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清閑 PERSONAL DIARY

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2018.11.10(土) 濃霧と快晴

きのうの夜、長男の運転する、買って30年ほども経つ三菱デリカで小来川を訪ねたときは霧が深かった。霧は、特に山間部では昼から夜までずっと深かったという。それが一転して、今日の空はどこまでも晴れ上がった。これほど劇的な天気の変化は、年間を通じても珍しいように思う。

きのう夕食を共にし、街の2軒の旅館に分宿をされた5名のお客様を、今朝は味噌蔵のある庭の旧宅にご案内する。ご一行は座敷で歓談をされた後、庭を散策された。中に、その庭の、藤棚から垂れる豆の房をご覧になって、これが食べられることを教えてくださった方がいらっしゃった。藤の実が食べられるとは、僕には初耳だった。僕は植物には、極端に疎い。「だったら何についてなら詳しいのか」と問われれば、僕は森羅万象のすべてに疎い気がする。

快晴は夕刻まで続いた。長男夫婦も孫も留守であれば、夜は家内に乾麺を茹でてもらい、その簡単な夕食を、しかし小一時間ほどもかけて食べる。


朝飯 ジーマミー豆腐の冷や奴、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、細切り人参の炒り煮、大根のたまり漬、なめこの醤油煮、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ハムとトマトとピーマンのスパゲティチーズ“TIO PEPE”“Petit Chablis Billaud Simon 2015”


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2018.11.9(金) 対策は簡単

「渋滞で、どこも見られなかったよー」と落胆をされる観光のお客様が、紅葉の季節の日光には珍しくない。対策は簡単だ。

1.週末や祝日に来ることは可能な限り避ける。連休は絶対に避ける。
2.宿は、日光や鬼怒川のひとつ手前の今市に予約する。
3.夕食は、宿から気軽に行ける食事処や居酒屋で摂る。旅行気分を満足させ、且つ美味い店はいくらでもある。店の名前や場所は、信頼できそうな地元の人にあらかじめ訊いておく。
4.紅葉は、小来川から足尾へ抜ける道で観る。あるいは名もない農道から観る。渋滞どころか、すれ違うクルマもほとんどいない。

5.二荒山神社、東照宮、輪王寺のいわゆる「二社一寺」を見物したい人は、真冬にまた来る。雪、杉の巨木、壮麗な社殿や伽藍の組み合わせは息を呑むほど美しい。
6.日光、鬼怒川、川治、奥鬼怒の温泉に浸かりたい人は、真冬にまた来る。冬の寒さと温泉の暖かさのメリハリが素晴らしい。また、宿泊料も安い。
7.華厳の滝や戦場ヶ原などの自然に親しみたい人は、真夏にまた来る。奥日光や奥鬼怒に吹きわたる風は肌に心地よく、緑は目に眩しい。

と、地元にいる僕がこのようなことを言い続けても「じゃ、それ、やってみよう」という人がほとんどいないのは、僕の発信力が「蚊の叫び」ほどの微弱さであることもあるけれど、人は実は、人と同じ時に、人と同じ場所に殺到して、押しくらまんじゅうをするのが好きなのかも知れない。


朝飯 細切り人参の炒り煮、蓮根のきんぴら、納豆、大根と豚三枚肉の炊き合わせ、なめこの醤油煮、ほうれん草のおひたし、大根のたまり漬、メシ、揚げ湯波と蕪の葉の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 「炉心庵」の其の一其の二其の三其の四其の五其の六其の七其の八、日本酒あれこれ(冷や)


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2018.11.8(木) 消えたワイン

先月の31日に”DUCRU BEAUCAILLOU 1975″を飲んだ。「美味いね」と長男は言った。43年前のワインではあるけれど、死んではいなかった。しかし美味さを感じられる最後のところ、という印象は拭えなかった。そして「この時代のワインはすべて、今のうちに飲んでしまわなければいけない」と、当たり前のことながら認識をした。

数日後、データベースに記録したワインを生産年の古い順に並べ替えてみると、1975年産のワインはいまだ9本のあることが分かった。その中から次に飲むものとして”Gruaud Larose”を選び、ワイン蔵へ行く。そうしていまだ6歳か7歳だったころの長男が書いた”St.Julien”という札の貼られた一角を上から下まで見ていく。しかし1975年物を含めて計8本あるはずの”Gruaud Larose”は、ただの1本も見あたらなかった。どういうことだろう。

消えたワインについては閑なときに探すこととして、今日のところはとりあえず”Figeac 1975″を棚から取りだし、食堂のある4階に上げて、日の当たらないところに立てて置く。


