2018.5.31(木) あらまほしき姿
銀座8丁目の「鮨よしき」であるとき「ウメツという若い人を知っているか」と店主のニシヅカヨシキさんに訊かれた。その「ウメツという若い人」は、自由学園で3年後輩のウメツマサノリ君の長男のことと想像がついた。ニシヅカさんはウメツ君と、酒販店の内覧会で知り合ったという。
そのような縁から後日、僕はウメツ君と、結婚したばかりの奥さんを「鮨よしき」に呼び出し、一夕、食事会をした。
「子供が生まれたので見せに行きたい」と、そのウメツ君から連絡をもらったのは、2週間ほど前のことだった。僕は自分と周囲の日程を摺り合わせて、今日の日を指定させていただいた。
ウメツ君は奥さんのハナさんと赤ん坊を連れて、約束の正午に来た。酒蔵に生まれたウメツ君は、先ず片山酒店を見学したらしく、店主のカタヤマさんが3人をクルマで送ってきてくれた。有り難い。
ウメツ君のお父さんは後輩とはいえ、僕の同級生ヨネイテツロー君を通じてMGという研修を僕に知らしめてくれた恩人である。ウメツ君はここ数年のあいだ、仕込みの時期は埼玉県の酒蔵に泊まり込んで働き、夏は中央区の酒販店に勤めることを繰り返してきた。そして来年はいよいよ鳥取県の実家に帰って家業を継ぐという。ものを作り、商売をする家に生まれた者の、あらまほしき姿と僕は思う。
朝飯 野菜スープ、トースト、生のトマト、ベーコンエッグ、コーヒー
昼飯 ほうれん草のおひたし、油揚げと小松菜の炊き合わせ、刺身湯波、筑前煮、巻湯波とキヌサヤ炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、「日光味噌梅太郎赤味噌」に漬けた牛肉のオーブン焼き、メシ、豆腐と揚げ湯波と三つ葉の味噌汁、トマトの甘露漬け、イチゴとキウィ
晩飯 “TIO PEPE”、トマトとキウィのサラダ、胡瓜とマカロニと生ハムのサラダ、人参の細切りサラダ、茹でたブロッコリーとピクルスを添えたメンチカツ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、“evodia”、焼き菓子
2018.5.30(水) ふたつの仮定
クルマで遠出をすることはしない。それは、公共交通機関を利用した方が費用が安い、本を読むのも寝るのも自由、行った先で飲酒をしても帰ってこられるなどの理由による。しかし今日は、家内の父母の、形見分けの食器を家内の実家からもらってくる、そのような用件のため、朝、家内を案内役としてホンダフィットの運転席に着く。
06:44 日光市今市の自宅を出発
07:48 東北道蓮田P.A.で小休止
08:28 iPhoneの地図に案内をされるまま、首都高速道路の大泉I.C.ちかくまで来る。右手には「関越道 新潟」の案内が何度も出る。
「関越道から鎌倉の方に行く高速に乗り換えられるのかな」
「でも新潟に行っちゃまずいでしょ」
との会話を家内と交わす。iPhoneの音声は、先ほどから沈黙をしたままだ。よって大泉I.C.から一般道に降りる。
「高井戸から首都高に入り直した方がいいんじゃない」
「そうだな」
と、高井戸I.C.に向かって走っていくと「新宿」の表示が見える。
「逆方向じゃん」
「第三京浜って、首都高と繋がってるんだっけ」
「いや、むかしは環八から乗ったな」
「だったらこのまま環八で行こうか」
と、我々の会話はしごく心許ない。僕と家内の頭の中にある東京の地図は、35年前のままである。
09:35 環状八号線から第三京浜道路に乗る。
09:52 横浜新道に入る。
10:03 横浜横須賀道路を港南台I.C.で降りる。
小高い丘の斜面に家々が建ち、その丘と丘とのあいだに狭く屈曲した、そして起伏に富んだ道が網の目のように通じる「いかにも神奈川県の南東部」という感じの景色の中にホンダフィットを進める。
10:32 家内の実家着
正午に予約をした昼食を終えると15時がちかかった。買い物をしながら16時に家内の実家に戻る。午前に続いて食器を緩衝材で包み、段ボールの箱に収める仕事は家内と義姉に任せ、僕は離れた部屋のソファに横になる。
