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清閑 PERSONAL DIARY

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2018.8.21(火) ほおづき

暑さが戻ってきた。とても嬉しい。その嬉しさを確かなものにするため、外へ温度計を出そうとして、途中で思い直す。暑いとはいえ汗はかかない。とすれば、気温は30℃には達していないだろう。もうひとつ、暑くても汗をかかないなら、湿度も高くないに違いない。暑いとはいえ、引き潮のように退きつつある夏が戻ってくることは、今年はもうないのだ。

店舗の入口右に掲げた季節の書は、ここしばらく「氷水」だった。「いつまで氷水でもあるまい」と、今日はそれを「鬼灯」に掛けかえた。来月のなかばまでは、これでいけるだろう。

夜は、19時15分まで食堂にいる。家内は茄子やズッキーニをトマトと共に煮ている。何やら美味そうではあるけれど、その場を去って玄関へ降りる。素足に履くのは、2005年7月23日に買った、これ以上は壊れようのないほど傷んだ、しかしいまだ数年は使えそうなKEENのサンダルYOGUIである。

そして日本酒に特化した飲み会「本酒会」の303回目の例会に参加をするため、ウチから最もちかい蕎麦屋「やぶ定」を目指す。


朝飯 たまり漬「国産にんにく」を薬味にした納豆、千切りキャベツのソテーを添えたベーコンエッグ、人参とブロッコリーのスープ煮、昆布と鮭の重ね煮、すぐき、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 朝食のおかずを流用した弁当
晩飯 「やぶ定」の酒肴あれこれ、盛り蕎麦、4種の日本酒(冷や)


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2018.8.20(月) 越えるべき障害

店のシャッターを降ろしてキャッシュレジスターを締め、今日の売上げを記帳して現金を金庫に仕舞うと、もはや機敏に動くことは困難なほどからだが疲れていた。4階に戻って先ずは、風呂に湯を溜める。夕食の後は間髪を入れず入浴して寝るためだ。

ところがこの、入浴や就寝のあいだには、越えなくてはならない、いくつもの障害がある。

入浴には3枚のバスタオルを使う。バスタオル3枚と聞けば、なにやら贅沢に聞こえるかも知れない。しかし僕が使うのは、まるで帆布のように分厚くて硬い、麻のバスタオルである。1枚は濡れた体を拭くため、1枚は風呂上がりに腰に巻くため、そしてもう1枚は、やはり風呂上がりに上半身に巻くためのものだ。

3枚のバスタオルのうち2枚は寝室の隣の洗面所にある。夕食後にこれを取りに行くとき、ともすれば着の身着のままベッドカバーの上に横になりたくなる。そしてその誘惑に負けると、汚れたからだのまま深夜まで眠り続けることになる。

次の誘惑は風呂を上がって食堂で水を飲むとき。ここで長居をすると、椅子の上で不自然な姿勢のまま、小一時間、時には数時間も眠ってしまう。

寝室に入ると、からだにバスタオルを巻いた姿でベッドカバーの上に横になりたい誘惑に、これまた駈られる。ここで横になれば、またまた上述と同じことになる。

更に次の誘惑は、バスタオルを洗面所のタオル掛けにかけて寝室に戻ったところで、パジャマを着ないままベッドにもぐり込みたい誘惑である。それに負ければ、朝まで素っ裸で眠ってしまう。

今夜は最後の障害に引っかかってしまった。それに気づいたのは勿論、翌朝のことである。


朝飯 鮭と昆布の重ね煮、納豆、温泉玉子、刻みオクラの鰹節かけ、油揚げと小松菜の炊き合わせ、エノキダケの酢の物、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と茗荷の味噌汁
昼飯 「麺屋ききょう」のネギ塩ラーメン
晩飯 枝豆のすり流し、トマトとズッキーニと玉子のスープ、ポテトサラダ、人参とブロッコリーのスープ煮を添えた豚の生姜焼き「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」風味、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米酒」(冷や)


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2018.8.19(日) 脇目もふらず

生まれて初めて膝から水を抜いたのは、今月の1日。朝は仏壇に花と水とお茶と線香を供える。最後の、線香を供えるときには正座をする。膝の具合がもっともよく分かるのは、その正座をしたときだ。

「観測史上最高」を更新し続けた酷暑はおとといの17日に収まり、以降は急に涼しくなった。そして僕の膝はどうやらその17日を境として、急速に快方に向かったらしい。朝、仏壇に線香を供える際に、それを如実に感じるのだ。