朝飯 納豆、細切り人参の炒り煮、蓮根のきんぴら、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、ほうれん草のおひたし、ジーマーミ豆腐、大根のたまり漬、メシ、なめこの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 トマトとマカロニのサラダ、胡瓜と三つ葉と若布の酢の物、芋煮鍋石垣島のレモンを搾ったチューハイ


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2018.11.7(水) 胸をなで下ろす

10月16日は右目に、おなじく19日には左目に受けた白内障の手術の、翌日の眼帯外しを除けば今日は3回目の診察日に当たる。下今市07:45発の上り特急スペーシアに乗り、眼科のある七里には9時16分に着いた。オーミヤナナサト眼科は、その七里から徒歩で3、4分のところにある。

本日の診察に際しては、実は心配なことがひとつあった。頸骨の右側に頑強な凝りが発生し、11月1日に栃木市の鍼灸院を訪ねた。ここでは電気鍼のあとに、かなり長くマッサージをしてくれる。そのマッサージを受けるためうつぶせになった僕は、いつものように目の部分に枕を当てていたのだ。

しばらくして「ハッ」とした。枕に押し当てた目はつぶっていたものの、眼球が圧迫をされ、埋め込んだレンズが妙な具合になってしまったのではないか、という心配である。

眼圧と視力の検査を経て、いよいよ院長の前に呼ばれる。特殊な器具で撮影され、ディスプレイに映し出された僕の目を指しつつ「視力は両目とも1.0以上を示しています。非常に良く見えていますね。レンズもこの通り、目の真ん中に収まっています」と院長に言われたときには、大いに胸をなで下ろした。

七里から神田、連雀町、小川町、お茶の水と移動をして池袋に至る。立冬とはいえ、薄い上着を脱ぎ、半袖のシャツ1枚にならなければ歩く気力を失うほどの暖かさである。

「近視、遠視、乱視のメガネは生涯に亘って九分九厘、不必要だが加齢黄斑変性を防ぐため、紫外線を遮るメガネは必要」と、院長には言われていた。よって池袋にある馴染みのメガネ屋にて”LINDBERG”の、”Portrait in Jazz”を出した当時のビル・エバンスがかけていたような形のものを選んで注文する。それがデンマークから届くのは、1ヶ月ほど後になるらしい。


朝飯 茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、蓮根のきんぴら、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ハムエッグ、納豆、みょうがのたまり漬、メシ、蕪と蕪の葉の味噌汁
昼飯 「まつや」の盛り蕎麦(大盛り)
晩飯 ほうれん草の胡麻和え、大根と豚三枚肉の淡味炊き、酢蓮、細切り人参の炒り煮、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、大根のたまり漬、秋刀魚ごはん、「八海醸造」の「越後で候しぼりたて生原酒」(冷や)、林檎のゼリー、”Old Parr”(生)


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2018.11.6(火) キュービクルの交換

通称キュービクル、正式にはキュービクル式高圧受電設備という。6,600ボルトの高圧電力を外部から引き込み、それを社内で使える100ボルトや200ボルトまで落とす、いわば変圧器である。製造現場の北西に四畳半ほどの面積を占めて置かれているそのキュービクルは、毎月の点検においては異常を示していないものの、そろそろ交換すべき時期に入っていることは感じていた。

複数の業者から見積もりを取り始めたのは、今年の春ごろのことだっただろうか。その中から1社を絞り、初夏には新しい設置場所や電線の取り回しが決められた。長男や業者の努力により、総費用の1割ほどの補助金も、国から得られることになった。そして工事の開始は11月1日と決められた。

現在のキュービクルの脇にはなぜか、40年以上も前におじいちゃんが建立した石のお宮が鎮座している。そのこともあって、工事に先だってはお祓いが必要と、総鎮守瀧尾神社のタナカノリフミ宮司には数ヶ月前から声をかけておいた。ところがこのところの繁忙に取り紛れてそのことを忘れ、しかし工事は予定通り11月1日から始められた。

「これはいけない」とばかりに宮司に電話で日取りを訊いたところ、5日の午後または6日の午前と、候補日が挙げられた。こういうことは、できれば朝のうちに行いたい。そういう次第にて本日の9時を選び、ようようキュービクルの新しい設置場所、そしてこれまでの設置場所と、2個所のお祓いが完了する。新しいキュービクルは、来年1月31日から稼働の予定である。


