2022年1月の日記31本
2022.1.31(月) 日光の美味定期便
僕が普段から触れている地元の美味いものに上澤梅太郎商店の商品を加えて大晦日にお届けする詰め合わせが「日光の美味七選」だ。誰も彼も忙しい年末に、各々のお店にお願いをしながら品々を集める関係上、40組しかお作りできず、毎年、数十分で売り切れる。この「日光の美味七選」に範を得て、月に一度、お届けをしているのが「日光の美味定期便」である。
この企画をはじめたのは2020年9月。つまり新型コロナウイルスの蔓延に阻まれて、日光にご旅行にいらっしゃりたくても外へお出になれない、そのようなお客様を想定して始めたものだ。月替わりでいろいろなお店に仕入れのお願いにうかがうのは長男、この詰め合わせのための、上澤梅太郎商店が普段は販売しない商品の調製は、嫁のモモ君と研究開発係のマキシマアキコさんが担当をしている。
「日光の美味定期便」で心がけているのは、誠実に、手間は惜しまず、ということに尽きる。そして今日は、その2月の組み合わせが決まった。画像も撮られた。北野谷商店のこんにゃくに日光味噌梅太郎赤味噌を元にした味噌を添えた田楽を製造現場で試食した製造係のイトーカズナリ君は「なんですか、このスゴい食感は」と、わざわざその驚きを事務室まで伝えに来た。
「美味定期便」の価格は送料込みで、月々定額5,525(ゴーゴーニッコウ)円。内容は、毎月、メールマガジンでお伝えをしています。「今月だけ」の購入も可能です。「ちょっと覗いてみるか」も大歓迎です。どうぞよろしく、お願い申し上げます。
朝飯 煮奴、長葱とハムのソテー、納豆、白菜漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと長葱の味噌汁
昼飯 たまり漬「ホロホロふりかけ」と塩鰹のふりかけのスパゲティ
晩飯 菠薐草のオムレツ、トマトとレタスとコンビーフのサラダ、パン、ポトフ、Chablis Billaud Simon 2015、苺のあんこ巻き、Old Parr(生)
2022.1.30(日) 幾何級数的に
今月17日の日記にも書いたし、他にも何度か書いているかも知れない、僕は本は、ほとんど飲み屋かプールサイドか乗り物の中でしか読まない。
「朝は3時、4時に起きるのだから、時間は充分にあるだろう」と問われれば、夜明けから朝にかけては日記を書いている。おととい、きのうの日記を書いて時間が余れば、更に、いつでも使うことのできる日記を書く。あるいは仕事をする。夜は食事を済ませればすぐに入浴をして寝る。休日は基本的に無い。活字中毒ではあるものの、家で本を読むことは、ほぼ無いのだ。
しかし今朝は例外的に、食堂のテーブルに本を開いた。「やめられない、とまらない」の本に行き当たったからだ。細川布久子の「私の開高健」は、先日の伊豆行きに持参して読み始めた。後半に入って失速する読み物は少なくない。しかしこの本は、終わりに近づけば近づくほど幾何級数的に面白さを増す。残りのページの少なくなることが惜しくて堪らないものの、そのページを繰る手も止まらない。
ふと「そろそろ明るくなるころだろうか」と考えてカーテンを巻き上げる。東南東の低いところに旧暦12月28日の細い月が見えている。明けの明星も見えている。ふたたびテーブルに戻って活字を追う。
朝の光が強く差しはじめたところで時刻は6時45分。朝食の準備にかからないと、後が忙しくなる。ようよう本を離れて席を立ち、オレンジ色の眩しいアイランドキッチンの向こう側、正面へと回る。
朝飯 韮のおひたし、納豆、生のトマト、焼き鮭、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 白菜漬け、めかぶの酢の物、春菊のサラダ、蒲鉾、塩らっきょう、焼き餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、杏仁豆腐、Old Parr(生)
2022.1.29(土) 新しい扉
国道121号線に沿って、小さな駐車場がある。ここには3台のクルマが収まる他、奥には重油のタンクがある。駐車場は、上澤梅太郎商店のほとんどの建物が一新された、1970年代の末に作られた。よって同時に取り付けられた鉄の引き戸も、40数年は経ていたはずだ。扉は、ここ数年はめっきり渋くなり、開閉には相応の力を必要としていた。押したり引いたりの途中で頑として動かなることもしばしばだった。
「いつかは直さなければ」と考え、複数の業者に相談をするうち、コロナ騒ぎが始まった。会社の経費の使い途は、より精査が必要となった。そして2年が過ぎた。いつまで放置をするわけにはいかない。
2年前に見積もりをしてもらったイナバ塗装に再見積を頼んだのは昨年の晩秋だった。コヅカサッシによる工事は年末に始まった。むかしは、大抵のものは既製品ではなく、現場に合わせて作られた。重い鉄扉はレールの上を走る式になっていた。そのレールを掘り出すだけで数日を要した。工事は年を越した。
レールを撤去した後の溝にはコンクリートが流し込まれた。それは、社内メンテナンスのためにいただいた先週の2日間の休みを経て完全に固まった。その上に本日、ようやく新しい扉が取り付けられた。
さてこの、これまでのものにくらべて格段に軽くなった扉は、これから何年を持ちこたえてくれるだろう。駐車場に出入りをする人には、明日、使い方を教えることにしよう。
朝飯 納豆、めかぶの酢の物、生玉子、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とトマトの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 塩らっきょう、韮のナムル風、白菜キムチ、生のトマト、長葱と牛肉の鉄板焼き、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、苺を添えたシュークリーム、Old Parr(生)
2022.1.28(金) 月見草
上澤梅太郎商店でもっとも人気の高い商品は、らっきょうのたまり漬だ。一方、僕が子供のころから65歳の現在に至るまで、もっとも好んで口にしてきたのは、月見草のように目立たないなめこのたまり炊だ。なめこのたまり炊は、たまりに漬け込んだなめこを丹念に炊くことにより完成する。
今日は、これを調製する今年はじめての日だ。なめこの炊き上がる時間を、僕は製造部長のマキシマトモカズ君に確かめた。そして頃合いを見計らって、製造現場へ行く。
「僕が子供のころから現在に至るまで」だから、なめこのたまり炊の歴史はもちろん半世紀を軽く超える。そして今日は、これまで加わることのなかった女子社員がはじめて、ステンレス製の台の前に立った。「その方が効率が良さそう」と提案をしたのは、包装主任のヤマダカオリさんである。
その結果、作業に要した時間は昨年にくらべて15パーセントも短縮をされた。歩留まりも悪くなかった。次の仕込みと製造は2月7日の週。以降は間を置くことなく3月21日の週まで作業は続く。試食をする日が楽しみでならない。
朝飯 白菜漬け、茹でたブロッコリー、トマトの玉子とじ、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 鯛と苺とルッコラのサラダ、トースト、茹でたブロッコリーとベイクドトマトとベイクドポテトを添えたビーフステーキ、Chablis Billaud Simon 2015、安い赤ワイン
2022.1.27(木) “Ladies and Gentlemen”