ということは、暑いところへ行けば、また膝の不調がぶり返すということだろうか。しかしそれは考えられない。今年の夏の日本ほど暑いところは、いくら南の国とはいえ、僕の旅先には含まれないからだ。

昼に長男が青年会のつきあいから春日町2丁目の夏祭りに行って、午後一番で帰ってきた。長男いわく、日本人ばかりのその場にひとり白人の中年男がいて、もらった枝豆と焼きそばを肴に、これまたもらった缶ビールを飲んでいた。声をかけると男はパンプローナに住む人で、2ヶ月の夏休みのうち1ヶ月を、日本での旅に充てている最中と教えてくれた。

男はまた、下関、京都、北海道と列島を北上し、そこから南下して日光に辿り着いたけれど、日本に上陸して以来、今日が一番楽しいと、笑ったという。日光とはいえ我々が生活する今市地区は世界遺産などない、ただの田舎町だ。にもかかわらず「今日が一番楽しい」である。膝を大きく打ちたい気分だ。

スペインの中年男はそれから2丁目の建具屋オダニさんに連れられ、僕が外で昼食を摂っているあいだにウチに来た。既にして帰社していた長男はそれを受けて、ヘミングウェイの話などしながら、隠居の、築150年の建物に案内をしたという。

旅の楽しさとは畢竟、そういうものだ。名所や旧跡や景勝には脇目もふらず、僕がタイの最北部で何もせず過ごすのも、そういうことなのだ。


朝飯 油揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、スクランブルドエッグ、ウィンナーソーセージのソテー、蓮根の薩摩揚げの甘辛煮、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、シジミと三つ葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、エノキダケと三つ葉の酢の物、大根おろしを添えた揚げ茄子、「みょうがのたまり漬」を薬味にした冷や奴、ほうれん草の胡麻和え、牛肉と玉葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」炒め、今年7月3日に日光で収穫したらっきょうを塩と酢だけで漬けた「夏太郎」、チューハイ、“Chez Akabane”の杏仁豆腐、”Old Parr”(生)


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2018.8.18(土) 桃はいまだに美味い

昨年のお盆休みは、週末を含めれば12(土)、13(日)、14(月)、15(火)、16(水)の5日間がもっとも一般的だったと思われる。それに対して今年のそれは11(土)、12(日)、13(月)、14(火)、15(水)、16(木)の6日間で、だから休む方にも、またそのお盆に商売をさせていただく当方にも、昨年よりは嬉しい並びになった。今年は更に、17日の金曜日を挟んですぐにまた週末が来る。仕事のし甲斐のある8月なかばである。

気温は、秋の到来を感じさせたきのうから、また下がったような気がする。湿度もまたしかり、である。夏にはもうひとがんばりしてもらって、残暑が復活することを僕は望んでいる。もうひとつ、トマトや茄子やオクラなどの夏野菜を、僕はいまひとつ堪能しきっていない気がする。秋にはいましばらく、列島の北のあたりで足踏みをしていてもらいたい気分だ。

日光の茗荷は、今年は出が早いという。日照りに気息奄々としていた県南の生姜は、その後、息を吹き返しただろうか。しその実の出来や、いかに。秋は、さまざまな原材料の仕入れどきでもある。そして桃は、いまだに美味い。


朝飯 油揚げと小松菜の炊き合わせ、蓮根の薩摩揚げの甘辛煮、ピーマンのソテーを添えたベーコンエッグ、納豆、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と大根の葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の塩ラーメン
晩飯 “Finbec Naoto”の其の一其の二パン其の三其の四グラスの白ワインパン其の五小さなカレーライスグラスの赤ワイン桃のコンポート、コーヒー


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2018.8.17(金) 日光は、秋

朝、起きて食堂に来ると、これまでは、その暑さに辟易したならエアコンディショナーの冷房の、そこまででなければ除湿のスイッチを入れ、更に凌ぎやすいようであればエアコンディショナーには頼らず、窓を開けて部屋に風を通していた。しかし今朝は、それら3つの選択肢のうちのどれも必要ないとからだが判断したのだろう、気づくと食卓にコンピュータを開きつつ、1時間ほどが過ぎていた。

朝食を済ませて事務室から外へ出る。風が秋の気配を含んでいる。駐車場の隅にいつの間にか増えた鉄砲百合は、一斉に花を咲かせた。お盆を過ぎた途端、季節は夏からいきなり秋になってしまったのだろうか。両手の平と指先が早くも荒れ始めている。頭よりもからだの方が正直に、秋の到来を認めているのだ。

