2022.11.10(木) 伊豆治療紀行(9回目の1日目)
「泣いてたまるか泣くのはしゃくだ、泣けば喜ぶ奴ばかり」とは水前寺清子の歌う「艶歌」の出だしの文句だ。この星野哲郎による詩を脳内に響かせながらヨーロッパのどこかの北壁を登り詰めた登山家は誰だっただろう。寒くては困るが汗をかくのはいやだ、しかし荷物はできるだけ小さくしたい、というのが僕の目論見である。
今日から明日にかけての日光市の最高と最低の気温は、それぞれ17℃と5℃。伊豆のそれは21℃と13℃、そして東京は21℃と10℃。何を着るか、ということはそれこそ大問題である。よくよく考えてから、イタリアでは下着でも日本ではセーターに見られるシャツを着、薄いダウンベストを重ね、ポリエステル製のコートを羽織る。
伊豆高原の整体院へは、これまで家内とふたりで出かけていた。しかし今回は個々の理由により、各々が別の日に行くこととなった。
羽田空港からスワンナプーム空港へ飛び、国内線に乗り換えてチェンライに着く。タクシーでバスターミナルへ移動し、そこからバスでラオスとの国境を目指す。この行程であれば、僕は水が高いところから低いところへ流れるような簡単さでこなすことができる。しかし新幹線については、いまだによく分からない。
東京駅の、JR常磐線(上野東京ライン)のプラットフォームを降りるとすぐ脇にあるはずの紀伊國屋が見つけられない。いつも切符を横長の場所も見つけられない。見えるのは「本日分」と表示のある券売所のみだ。駅員を探して、あの売場では明日の復路の切符は買えないのだろうかと問えば、明日の分までは買えるという。よってその窓口で、東京と伊豆高原を往復する切符を手に入れる。
「伊豆高原痛みの専門整体院」では、昨年の4月、また今年の1月からずっと、膝の治療を受けている。9,000ボルトの電子ペンによる治療は、具合が悪ければそれだけ痛く、その痛みは快方へ向かうにつれて漸減する。ことし1月から夏までの痛みにくらべれば、今日のそれは随分と少ない。しかし痛いことは痛い。僕が最後の患者だったため、城ヶ崎海岸の駅までは、先生がクルマで送ってくれた。
家内と一緒のときにはそれなりのホテルを選び、24時間の契約でレンタカーを借りる。しかしひとりでの行動においては、それはいかにも不経済だ。今夜の宿は伊東温泉に予約をした。素泊まり5,800円の宿である。フロントでは3,000円分の旅行クーポンをくれた。そのクーポンは栃木県のそれのような紙ではなく、スマートフォンに落として使う式のものだった。静岡県の人はIT能力が高いのだろうか。
宿の人に聞くと、飲食店では駅前の居酒屋でこれが使えるという。僕の興味は宿の目と鼻の先の焼肉屋にあるけれど、先ずはこの3,000円を使い切る必要がある。よって歩いて数分のその居酒屋で、3,000円を超えると思われる飲食をさっさと済ます。それから焼肉屋へ戻り、こちらでは居酒屋より長い時間を過ごす。店に流れる音楽は、時に「燃えろいい女」、時に「大都会」、時に「私のハートはストップモーション」。
宿に戻ると、しかし時刻はいまだ20時をすこし過ぎたばかりだった。浴衣に着替えて最上階の展望風呂に行く。そこから戻って薄い布団に腹ばいになる。枕元に行灯は無い。本が読めなければ早々に寝るのみだ。海は目と鼻の先にあるはず。しかし波の音は聞こえない。
朝飯 おむすび、焼き海苔、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、牛すね肉と長葱の味噌汁
昼飯 「近畿大学はなれ」の鉄火巻き
晩飯 「さかなや道場」の生牡蠣、金目鯛の煮付け、日本酒(燗)、「成翠園」のお通しのキャベツ、しまちょう、コリコリ、ミノ、チューハイ
2022.11.9(水) 再開
会社の宴会は、新年会、花見、夏の繁忙前、暮の繁忙前と、年に4回を行ってきた。マネジメントゲームによる研修が完了すると、その社内表彰のため、やはり会を催すこともあった。これらすべての開催を不能にしたのが新型コロナウイルスである。
2021年4月、製造係のイトーカズナリ君は勤続20年を迎えた。おなじくタカハシアキヒコ君は、今年4月に勤続20年を越えた。永年勤続表彰はこれまで、新入社員歓迎会と合わせて、4月の花見の席で行ってきた。宴会だけでなく、このような表彰や歓迎も、2020年の春からは一切、無くなった。
実はことしの夏の繁忙前に1度、宴会の、2年半ぶりの再開を目論んだ。しかしオミクロン株(BA.4/BA.5)による第7波により、その計画は撤回せざるを得なかった。そしてここにきて、今度は第8波の予兆が見えはじめてきた。