06:02 家内の自宅を出発。国道一号線から圏央道に入る。
ワイパーを最速で動かさなくては視界が確保できないほどの雨が降っている。たくさんの4トントラックが”tail to nose”の状態で、時速120キロで走っている。首都圏の高速道路に乗るたび「大事故の起きねぇ方が不思議だよなぁ」と感じる。
初めて走る圏央道は、行けども行けども、僕の感覚からすれば、東京から西に遠く外れたところを走らされる。一体いつになったら東北道に乗れるのか。もうひとつ、圏央道にはパーキングエリアがほとんど無い。夜、雨、トラックの集団という三重苦の中を、緊張を保ちつつ走り続けて、しかし休むことができない
19:33 狭山P.A.で小休止。鎌倉から90分も走り続けて「いまだ狭山」である。
20:08 久喜白岡JCT.からようやく東北道に乗る。出発前に義姉の淹れてくれた緑茶のお陰か、今朝の起床は3時台だったにもかかわらず、眠気は一切、感じない。
鹿沼I.C.を過ぎようとしているところでいきなり「補給して下さい」のオレンジ色の表示が速度計の中央に出る。燃料は先週の中ごろ満杯にした。今朝、家を出たときの距離計は、それから94キロのところを示していた。燃料を補給しなくても帰ってこられると今朝は踏んでいたものの、今日はかなりの距離を既にこなしている。
「燃料して下さい」の表示は、燃料の残りが5リットルになったところで出ると仮定する。ハイブリッドのホンダフィットは、時速80キロから100キロを保つ限り、1リットルのガソリンで15キロは走れると仮定する。このふたつの、誰に保証してもらったものでもない仮定により、このまま走り続けることを決める。日光宇都宮道路に入ってからは更に慎重を期し、時速は75キロ、エンジンは毎分1,500回転ほどに抑えて進む。「紫電改のタカ」に、おなじような場面がなかったか。
21:29 自宅に無事、帰着をする。
往路の所要時間は3時間48分、復路のそれは3時間27分だった。4階に戻り、先ずは仏壇の前に正座をする。そして線香は上げず、リンのみ鳴らして手を合わせる。
朝飯 5個のおむすび、焼き海苔
昼飯 「虹」の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、ごはん、そのごはんに載せるための雲丹、ごはんをお茶漬けにするときの具あれこれ、デザート、キリン 零ICHI
晩飯 “Bergfeld”のミートパイ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”
2018.5.29(火) 契約の変更
iPhoneによるデータ通信の速度が先週の土曜日から極端に落ちた。使い過ぎによる速度制限だろうか。僕はiPhoneを、ほとんどデザリングにしか使わない。現在の契約は月に20GBだ。今後はこれを、ひとつ上の30GBに変更する必要があるかも知れない。
契約の変更はウェブ上からもできる。しかし通信量を上げることにより嵩む課金を、できれば他の部分を削ることで相殺したい。となれば、ドコモショップに出かけて係に相談をした方が話は早いだろう。月末に1週間ちかくも続く速度制限は、できれば避けたい。
それはさておき、その通信速度の低下により、この4日間ほどは、日記を秀丸で書いている。そしてその文字を、事務室へ降りてから”WordPress”に貼りつけるのだ。砂漠の真ん中で日記をつけている気分である。
ドコモショップへはいつ行けるだろうかと、カレンダーを見る。今日、明日、あさってと日付を目で追って、今月中は無理と悟る。そしてまた、6月は30日あるうちの9日間は海外にいて、その間の通信はホテルのwifiに頼るから、パケットを使いすぎることはないだろう。よって契約の変更は、再来月に繰り延べることとする。
朝飯 切り昆布の炒り煮、炒り豆腐、納豆、ほうれん草のおひたし、温泉卵、セロリと2種のピーマンのピクルス、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とキヌサヤの味噌汁