店が開く前に如来寺のお墓に自転車を乗り入れ、4日前に供えた花を片付ける。花立ては水場で洗い、線香立ては中に残った線香を捨てて、これもまた水で洗う。

閉店後、家を出るときこそ明るかったものの、山あいの料理屋に着くころには、日はとっぷりと暮れていた。その暗さと共に、はじめて訪ねる店のため、クルマを停める場所を見つけるまでしばらくかかった。砂利の駐車場から庭を横切れば、玄関は目の鼻の先にあるらしい。しかしそうと分かっていながらわざと正面へと回り、土蔵づくりの門をくぐる。そうしてひと晩ひと組限定の客として、家内と静かに飲酒喫飯をする。


朝飯 油揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、トマトのソテーを添えた目玉焼き、蓮根の薩摩揚げの甘辛煮、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、すぐき、メシ、豆腐とオクラの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華
晩飯 「炉心庵」の其の一其の二菊姫山廃純米(燗)其の三其の四其の五〆張鶴純純米吟醸(燗)其の六其の七其の八、自家製梅酒(生)


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2018.8.16(木) 今度は東北

朝のニュースが東北地方の大雨を伝えている。この時期に畑が冠水すると、ウチが原材料としている秋田県能代産の茗荷はかなりの被害を受け、価格は急騰する。9月の下旬まで待っても上質の品が常識的な価格で市場に出なければ、また数年前のように、売り切れを余儀なくされるかも知れない。

それはさておき東北地方は大雨でも、日光市の天気は穏やかだ。今日は暑さもすこし薄らいだ気がする。午後の中ごろに空が暗くなり、いかにも驟雨の襲ってきそうな雲行きになったにもかかわらず、降った雨はごく少なく、それも、気づかないうちに止んでしまった。

閉店後は社員とミーティングを行う。今月最大の山を越えたとはいえ、肩の荷を一度に降ろすわけにはいかない。事務係も製造係も販売係も、それぞれが、次の山へ向けての準備にかかるときである。その逐一を、ミーティングでは伝えた。

夜は長男の焼いたビーフステーキにて、記録によれば1990年6月1日に6本を購入した”Chateau Mrgaux 1956″の最後の1本を飲む。20世紀中最低といわれるヴィンテージの、62年も経ったワインからは、いわゆるマルゴーらしさはとうに失われ、3日のあいだ立てておいたにもかかわらず、澄んでいるのはボトルの上半分のみ。更にはコウモリの糞、あるいは古びたシードルのような小便臭さえ漂う。「なぜそのようなものを飲むか」と問われれば、まぁ、そういう遊びもあるのだ。


朝飯 蓮根の薩摩揚げの甘辛煮、油揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、椎茸とズッキーニの味噌汁
昼飯 会社支給の「ミラノピザ」の「マルゲリータ」と「デラックス」を半分ずつ、トマト酢のソーダ割り
晩飯 ベビーリーフとグリーンアスパラガスのサラダ、大根と人参のなます、ビーフステーキジャガイモのグラタンたまり漬「国産にんにく」を混ぜ込んだバターライス桃のブラマンジェ“Chateau Mrgaux 1956”


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2018.8.15(水) 疲れていても食い意地は張っている

夕刻、事務机の椅子に腰かけ、高さ30cmほどのゴミ箱に足を載せると、疲れていたふくらはぎに血が通って一気に楽になった。6月26日にトンローエイトちかくのマッサージ屋「タイガー」で受けた、2時間の脚マッサージはしごく気持ちが良かった。今すぐにでも飛んでいって、またあのときのオネーサンに脚を揉んでもらいたい気分だ。

日中、町内にある肉屋の鳥秀さんに連絡をし、もしお盆中も営業をしているなら、ステーキ肉が必要な旨を伝えて欲しいと長男に頼んだ。メッセンジャーかラインかは知らないが、それを使って長男がコトの可否を鳥秀さんに訊くと可能とのことで、めでたく発注は完了した。

閉店してキャッシュレジスターを締めれば即、自宅へ戻ってシャワーを浴びたい。その気持ちを抑えて台所に立つ。上半身の皮膚には汗がにじんでいる。しかし今を逃せば、明日のビーフステーキのためのソースは作れない。