年が明けて最初の週末が去ると、店にいらっしゃるお客様は極端に少なくなる。街は静まりかえり、それがお彼岸まで続く。もっとも日光市では現在、国民体育大会の冬季大会が開かれている。その最終日は今週末。当日はお土産の買えそうな場所に立ち寄る方もすこしは多くなるのではないか、という話を道の駅で耳にした。上澤梅太郎商店の売り場の品も、厚くしておく必要があるだろう。
ところできのうおとといの伊豆行きで「半年に1度、できれば春夏秋冬ごとに」と初日に言ったワタナベ先生は翌日「やっぱり1ヶ月くらいで、また来てもらった方が」と言葉をあらためた。そういう次第にて、家内より手渡された日程を見ながらブラウザを開く。
その楽天トラベルで必要な項目を埋め「この内容で予約する」ボタンをクリックすると、エラーが出た。宿泊者の性別の入力を忘れているという。よって当該の場所まで戻って男と女にそれぞれ「1」の数字を入れる。
“Ladies and Gentlemen”という呼びかけを控える動きはニューヨークで2017年に始まったらしい。常識などはまたたく間に変わる。ホテルの予約サイトにおける「男何人、女何人」の問いかけも、数年のうちには消えているかも知れない。というか、海外の予約サイトには、そんな入力窓はハナから無かったような気がする。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、菠薐草のソテー、納豆、白菜漬け、蕪のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトと玉葱とパセリのサラダ、パン、2種の茸のソテーを添えたハムエッグ、チーズ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015、2種のチョコレート、Old Parr(生)
2022.1.26(水) 伊豆治療紀行(2回目の2日目)
ホテルの風呂から望む海は湾に見える。しかし特に名は無いらしい。伊豆半島の海岸線は入り組んでいる。地元の人にすれば、いちいち名を付けるほどのものでもないほど、ありふれた景色なのだろう。その眺望は良いものの、湯の温度は僕にはいささか低く感じられる。
ホテルが定めたチェックアウトは11時。それにあわせて整体の予約は11時に入れておいた。その時間に間に合うようホテルを出てレンタカーをしばらく走らせたところで携帯電話が鳴る。電話はホテルのフロントからで、入湯税のみ未払いになっているという。仕方なく来た道を戻り、その300円を支払って、ふたたび国道135号線に乗る。
宿泊料は予約時にクレジットカードで決済済みだった。よってフロントには寄らず、カードキーはロビーの回収箱に戻してホテルを出た。予約サイトで入湯税を宿泊料に含めて明示しないとは、全国の温泉ホテルに共通のことなのだろうか。
電子ペンを押し当てられたときの痛みは患部が快方に向かうに連れ漸減する。しかし今日も、膝へのそれは強烈だった。「やっぱり1ヶ月くらいで、また来てもらった方が良いな」と、先生は家内を治療しながら言ったという。金もヒマもかかるが仕方が無い。
伊豆急行線、東海道新幹線、山手線、地下鉄銀座線、東武日光線と乗り継いで19時前に帰宅をする。
朝飯 「赤沢温泉ホテル」のブッフェ其の一、其の二
晩飯 鮨あれこれ、「山本合名」の山廃純米「天杉」(燗)、和久傳の「笹じゃばら」
2022.1.25(火) 伊豆治療紀行(2回目の1日目)
右の肩胛骨と背骨のあいだの痛みは2018年の秋より始まった。それは同年の師走に至って耐えがたいほどになった。整形外科の痛み止めの注射は半日しか保たなかった。2019年の正月を待って、総合病院で脊椎の写真をMRIで撮った。整形外科では電送された画像を観察したものの、痛みの元は、はっきりしなかった、以降は処方された鎮痛剤に頼りつつ、ふたつの鍼灸院で鍼を打ち、噂に聞いた「手かざし」まで試して、すべて効かなかった。
幸運は、facebookの中にあった。「神の手により復活」という文字を偶然、目にしたのだ。藁にもすがろうとしていた僕は書き込みの主に質問を送った。主は懇切丁寧に、あれこれと教えてくれた。
その「宇都宮肩腰痛みの整体院」には、2020年7月14日までの1年半のあいだに47回、通った。「次は2ヶ月後で大丈夫です」と言われるまでに、僕のからだは回復をした。しかし「2ヶ月後」は無かった。こともあろうに先生は、伊豆に引っ越してしまったのだ。
とにかく我が人生で最強の「治し屋」である。「2ヶ月後」は無理だったが「9ヶ月後」の2021年4月にようよう伊豆を訪ね、そこで2回の治療を受けた。そして今日は、その日からまた9ヶ月を経ての伊豆参りである。
「寒いサーキットに1日いて、クルマを走らせたのが腰痛の原因と思うんですよ」
「そのときには、既に、そういう状態なっていた、ということです」
「膝も、そんなにダメですか」
「自分のからだと会話ができないんだね、こんなに悪くなるまで」
と、そんな話をしながら9,000ボルトを発する電子ペンで治療を受ける。特に膝などは、そのペンを押し当てられれば痛みに声も出ない。その荒療治の辛さは尋常ひととおりのものではないけれど、肉体はできるだけ長く、自由自在に使いたいではないか。
半年に1度、できれば春夏秋冬に1度ずつ通えばここまで悪くなることはないと言われて「伊豆高原痛みの専門整体院」を去る。以降はホテルで温泉につかり、寝台で本を読んで過ごす。
朝飯 たたき牛蒡、菜花のおひたし、紅白なます、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮を薬味にした納豆、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、大根と人参と牛蒡と椎茸と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 「国産鶏肉のバジル炒めごはん」弁当
晩飯 「和むら」の酢の物、刺身盛り合わせ、日本酒(燗)
2022.1.24(月) 「総」と言われても
午前、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に納品を終えて出てきたところで「イヨーッ」と声をかけられる。目と鼻の先に住む、同級生のタイマサヒコ君だった。
「元気? 今なにしてるの?」
「来月に退職で、今は有給休暇の消化中」
「で、その後は、引退?」
「うん。もう、なーんもやんねぇ」
「それも人生だ。いいじゃねぇか」
快活に笑うタイ君に、僕は心の底から同意をして答えた。
1970年代まで、勤め人の定年は55歳だった。業種によっては58歳のところもあった。その歳で上がっても、悠々と余生を送れた。「一億総活躍社会は構わないけれど、オレだけはその『総』から外してくれ」と思う。
19時前に、2合2勺つまり400ccの容量を持つ徳利にウイスキーを注ぐ。先週の200ccはすこし多すぎた。よって今夜は150ccに留めた。それに水を足し、燗を付ける。この時期はどうも、ワイン以外の酒はすべて、温かくして飲みたい。いつごろまでそうしたいかといえば「水ぬるむ」の頃までだろう、多分。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、焼き鮭、榎茸のおひたし、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとピーマンの味噌汁
昼飯 ピーマンと長葱と塩鰹のふりかけのスパゲティ
晩飯 トマトとレタスと胡瓜のサラダ、カレーライス、らっきょうのたまり漬、Old Parr(水割りのお燗)、苺
2022.1.23(日) 流儀