新型コロナウイルスに対してどれほどの恐怖心を持つかは人それぞれだ。地域による差も、また顕著である。自分の都合により、その時々で恐れたり恐れなかったり、という人もいる。
上澤梅太郎商店においては本日ようよう、暮の繁忙前の宴会を催した。前述のように、コロナに対する気持ちは個人により異なるため、すべての社員が参集したわけではない。それでも今日はひとつの区切りがついて良かった。新年会にはより多くの社員の集まることを、僕は望んでいる。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、焼き葱の「朝露」漬けを添えたベーコンエッグ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 差し入れの焼き鳥と枝豆、ポテトグラタン、トマトとレタスと蛸のサラダ、フランスパン、リエット、“Girouette”の酒肴盛り合わせ、2種のおむすび、TIO PEPE、“Chez Akabane”のケーキ
2022.11.8(火) 今年は10月4日から
5月を初夏と考えれば、夏は5、6、7月で、秋は8、9、10月となる。その、いまだ秋も深まる前の10月3日に右手薬指にアカギレが切れた。「昨冬は、アカギレを覆うバンドエイドに数万円を費やした」とこの日記に書いたのは、その翌日10月4日のことだった。アカギレはその後も僕の手指のどこかに存在し続け、今に至っている。
数日前には右手親指の、爪と肉の間に隙間が生じて赤い肉が見えていた。これもまたアカギレの一種だろう。
指先のアカギレには岡山の、今はもう商売をやめてしまった会社の軟膏「ハクシン」を、楊枝の先で埋め込む。その部分を、僕の長年の経験により絶妙に切り縮めたバンドエイド「キズパワーパッド」で覆う。それを更に、今度は通常の長さのキズパワーパッドで巻いて、剥がれ止めとする。
この秋、はじめて切れたアカギレは前述のとおり右手薬指ではあったけれど、多く切れるのは右手の親指と人差し指、そして左手の親指である。多分それは、使う頻度によるものと思う。
裏玄関の奥に小さな倉庫というか、コンクリートの隙間がある。そこに備蓄したキズパワーパッドを先日、しらべた。指先用のものは、12枚入りが18箱あった。しかしかかとのための大判は、10枚入りが3箱に減っていた。残りが1箱になったら、また注文をしようと思う。
朝飯 榎茸と菠薐草のおひたし、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、じゃがいもとシメジの素揚げ味噌和え、納豆、蕪と胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 「ふじや」の味噌ラーメン
晩飯 刺身湯波、じゃがいもとシメジの素揚げ味噌和え、榎茸と菠薐草のおひたし、鶏肉と長葱の照り焼き、蕪と胡瓜のぬか漬け、薩摩芋の甘煮、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)
2022.11.7(月) その日で良かった
「まだかな」
「もうそろそろのはずだ」
「主催者にメールで問い合わせてみようか」
と、この季節になると、気になる封書がある。それが本日、ようよう届いたから、即、開封する。「阪納誠一メモリアル走行会」の案内である。
それは毎年、大晦日が迫るころにツインリンクもてぎ改めモビリティリゾートもてぎの西コースを解放して行われる。参加できる車両は以下の通り。
・第二次世界大戦前のヴィンテージカー
・第二次世界大戦後のスポーツカー
・1950から60年代のナンバー付きのクルマ
・1950から60年代のフォーミュラーカーを除くレースカー
そして昨年からはここに、30歳くらいまでの人の所有する2000年までのクルマも加えられた。日本の多くの組織の持つ問題、つまり若い人の参入がほとんど無いことへの対策である。
A4に2葉の説明にザッと目を通してから、卓上の電話のボタンを押す。そしてEB-Engineeringのタシロジュンイチさんに今年の日程を伝え、クルマの整備を依頼する。
昨年の走行会においては、特に修理を必要とするところは見あたらなかった。それを質すと「強いて言えばタイヤですかね」とタシロさんは答えた。
西コースの距離は1,490.361メートル。僕はそれを1分少々で周回する。パドックにクルマを並べ、お茶を飲み、談笑に費やす時間がほとんど、という社交派もいるけれど、僕は生来の貧乏性により、与えられる130分間のほとんどはコース上にいる。1日の走行距離は100キロを軽く越えるだろう。それでもタイヤは、今年くらいは保ちそうである。