先ずは玉葱1個半をすり下ろす。この「半」に特段の意味は無い。使いかけの半分が冷蔵庫にあったのだ。その1個半だけでは足りない気がして、更に1個の玉葱をすり下ろす。それを大きなボウルに移し、そこに先ほど買ったばかりのたまり漬「鬼おろしにんにく」と同じく「刻みザクザク生姜」を各々1パックすべて加え、更に100グラム入りの種入りマスタードも、そのすべてを投入する。

4階から2階に降りて、飲みかけの安い赤ワインをワイン蔵に探すも、すべて飲んでしまったらしい。仕方なく台所に戻り、日本酒をすこし加えようとして、しかし傾けすぎた一升瓶からは、かなり多めの量がボウルに注がれてしまった。ここに醤油を、味見をしながら足していく。最後にレモン1個を丸ごと絞り、これにて本日の作業は仕舞いとする。

ソースは、インスタントコーヒーの大きな空き瓶に満杯になった。「商売でもするの」と、それを見た家内が言う。このソースを必要とする焼肉や焼き魚を、頻繁に食べれば良いだけのことである。


朝飯 ソーセージと獅子唐のソテーを添えた目玉焼き、昆布と鮭の重ね煮、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、梅干、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 会社支給の「コスモス」のハンバーグステーキデミグラスソース、ライス
晩飯 厚焼き玉子、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、冷やしトマト、胡瓜と若布と白魚の酢の物、鶏もも肉の日光味噌「辛ひしお」炒めチューハイ


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2018.8.14(火) お盆は乗り越えるべきもの

何日から何日までとは決めていないものの、世間がお盆休みにあるうちの3日間は、1,000円のお買い上げごとに1杯のかき氷を、お客様に差し上げている。その3日間を、この8月は14、15、16日と定めた。

朝、原町の三ツ星氷室へ家内と行き、発泡スチロール製の大きな箱ふたつに満杯の天然氷を買う。また、氷をかくための機械も借りる。かき氷を作り、それをお客様にお渡しするためのテーブル2客は、きのう嫁のモモ君が調えておいてくれた。

氷を冷凍庫に収め、重い機械をステンレス製の台に乗せ終えると即、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へと向かう。そして本日の納品数を決め、冷蔵ショーケースを拭き清める。「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」は、きのう製造されると即、長男が納品をしてくれたため、品切れはすんでのところで避けることができた。

昼食は、会社から支給された弁当を、事務机でそそくさと食べる。そしてまた、かき氷をお客様にお渡しする仕事に戻る。お客様が途切れ途切れになった16時ちかくに4階へ上がり、シャワーを浴びて、白いシャツと黒いズボンに着替える。玄関に降りて黒い革の靴を履き、オヤジの初盆のときに線香を上げに来てくださった方の、ことし初盆を迎えたお宅へ伺う。

17時前後のことだっただろうか、雷鳴が近づくと、店舗のキャッシュレジスターおよびクレジットカードの読み取り機が動かなくなったと、販売係のハセガワタツヤ君が報告に来た。家内はすかさず、普段は釣り銭を入れておくアナログ式のキャッシュレジスターで凌ぐよう、ハセガワ君に指示をする。事務室では、コンピュータがサーバに繋がらなくなっている。世の中が進めば進むほど、このようなときには手も足も出ない。あるいは、もうすこし時代が進めば「どんなときにも途切れない通信システム」というものができるかも知れない。

閉店後、家内はキャッシュレジスターの数字と現金の差を、どうにかして縮めようとする。既にして19時を過ぎているため、夕食の用意は長男に頼む。兎に角、先ずは16日までの繁忙を、どうにかして乗り越えなくてはならない。


朝飯 切り昆布と豚肉の炒め煮、胡瓜のぬか漬け、トマトのスクランブルドエッグ、刻みオクラの鰹節かけ、みょうがのたまり漬を薬味にした冷や奴、ごぼうのたまり漬、メシ、浅蜊と万能葱の味噌汁
昼飯 会社支給の「ホットモット」のハンバーグ弁当
晩飯 トマトとキウィとモッツァレラチーズのサラダ、茄子の網焼きとレタスのサラダ、トマトと鯖缶のスパゲティ、”Petit Chablis Billaud Simon 2015″


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2018.8.13(月) 迎え火

8月13日は毎年、朝も早いうちに墓参りに行く。ところが今日はあれこれと忙しく、会社を出られたのは10時もちかくなるころだった。如来寺の門前の、細く曲がりくねった道を徐行していくと、境内の駐車場はこれまで見たこともないほど混雑していた。