ISUKAの、信玄袋くらいの大きさのギヤバッグを1980年代の末から手提げとして愛用した。これがいよいよ傷んできて、2009年に二代目を購入した。生産国が変わったか、作りのかなり粗くなったそれは、10年ほどで古びた。三代目を探したところ、ISUKAはいつの間にか、この商品を廃番にしていた。以降、ここ数年は、間に合わせのものでしのいできた。
いま使っているのはゴルフのラウンドバッグだ。先日はこのジップの部分に裂け目を見つけて嬉しくなった。「これで新しいものに替えられる」と、喜んだのだ。
今朝は早く起きられたので、持ち時間は充分だ。ウェブ上を徘徊すること、しばらく。一澤信三郎帆布の「手さげ H-13 小」に、紐を通す鳩目を追加するよう特別注文した。同時に10年以上も前から買おうか買うまいか迷っていた「ショルダー S-02 小」も注文した。色は共に黒。
買い物は、楽しい。静かな未明にひとりでするウェブショッピングは、なお楽しい。
一澤信三郎帆布は、当方の注文内容を確認し、約1週間で注文確認書と専用の払込用紙を郵送する。当方はそれを検分し、間違いが無ければ代金を振り込む。その入金を確認次第、先方は制作に取りかかる。「速やかにお送りするため、原則事前のご連絡は差し上げておりません」と、先方からの自動返信メールにはあった。
欲しいものを手に入れるためなら、素直に相手の言うことに従う。それが僕の流儀である。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、めかぶの酢の物、納豆、生玉子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 焼き鮭、なめこのたまり炊、揚げ玉、梅干のお茶漬け
晩飯 豚肉と長葱と水菜の鍋、らっきょうのたまり漬、麦焼酎「こいむぎやわらか」(水割りのお燗)、武平まんじゅう、Old Parr(生)
2022.1.22(土) 春まで保ちそう
昨月29日にツインリンクもてぎへ行った。持ち込んだクルマのタンクには、充分な量のガソリンを満たして臨んだ。
この古いクルマは、2010年までは、ツインリンクもてぎの西コース約1.49kmを1周するたび1リットルのガソリンを費消した。しかし古典車修復家のタシロジュンイチさんが吸気側16個、排気側8個の計24個のバルブのクリアランスを調整したところ、翌年よりエンジンはそれまでの1割増しまで回るようになり、燃費は劇的に向上した。
とはいえ1926年製のグランプリカーは、距離計も燃料計も備えない。当日、どれだけの距離を走るかも分からない。パドックにガソリンスタンドはあるものの、特筆すべき大会でもなければ営業はしない。よって充分な量のガソリンが必要なのだ。
前述の調整を経て以降は、主催者から割り当てられた2時間のほとんどを走り抜いても、ガソリンは大抵、残る。東日本大震災による諸物資枯渇の折には、この残余のガソリンで、営業車は数ヶ月を持ちこたえた。
きのうホンダフィットで宇都宮へ出かけて戻ると、燃料の残りの少ないことを知らせる警告灯が点いた。よって今回もまた昨年末の余りを使うこととして、タシロさんに連絡を入れる。
朝飯 焼き鮭、榎茸のおひたし、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、らっきょぅのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 鮪の刺身の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け「鬼おろしにんにく」まぶし、豆腐と若布と水菜とじゃこのサラダ、ベーコンと白菜の味噌汁、鶏つくねの餡かけ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(水割りのお燗)
2022.1.21(金) 大晦日までは
おとといきのうと2日間のお休みを社内の全部署が戴いた。お取引様にはこの休みをファクシミリで事前にお伝えした。見てくださったかどうかは不明ながら、休みのあいだもご注文はファクシミリで届き続けた。それらについては僕が逐一確認をし、取り急ぎのご連絡が必要か否かを判断した。
ウェブショップにご注文をいただくと、お客様には「24時間以内にご返事を差し上げます」としたメールが自動的に飛ぶ。しかし事務係が2日のあいだ休めば、24時間以内の返信は無理だ。よって僕と外注SEの2名が事務係の仕事を代行した。なお、僕はこのような仕事は早朝に行う。お客様の中には携帯電話のアドレスを登録されてる方もいらっしゃる。メールに着信音を設定されている例もあるやも知れない。よってご返事の送信は毎朝、6時を過ぎてから行った。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へは、おとといもきのうも僕が開店前に検品に出かけ、商品を補充した。閑散期の平日であれば、お納めする品の数も、それほど多いものではない。
隠居の土地に建つ味噌蔵と「汁飯香の店 隠居うわさわ」にお湯を供給する給湯器が、よりによってこの厳冬期に壊れた。コロナ禍によるモノ不足により、新品が届くのは4月。ハヤカワ住宅設備にたまたま中古品があり、それを臨時に取り付けてくれたことは、大いに有り難かった。
国道121号線に沿った駐車場の、老朽化した鉄扉は昨年末に外された。そのレール跡の溝を埋めたコンクリートは、2日間の休みを経て、いよいよ固まった。新しい扉の取り付けは、数日以内に始まるだろう。
朝の雪は昼ごろに止み、午後は晴れた。今日から大晦日までは、無休で営業の予定である。
朝飯 たたき牛蒡、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、茹でたブロッコリーを添えたハムエッグ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 「丸亀製麺」のわかめうどん
晩飯 めかぶの酢の物、菠薐草のナムル風、沢庵、小籠包と3種の焼売、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、「和田菓子店」の「武平まんじゅう」、Old Parr(生)
2022.1.20(木) 観光しない人、観光地へ行く(下)
新型コロナウイルス感染症、英名COVID-19の噂が聞こえてきたのは2020年1月のことだった。それからひと月半ほど後の3月はじめにタイへ行った。
羽田空港に、人の姿はほとんど見られなかった。タイ航空の客室乗務員は、プラスティック製の手袋をして、機内のあちらこちらをアルコールで拭いていた。スワンナプーム空港では、自動体温計が入国審査場の手前に置かれていた。僕は飛行機を乗り換えて、ラオスとの国境ちかくへ向かった。
夏が好きで薄着が好きだ。だから南の国が好きだ。行くならインドシナ、あるいは南アジアだ。その中からひとつを選ぶとしたら、断然、タイだ。つきあいは別として、個人による旅行は一生、タイだけで良いと、今は考えている。
インドネシアの食べものには違和感をまったく感じない。ベトナムも同じく。インドシナの料理ではミャンマーのそれを最も美味く感じたと、西原理恵子は書いている。しかし僕はその意見には首を縦に振れない。カンボジアでは豚肉をプラホックに漬け、葉に包んで炭火で焼いたものが美味くて驚いた。しかし他については、どうだろう。タイの野菜は異様に強い香りを持つ。料理には違和感と美味さが絶妙に入り交じっている。違和感は面白さに通じる。
僕が旅に求めるのは食べものと空気だ。ミャンマーの空気は憂愁に覆われていた。カンボジアの空気には睡蓮のけだるさがあった。ベトナムの空気には勤勉さが満ちていた。タイの空気は緩い。そのユルさの中で何をするかといえば、何もしない。あるいはプールサイドに寝転んで、朝から日が西に傾くまで本を読む。