それにしても、開催日が12月29日で良かった。これが30日となると、当日は「日光の美味七選」の出荷日に当たり、荷作りを手伝う僕は外へ出られないのだ。
朝飯 トマトサラダ、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、菠薐草のソテーを添えた目玉焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 うどんのペペロンチーノ風
晩飯 3種のチーズ、トマトとレタスのサラダ、3種のたまり漬、カレーライス、Old Parr(お湯割り)、「ちもと」の「八雲もち」と「久埜」の大福、TIO PEPE
2022.11.6(日) すこしずつ変える
今年の恵比須講は今月13日。当日は家の中で小さなお祭をする。尾頭付きの鯛一対は先日、長男に注文をしてもらった。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の床の間には、この恵比寿講に時期を合わせて、先月の13日より谷文晁の「福神恵比寿の図」を掛けてきた。しかしこれは今日までとし、次は柏木弘の”UNTITLED 08-III”を飾るべく、これと、更にその次の、高森碎巌の「巌松之図」を小脇に抱えて隠居へ行く。このときの時刻は12時40分。
今日の隠居は朝から賑わって、昼のご予約は11時からの3組様。そのお客様がいまだいらっしゃるものと考え、勝手口から静かに上がる。案に相違して、すべてのお客様は既にしてお帰りになっていた。よって即、恵比寿の軸をおろし、前述の”UNTITLED…”を掛ける。座敷には南からの日しが燦々と差しているから、陰影礼賛というわけにはいかない。
午後はいつも通り15時30分に道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ出かけ、明日の納品数を決める。そして16時30分からは店に立つ。
明日は孫のリコの誕生日。本人の希望する夕食はピザとカレーライス。その両者を共に食べるのかいかがなものかと、ピザは今日に前倒しすることになった。そのピザとあれこれのサラダを肴に白ワインを飲む。その夕食の最後のころのことは、眠気により、よく覚えていない。
朝飯 豚キムチ丼、豆腐と若布と長葱の味噌汁、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬
昼飯 ラーメン
晩飯 「ナッツ&ドライフルーツのたまり漬・山のにぎわい」、オールドイングランド、サラダ其の一、其の二、フランスパンのレバーペーストのせ、謎の果物の生ハム巻、ピザ其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、Chablis Billaud Simon 2018、チョコレートケーキ、Old Parr(生)
2022.11.5(土) ワカメ
若布は築地の伏高から煮干しと共に取り寄せることが多い。僕の好む煮干しは季節により品切れを起こす。若布は夏のあいだは出荷をされない。煮干しと若布を同時に送ってもらおうとすれば、1年のあいだにたびたび空白が生じる。そういう次第にて、ここしばらくは若布を欠く生活が続いていた。
海草、甲殻類や貝類、きのこ、魚や鳥獣の内臓が好きだ。これらに共通するのは食感の良さ、あるいは食感の多様性である。とにかく若布のない生活は、どこか物足りない。そういうときに、若布の注文用紙がファクシミリで送られてきた。売上げの一部が寄付になる若布で、僕はこの十数年のあいだ、これを社員の分も含めて買い続けてきた。
その若布を、今年は計算を間違えて、ひとつ多く注文してしまった。どうということはない。余分は僕が食べれば良いのだ。そして味噌汁の具は今朝も若布、である。
終業後、4階の食堂に上がる。今日は19時より町内役員会の会議がある。その前にちょっとだけ飲ませくれと、誰に対してということもないけれど思う。
ナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」を陶片に盛る。猪口にドライシェリーを注ぐ。ラテンの国の男たちが夕刻にどれほどをこなすかは不明ながら、僕の今夜の量は4杯ほどだっただろうか。
町内用のノートとペンを入れた手提げを持って1階に降りる。夜の外出には、いまや帽子とウインドブレーカーが必須になっている。