昼飯 孫の遠足のおかずを流用した弁当
晩飯 筑前煮、刺身湯波、人参とブロッコリーのソテー、牛肉のたまり漬け焼き、セロリと2種のピーマンのピクルス、胡麻焼酎「紅乙女」(ソーダ割り)、豆腐と揚げ湯波とトマトとベビーリーフの味噌汁
2018.5.28(月) ニヒルに笑う
3本のズボンがクローゼットのハンガーに掛かっている。そのうちの2本は秋冬春の三季用で、おなじ製造元のおなじ型のもの、色も紺色と共通しているけれど、生地だけが異なっている。残る1本は夏用で、色はやはり紺色である。この3本を今朝は近所のクリーニング屋、否、客とクリーニング屋の橋渡しをしてくれる窓口に持参する。
夏用の1本は何年も使ったもので、いまだ傷んではいないものの、今や穿く気はしない。その紺色のズボンと同じ型で、もう1本、白に近い色のものも持っている。しかしそちらの方も、もう穿く気はしない。先日、使いやすい夏用のズボンを新たに手に入れたからだ。
ところで、もう使うことのない紺色のズボンを、なぜ捨てずにクリーニングに出すか。それは、人に譲るためである。
南の国へ旅するときには時々、不要の衣類を持参する。その中には時として、新品が含まれることもある。新品とは、何かの大会の参加賞としてもらったものとか、今はなきオフクロが慈善のための即売会でまとめて買ったものなどだ。そういう衣類をホテルを去る朝に「すべて清潔です。どうぞお使いください」と書いたメモと共に部屋に置いてくるのだ。
この話をすると「しかし南の国も、いまやそれほど貧しくはない。新品を含むとはいえ、メイドさんは、それらをゴミとして捨てているのではないか」と長男は言う。そのたび僕は「だったら笑うよな」と、ニヒルな笑みを顔に浮かべるのだ。
朝飯 冷や奴、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、キヌサヤの卵とじ、納豆、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 切り昆布の炒り煮、ほうれん草と海苔のおひたし、ポテトサラダ、ハムカツ、胡麻焼酎「紅乙女」(ソーダ割り)
2018.5.27(日) 絞り出す時間
店は、土曜日は平日の2倍、日曜日は3倍、忙しい。にもかかわらず、今日は販売に当たる人員が少ない。そのため、お客様の数が多くなるたび、事務室から店へと移動をして、販売係の手伝いをする。「にもかかわらず」ついでに言えば、今日は家の者が僕しかいない。重なるときは重なるものである。
各町内の自治会長、神社総代、神社世話人を集めて月に1度の割合で開かれる「当番町を考える会」の、今月の会場は大谷向町の公民館だ。大谷向町は多分、ウチからは最も遠い町内ではあるけれど、大谷川の河川敷にあるという駐車場の場所を僕は知らない。よって自転車で会津西街道を北上する。14時45分の川風は、とても爽やかだ。
「当番町を考える会」の会議は大抵、1時間ほどで終わる。それが今日は30分で完了した。10分ほどペダルを漕いで会社に戻ると、駐車場には満杯のクルマが入っていた。取り急ぎ、白いシャツとネクタイを仕事着に着替えることなく帽子と名札のみ着けて店に入る。そして3台あるキャッシュレジスターに釣り銭を補給する。
ウチは売り場にお客様がいらっしゃる限り、定時になっても店は閉めない。今日の閉店はいつもよりすこし遅れた。キャッシュレジスターをひとりで締めようとする僕に「手伝いましょうか」と販売係のタカハシリツコさんが声をかけてくれたものの、ひとりでできる旨を伝えて帰ってもらう。疲れた頭と体はなるべく早く休めるべきだ。
キャッシュレジスターの精算仕事のうち、明日の釣り銭を入れる部分は明朝にまわし、店を施錠して4階の食堂に戻る。僅々15分を絞り出したのは、ひと息つく時間が欲しかったからだ。
