2023.7.21(金) 終業式
事務机の左の壁に提げたカレンダーの、今日の余白には「終業式」と覚え書きがある。学校の春夏冬の休みは、小学校や中学校、高等学校などの違い、また地方により、いつからいつまで、ということは異なる。だから今日の「終業式」は、大まかな目安として書き込んだ。夏休みに入れば家族による行楽が増える。そうなれば店も、それだけ忙しくなる。道の駅で売れる商品も、これまでとが違った動きになるに違いない。
列島は西から徐々に、現在は中部地方まで梅雨は明けたという。隠居の庭の紫陽花は、10日ほど前から枯れ加減になってきた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様には、これからしばらく、百日紅が咲くまでは、様々な葉の緑をお楽しみいただくことになるだろう。
ことし小学校に入学した孫のリコが、取りあえずは一学期をこなしたお祝いということで、夕食の卓には彼女の好きなマカロニグラタンが上がった。それは僕の好物でもあるから、皆が集まる前から白ワインを抜いた。そのグラタンをお代わりして、食後のために用意をしたというチョコレートケーキまでは食べられなかった。
風呂から出てからだに2枚のバスタオルを巻き、寝台に横になる。部屋の明かりは落としてある。そこに孫のリコと弟のシンが入ってきて、寝台へ上ってきた。以降の記憶は、無い。
朝飯 生のトマト、炒り豆腐、ウインナーソーセージとピーマンのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と万能葱の味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 トマトとレタスとルッコラのサラダ、パンあれやこれや、それや、鶏肉とマカロニのグラタン、チーズ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.20(木) 夏の雨
北東に面した遮光カーテンの隙間から光が差している。天気はどうやら晴れらしい。梅雨前線はいまだ日本海から去らないものの、今年の梅雨は、こと関東地方に限ったものかも知れないけれど、毎日シトシトと降り続いて気温も低い、というものではない。つまり実感しづらい梅雨である。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への開店前の配達は、きのう午後の検品後に売り切れた商品があったため、2度、足を運ぶこととなった。その2度目の帰りに目と鼻の先の如来寺に寄る。そして1週間前に供えた花を片づけ、花立てと線香立ての周囲を水で洗う。今回の花は色とりどりのものを家内が選んだ。そのうちの百合は、花びらと雄しべを地面に散らしていた。その雄しべを砂の上から拾い集めるには手間がかかった。もし覚えていることができたなら、来年は、百合は避けてもらおうと思う。
朝は積乱雲が綺麗だった。しかしそれは数時間のみで、以降の雲は黒みを帯びてきた。雨は閉店の17時30分ころより降ってきた。いきなり、静かに、しばらくすると強く、しかし豪雨にはならない。これが明日の朝に上げってくれれば、まさに理想的な、夏の雨、である。
朝飯 獅子唐の炒りつけ、茹でたブロッコリー、茄子の揚げびたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと揚げ湯波と茗荷の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードといちごのジャムのトースト、牛乳
晩飯 ジーマミー豆腐、炒り豆腐、玉蜀黍、ポテトサラダと刻みキャベツとトマトを添えたメンチカツ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.19(水) ラーメン
ラーメンを食べたいと感じる気持ちを失ったことは、今年5月28日の日記に詳しく書いた。更に日記を遡ってみれば、みずから進んでラーメンを食べたのは、昨年の10月7日の「フジヤ」が最後だった。2023年が明けてから食べたラーメンは以下。
1月26日昼 家内の調理によるラーメン
3月22日昼 家内の調理によるラーメン
5月17日夜 集団で行った「フジヤ」で小鉢に分けてもらった雷ラーメン
6月6日昼 家内の調理による冷やしラーメン
ひと晩のうちに赤坂、六本木、新橋で各1杯ずつという記録を持ち、以降も週に複数杯のラーメンを食べていた僕が、今年は半年で僅々3杯と少々である。そして今日は家内に誘われ、小倉町の「ユタの店」で冷やし担々麺を食べた。誘われなければ、きのうと同じくトースト2枚と牛乳を昼食としていただろう。
それにしても、ラーメンをみずから進んで食べる気持ちが無くなったとは、寂しい限りだ。これで酒を飲みたい気持ちも無くなったらどうしようとは思うものの、そうなればそうなったで、却って便利かも知れない。