朝飯 茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、細切り人参の炒り煮、冷や奴、すぐ生を薬味にした納豆、ヤーコンの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、揚げ湯波と蕪の葉の味噌汁
昼飯 「十文字食堂」の地獄麺
晩飯 ほうれん草のおひたし、胡瓜と三つ葉の酢の物、厚焼き玉子、蓮根のきんぴら、浅蜊と三つ葉の吸い物、小鯛と雲丹のちらし鮨「八海醸造」の「越後で候しぼりたて生原酒」(冷や)2種のおはぎ、”Old Parr”(生)


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2018.11.5(月) 手打ちの予感

雨は明け方に上がったらしい。窓を開け、顔を空中に突き出してみる。雨の、何とも言えない良い匂いがする。否、それは正確には雨の匂いではないだろう、雨が土や植物に湿り気を与え、そこから蒸発した空気が高いところへ昇っていこうとする、その匂いなのだ、多分。

朝食の準備の整ったところで、ふと南西の窓の外に目を遣る。すると真正面の鶏鳴山は、まるでむかしのハリウッド映画に出てくるタヒチの山のように、これは僕なりの褒め言葉ではあるけれど、非現実的に輝いていた。思わず本棚のある廊下の突き当たりに置いた防湿庫まで急ぎ、ニコンの一眼レフを取り出して、その光る山へ向けてシャッターを切る。

頸椎と右の肩胛骨のあいだにビー玉を埋め込まれたような、先月20日から続くウンザリするような痛みは、昨夜のちょっとしたことを境として、かなり治まってきた。これがぶり返すようであれば、今度は鍼灸ではなく、外科を訪ねてみようと思う。「レントゲンでは、骨に異常は見られませんね、とりあえず湿布と鎮痛剤をお出ししておきます」で手打ちをされてしまう予感はあるけれど。


朝飯 3種の佃煮、大根のたまり漬、梅干し、雑炊
昼飯 「ふじや」の雷ラーメン
晩飯 ハムともやしと胡瓜のサラダ、若布の吸い物、ムースーローの豚肉抜き紋甲烏賊と青梗菜の炒め「にんにくのたまり漬」を餡に使った焼売、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)、大和サブレー、”Old Parr”(生)


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2018.11.4(日) 朝と夜は静か

例幣使街道の、小倉町5丁目か、その先の土沢あたりの杉並木の向こうに朝日が見えたのは6時10分だった。冬至まではいまだ7週間ほどあるにもかかわらず、隨分と遅い日の出である。しかしまぁ、11月の最初の連休が好天に恵まれたのは有り難い。

本日は、日中のかなりの時間を店舗での販売に割いた。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場にも欠品を発生させてはいけない。事務室、店舗、製造現場、道の駅と、1日に何度も、あちらこちらを回る。

閉店時間が近づいてきて、ふと店の駐車場に目を遣ると、地面が濡れ始めている。この時間からの雨であれば、お客様にご不便をおかけすることもない。

終業後は、その弱い雨の中、傘を差して街へ出る。そして徒歩で行けるもっとも近いコンビニエンスストアにて少々の買い物をし、戻ってからは、簡単な夕食の支度にかかる。今夜はひとりメシである。

食後は薬を売るウェブショップにアクセスをし、冬の間に必要なバンドエイドやビタミン類を注文する。


朝飯 細切り人参の炒り煮、蓮根のきんぴら、茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ヤーコンの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、トマトと揚げ湯波とピーマンの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 トースト、生のプチトマト、セロリと2種のピーマンのピクルス、チーズ、“Old Parr”(お湯割り)


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2018.11.3(土) 3日連続の、あるいは7回も

4時50分に製造現場に降りて、早朝の仕事に従う。前にも書いたと思うけれど、体育の日がらみの連休から年末にかけては、ウチにとっては年間を通して最も忙しい時期だ。その繁忙期にもかかわらず、今日で3日連続の栃木詣でである。

頸骨と右の肩胛骨とのあいだの、ごく狭い部分の痛みに対する治療は、10月に地元で4回、受けている。今日も含めて7回も鍼や低周波による治療を受けて、なお症状が好転しないとなれば、これはギックリ腰以上の重症である。

今日は紅葉狩りの行楽客のため、新栃木10:53発の臨時急行が編成されていた。これに乗れば新鹿沼、下今市、日光へは10:48発の各駅停車より早く着くとのアナウンスがプラットフォームに流れた。しかしそのアナウンスには従わず、きのうおとといと同じく、新栃木始発の各駅停車にて下今市に戻る。

昼食後、頸椎と右の肩胛骨のあいだにビー玉を埋め込まれたような、先月20日から続く痛みがまた現れた。よって食後は背中の下に治療具を置き、しばらく仰向けになっている。一体全体、この痛みはいつまで続くのか。数日しても快方に向かないようであれば、次は整形外科を訪ねてみることにしよう。