お墓は叔母が手配をしてくれたのだろう、綺麗に掃除がなされ、花も供えてあった。その墓石をあらためて、水を固く絞ったタオルで拭く。そして花立てに花を足し、線香を上げて会社に戻る。

8月13日は毎年、店が閉まると提灯を持って、朝に整えたばかりのお墓へひとりで行く。そして立てた蝋燭に火を点し、その火を提灯の蝋燭に移して家に戻る。この火が一度、風により途中で消えたことがある。消えればお墓に戻って先ほどしたことをもう一度繰り返さなければならないから、迎え火の帰り道は緊張を伴うのだ。

繁忙は日中も続き、更には夕刻まで及んだ。「さて、これからお墓だ」と腰を上げようとしていたところ、案に相違して、長男、嫁、孫が灯の点った提灯を持って仏壇のある4階に上がってきた。そのときになって初めて、今年の迎え火は彼らがしてくれたことを知る。

そうしてすっかり寛いで、夜は夏の最中にもかかわらず、鍋で煮た肉や野菜にて焼酎のソーダ割りを飲む。


朝飯 人参のスープ煮、ほうれん草のソテー、納豆、ベーコンエッグ、切り昆布と豚肉の炒め煮、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 朝のおかずを流用した弁当
晩飯 うずら豆、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、カレー南蛮鍋チューハイ


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2018.8.12(日) お盆の感じ

高速道路や鉄道の帰省ラッシュは今日がピークと、朝のテレビが伝えている。大抵の人には、お盆といえば、帰省や旅行が頭に浮かぶだろう。僕にとってのお盆は、先ずは繁忙である。その「お盆の感じ」は、今年はきのうから始まった。

開店時間は8時15分。その30分ほど前から、家内は事務室奥の調理室に籠もり、地元産の胡瓜を板ずりし、包丁を入れ始めた。先般はこの胡瓜を「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」で漬け、ウェブショップで限定販売をした。今日はパック入りではなく、割り箸を刺して店の前で売るのだ。

漆塗りを思わせる、外側は黒、内側は赤い番重に氷を敷き詰め、その上に、1本ずつ袋に入れた胡瓜を並べる。販売台ははじめ店舗に向かって右端に置いたが、それではお客様の目に付きづらいため、店舗の入口横に移動する。売り場には、正午までは長男が立った。

店舗の品揃えは充分と言いたいところだが「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」の小瓶に限っては在庫が少なく、あるいは今日のうちに売り切れてしまうかも知れない。一方、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」からは、きのうから盆明けまでの期間限定でお出ししている「おうちたまてばこ」が早くも売り切れたと電話が入る。「おうちたまてばこ」は生もので、作り置きはしていない。即、製造現場に走って追加分を頼む。

胡瓜のたまり浅漬けは、僕が昼食を摂っていた14時すぎに売り切れたという。一方道の駅からは、午前に追加分を入れた「おうちたまてばこ」の在庫が1個になってしまったと、またまた電話が入る。新鮮な商品のみをお客様に提供しようとすれば、このような事態もやむを得ない。またまた製造現場に走り、本日2度目の追加分を作ってもらう。

夕刻にふと気づくと、国道121号線を隔ててはす向かいにある電光掲示板に、日光宇都宮道路が渋滞している旨の表示が出ていた。渋滞しているのは多分、下りの車線だろう。駆け込みのお客様が複数組いらっしゃって、店は定時には閉められなかった。有り難いことだと思う。

3台のキャッシュレジスターを締め、4階の食堂に上がると時刻は18時35分。取り急ぎ、今朝の胡瓜のたまり浅漬けのうち、姿が悪くて横に撥ねたものを肴にトマト酢の焼酎ソーダ割りを飲む。なぜ急ぐかといえば、総鎮守瀧尾神社の当番町として春から仕切ってきたふたつの大祭を乗り越えての、中間的な会計会議が夜に開かれるからだ。

この会議に僕の出席は不要と考えていたけれど、19時に公民館へ行ってみれば、ウカジシンイチ自治会長からいくつかの質問があり、僕の判断によって決められた会計上のこともあったため、やはりイケダアキヒロ青年会長から発せられた招集には応じておいて良かった。

お盆の繁忙は、16日まで続くだろうか。その先の、19日まで続いてくれれば御の字である。


朝飯 胡瓜のぬか漬け、すぐき、切り昆布と豚肉の炒め煮、じゃこ、「ごぼうのたまり漬」によるお茶漬け
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 冷や奴、茄子のクミン風味、胡瓜の浅漬け、春雨サラダ、水餃子、チューハイ


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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