朝飯 獅子唐の炒りつけ、細切り人参の酢漬け、菠薐草の玉子とじ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 「ユタの店」の冷やし担々麺、サービスの杏仁豆腐
晩飯 胡瓜の塩もみ、茄子の揚げびたし、トマトと千切りキャベツとブロッコリーを添えた豚とシメジのソテー、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)、西瓜
2023.7.18(火) こまったもの
防災の点からすれば問題なのだろうけれど、仏壇の下の戸棚には20箱ほどのマッチを備蓄していた。そのマッチの最後の1本を今朝は使った。マッチは、数年前までは、スーパーマーケットのキャッシュレジスター手前のカゴにあったような気がする。今はどうなのだろう。
線香は、2005年にオヤジ、2013年におばあちゃん、2014年にオフクロが亡くなったとき、またその初彼岸などにいただいたものを本棚の下の引き出しに溜めておいた。こちらは今年の2月に底を突き、街で見つけた安価なものを手に入れ「こいつは経済的で良いや」と喜んだものの、いざ使ってみれば香りに優れず、灰の色もそれまでの灰色ではなく茶色くて、買ったことを後悔した。
すこしはまともな線香も、そしてマッチも、いまだ我が街に残る専門店で同時に手に入れば有り難い。
夕刻に店番をしているところに家内が顔を出し、手招きをする。近づくと、紙の箱にたくさんの絵の具の瓶、そして僕が小学2年生のときの名札が入っていた。店舗に置くための、めぼしい什器を探していた長男が見つけたらしい。こういうものを取り置いては倉庫はいつまでも片付かない。しかしゴミ箱に直行させるのも躊躇われる。こまったものだと思う。
朝飯 菠薐草と海苔のおひたし、細切り人参の酢漬け、茄子の揚げびたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草の胡麻和え、細切り人参の酢漬け、刺身湯波、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、水茄子のぬか漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2023.7.17(月) 明々白々
後輩のゴールド・ロベルト君が日曜日に来てくれることは知らされていた。しかし朝一番で、それも大型のオートバイで、とは予想していなかった。小旅行の目的はダムカードを得ることで、早朝にいろは坂を上り、中禅寺ダム管理所まで行ったものの、早すぎたため、一旦、山を降りて上澤梅太郎商店に来たとのことだった。ダムにはダムカードというものがあり、これを集める趣味の存在することを、僕は初めて知った。
「酒の肴になるもの」とゴールド君に訊かれて僕は、洋酒にはナッツとドライフルーツをたまりに漬けた「山のにぎわい」、日本酒には大根おろしと合わせると最高な「なめこのたまり炊」、別途「ごぼうのたまり漬」を紹介した。ゴールド君はそれらすべてを備えつけのザルに載せ、奥さんには「らっきょうのたまり漬・淺太郎」を選んだ。
今朝、ゴールド君からメッセージが届いていることに気づいた。貼付された画像は行きつけのバーなのだろう、竹鶴のボトルの脇には「山のにぎわい」の瓶があった。
「店の人のお勧めに乗ると思わず高額の買い物などをする羽目になって損をする」と頑なに信じる人がいる。一方、ゴールド君のような素直な人もいる。相手が詐欺師でもない限り、どちらがトクかは明々白々のことと思う。
朝飯 ブラックオリーブと生のトマト、蒸しベーコン、納豆、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 豆腐と玉子と若布のスープ、春雨サラダ、「正嗣」の焼き餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、「久埜」のどら焼き、Old Parr(生)
2023.7.16(日) いまだ梅雨は明けないものの
「もう、梅雨は明けたんじゃないですかね」という挨拶というか、世間話のきっかけというか、とにかくここ数日は、そのことばをたびたび耳にする。連日の猛暑によるものだろう。
おととい長男は隠居の小屋から益子の大甕を運び出し、それを係のタカハシリツコさんに洗ってもらったという。その甕は池水の脇に置かれ、水を張られ、その水はきのうから地面に打たれるようになった。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」のごはんは、お客様ひと組ごとに土鍋で炊く。その炊きあがりを待つあいだ、庭に出て、たわむれに打ち水をされるお客様もいらっしゃると聞く。夏休みに入ってお子さんを同伴されるお客様がいらっしゃれば、打ち水は格好の遊びになるに違いない。