何もしないことを経験させるツアーがあると、先日、耳にした。耳にはしたけれど、人がお膳立てした「何もしない」には乗る気がしない。「オレの好きにさせろ」である。
朝飯 ひじき、梅干、たまり漬「ホロホロふりかけ」による3種のおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、豆腐と若布とピーマンの味噌汁
昼飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」のカレーライス膳
晩飯 スパゲティサラダ、刻みキャベツと茹でたブロッコリーを添えたコロッケ、TIO PEPE、黒豆
2022.1.19(水) 観光しない人、観光地へ行く(中)
今月11日の日記を書くため「湿った空 乾いた空」をあらためようと思った。これを読んだのは20代のはじめのころだから、特に印象に残っている部分についても、記憶違いの可能性がある。吉行淳之介の書いたものは、文庫本でほとんど揃っている。それらは今、長男の本棚にある。探してみたものの、しかしそれは見つからなかった。
古い文庫本は文字が小さい。ページが焼けていれば、余計に読みにくい。その古書をインターネットで取り寄せるのは冒険だ。しかし届いた個体の状態は、それほど悪いものでもなかった。そして僕はその「湿った空 乾いた空」を、2日かけて読んだ。
この四半世紀ほどのあいだ、小説にはほとんど手を延ばしていない。なぜか読めなくなってしまった。「湿った空 乾いた空」は小説とはいえルポルタージュ、あるいは紀行文と言えないこともない。だから読めた。僕は活字中毒ではあるけれど、読書感想文は書けない。「湿った空 乾いた空」については「2度読んでも面白い」と言うのみである。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、トマトと若布と万能葱の味噌汁
昼飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」のカツ煮膳
晩飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の弁当、デザート
2022.1.18(火) あと4、5ヶ月
腰の調子は薄皮を剥ぐように、快方へと向かっている。真冬にズボン下も穿かず下半身を冷やし続けていることが不調の原因と、家内は断言する。僕からすれば「マスクだけでも鬱陶しいのに、その上、ズボン下など穿けるか」だ。
昨年のいつごろだったか、自転車で日光街道を下りながら「半袖シャツ1枚で自転車に乗れる季節になったんだな」と嬉しく感じた。冬が嫌いなのではない、服を重ねて着たときの、軽く拘束された感じが不快なのだ。
そして今朝も、ユニクロの超極暖ヒートテック、同ヒートテックフリースタートルネックT、そしてモンベルのダウンベストに拘束をされながら、夜明け前の製造現場へ降りる。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に置いた商品見本のアクリルカバーが先日、割れた。道の駅が休みになる今日まで待って、それを午前、作ってくれた工房に持ち込む。そして採寸をしてもらい、新しいものができたら取りに来るので連絡をくれるよう頼む。そこから帰る途中でドラッグストアに寄り、山積みにされた使い捨てカイロから1箱を買う。
日光市今市地区に、雪は降りそうで降らない。降っても直ぐに止む。半袖シャツ1枚で自転車に乗れる季節までは、あと4、5ヶ月、というところだろうか。
朝飯 たたき牛蒡、菠薐草と榎茸のおひたし、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、紅白なます、蕪と胡瓜と長芋のぬか漬け、メシ、大根と人参と牛蒡と椎茸と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 「ふじや」の雷ラーメンバター乗せ
晩飯 豚肉と白菜ときのこの鍋、塩らっきょう、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2022.1.17(月) 教室
起床は3時21分。今朝は製造現場での仕事が無いため、時間は大余裕である。きのう忙しくて読めなかった日本経済新聞の、きのうの朝刊を食堂のテーブルに開く。そして特に第40面の、群ようこによる「紙の本と電子書籍」を興味深く読む。
僕の、コンピュータやインターネットを使ってのあれこれをかいつまんで並べれば以下になる。
1992年04月14日 RICOH LXN20によりモバイルコンピューティングを始める。
1996年06月20日 NIFTYのHome Partyに電子会議室”Banyan-Bar”を開く。
1996年11月01日 パソコン通信によるオンラインショップ”tamari”を開く。
1998年02月14日 西順一郎著「21世紀は感受性の時代だ」を仲間と電子化する。
1998年10月15日 個人のウェブページ「清閑PERSONAL」を開く。
1999年03月29日 上澤梅太郎商店のウェブショップを開く。
2000年09月01日 ウェブ上に「清閑日記」を書き始める。
上記は、世間一般にくらべれば、隨分と先を行くものではなかったか。ところがいわゆる電子書籍には、いまだ手を出しかねている。理由は3つ。
1.自分が本を読む場所は、飲み屋やプールサイドがほとんどだ。酒瓶を倒したりコンクリートの床に落とせば、端末は呆気なく壊れるに違いない。
2.自分の読みたい本は多く、電子化されていない。
3.マニュアルを読むのは苦手だから、電子書籍の買い方、読み方は講師に教わるしかない。しかにそのような教室などは見たことも聞いたことも無い。
群ようこは冒頭「60代の男性で、ずいぶん前に、持っていた書籍のすべてを電子版に買い換えた人がいた」と書いている。しかしこれは流石に無理筋の話ではないか。僕の本棚にある本は、その大部分が電子化されていない。
中盤最後の「文字が詰まった新刊の文芸書」をコンピュータのディスプレイで読み始めたところ「文章がまったく頭に入ってこないのには自分でも驚いた。ただ目が字面を追っているだけなのだ」には気持ちが引き寄せられた。
「目が文字を追うだけで、内容がまったく頭に入ってこない」は、ビジネス書に向かったときの僕に起きる現象とまったく同じで「読めない」と同義である。
「だったらオレも、電子書籍はしばらくお預けか」と考える。しかし「キンドル教室」があれば、ぜひ参加をしてみたい。図鑑や旅行ガイドは電子書籍の独擅場と考えるからだ。「自分が教えてもいいよ」という人がいれば、是非、連絡をください。もちろん、受講料は、お支払いします。
朝飯 たまり漬「ホロホロふりかけ」を薬味にした納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、温泉玉子、めかぶの酢の物、塩らっきょう、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豚肉とトマトと万能葱の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のラーメン
晩飯 レタスのサラダ、3種の茸のマリネ、カレーライス、塩らっきょう、Old Parr(水割りのお燗)、林檎と梨
2022.1.16(日) そんなことをいつまでも考えていては