ストリチナヤは小さなシェイカーに入れて、冷凍庫で冷やしておいた。それを氷で満たしたグラスに注ぎ、ソーダで割る。Amy-Winehouseの”Hidden Treasures”をBOSEのCDプレイヤーに差し込み、11曲目の”Body and soul with Tony Bennett”へと先送りをする。10曲目の”Best frends,right?”までは、朝のうちに聴いていたのだ。そして18時50分にテーブルを離れ、7月の八坂祭について話し合うため、春日町1丁目の公民館へと向かう。
朝飯 炒り豆腐、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、レタスを添えたハムエッグ、ごぼうのたまり漬、鮭の親子漬け、納豆、メシ、揚げ湯波とキヌサヤの味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 朝のおかずを流用した酒肴、”Old Parr”(ソーダ割り)
2018.5.26(土) 切符の購入
2012年にはバンコクとウボンラチャタニーを往復、2016年にはバンコクからスンガイコーロク、2017年にはバンコクからデンチャイ、そしてこの3月にはバンコクからフアヒンまで鉄道で、それも2017年を除いては2等寝台車または3等車で移動をしたことからして、僕はいわゆる「乗り鉄」である可能性が高い。
しかし興味の範囲は乗ることに限定をされ、モハやキハが何を表す記号かなどは皆目わからず、またトンネルから出てくるディーゼル機関車を雪の山中から超望遠レンズで狙うような趣味も無い。
普段、遠くへ行くときには東武日光線の下今市駅が起点になる。JRの切符は、近距離のそれを除いては、窓口に駅員、それも「ヲタク」水準の人が少なくなってからは特に、買うことが億劫になった。
そうはいっても来月の3日には、鳥取県の智頭から家まで帰ってこなくてはならない。重い腰を上げてJR今市駅へおもむき、乗り換え案内の方式で経路を選べる自動券売機の前に立つ。
自動券売機は、家を出る前に調べてきた運賃より1,400円たかい金額を示している。僕の後ろで順番を待つ人はいなかったものの、いったん取消ボタンを押してベンチに下がる。そしてiPhoneでおなじ経路を調べてみると、こちらは自動券売機とおなじ運賃を示す。
いま一度、自動券売機へと向かう。そしてようやく、示されている運賃には座席指定が含まれていることに気づく。よって今度は躊躇することなく確認ボタンにタッチをする。
朝食 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、炒り豆腐、キャベツのおひたし、ほうれん草の胡麻和え、スペイン風目玉焼き、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とキャベツの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華
晩飯 キャベツとベーコンの味噌汁、スパゲティサラダ、鶏肉の「日光味噌の辛ひしお」焼き、胡麻焼酎「紅乙女」(ソーダ割り)、“Chez Akabane”のクリームホーン、”Old Parr”(生)
2018.5.25(金) くじ引き
日本人の最も好む酒はビールと断言して差し支えはないと思う。たとえば神社のお祭に協力してくれた人たちに弁当を持って帰ってもらう、そのとき、その弁当に添えられる酒は、僕の知る限り缶ビールだ。神事にふさわしい酒は日本酒で決まっている。しかし僕の経験の範囲内では、弁当に添えられる酒は缶ビールで揺るがない。
そういう僕も、日常の食卓においては日本酒はほとんど飲まない。飲むのは焼酎とワインがもっぱらである。日本酒の美味さと焼酎の美味さを比べてみれば、日本酒のそれの方が遥かに分かりやすい。にもかかわらず、である。
月のうち必ず日本酒を飲むのは、僕が書記を務める飲み会「本酒会」の例会日においてだ。「本酒会」では日本酒以外のお酒は飲まない。
「本酒会」は、会が始まる前に会費を徴収する。そのとき同時にクジも引く。そのクジに「1番」と書かれていれば、その晩、最初に出てきたお酒が余ったときには、それを持ち帰ることができる。2番、3番を引いた会員は、おなじく2番目、3番目のお酒が余れば、それを持ち帰ることができる。