朝飯 秋刀魚の梅煮、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、納豆、煮奴、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 ナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」、TIO PEPE、生のトマト、肉じゃがのカレー風味、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、豚キムチうどん、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)
2022.11.4(金) ナガネギ
納豆は、薬味を伴うと美味さが倍加する。納豆の薬味としてもっとも好きなのは大根おろしかも知れない。しかし実際には玉葱を使うことが多い。長葱は、直売所では大抵、数本単位で売られている。しかしこれを使い切るのはなかなか大変だ。一方、玉葱は長く保つ。保存容器に収めて冷蔵庫へ入れておけば、何週間でも使える。週のうち3日は朝食を自炊する僕にとっては、長葱より玉葱の方が使い勝手が良いのだ。
とはいえ長葱の欲しくなることもある。そういうときにたまたまご近所から家庭菜園の長葱をいただいた。太くて立派なものである。しかも結構な量がある。これをどしどし食べる手はないかと考えながら、油で焼いてたまりに漬けることを思いついた。
そういう次第にて、昼にラーメンを煮ながら、そのかたわらにフライパンを用意する。そしてサラダオイルを熱し、適当な長さに切ってふたつ割りにした長葱を弱火で焼く。熱が通ったらそれを保存容器に移し、上から「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」をかけ回す。これで朝のおかず兼夜の肴の準備は完了である。
夜、その長葱のたまり浅漬けを早速、皿に載せる。今ある分を食べ終えたら、すぐに次の分を作ろうと思う。
朝飯 小松菜のおひたし、秋刀魚の梅煮、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、温泉玉子、柴漬け、大根のたまり漬、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、秋刀魚の梅煮、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、らっきょうのたまり漬、春雨サラダ、焼き餃子、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)
2022.11.3(木) 柿の収穫
庭の渋柿を収穫すると隠居係のタカハシリツコさんに朝礼で聞いたため、午前の早い時間に隠居へ行く。これまでは鳥に食べられるままにしていた柿である。柿はすべて収穫され、食用アルコールをまぶされて、ひとつずつプラスティック袋に収められていた。
事務室に戻ると机の上に、僕への連絡用紙が置かれてあった。そこにある名前は、新型コロナウイルスが出現するまでは毎年、年にいちどは来てくださっていた運転手さんのものだった。添えられた番号に電話をすると、懐かしい静岡訛りが聞こえてきた。
10時30分から11時のあいだに道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に立ち寄る、そこで上澤梅太郎商店の「おうちたまてばこ」12個を買う、それだけの量を買っても売りきれないだけの在庫を置いておくべし、というのが、その運転手さんの要望だった。
頃合いを見計らって新規の「おうちたまてばこ」を道の駅へ運ぶ。そして戻ってくると、それらしきバスは果たして道の駅ではなく上澤梅太郎商店の駐車場に駐まっていた。観光バスに予定の変更はつきものである。事務室には既に、運転手さんから僕への土産のお茶が届けられていた。
「いただきっぱなしはいけない」と「なめこのたまり炊」1本を買ってバスに近づく。運転席の懐かしい顔にそれをお渡しすると、またまたお茶をいただいてしまった。運転手さんは、お茶の農家でもあるのだ。
そんなこんなで文化の日の繁忙が過ぎていく。先月31日の日記の繰り返しになるけれど、元気で仕事のできることが、つくづく有り難い。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、冷や奴、トマトとレタスとツナのサラダ、めんたいこ、柴漬け、大根のたまり漬、らっきょうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 酒肴あれこれ、肉じゃが、メシ、豆腐となめこの味噌汁、胡麻焼酎「紅乙女」(生)