3時台に起床すると「得した感」を覚えることができる。何を得したかといえば、それは時間、である。しかし今朝は3時台とはいえ、洗面を済ませて食堂に来ると、時刻は4時が近かった。こうなると「得した感」も、それほどのものではない。
昨晩、長男の焼いた鰯が1尾あまったので、今朝のおかずとしてもらってきた。丸干しの鰯に中国の西方を思わせる香辛料を利かせ、フライパンで焼き、牡蠣油で味をつけて、香菜を飾ったものだ。西方風の香辛料と牡蠣油では、何やら地方性を無視した料理のように思われるけれど、それを作り、食べているのが日本人であれば、それこそどうでも良い話だ。
ところで今朝は、一汁一菜の朝食に向かいながら「熱した鉄板の上で焼くことを、中国語ではどう書くのだろう」と考えた。日本語には、調理に関する動詞が少ない。網で焼いても鉄板で焼いてもおなじ「焼く」で、どうにも面白くない。そうして「この鰯の焼き方は、中国では『煎』かなぁ」と考えるものの、ソースにまみれたその姿に「煎」はそぐわない気もする。
しかし、そんなことをいつまでも考えていては仕事にならない。「まぁ、いいや」と席を立って、エレベータのある廊下へと向かう。
朝飯 鰯の牡蠣油焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、塩らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と人参と牛蒡と椎茸と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 たまり漬「ホロホロふりかけ」と塩鰹のふりかけのスパゲティ
晩飯 豆腐とキャベツの味噌汁、白菜と人参と昆布のたまり浅漬け、蛸とトマトとピーマンのサラダ、鶏手羽の唐揚げ、TIO PEPE
2022.1.15(土) 結構、皆さん、のんびり
「新型コロナウイルスワクチン追加接種(3回目接種)のご案内」と印刷された封筒が、きのう日光市から届いた。
ワクチンの接種については昨年の5月10日、当該のウェブページが日光市のサイトに開かれた瞬間にログインをして、1回目は5月24日、2回目は6月14日と、それぞれもっとも早い日に受けられた。
その新型コロナウイルスの感染者数は、東京オリンピックのころに最大値を記録して以降は漸減し、昨年末に至っては本当に静かだった。しかし年が明けると同時にオミクロン株が第6波として鎌首をもたげ始めた。栃木県の、おとといの新規感染者は196名、ひとりの感染者が何人に染すかをあらわす実行再生算数は2.63。なかなかの数字である。とはいえ接種も3回目となれば、それほど急ぐ気も起きない。
終業後に市役所のサイトにアクセスをすると、どなたも僕と変わらずのんびりしているのだろうか、どの接種会場も、どの日も、選び放題だった。僕はかかりつけの耳鼻科を選択し、2月10日の予約を入れた。薬液はモデルナ。ファイザー、ファイザーと来て3回目をモデルナにすると効き目が強いと、どこかで読んだ記憶により、それを選んだ。
さて3回目の副反応は、どうだろう。それまでに、腰の不具合は治しておきたいところである。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生玉子、たまり漬「ホロホロふりかけ」を薬味にした納豆、広島菜漬け、じゃこ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、セロリと人参とベーコンの味噌汁
昼飯 「金谷ホテルベーカリー」の2種のパン、ミルク焙じ茶
晩飯 生のトマト、棒々鶏、スープ、白菜の黒酢炒め、鰯の牡蠣油焼き、紅星二鍋頭酒(生)
2022.1.14(金) 隠居のお雑煮
「汁飯香の店 隠居うわさわ」は今年から、1月に限ってお雑煮をお出ししている。雑煮は地方色の極めて高い料理、とはいえ隠居で供するそれは、日光に特有のものではない。
出汁は、あご、かつお節、椎茸、昆布で引く。調味に使うのは酒と塩と微量の醤油。具はお餅のほかには海老の天ぷら、大根おろし、なめこのたまり炊、三つ葉などで、吸い口は柚。このお雑煮が、極めて美味い。海老を苦手とされる方には、海老天を鶏天に替えさせていただく。ご希望のお客様には「替え玉」ならぬ「替え餅」も、焼いて席へお持ちする。
なお、せっかく隠居にお出かけくださるお客様に、お雑煮だけというわけにはいかない。そこには正月らしいおかず、または箸休めとして、たまり漬、紅白なます、たたき牛蒡、そしてきんとんが添えられる。
大根おろしは、天ぷらの衣の溶け出した汁を含む。この大根おろしとなめこのたまり炊を上手い具合に箸に乗せ、口へ運べば、えも言われない肴になる。地酒のご用意は、もちろん、万全である。
上澤梅太郎商店が運営する朝食専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は毎週、土、日、月の営業。開店は8時30分、閉店は14時で、13時がオーダーストップ。電話番号は0288-25-5844(日光ごはん良し)。本店の電話番号0288-21-0002(08:30~17:30)なら毎日、ぐるなびなら24時間、ご予約をお待ちしています。
朝飯 ブロッコリーの玉子とじ、紅白なます、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、広島菜漬け、ごぼうのたまり漬、塩らっきょう、メシ、揚げ湯波とレタスの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、3種の蒲鉾、田作り、広島菜漬け、黒豆、松かさ焼き、「山本合名」の山廃純米「天杉」(燗)
2022.1.13(木) 繁閑
「腰の調子は幾分かは快方へ向かっているような気がする」と、きのうの日記に書いた。しかし一夜が明けてみれば、咳やくしゃみをするたび、その衝撃が腰に強烈に響く。今にもギックリ腰になりそうな具合にて、却って悪くなっているのではないか。
以前、それはいつ頃のことだっただろうかと小遣い帳を検索してみれば、2014年までは、腰がおかしくなるたび、栃木市まで鍼を打ちに行っていた。カイロプラクティックだけでなく鍼についても、治療法として考慮に入れるべきかも知れない。
商売の方は、週末と平日の、繁閑の差がいよいよ開いてきた。今週は特に火曜日が静かだった。販売係は、他の部署の仕事を手伝っている。包装主任のヤマダカオリさんは、売れる数を予想しながら、日々、その分だけを慎重に完成させている。先日のテレビの放映、それに続いてラジオの放送があって、地方発送に関わる事務係と製造係は、来週の火曜日まで繁忙の予定。
午前と午後にそれぞれひとつずつウェブ会議に参加をするが、僕はまぁ、立会人のようなもので、ほとんど口は挟まない。
16時前に街へクルマを乗り出す。あまりの暗さにスモールランプを点灯する。17時が近づくころには雪も降ってきて、いささか慌てる。しかしその雪はすぐに止んだ。明日は曇り、週末には晴れの予報が出ている。
朝飯 じゃこ、納豆、トマトの玉子とじ、牛蒡と人参のきんぴら、広島菜漬け、塩らっきょう、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ブロッコリーとニンニクのソテー、じゃがいものグラタン、パン、シュトーレン、ポトフ、Chablis Saint Jean Louis Max 2020、苺を添えたロールケーキ、Old Parr(生)
2022.1.12(水) ポストイット
すべきことを記したポストイットは、緊急度に応じて貼る場所を変える。数日の余裕がある場合はカレンダーに、本日すべきことは電子卓上計算機に、「コレをし忘れたら本当にマズイ」というものはコンピュータのディスプレイに貼る。今朝はそのポストイットの数が多い。
