2018.8.11(土) 「やらせ」は皆無
開店後、朝の仕事が一段落したところで4階に上がり、仏壇の掃除をする。30分で完了することもあるが、今日はすこし念を入れたこともあって、ホコリを払った位牌や線香立てを仏壇に戻して時計を見ると、1時間が経っていた。ここに家内がホオズキ、若布、素麺を飾り、13日に新しい花を供えれば、お盆の準備は万端である。
昼の外食から4階の食堂に戻って目薬を注しているところに館内電話が鳴る。テレビの取材が入ったので来て欲しいという。「これこれ、このようなテレビ番組を作ることになった。ついてはその内容の説明と、協力の可否について訊きたい」というようなことで製作会社の人が来たものと考えつつ1階に降りる。そして店に行くと、店内には大変な人だかりがあった。
先ず、3人の芸能人とテレビ局、製作会社の人だけで15名ほどの大所帯だ。お客様は、その倍以上もいらっしゃって、撮影の様子をご覧になっている。その賑やかな中に、僕はいきなり飛び込んで、あれやこれやの即興である。テレビを観る側からすれば、旅の番組は、今回のようなぶっつけ本番のものが一番、信用できる。今日のこの午後のひとときは、たまたまご来店くださっていたお客様にも喜んでいただけて幸いだった。
それにしても、折角の機会を得ながら、来訪した芸能人と一緒に写真を撮り、それをウェブに載せるような機転のまったく利かないのが僕という人間である。放映は秋になるらしい。
朝飯 温泉玉子、納豆、ほうれん草のソテー、人参のスープ煮、ごぼうのたまり漬、めんたいこ、メシ、トマトと三つ葉の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のチャーハン
晩飯 冷やしトマト、モロヘイヤの刻み、エノキダケと三つ葉の酢の物、切り昆布と豚肉の炒め煮、「にんにくのたまり漬」を使った鮪の刺身のユッケ風、「みょうがのたまり漬」を薬味にして「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」をかけた冷や奴、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米酒」(冷や)
2018.8.10(金) 慈雨
食堂の、南西に面した窓から鶏鳴山の様子を見る。次は食堂を離れて応接間を通り、北西に向いた窓を開ける。こちらから望める日光の山々も、やはり晴れている。台風13号は去った。しかしフィリピンと琉球列島のあいだには、早くも次の台風14号が、雲の白い渦巻きを作っている。さきおとといは立秋だった。しかし夏はいまだ終わらない。
明日からの連休、そしてお盆の店について考える。この夏いちばんの繁忙へ向けては、様々なことを前倒しで準備していく必要がある。そしてそのほとんどは、社員たちが進めてくれている。予報によれば、天気はおおむね良いらしい。
朝、午前、午後と、何度も街に自転車をこぎ出す。僕のからだで感じた限りでは、日光はこの夏、今日がいちばん暑いような気がする。素晴らしい暑さだ。8月14日に秋雨前線が停滞していた昨年とは、大変な違いである。
「この暑さがいつまでも続くことを、僕は願っている」と言いたいところだが、それほど無邪気になれないのは、今が生姜にとって大切なときだからだ。
栃木県南部の生姜畑では、日照りにより茎の倒れるところが出てきているという。日光市の生姜はいまだ耐えているものの、それも時間の問題かも知れない。そんな心配をしているところに午後、上手い具合に雨が降ってくる。農作物には、これが文字通り、干天の慈雨になるだろう。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、人参とブロッコリーのスープ煮、茄子と乳茸の炒り煮、じゃこ、めんたいこ、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 トマトと玉子とにんにくのスープ、パン、人参とジャガイモのサラダを添えたローストポーク「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」ソース、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、ブルーベリーを添えたチーズケーキ、“Old Parr”(生)
2018.8.9(木) 台風一過とはいえ
日光には台風の「た」の字も無いものの、朝、東武日光線の状況をインターネットで調べてみた。早い時間の上りの特急、また途中からJRの線路に入って新宿が終点になる特急は、すべて運休になっていた。しかし9時以降の便は、おおむね動くようだ。テレビを点けると、現在、台風13号による暴風は、千葉県と茨城県の太平洋岸に限られているらしい。
下今市10:35発の上り特急スペーシアに乗る。北千住で千代田線に乗り換え、表参道には12時42分に着いた。高樹町と目と鼻の先まではいささか距離があるけれど、歩いても約束の13時には間に合うはずだ。