朝飯 茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、蓮根のきんぴら、油揚げと小松菜の炊き合わせ、鮭の昆布巻き、納豆、細切り人参の炒り煮、大根のたまり漬、メシ、揚げ湯波とほうれん草の味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン
晩飯 トマトとアンチョビのスパゲティ鶏もも肉のソテー“Petit Chablis Billaud Simon 2015”


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2018.11.2(金) プリックナムプラー

家庭菜園で収穫したという唐辛子を、今年の夏にフクダナオブミ製造顧問からもらった。青々と輝くその唐辛子は乾燥を防ぐため、即、瓶に入れ、その唐辛子がようやく隠れるほどの、少量の醤油に沈めた。

先月の5日、バンラックのスーパーマーケットで、棚に並ぶうちの、単位容量あたり最高値のナムプラーを買った。そしてこれを家に持ち帰り、夏から冷蔵庫に保管してきた前述の瓶に満たしてふたたび冷蔵庫に戻した。

先般、この瓶の蓋を開けて匂いを嗅いでみたところ、唐辛子の香りは充分に引き出されていた。よって早速にこれを使うべく、今夜のおかずは水餃子にしてもらった。

タイの魚醤ナムプラーは、ベトナムのニョクマムやカンボジアのトゥックトレイとは異なって、それほど強い香りを持たない。よって日本の台所に置いても違和感は無い。

食卓の鍋で煮上がった水餃子を、その自家製のプリックナムプラーに軽くひたして食べてみる。風味は驚くほど普通だった。ただしその「普通」が日本人の最大公約数に照らしても普通かどうかは分からない。とにかくこれからしばらくは、この唐辛子醤油をあれこれの料理に使っていこうと思う。


朝飯 鮭の昆布巻き、細切り人参の炒り煮、ニラ玉、油揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」の山菜おこわのおむすび、大根のたまり漬、他社製のフリーズドライ味噌汁、「鶴屋」の利休饅頭
晩飯 皮蛋豆腐ジャガイモと人参とピーマンのサラダ水餃子油淋鱈らっきょうのたまり漬白酒(生)胡麻と薩摩芋の汁粉


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2018.11.1(木) 治療あるいは小旅行

下今市07:56発の上り区間急行に乗ると、新栃木には8時41分に着く。目指す鍼灸院のドアを右手で押しつつ左手首の腕時計を見ると、時刻は8時53分だった。先月の20日ごろから続く背中の痛みがいまだ去らないため、遂に小旅行ほどの移動をすることになってしまった。

僕にこの鍼灸院を教えてくれたのは、たしか栃木市に住む人だった。初めて訪ねたのは何度目かのギックリ腰に見舞われたときで、診療券には「H8年8月31日」と記されている。とすれば僕は年に数回とはいえ、ここに22年ものあいだ通い続けていることになる。

背中や肩に鍼を打ち、そこに電線を繋げて電気を流す。それが済むと、今度は背中に清涼感のある軟膏が塗り広げられ、延々とマッサージが続く。最後は背中や腕にテーピングが施される。これらの施術には、いつも1時間ほどを要する。

往きとおなじく徒歩で戻った新栃木の駅の時計は10時13分を指している。改札口の真正面に見える電光掲示板によれば、次の下りは10:48発。田舎のことであれば、35分の待ち時間も仕方ない。

その、新栃木10:48発の下りには、外国人の観光客が目立った。鉄道ヲタクなのか、車窓にiPhoneを立てかけ、沿線風景を動画に収めている人もいる。旅費を安く上げるため、あるいは僕にもその癖があるけれど、ローカル線を好む外国人は少なくない。この列車の終点が日光であることを、日本語の達者なインド人が、日本人の乗客に訊ねている。英語による案内放送は特急にしか流れない。それ以外に乗った外国人は、日光と鬼怒川の分岐駅である下今市が近づくと、大抵、落ち着かなくなるのだ。

列車は11時32分に下今市に着いた。駅ちかくの駐輪場から自転車を引き出し、途中、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」で在庫の状況を確かめてから会社に戻る。


朝飯 小松菜のおひたし、納豆、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、冷や奴、ごぼうのたまり漬、メシ、浅蜊と万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ほうれん草の胡麻和え、細切り人参の炒り煮、豆腐の豚挽き肉あんかけ、厚焼き玉子、小鯛のちらし鮨、「齊籐酒造」の「英勲純米しぼりたて生原酒」(冷や)、オレンジケーキ、”Old Parr”(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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