10時より、入社を希望する人の面接。履歴書の写真を除いては、相手の顔の鼻から下はマスクに覆われて窺えない。先方から見る当方の顔も、それは同じ。まるでイスラムの戒律の厳しい国の、女の人同士の顔合わせのようだ。引き続いて10時30分より場長会議。本日の受験者には入社をしてもらうことと決める。
13時に会社を出発して宇都宮のカイロプラクティックへ。16時に戻ってしばらく仕事ののち、17時に黒い背広に着替え、事務室へ降りたところで今日の分のポストイットすべてが剥がされる。
明日から来週にかけても、何やかやと用事が重なっている。腰の調子は幾分かは快方へ向かっているような気がする。
朝飯 牛肉の生姜煮、牛蒡と人参のきんぴら、生玉子、じゃこ、紅白なます、塩らっきょう、ごぼうのたまり漬、広島菜漬け、メシ、レタスの味噌汁
昼飯 「丸亀製麺」のワカメうどん
晩飯 長芋のたまり浅漬け、大根のたまり漬、きゅうりのたまり漬、豚肉と白菜と長葱の鍋、「山本合名」の山廃純米「天杉」(冷や)
2022.1.11(火) 観光しない人、観光地へ行く(上)
女優M.M.と海外に遊んだ日のことを吉行淳之介は文章にした。本の名は「湿った空 乾いた空」という。
「宿泊している大きなホテルは、五番街のはずれでブロードウェイまで歩いて十分くらいのところにあった。(中略) 私は昼過ぎまで眠り、野球のテレビを見たりしている」(新潮文庫版49ページ)
ローマに滞在中「ここまで来たのだから、ナポリへ行きましょう」とM.M.が言い出す。「地図を調べると、ローマの南三百キロほどの海沿いにあって、大きな都会らしい。ナポリ湾を船で走って、火山のある風景を眺めることになりそうで、億劫さが強くなった」(新潮文庫版110ページ)
「十日マドリードにいたあいだ、私が晩飯のため以外に外出をしたのは、二度だけであった。昼まで眠って、あとはホテルの部屋でぼんやりしている」(新潮文庫版118ページ)
観光はおろか街歩きにもまったく興味関心を持たないのだ。そういう人間が、それから20数年を経て世界の大観光地ヴェネツィアへ行った。
往路、アンカレッジ、アムステルダム、パリを経由した飛行機がアルプスを越えると、イタリア半島の海岸線が見えてくる。「長い旅が一応終わる安堵感だけがあって、目的地にたいしての心の弾みは出てこない」と吉行は書く。そして息も絶え絶えにマルコポーロ空港に着くと、待ち受けた通訳の若いイタリア女は泣いている。
その「ヴェニス 光と影」を僕は3度、読んだ。1度目は1991年10月21日。2度目は2003年10月。3度目は2020年12月14日だった。
観光に一切の興味を持たない人間の書いたヴェネツィア紀行を、たとえば旅行業、観光業の人が読んだとして、それは勉強の足しになるだろうか。優れた人なら何ごとにも敏感、貪欲だから、多分、役に立つだろう。
朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、じゃこ、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、広島菜漬け、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとレタスとキウイのサラダ、じゃがいものチーズ焼き、カレーライス、らっきょうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「浅太郎」、Old Parr(水割りのお燗)
2022.1.10(月) いずれ明日には落ち着く
きのう、らっきょうのたまり漬となめこのたまり炊をテレビでご紹介いただいた。直後より電話が鳴り始めたことは言うまでもない。
早朝、恐る恐るメーラーを回す。いくつかのメールアドレスを巡回するそれが、いよいよ会社の代表アドレスへのメールを取り込み始める。ウェブショップへの受注が次々とダウンロードされる。その、上から下へと流れ落ち続ける数に圧倒される。事務係は今日中に仕事を終えることができるだろうか。
朝礼の後より長男と本日出勤の事務係2名が話し合いをする。その結果、ウェブショップにいただいたご注文は、今日から13日までの4日のあいだにすべて出荷することが決められた。また、ご来店や電話、ファクシミリによるご注文は、通常の納期を守ることとした。
午後、しばらく店番をしてくれと、販売主任のハセガワタツヤ君が事務室に顔を出す。「なめこのたまり炊14本その他を配達せよ」と、ちかくにお住まいのお得意様からご注文をいただいたのだという。そのお得意様もまた、きのうのテレビをご覧になったのだろうか。
「子供のころから今に至るまで、上澤梅太郎商店の商品で自分がもっとも好むのは、なめこのたまり炊」と何十年も言い続けているにもかかわらず、なめこのたまり炊は相変わらず、月見草のようなマイナー商品である。今回の特需も、明日には落ち着くことだろう。
朝飯 めかぶの酢の物、鶏のカレー煮、納豆、広島菜漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと小松菜と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 サラダニソワーズ、2種のパン、「グルメやまなか」のパテあれこれ、Chablis Billaud Simon 2015、チョコレート、Old Parr(生)
2022.1.9(日) 水神祭
今日の「汁飯香の店 隠居うわさわ」の仕事は多い。母屋から運ぶものも多ければ、それを持って家内を隠居まで送る。あたりはいまだ暗いものの、東の空には紅みが差しはじめている。
隠居のお盆の敷物にはむかしの写真がモザイクのようにちりばめてある。そのうちのひとつに、今は客席になっている六畳間での、宴会の風景がある。大人に囲まれるようにして中央にいる、オヤジの、昭和5年生まれの従姉妹の年ごろからして、時代は戦前に違いない。その写真は水神祭の夜の直会と、僕は聞かされてきた。
蔵のほぼ中央に建つ水神の碑が、いつからあるかは知らない。とにかく水神祭は今なお続いていて、今年は二黒赤口みずのえ戌の本日を、その日と決めた。
総鎮守瀧尾神社よりタナカノリフミ宮司を迎え、9時より水神祭を催行する。参列したのは包装主任のヤマダカオリさん、製造係のイトーカズナリ君、販売主任のハセガワタツヤ君、長男に僕の計5名である。水神祭は10分ほどで無事に完了した。直会は今はしていない。
ところで昨年10月29日にテレビの取材を受けた。制作の担当者はその後も来て動画を撮り、東京へ帰った後も数え切れないほど連絡を寄こしながら詳細を固めていった。その「所さん お届けモノです!」の「日光街道 100年以上続く老舗の新名物」の放映が17時より始まる。
この放映に備えて今日は、いつも17時30分に留守番電話に切り替える回線を、18時まで開放することとした。最初の電話は17時18分に鳴った。以降は18時まで、ほとんど切れ目なくご注文をいただいた。
電話は2本の回線が埋まれば「お話し中」になる。「お話し中」の無いウェブショップは、放映直後から18時までの数十分だけでも大変な数のご注文をいただき続けている。
正月の賑わいの去ったいま、地方発送の特需は、とても有り難い。納期については明朝、事務係と話し合って決めることになるだろう。
朝飯 納豆、焼売、大根おろし、広島菜漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、レタスの味噌汁
昼飯 カレーライス らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
