

税込み211,200円とはいえ、今や「誰でも持ってる」感のあるリモアのオリジナルキャビンにしなくて良かったと、つくづく思う。そして床に置いた無骨なかたまりに、事務机から何度も目を遣る。

新しい宣伝媒体の英文を確認して欲しいと、午後、長男に原稿を手渡される。僕が勉強をしたのは中学3年生までで、だから僕の英語力は、その程度のものだ。少なくない経費を支払い翻訳会社に訳してもらった英文を校正する能力など自分にあるのだろうかと疑問を覚えつつ、その文章に臨む。

「この表記は会話に用いるもので、印刷物としてはくだけすぎなのではないか」と思われる2ヶ所を黄色い蛍光マーカーでなぞる。「明らかな誤訳でしょ」というところもなぞる。「ここは固有名詞ではなく一般名詞の方が無難だろう」と思われるところもなぞる。他にも数ヶ所をなぞって長男に戻す。

「これを訳したのは日本語に堪能なネイティブかね。英語に堪能な日本人なら、こんな間違いはしねぇだろう」と、ある部分につき問えば「そこは日本人にも難しいところかも知れない」と、長男は解釈をしていた。とにかく、前へ進んでいこう。


朝飯 なめこのたまり炊のフワトロ玉子、茹でたブロッコリー、ジーマミー豆腐、梅の実ひじき、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と小松菜とトマトの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蓮根のきんぴら、大根おろしを添えた厚揚げ豆腐の網焼き、牛肉と舞茸のすき焼き風、菠薐草の胡麻和え、鮪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、「黒龍」の「垂れ口純米吟醸」(冷や)、洋菓子、Old Parr(生)


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2024.2.22(木) 冬のもどり

三寒四温の時期には、いまだ達していないと思う。それにしても、東京へ出かけた4日前と今日の気温の差は激しすぎる。きのうおとといは、フリースのセーターの上にウインドブレーカーを羽織っていた。それを今日は、モンベルのU.L.サーマラップジャケットに戻した。

朝の雨は、小学生が登校するころアラレに変わった。その粒の小ささから、間もなく止むような気がした。しかし案に相違して、1時間ほどすると、今度は牡丹雪が落ちてきた。

らっきょうのたまり漬は、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」ではお陰様で、月間の販売個数がすべての商品の中で第1位になることが珍しくない。包装係からは、専用のバーコードが枯渇しつつあることを伝えられていた。バーコードは道の駅の業者用搬入口で印刷をする。暖かい日を選びたい気持ちは山々ながら、明日からは三連休になる。よって降りしきる雪を眺めつつ、まとまった数のバーコードを確保する。

食卓におかずの並べ始められた19時10分に、モンベルのU.L.サーマラップジャケットからマムートのセオンインサレーションカーディガンに着替える。首にはミズノのネックゲイターを付け、マムートの分厚いビーニーをかぶる。手にはオフクロの遺した、ブランド名の刺繍はあるものの本物かどうかは疑わしい手袋をはめる。そうして外へ出て、僕が書記を務める日本酒に特化した飲み会「本酒会」の会場へと向かう。


朝飯 牛蒡の人参のきんぴら、トマトのスクランブルドエッグ、牛肉のしぐれ煮、鮭の日光味噌と粕漬け焼き、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「魚登久」の特注弁当、う巻き、7種の日本酒(冷や)


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2024.2.21(水) 道具

冷蔵庫の容積に不満を覚えたため、より大きな冷蔵庫に換えたところ、それまで以上の量を詰め込んで、不満は一向に解消されないとは、いかにもありそうなことだ。

コンピュータ以外のものは置けないよう、営業所内の事務机のすべてを小さくしてしまった会社のことを、1990年代のはじめに本で読んだ。

人を制御するには「制約」が必要だ。旅の荷物を減らすには、バックパックやスーツケースを小さくするに限る。

2014年からこのかた、スーツケースはリモアのサルサエアーキャビンSを使ってきた。機内持込が可能なサイズの中でも特に小さなものだ。安い店を選んで価格は税込38,800円だった。ちなみに現在の同型はエッセンシャルライトキャビンSで、定価は税込106,700円になっている。

サルサエアキャビンSの容量は31リットルで、何の不便も無かった。しかし昨年4月の旅では4合瓶2本を持つ必要があり、すると流石に苦しくなって、現地でのシャツをいつもの襟付きではなくTシャツに替えて空間を節約した。

今後、4合瓶2本を持参することはなくても、現地からすこし嵩の張るものを持ち帰ろうとすれば、いますこし容量が欲しい。もうひとつ、サルサエアは軽さを追求したモデルで堅牢さに欠ける。2019年9月には多分、バンコクのスワンナプーム空港でのことを思われるけれど、鍵を破られた。

そういう次第にて、ここ1年ほどはおなじリモアの、オリジナルキャビンを手に入れようと考え始めた。こちらはアルミニウム製のフレーム型で、安全性は格段に上がり、容量も35リットルに増える。価格は税込みで211,200円。

そして今朝の3時ごろまでは、これを買うこをを、ほぼ決めていた。ところがその考えは、30分ほどで変わった。

おととい東京のあるところでリモアの売場を訪ねた。カウンターでは、巨大な腕時計を好みそうなアジア人が支払いをしていた。リモアのスーツケースは今や道具ではなく、いわゆるブランド物になってしまったという、これまで薄々と感じていたことが、その様子を見て実感に変わった。僕が欲しいのは道具であって、ブランド物ではない。

そして出品者によれば「3回ほど使用しました」というプロテックスFP-32Nの中古品を、3時38分にメルカリで注文した。重さはリモアのオリジナルキャビンとおなじ4.3キログラムで、容量は40リットル。価格は送料まで含めて41,900円。定価は税込み54,780円だから、悪くない買い物だったと思う。


朝飯 生のトマト、小松菜のおひたし、納豆、スクランブルドエッグ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 鮭の日光味噌と酒粕漬けの焼きほぐし、牛蒡の人参のきんぴら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、牛肉のしぐれ煮のお茶漬け
晩飯 ベビーリーフのサラダトマトとブラックオリーブのスパゲティ2種のチーズ飲みさしの2種の白ワイン


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2024.2.20(火) 効果測定

昨年に行った広告宣伝の効果を一昨年のそれと並べてみる、という仕事を午前に始める。コンピュータを使ったひとり仕事は好物のひとつだから、数日前から腕まくりをして今日を待っていた。この作業には精密さが要求されるため、電話や来客を避けて4階の食堂へ上がる。

その前半部分を終えると時刻は9時20分。10分後には銀行員の訪問を受ける予定があったため、ひとまず事務室に降りる。銀行の人との質疑応答や書類への捺印は15分ほどで完了した。4階へ戻る足取りは「いそいそと」といったものだった。作業はそれから30分ほどで終わった。結果はA4の紙2枚にフェルトペンで手書きした。

その2枚の紙は長男の事務机に置いた。僕はコンピュータを使う職人であり、僕の出した数字に検討を加えることは、長男と担当コンサルタントにお任せである。

夕食は孫たちに配慮をして早めに始まった。僕は入浴をして、19時44分に寝室に入る。夜の諸々にはほとんど興味がない。朝の静かな時間だけが楽しみである。


朝飯 菠薐草のソテー、スペン風目玉焼き、鮭の日光味噌と粕漬け焼きほぐし、胡瓜の古漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 小松菜のおひたし、めかぶの酢の物、牛蒡の人参のきんぴら、胡瓜の古漬け、肉団子と白菜と雲呑のスープ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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