2022.11.2(水) おなじ本
目を覚ましてしばらくは、闇の中で静かにしている。きのうは手にメンソレータムを塗り、手袋をして寝た。その手袋はいつの間にか脱げて、布団の中で行方不明になっている、枕頭のiPhoneに手を触れると時刻は3時04分。即、起きて着替えて顔を洗う。
目覚めが2時台であれば「流石に早すぎるだろ」と、何とか二度寝に持ち込もうとする。4時台の目覚めは当たり前。5時台になると、残された朝の時間の少なさに落胆する。僕にとっては3時台の起床がもっとも「得した感」が強い。洗面所から食堂にて、南東と南西に面した窓のカーテンを上げる。
外を行くクルマの音、冷蔵庫の製氷機がかすかに立てる音、それ以外はなにも聞こえない。僕は、ほぼ年中無休で仕事をしている。仕事中は対人、対人、また対人である。一方、個人としては、ひとりでいたい気持ちが強い。精神の均衡を保つには、無音の時間が必要なのだ。
きのうのうちに書けているおとといの日記を公開する。きのうの日記も書けてしまった。それでも空は、いまだ夜の色を保っている。食器棚の抽出からLEDの卓上スタンドを取り出す。そしてその灯りに助けられながら、先月18日から読み始めた本を読む。
朝の空は、晴れているときのそれがもっとも美しい。朝に早く起きる理由の第一は、ひとりの時間を持つため。第二は朝の空を愛でるため、のような気がする。
日中、朝に読んでいたものとおなじ本を親戚のひとりへ送るべく、amazonに発注する。
朝飯 ウインナーソーセージと菠薐草のソテーを添えた目玉焼き、炒り豆腐、茄子の味噌炒り、納豆、柴漬け、大根のたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「醍醐」の巻き鮨
晩飯 トマトとベビーリーフとツナのサラダ、パン其の一、パン其の二と三、親戚からもらったレバーペースト、鶏ときのこの玉子とじ、TIO PEPE、マスカルポーネの林檎の煮汁掛け、Old Parr(生)
2022.11.1(火) 来年のカレンダー
ここ10年ほどのことと思うが、11日1日には、決まっておなじ文面のメールマガジンを配信してきた。表題は「来年のカレンダー同梱希望のお客様へ」。内容は以下の通り。
……
業務日報をコンピュータで付けるようになった1992年から手帳を離れ、現在は「手帳つかわない歴※年」の上澤卓哉です。しかしカレンダーは、やはり必要です。鬼が笑うかも知れませんが、自分の机の左手に、来年のカレンダーを提げてみました。(画像へのリンク)
上澤梅太郎商店のカレンダーは、B4サイズで、昔ながらの、ありきたりのデザインのものです。ただそれだけに…
・予定を書き込むには最適です。
・「大安」「先勝」などの六曜や旧暦、日本の伝統行事を知ることができます。
・筒のように丸めて、またはコピーして持ち運べば、直近の日程管理に便利です。
ご入り用のお客様は、ご注文の際【通信欄】に「カレンダー希望」とお書きください。在庫の続く限り、商品に同梱いたします。
ご注文は以下から、お願いいたします。(商品一覧へのリンク)
……
このメールマガジンを今年も配信すべく、予定に入れていた。ところが今秋は10月末に別のメールマガジンも予定されていて、五月雨式のお届けもいかがなものか、ということになった。そういう次第にて、上記のご案内は文章を変えて、10月28日に配信の「晩秋の日光をたのしむセットのお知らせ」に納められた。
このメールマガジンを購読されていない方へも、カレンダーのお届けは可能である。表題を「来年のカレンダー同梱希望のお客様へ」としているのは、商品を注文されないまま「カレンダー希望」などとメールを送ってくる方がいらっしゃるからだ。ご注文は以下より、重ねてお願い申し上げます。
https://www.tamarizuke.co.jp/c/item
朝飯 舞茸の天ぷら、納豆、茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、炒り豆腐、柴漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬
晩飯 「和光」のお通しの菠薐草の胡麻和え、つぶ貝の刺身、イカ納豆、鳥皮焼き、牛筋煮、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)