晩飯 酢締めのサヨリ、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬けた松前漬け、三つ葉とお麩の吸い物、小鯛と鱚の押し鮨、「宇都宮酒造」の「四季桜貴酒特別本醸造生酒」(冷や)、最中、Old Parr(生)
2022.1.8(土) 好みは人それぞれだろうけれど
上澤梅太郎商店が運営する朝ごはん専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、本日より今年の営業を始める。きのうまでにご予約をくださったお客様は11名様。そのうち8名様は、昨年の8月19日にお問い合わせをいただいていた。正月の賑わいも少し落ち着いたころに、鬼怒川の温泉と日光の二社一寺を2泊3日で巡る、その途次に隠居で朝食という、いかにも楽で楽しそうな企てである。
人に訊かれるたび「日光は、真夏と真冬が良い」と、僕はお伝えをしている。ゴールデンウィークや紅葉狩りの季節では決してない。「人の行く、裏に道あり、花の山」なのだ。
そういえばある夏には、隠居で朝食をお召し上がりになり、午後は日光の川のほとりにテントを張って、たったひとりで早めの晩酌を始めたお客様がいらっしゃった。肴はコンビニエンスストアの総菜だったかも知れない。しかしそこにオマル・ハイヤームがいれば「心は王侯の栄華にまさるたのしさ」と嘆じたに違いない。
とかく日本人の旅行は「短い日程で、できるだけ遠くへ出かけて、できるだけ多くの場所を見物」しようとする。それが楽しいか否かは別として、そうしなければいけないという、脅迫観念のようなものがありそうだ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」にいらっしゃってくださったお客様からもっとも多くいただくお言葉は「ゆっくりできて良かった」というものだ。時間こそ、一番の贅沢ではないか。「人間らしくやりたいナ」である。
朝飯 牛肉の生姜煮、めかぶの酢の物、生玉子、広島菜漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと揚げ湯波と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ブロッコリーのマヨネーズ和え、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬けた松前漬け、カツ煮、広島菜漬け、メシ、「山本合名」の山廃純米「天杉」(燗)
2022.1.7(金) 正月七日
きのうの夜、咳が出そうになって目を覚まし、腰にベルトを巻いた。腰痛のあるときの咳は腰に響いて怖いのだ。腰の痛むときにはまた、朝もすぐに起きる気にはならない。しかし起きてしまえばそれほど辛いものでもない。そして今朝も製造現場へ降りて、朝の仕事に従う。
先日、お取引先様に新年のご挨拶をしながら「むかしは7日までは餅を食えと言われたものだ」と、雑談の中でうかがった。「年神様は餅に宿る。その餅を食べる行いは年神様の魂をいただくことに他ならない。その魂とはすなわち1年を生きるための体力、気力、知力である」という考えが、むかしはあったという。
僕は元旦からきのうまで餅を食べた。今朝はそのお雑煮が七草粥に変わった。土の香りは芹の根からのものだった。こうして徐々に、正月から春になっていくのだ。日の出の時刻は冬至から十数分は早まったように感じる。
伝統はできるだけ守りたい。それでも野菜のみの粥は消化が速い。4階の食堂には11時30分に上がった。そしてうどんを煮て11時50分よりそれを食べる。
きのう東京には10センチメートルの積雪があり、転倒による負傷者は200名超と、ウェブニュースが伝えている。一方、日光市今市の上空からはひとひらの雪も落ちてきていない。とても有り難い。
朝飯 七草粥、なめこのたまり炊、たまり漬「ホロホロふりかけ」
昼飯 うどん
晩飯 林檎とロメインレタスとナッツとブルーチーズのサラダ、トマトとアンチョビと黒オリーブのスパゲティ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015
2022.1.6(木) 新手必勝
日本橋高島屋の催事「老舗名店味紀行」は、これまでバレンタインデーのチョコレート特集が終了した後に開かれていた。それが今年はなぜか早まって、2月2日から始まるという。とすれば、お得意様へのご案内も、それだけ早める必要がある。
お知らせお送りするお客様を名簿から抽出する方法は、既成のソフトに依存していない。僕が何十年もかけて練り上げてきたものだ。上澤梅太郎商店がお得様に恵まれていることも関係して、ハガキの戻り率はとても高い。
9時30分に4階の食堂へ上がり、コンピュータを起動する。9時42分からはじめた作業は、どこでどう間違えたか、10時30分を回ったところでおかしな経過が垣間見えた。これにより51分間を無駄にしながら11時15分にようよう完了する。
この仕事はまた、するたび、より良い手が見つかる。あるいは改良すべき点に気づく。2月以降の催しにも、今回の気づきを反映させなくてはならない。
一日三食を守ろうとする僕には珍しく「メシなど食べている場合ではない」という気持ちが沸き起こる。そして昼食を抜き、夕刻までかけて、最新の決定版を完成させる。
朝飯 お雑煮、なすのたまり漬のからし和え
晩飯 ロメインレタスのサラダ、蟹と帆立貝のトマトソースのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015、苺とケーキの盛り合わせ、Old Parr(生)
2022.1.5(水) 原因は明らかに
大晦日から違和感を覚え始めた腰が、年明けにいよいよ怪しくなってきた。よって一昨日、昨年の夏まで通っていた宇都宮のカイロプラクティックに予約を入れた。年始は休みでも、メールは先生の奥さんのスマートフォンに飛ぶ。予約は間もなく受け入れられた。
この治療院に来るときにはいつも、TSUTAYA宇都宮駅東店の有料駐車場にクルマを駐める。有料とはいえ本を買うか、併設のタリーズコーヒーでお茶でも飲めば、無料になる仕組みである。
ほぼ年中無休で会社にいる僕は、外でお茶を飲みながら本を読むだけでも、ひと息ついた気分になる。腰さえ痛まなければ更に佳、ではあるけれど、こればかりはどうにもならない。
「骨盤が完全にずれてますね」と、僕の腰にかるく触れただけで先生は断言した。治療は、尻と太腿の付け根の筋肉をヒジで圧す、結構な痛みを伴うものだった。
腰痛の原因は明らかに、昨月29日の走行会にある。手足の指先の凍える朝から狭い操縦席で神経を研ぎ澄まし、筋肉は緊張を続けた。「流す」程度の走り方では、まったく面白くないからだ。また、満足できる広さと長さを持つサーキットを存分に走る機会は、僕には年末の「阪納誠一メモリアル走行会」を置いて他に無い。途中で引き上げる参加者も目立つ中、僕は毎回、最後のチェッカーフラッグが振られるまで走る。次回はカイロを忘れないようにしようと思う。
朝飯 お雑煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
昼飯 「丸亀製麺」のわかめうどん
晩飯 レタスとキャベツと人参のサラダ、浅蜊と蛸のソテー、ピッツァ其の一、ピッツァ其の二、ピッツァ其の三、ピッツァ其の四、TIO PEPE、「鶴屋安藝」の「利休饅頭」、Old Parr(生)
2022.1.4(火) 未知の土地