「梅雨明け 関東 予想」と検索エンジンに入れてみる。あらわれたページには、気象の専門家であっても明言はしづらい様子があった。それでも梅雨は、1週間以内には上がるのではないか。
隠居の軒先に風鈴を提げる仕事は楽でない。高い脚立を持って数百メートルを移動する必要があるからだ。それでも風鈴は、明日の朝には提げようと思う。
朝飯 生のトマト、鮭缶のマヨネーズかけ、ピーマンとズッキーニのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらとブロッコリーの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 冷や汁、生のトマト、鯵の南蛮漬け、豚の冷しゃぶ、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、「島崎酒造」の「東力士純米吟醸」(冷や)、桃
2023.7.15(土) 夏の空
「秋田県で記録的大雨。半日で平年1か月分の雨量」と、夜のテレビニュースが伝えている。画面には、集合住宅の駐車場のクルマの水没した様子が映し出され、続いて秋田県の各地に降る雨の強弱を示す地図があらわれた。僕の目はその北西部に吸い寄せられていく。
能代は茗荷の大産地だ。茗荷の出荷量は7月に最大となる。しかしその時期の上澤梅太郎商店は夏の贈答への対応で忙しい。8月は夏休みの帰省客や観光客への対応で忙しい。よって茗荷は9月に下ごしらえをする。そのころ市場に出まわる茗荷は能代産が多い。
能代に大雨が降ると、秋の茗荷は一気に不作となり、価格は高騰する。しかもその頻度は低くない。それに悩まされた僕は、2012年より茗荷の原材料を、市場を通さず、日光の農家から直に求めるようにした。以降、その供給量と価格は安定して現在に至っている。
茗荷は安定して買い入れられるようになったものの、大雨の被害はもちろん気にかかる。被災者の方々へは、心からの同情を禁じ得ない。雨は夜に静かに降り、その雨は朝に上がり、昼は強い陽光に恵まれ、午後の驟雨が乾いた土を潤す、夏の空にはそうあって欲しいものの、もちろん、思うようにはいかない。
朝飯 生のトマト、モロヘイヤのたたき、茄子の油炒め、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布と茗荷の味噌汁
昼飯 ミックスベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 オリーブ、グレープフルーツとレタスと紫キャベツのサラダ、玉村豊男の「料理の四面体」冒頭に紹介されるベドウィン風シチュー、パン其の一、パン其の二、チーズ、CHATEAU LYNCH BAGES 1982、“Briest”のパリブレスト、Old Parr(生)
2023.7.14(金) 伊豆治療紀行(17回目の2日目)
「伊豆高原痛みの専門整体院」へは一泊二日で来る。日光から行く身としては、1日目は最後の時間枠、2日目は最初の時間枠で予約ができれば最高だ。しかし、からだに痛みを抱える人たちが藁にもすがる思いで来てみてたら、そして先生に言われる頻度で通ってみたら治ってしまった、という事実は急速に地域に浸透するのだろう、宇都宮から伊豆に移って後も、すぐに混み合うようになった。だから次の予約が遅くなると、理想の枠はなかなか取れない。
夕食は、次男と待ち合わせて神田で摂った。「大きな山は小さく崩せ」とゴールドラット博士は言ったらしい。しかし紹興酒をグラスで頼む気にはどうにもならない。
「今年は『氷をバケツでください』というタイ語を覚えたよ」
「氷はタイ語でバーバーバーだっけ」
「それはベトナムのビールでしょ」
と会話をしていると、お運びのオネーサンが振り向いて「お客さん、ベトナム行ったことありますか」と口を開いた。それからしばらくは、オネーサンたちと言葉を交わす。次男とフーコック島へ行ったのは2011年の大地震の直後だった。
結局のところ、紹興酒はほとんど僕だけで1本を空けてしまった。浅草19:19発の下り特急は下今市21:04着。しかし気づくと栃木駅のプラットフォームのベンチで眠っていた。多分、乗り過ごしてはいけないと緊張のあまり、数十キロも手前で降りてしまったのだ。
折良く日光行きの普通列車が来たため、これに乗る。後から調べたところによると、これは栃木20:49発だったはずだ。次に目を覚ますと列車は下今市を通り過ぎて東武日光駅に停まっていた。