デザインに関するふたつの仕事は2時間ほどで完了した。その事務所で落ち合った長男とは、表参道の駅で別れる。次の仕事のために長男はそこから新宿へ向かい、僕は新橋を目指す。台風一過とはいえ日差しはそれほど強くなく、気温も大して高くない。
17時40分に、神保町の、靖国通りに面した螺旋階段を上がって何年かに1度は訪れる洋食屋に入る。やがて次男が来る。それほど間を置かず、後輩のムラヤマムツミ君と長男も来る。そしてそれぞれのビールやワインやサイダーで、先ずは乾杯をする。
朝飯 温泉玉子、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、茄子と乳茸の炒り煮、薩摩揚げの甘辛煮、ごぼうのたまり漬、メシ、シジミと万能葱の味噌汁
昼飯 「小諸蕎麦」のたぬき蕎麦
晩飯 「ランチョン」のラムチョップのパン粉焼き、野菜スティック、アイスバイン、他あれこれ、ランチョンワイン(白)、ランチョンワイン(赤)
2018.8.8(水) 購買に至る道
facebookは、時々むかしの投稿を浮かび上がらせて「シェアするかしないか」と訊いてくる。そんなものはシェアしないけれど、その投稿にコメントをくれた人のうちの「あー、こんな人、いたな」とか「これ、誰だろう」という顔写真を、いくつかクリックしてみる。
そのような人のひとりが「必要に迫られて、今、こんな本を読んでいる」と、ある1冊を紹介していた。僕のむかしの投稿にコメントをくれた当時の「今、こんな本を読んでいる」だから、現在からすればその本も、むかしに出版をされたものだ。
投稿に添えられた本の表紙に興味を惹かれて、それをamazonで探してみる。現在は古書でのみしか手に入らなくなっている本の最安値は22円。その最安値は避けて、馴染みの古書店が23円で出している1冊を買い物カゴに入れる。
僕の購買行動は、というか、僕以外にも、このような道を辿って物を買う人は少なくないのではないか。
上下二段組みの翻訳本なら5、600ページは欲しい僕だが、今日のそれは298ページと、amazonの「登録情報」にはあった。ことによると、この秋のタイ行きに持参するかも知れない。
朝飯 納豆、豆腐の卵とじ、薩摩揚げの甘辛煮、切り干し大根の煮物、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、すぐき、めんたいこ、メシ、揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 きのうと今日の朝食のおかずを流用した弁当
晩飯 ツナとジャガイモとベビーリーフのサラダ、トマトと牛挽き肉のスパゲティ、キウィ、“TIO PEPE”、“Menage a Trois Folie a Deux 2016”
2018.8.7(火) 手ぶら好き
僕に電話をしてくる可能性のある人には、会社の代表番号を呼び出すよう、お願いをしている。携帯電話は携帯していないことがほとんどだからだ。なぜ携帯電話を携帯しないかといえば、物を携帯することを好まないからだ。携帯電話やサイフをポケットに入れると、ポケットが膨らむ。その感触が好きでない。だったらそれらはバッグに入れれば良いではないかと問われれば、とにかく物を携帯することは好まないから、おなじことだ。
9月のはじめに開催される、街のイベントに関する資料を取りに来るよう、午後も遅くなってから電話が入る。資料は東町の、街の施設に用意されているという。我が春日町と東町までは、歩くには少し距離がある。よって自転車のペダルを踏んで日光街道を下る。
説明を受けつつ資料を受け取ると、何やらお金を支払う必要があるらしい。いつものことながら、サイフは持っていない。仕方なく来た道を戻りつつ道の駅「日光街道ニコニコ本陣」のちかくまで来ると、折良く家内の姿が見えた。お金を貸してくれるよう頼む。すると家内は、必要な金額はいくらかと訊きつつ、なにやら貸し渋る様子を見せる。
いくら必要なのかも知らない人に金は貸せないというのが家内の意見だった。持ち合わせている金額は2万円ほどと言うので「万札1枚ありゃぁ足りるだろう」と、1万円札1枚を受け取ってポケットに入れ、上がってきたばかりの日光街道をふたたび下る。
「大きいお札でスミマセン」と、関係者に1万円札を差し出す。「大丈夫です」と先方が取り出した領収書には「万札1枚」では足りない数字があった。
春日町→東町→道の駅「日光街道ニコニコ本陣」→東町→春日町→東町→春日町と、まるで時計の振り子のように自転車を走らせた総距離は、3キロほどになるだろうか。それでも僕の、手ぶらを好む性格は治らない。困ったものである。
朝飯 ほうれん草のソテー、納豆、目玉焼き、薩摩揚げの甘辛煮、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、めんたいこ、ごぼうのたまり漬、すぐき、メシ、揚げ湯波と茗荷の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、茄子とパプリカと獅子唐の豆味噌炒め、切り干し大根の煮物、南瓜の煮物、鰆の西京焼き、「松瀬酒造」の「松の司特別純米」(冷や)、西瓜