クリスマスを過ぎるころより小口現金の残高を普段の倍にした。それでも「日光の美味七選」の仕入れ、店舗犬走りに飾る鉢植えの万両、鏡餅や柱飾り、師走20日に退職して以降は大晦日までアルバイトとして働いてくれたフクダナオブミさんへの賃金、初売りとその翌日に支給した昼食代などにより枯渇、というより立替が発生した。
銀行は今日から営業を再開する。即、現金を下ろしてくる必要がある。とはいえ新年ひとり目の客が小切手による払い戻しでは、銀行の人も「ゲンが悪い」と感じるのではないか。そう考えて、銀行へは朝一番ではなく、しばらく間を置いてから出かける。
午後はお取引先様への新年の挨拶のため、長男と県央へ向かう。宇都宮の南部には平地が広がり、長屋門を持つ大きな農家が目立つ。そのような農家の母屋は多く、北側に杉に代わって巨大な欅を背負っている。おなじ栃木県内でも、まるで未知の土地に来たような気持だ。
来た道を夕刻に戻れば、日光の山々は朝と変わらず雪雲に覆われていた。しかし雲はその部分を除いては見えない。明日も良い天気になるだろう。
朝飯 お雑煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
昼飯 「すき家」のカレーライス
晩飯 めかぶの酢の物、白菜キムチ、蒸し鶏の中華風サラダ、青椒肉絲、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、苺
2022.1.3(月) 正月の飾り
むかし正月は15日の成人の日まで賑わった。いまはせいぜい、最初の週末までだ。その最初の週末が、今年は元旦と2日である。その分、人の引きも速いだろう。とにかく今日までは、臨戦態勢でいることとする。
前の年にくらべて商品の売れ方が違うとは、短期決戦においてしばしば見られることだ。昨年は売り切れを懸念して多めに納品し、しかし予想したほどでもなかった品が、今年は並べるそばから売れてしまう、ということが道の駅「日光街道ニコニコ本陣」で起きている。それに気づくたび会社に飛んで戻り、包装主任のヤマダカオリさんに増産を頼む。これをきのうから何度、繰り返したことか。
「賞味期限を長くして、それを大量に納めておけば良いではないか」と言われれば、新鮮な品ばかりをご提供することを旨としている上澤梅太郎商店に、それはできない相談でる。
社員へのお年玉は、昼のうちに家内に袋詰めしてもらっていた。それをパートタイマーには夕刻に、正社員には修業後に手渡す。
鏡餅は11日に降ろし、門松をはじめとする正月飾りは15日に下げる。店舗奥の活花は、これが保つ限り、飾っておこうと思う。
朝飯 お雑煮、なすのたまり漬のからし和え
昼飯 「やぶ定」の会社支給の親子丼
晩飯 蒲鉾、田作り、松かさ焼き、めかぶの酢の物、「朝露」で漬けた松前漬け、蛸とピーマンのマリネ、黒豆、「久埜」の栗きんとん、牛肉と豆腐と芹と水菜の鍋、「山本合名」の「天杉山廃純米」(燗)
2022.1.2(日) 初売り
きのうの午後は昼寝をしたにもかかわらず、そして夜は早く寝に就いたにもかかわらず、今朝は6時まで眠ってしまった。まるで幼稚園生なみの睡眠時間である。からだが何かを取り戻そうとしているのかも知れない。即、製造現場へ降りて、朝飯前の仕事に取りかかる。
朝礼には、後から来るパートタイマーを除いてズラリと社員が輪になる。みな無事に新年を迎えられたようで嬉しい。いつの頃からか毎年、新春最初のお客様に地酒の4合瓶を進呈するようになった。その進呈係として開店前に店に呼ばれる。今年のお客様も、意外なプレゼントに驚き、喜んでくださった。
夜が明けたときにはうっすらと雪の積もっていたきのうとは異なって、今日の空は晴れ上がった。「日本の正月は、やはりこうでなくては」と思う。正月といえば、むかしは凧揚げ、独楽まわし、羽根突きが遊びの代表だった。今それをする人は、どれほどいるだろう。「雑煮にだけは無くなってもらいたくねぇな」と心から思う。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への納品のついでに如来寺のお墓に寄る。花立てに水を足すためだ。しかしきのうの朝に供えた白菊はその全体が凍り、花弁は薄茶色に固まっていた。よって叔父のお墓の分も含めて4基の花立てを水場に運び、氷を溶かすため、水を満たした閼伽桶に沈める。ここから先は、素手では無理だ。ゴム手袋を取りに会社へ戻り、ふたたび水場に立つ。そして「オレの日常には、神仏に関係することが多いなぁ」と感じる。
夜はいま家にいる全員、すなわち僕と家内と長男の3人にて街のフランス料理屋を訪ねる。市場が休みになる正月は、カレーライスとハヤシライスに限って食べさせてくれるのだ。
この店も含めた日光の優れたあれこれについて「鄙には希な」とする僕に対して「冗談ではない、これを語りて平地人を戦慄せしめよ、だ」と長男は言う。まぁ、その通りなのだろう。
朝飯 お雑煮、なすのたまり漬のからし和え
昼飯 「コスモス」の会社支給のハンバーグデミグラス弁当
晩飯 “Finbec Naoto”のポテトサラダ、ごぼうのスープ、牛頬肉のハヤシライス、らっきょうのたまり漬、きゅうりのたまり漬、チーズの盛り合わせ、ワインリストのブルゴーニュのページでいちばん安かった赤ワイン、ダークチェリーのタルト、コーヒー
2022.1.1(土) 元旦
起床は3時12分。朝の静かな時間は何ものにも代えがたい。
7時に家内、長男、きのう帰省した次男、孫のリコに僕を加えた5人で如来寺のお墓へ行く。昨年の元旦には水場が凍りついて水が出ず、供華のための水はコンビニエンスストアで買った。それを家内が覚えていてくれたため、今朝は瓶に詰めた水を持参した。
雪の積もる朝は、昨月28日から数えて今日で3日目になる。マッチを擦ろうとする指先はかじかんで、蝋燭の火はすぐに消える。仕方なく新聞紙をもやし、そこに近づけてようやく線香に火を点ける。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への、開店前の納品は長男と行う。これが思いのほか長引いて、家の仏壇、神棚、お稲荷さん、水神、地神の5個所に雑煮を供えることは、次男に電話で頼んだ。
1月1日の朝は、いつもひもじい。9時がちかくなるころに、ようやくお雑煮にありつく。道の駅への本日2回目の納品を済ませて後は、寝室に入ってしばし休む。
10時45分に家族全員、数えてみれば総勢7人にて、先ずは瀧尾神社へ赴く。そして昇殿をして祈祷を受ける。そこから今度は追分地蔵尊に回り、こちらでも無病息災を祈る。昼食は抜いて、午後はまた寝室で休む。
16時に起きて、道の駅に本日3回目の納品をする。要冷蔵の新鮮な商品は、小まめな補充を必要とするのだ。17時30分より製造現場に降りる。そして明朝、包装係が出勤するなり仕事に取りかかれるよう、段取りをする。
世間の大部分が休んでいるときに働くことを、僕はいとわない。医療や介護の従事者、人の命を救うために働く公務員、また宿泊業の人たちにくらべれば、僕の今日の仕事など、どうということもない。
18時すぎに食堂へ戻り、ことし初めての酒にありつく。風呂の湯は夕食の前に溜めておいた。そして21時すぎに就寝する。
朝飯 蒲鉾、鯛の酢締めの昆布巻き、伊達巻き、たぐり湯波の淡味炊き、田作り、黒豆、「久埜」の栗きんとん、お雑煮
晩飯 蛸のマリネ、蒲鉾、鯛の酢締めの昆布巻き、伊達巻き、すき焼き、「松瀬酒造」の「松の司特別純米酒」(冷や)、苺、「鶴屋安藝」の「利休饅頭」、Old Parr(生)





































































































