タクシー会社はコロナの最中から閉業を早め、今もその体制を変えていない。「さて、自宅までの6キロをどうしようか」と考え、とにかく車外に出る。そして振り返ると、列車の最後尾上部には「鬼怒川行き」の文字があった。「助かった」と胸をなでおろす。下今市は東武日光線の分岐駅だから、日光線も鬼怒川線も停まるのだ。これまた後から調べたところによれば、これは東武日光22:23発だったに違いない。
ふたたび眠って下今市を乗り過ごすことは、流石になかった。そして23時前に無事、帰宅を果たす。
朝飯 「伊東園別館」の朝のブッフェ
昼飯 「ギフトキヨスク熱海」のもち麦入りおむすびおかずセット
晩飯 「郭政良味仙東京神田西口店」の青菜炒め、子袋、あさり炒め、イカ団子、ホルモン唐揚げ、ピータン、「古越龍山紹興酒銀龍」(オンザロックス)
2023.7.13(木) 伊豆治療紀行(17回目の1日目)
2時48分に目を覚まし、洗面所を経由して3時3分に食堂の戸を引く。南西に面した窓を開けると信号機に照らされて、濡れた地面に雨滴が見える。きのうの夜に準備した持ち物に傘は含めていない。雨は朝までに上がるだろうか。
今日は中学2年生のときに病没した妹の祥月命日にて、6時に家内と外へ出る。雨は有り難いことに上がっていた。如来寺のお墓の、特に花立てのあたりは最近の夕立により土が跳ね上げられていた。それを水で洗い、墓石は固く絞った濡れ布巾で拭く。花は白菊ではなく、色とりどりのものを家内は選んだ。「献仏不假香多」により、線香は左右の線香立てに3本ずつを上げる。
下今市09:34発の上り特急に乗って、北千住には11:02着。北千住11:10発の上野東京ライン品川行きは、今日に限っては上野止まりだった。よって東京駅には予定より10分遅れで着いた。泣きっ面に蜂のように、いつも新幹線の往復切符を買う窓口には長蛇の列。仕方なく、慣れない自動券売機の短い列に並び、自由席の切符を確保する。
ひと月に一度の頻度で通う「伊豆高原痛みの専門整体院」では現在、肩と背中の軽い張り、および膝を診てもらっている。昨年までの拷問まがいの治療により、今年の4月からは、電子ペンを当てられても傷みはそれほど辛くない。
家内を伴わないときには、宿は伊東温泉の安いところと決めている。夕食は、ひと気の無いアーケードを歩きながら見つけた、店内の照明は真緑、店内のテレビは大相撲を中継中、という奇妙なイタリア料理屋で摂った。そして20時すぎに就寝する。
朝飯 ツナとピーマンのマヨネーズ和え、ベーコンとブロッコリーのソテー、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび
晩飯 ”TOSCANA”のトマトサラダ、蛸のサラダ、マカロニグラタン、カラフの白ワイン
2023.7.12(水) 入道雲を撮るだけのために
きのうのうちに完成させてあった一昨日の日記を公開したところで用を思い出し、洗面所へ行く。その狭い空間の、北東に面した窓の遮光カーテンを巻き上げて、今朝の空は、そちら方面が美しいことを知る。蝶つがいの関係により全面開放とはならないガラス越しにその景色を眺めるのはいかにも惜しい。そう考えて、屋上への階段を上がる。
屋上には涼しい風が吹いていた。山の端から数分前に昇ったと思われる朝日は、それほど眩しいものでもない。
極々みじかい、たとえば3時間ほどの睡眠で済む人は、夜の楽しさを味わうことも、また朝の美しさも愛でることもできる。しかし僕は、そういうわけにはいかない。もとより夜遊びには興味が無い。夜の楽しさにくらべて朝の喜びは、哄笑などを伴わない点で地味である。しかし朝にはなにか、豊穣の気味がある。
いま早朝に鳴く蝉はヒグラシだ。ヒグラシは夏の終わりを思わせる。しかし調べてみれば、実際には他の蝉に先駆けて、早いところでは6月の下旬から鳴き始めるという。
「一年中、夏ならいいな」と思うことがある。それとおなじく、無理は承知で「一日中、夏至のころの夜と朝のあいだの数分間だったらいいな」と考えることがある。しかし朝の静かさや美しさは舌の上の砂糖菓子のように、あるいはシャンペンの泡のように、すぐに消えてしまうのだ。
午後は、高速道路を乗り継いで取引先へ行く。帰途、入道雲の写真を撮るだけのために、パーキングエリアに立ち寄る。会社に戻ったのは15時30分。以降は普段の仕事に従う。そして残業をする事務係につき合って、20時すぎまで事務室にいる。
朝飯 大根おろしを添えた茄子とピーマンの油炒め、納豆、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、モロヘイヤのたたき、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、大根の茎の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 夏野菜の冷やし素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)