2018.8.6(月) 月は南南東に出ている
ドル円が157円まで上がった夢を見た直後に目を覚ます。「正夢になるだろうか」と、このような夢を見るたび考える。しかしその考察は、さして深いものではない。せいぜい数秒間のことだ。何しろ「夢のような話」なのだ。時刻は2時30分だった。
南東に面した廊下を伝って洗面所から食堂に移動する。旧暦6月25日の月が、南南東の高いところに見えている。食堂の、直角に交わった窓を開いて部屋に風を通そうとするも、今朝の外気はほとんど動かない。あちらこちらで鳥の啼き始めたことに気づく。しばらくして時計を見ると、時刻は4時35分になっていた。
2つのパスワードを入れてワードプレスを開く。今月3日、つまり先おとといからきのうまでの日記が「投稿一覧」に律儀に並んでいる。しかしそれら3日分の日記はすべて「下書き」のままで公開はされていない。先おとといの日記の最上部に置く画像が、いまだ手に入っていないからだ。僕の日記の更新が遅れるとき、その原因の多くは、この「画像待ち」に拠る。
台風が、また来ている。その台風13号は、今のところの予報では、9日の朝に、限りなく伊豆半島に近づく。当方はその9日に、東京での仕事を控えている。「予定を先延ばしできないか」と長男が取引先に連絡をする。「先延ばしは無理」というのが先方の答えだった。これを受けて長男は、8日の夜に東京へ入ることを決めた。僕は多分、9日の午前までは日光にいるだろう。
朝飯 胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、ごぼうのたまり漬、めんたいこ、昆布とじゃこの佃煮、すぐき、じゃこによるお茶漬け
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華
晩飯 「あづま」のサラダ、串カツ、2種の漬物、メシ、豆腐と若布の味噌汁、「白金酒造」の芋焼酎「白金乃露黒」(生)
2018.8.5(日) 蛇足ついでに
起きて服を着て顔を洗い、南東の廊下を伝って食堂に来ると、4時を1分だけ過ぎていた。「深夜プラス1」の4時間遅れなのか、どうなのか。
ギャビン・ライアルによるこの小説を読んだのは、そのあまりの伝説ぶりに惹かれてのことだ。結果は「全然、分かりませんでした」だった。どうもこの手… 「この手」とはすこし曖昧な範囲指定になるけれど、とにかくこのたぐいの小説は、僕にはまったく合わない。レイモンド・チャンドラーしかり、ジャック・ヒギンズしかり、ジョン・ル・カレしかり、だ。
ところで「ぜんぜん、分かりませんでした」とはいえ、人にはそれぞれ得手と不得手があるらしい。
「牛肉も豚肉も羊の肉も、食べて全然、その違いが分からない」と言いつつ「毎日の荒利総額は、朝、店のシャッターを上げる前から分かっている」と豪語して、しかもそれを実際の数字で証明し続ける人がいる。「英語は全然、分からない」と言いつつ、その表情と身振り手振りの愛嬌により、たちまち外国人の中に溶け込み、何十年ものあいだ高い収益を上げ続ける人がいる。
海外の、いわゆるハードボイルドやミステリー小説の全然わからない僕にも、果たして得手はあるのだろうか。
蛇足ついでにもうひとつ。「深夜プラス1」の最後の1行「真夜中を一分すぎていた。前面の山道は果てしない暗いトンネルのようであった。」は、芥川龍之介の「羅生門」の最終部分「外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。」に、驚くほど似ている。
朝飯 納豆、茄子と乳茸の炒り煮、トマトのスクランブルドエッグ、巻湯波の淡味炊き、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、ごぼうのたまり漬、すぐき、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のソースカツ弁当、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け
晩飯 「みょうがのたまり漬」をのせて「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」をかけた冷や奴、冷やしトマト、揚げ春巻き、牛肉と豚肉の冷しゃぶ、ピーナツとミントの入ったベトナムのサラダ、トマトハイ、西瓜とスモモのシャーベット
2018.8.4(土) 花火
どれほど前のことかは覚えていない。その日は花火の日で、僕は夕刻の明るさの中で、街の飲み屋にいた。夏の日も落ちるころ、ようやく花火を打ち上げる音が聞こえてきた。店の中にいる僕には当然、花火は見えない。しかし「ドーン」とか「パチパチ」とか「ジュリッ」というような音は届く。それを耳に感じながら、花火は観るより聞く方が風情のあることを知った。
18時すぎに店を閉めてキャッシュレジスターを締める。明日の釣り銭の準備は家内に任せて外へ出る。春日町の交差点から北へ向かい、会津西街道の坂を下る。先ずは福島製麺の行列に並んで焼きそばを買う。次は魚の河内屋でホタテ貝の網焼きを買う。ここからすこし歩けば花火の上がる大谷川だが、そのままきびすを返して家に戻る。