最も引きたくないのは、ビンの中で盛んに発酵してる、噴水のように吹き出す恐れのあるお酒が出品されたときの「1番」である。このたぐいのお酒は、どの月においても最初に飲むことになっている。そしてその栓を抜くのは1番のクジを引いた者と決められているのだ。
今夜はその「1番」を、こともあろうに僕が引いてしまった。よって19時30分、日光市大谷向町の蕎麦屋「玄蕎麦河童」の駐車場にて「山本合名」の「ど」を抜栓する。
朝飯 生のトマトと茹でたブロッコリー、上げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ハムエッグ、じゃこ、納豆、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、シジミと三つ葉の味噌汁
昼飯 朝のおかずを流用した弁当
晩飯 「玄蕎麦河童」の酒肴盛り合わせ、夏野菜の揚げだし、天ぷら盛り合わせ、盛り蕎麦、4種の日本酒、家に帰ってからの”Chez Akabane”のクリームホーン、”Old Parr”(生)
2018.5.24(木) 積乱雲
来るべき梅雨に備えて、きのうの終業後は店の冷蔵ショーケースの、大掃除ではない、中掃除をした。納められているすべての商品を取り出し、敷物を剥がし、その下のステンレス製の底板を外す。すると冷気ファンが埋め込まれた最下部が見えてくる。その部分の埃を掃除機で吸引し、布巾で入念に拭く。
そうしたら次は、外されていたあいだに表も裏も拭かれた底板を置き、新しい敷物を敷く。その上に、先ほど取り出したばかりの商品を戻していく。
作業ははじめ販売係のみで行われていた。そこに事務係が加わり、あるいは製造係が加わって、作業は30分と少々で完了した。異なる部署の面々が異なる部署の仕事に協力してあたってくれて、本当に有り難い。大掃除は9月に、東京から専門の業者が来て、特殊な道具によって行うことになるだろう。
最も好きな季節は夏と答えている。次に好きなのは冬だ。そのどちらも、過ごしやすいとは言いがたい。過ごしやすくない季節をなぜ好きなのかは分からない。肌に気持ちが良いのはなんといっても梅雨に入る前の晴れた日、そして夏と秋のあいだの晴れた日で間違いはない。昼食の後は、南東の空に湧き上がった積乱雲をしばし眺めて過ごす。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、ベーコンエッグ、じゃこ、ハンダマのおひたし、生のトマト、メシ、ハンダマの味噌汁
昼飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬
晩飯 トマトの冷たいスパゲティ、茹でたブロッコリーとジャーマンポテトを添えたソーセージのソテー、“TIO PEPE”、2種のお菓子、”Old Parr”(生)
2018.5.23(水) メガネ発見
夏至まで1ヶ月を切った。目を覚ませば大抵、あたりは既にして明るい。その明るさの中で応接間に出て、きのうのショルダーバッグの中をもう一度あらためる。
“Rock Steady”の大きなショルダーバッグは何年も持ち続けているものの、使う機会は年に2度か3度で、その構造を知り尽くしているわけではない。これまで気づかなかった、網でできたしきりの中に手を差し込んでみると、緑色のメガネケースはあっさり見つかった。自分はいつ、どこで、なんのために、そのようなところにメガネを納めたか。すべては謎のままである。
株式会社上澤梅太郎商店のものではない土地が、株式会社上澤梅太郎商店の所有となっている。よってこの誤りを市役所で修正してもらうようスズキ会計事務所に言われたのは、昨年の晩秋のころだっただろうか。会計事務所から手渡された土地家屋評価証明書はその後、クリアファイルに納められて僕の事務机に置かれ、しかし腰の上がらないまま半年以上が経ってしまった。そろそろどうにかしなくてはならない。