シャワーを浴びる風呂場の窓から花火の音が聞こえてくる。時刻は多分、19時だろう。
食堂の調理台の上で、大きなビンを逆さにして、そこからトマト酢を、薄張りのグラスに慎重に注ぐ。それを少々のソーダで割り、多めの氷を投入する。そこに焼酎を加えたら、またまたソーダを足す。トマト酢の粘度は高い。焼酎やソーダと混ぜるには、工夫が必要なのだ。
そのグラスをテーブルに運び、窓を開ける。北北東に1.5キロほど離れたところから、花火の音が聞こえてくる。開けた窓は南東に向いているから、花火は見えない。音さえ聞こえれば、それで花火は充分である。
朝飯 生玉子、納豆、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」をかけた冷や奴、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と茄子の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「河内屋」のホタテ貝の網焼き、7月3日に日光の畑で収穫されたらっきょうを塩と酢だけで仕上げた「夏太郎」、酢蓮、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、「福島製麺」の焼きそば、トマトハイ
2018.8.3(金) 胡瓜の朝露漬け
列島の7月の平均気温は、平年のそれを2.8度も上回ったという。何十年のあいだに2.8度の上昇なら理解もできるが「一気に」ということであれば、これは尋常とは思われない数字だ。店の犬走りに置いた6つの鉢は、水を遣るそばから乾き、マーガレットは枯れて死なないまでも、薄茶色に固まって生気は感じられない。店の花を頼んでいるヤマサキジュンイチさんからは先日、ようやく電話が入った。新しい鉢は、数日中には届けられるらしい。
この記録的な猛暑に伴って野菜の価格が高騰していると、テレビのニュースが伝えている。記録的な猛暑、更には、先日の集中豪雨や台風を除けば大して雨も降らない現在の状況であれば、それも当然のことだろう。しかし農業協同組合の直売所や道の駅を見てまわる限り、こと日光市においては、野菜の価格は安定している。
本日は、朝からその地元の胡瓜を集めて「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」による浅漬けが作られた。刻み方は、これまでの拍子切りではなく、鱧の骨切りのように細かく包丁が入れられた。包装は、午後一番に完了した。
この限定50パックのうち47パックは、ウェブショップからご注文をくださったお客様へ、2パックは、やはりウェブ上の情報をご覧になって電話をくださったお客様へ向けて、夕刻までに出荷をされた。残った1パックは、数日前に店頭で予約をしてくれた年少の友人ヤギサワカツミさんの手に渡った。僕は明日まで待って、お客様のお手元に届いた姿を創造しつつ、この胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬けを食べるつもりである。
朝飯 酢蓮、巻湯波の淡味炊き、厚焼き玉子、納豆、ほうれん草のおひたし、すぐき、めんたいこ、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ユタの店」のざる担々麺、サービスの杏仁豆腐
晩飯 ズッキーニのスパゲティ、肉団子とマッシュルームのトマト煮込み、“VOSNE-ROMANEE Jean Gros 1983”、西瓜
2018.8.2(木) 手持ちのすべて
先月18日、北青山の少し奥まったところにあるトリッペン原宿店に、靴2足を修理に出した。直しを頼んだ個所は、縫い糸がほつれた、あるいは切れた部分である。修理には1ヶ月ほどかかると、店のオネーサンには説明をされた。それが早くもきのう、大きめの箱で届けられた。修理に要した期間は、実際には2週間だった。
本日、その箱を事務室から自宅へ持ち帰って開く。2003年に買った”SHEET PULL”と2010年に買った”SCOOTER”の2足は、いずれも当該の個所はもちろん、他のところも職人の判断にて丁寧に補修され、黒く磨き上げられていた。
靴は、というか道具はすべからく、上質のもの修理しながら長く使い続けることが、経済性に最も優れる道である。日常に用いてトリッペン以上の靴を僕は知らない。この2週間は、そのトリッペンの、2足とはいえ手持ちのすべてを欠いて不便この上なかった。次に使うのは来週の9日。夏のあいだは2足のうち、短い”SHEET PULL”を履く機会が増えるだろう。
朝飯 ひじきと梅干しと白胡麻のふりかけ、人参の炒りつけ、ベーコンエッグ、茄子と乳茸の炒り煮、油揚げと小松菜の炊き合わせ、めんたいこ、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 茄子と乳茸の冷や素麺
晩飯 酢蓮、隠元豆の胡麻和え、茄子の油炒め、鰆の西京焼き、うずら豆、「松葉屋本店」の「北信流純米吟醸」(冷や)