先ずは日光市役所の税務課を訪ね、次は法務局に回り、必要な手続きを教えられて帰社する。そして即、印鑑などを持って法務局に戻る。書類はひとつひとつ職員に教えてもらいながら作成し、提出をする。ふたたび市役所の税務課に戻り、これまでのいきさつを職員に説明する。14時がちかくなっている。
「人はパンのみにて生くるにあらず」というイエスの言葉は現在、本来の意味とは異なったところで解釈をされているらしい。それはさておき僕には「メシを食うために生きている」というところがある。このまま昼食を抜いては腹が減る。否、腹はとうに減っている。しかしこの時間から腹に溜まるものを食べては夕食が不味くなる。
市役所からの帰りにあれこれ迷走しつつ、遂に冷やし中華を昼食とする。この冷やし中華のお陰もあって、夕食は美味く食べることができた。多いにありがたい。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、ベーコンエッグ、トマトとレタスのサラダ、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬、じゃこ、メシ、大根と万能葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の冷やし中華
晩飯 トマトと玉葱のサラダ、パン、焼きソーセージ、ピクルスあれこれ、ソーセージと野菜のスープ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”
2018.5.22(火) メガネ紛失
すこしまとまったものを運ぶときの容れものとして、トートバッグやショルダーバッグは、その重さをからだの片側でに担わなくてはならない点において好まない。しかし今日の荷物には商品見本が含まれる。リュックサックに入れて形を崩すわけにはいかない。よって自分の持つショルダーバッグのうち、もっとも大きな”Rock Steady”のそれに諸々を納めて駅へと向かう。
駒込で長男と落ち合い、仕事をする。夕刻に山手線で新橋に移動をし、夕食を摂る。復路は新橋から銀座線で浅草に出て、下り最終の特急に乗って23時ちかくに家へと戻る。
食堂のテーブルに着いて、必要に迫られ、応接間に置いたショルダーバッグの中から”Eagle Creak”のメッシュの袋を取り出す。中を改めると、しかしそこにあるはずのメガネケースが見あたらない。
駒込の貸事務所を引き上げるときには、メガネのケースは確かにメッシュの袋に入れた。山手線の中ではメガネは使っていない。銀座の鮨屋で、そのメッシュの袋から財布を取り出そうとしてメガネケースが邪魔になり、いったん取り出し畳の上に置いて忘れた、というようなことがあれば、明日にも店主はメッセンジャーあるいはショートメールでそのことを報せてくれるだろう。
浅草駅で切符を買う際、おなじ感じでメガネをカウンターの脇に置くようなことはなかったか。帰りの特急の中ではメガネは使っていない。しかし自分は酔っていた。酔っていれば、ワケの分からない行動をすることもある。
僕のメガネのフレームは、ムン・ジェインのそれとおなじ”LINDBERG”のもので、高くもないが安くもない。レンズは近近両用で安くない。このメガネはふたつ目のそれで、ひとつ目は2016年6月13日にANAの機内で紛失をした。今回も失えば2度目のポカである。
僕の目はこの2年間で急速に視力を衰えさせているから、メガネの新調は惜しまない。一方、メガネを作るより、眼球に人工水晶体を入れる手術を受けた方が良いのではないか、という気持ちもある。あれこれ考えつつ0時前に就寝する。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、グリーンピースの卵とじ、ハンダマの胡麻和え、生のトマト、じゃこ、らっきょうのたまり漬、メシ、トマトとほうれん草の味噌汁
昼飯 “Taiwan Kitchen KanoKa”の烏賊と海老のチリ炒め定食
晩飯 「鮨よしき」のあれや、これや、それや。「神亀酒造」の純米生酒(冷や)