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清閑 PERSONAL DIARY

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2018.3.21(水) 栓抜き

きのうの天気予報では、春分の日に雪の降りそうなところとして、甲信越から相州、武州のあたりが色分けされていた。よって「なんだ、里雪か」と高を括りつつ今朝になると、雪の範囲は北に広がって、日光もその中に含まれていた。「そろそろスタッドレスタイヤをノーマルタイヤに戻す時期だ」との考えが数日前に浮かんだ。すぐに実行しない方が良いこともあるらしい。

11時のころより雪がちらついてくる。その降る量が頂点に達したのは14時くらいだっただろうか。しかしそこからは急に勢いを弱め、店を閉める18時にはほとんど上がった。

それはさておき旅の準備である。僕の旅の荷物は一般のそれにくらべて小さい。いくら長い日程でもスーツケースは機内持込サイズで、重さは8キロ内外だ。しかしそこに収まる点数は少なくない。

昨年の秋にチェンコンでラオカーオを割るためのソーダを買い、その栓をホテルの食堂で抜かせてもらったところ、泡が吹き出しキャッシュレジスターを濡らした。「どうということはない」と係のオネーサンは笑ってくれたが迷惑をかけ続けるわけにはいかない。

次の日に街道筋で栓抜きを探した。缶切り兼用の大きなものしか見あたらなかった。仕方なしに手に入れた。タイから持ち帰ったそれを今回の荷物には含めたくない。しかし誰でも一度は見たことのあるだろう、ビール会社の名などが刻印された簡素なものは家に無い。

栓抜きとして使えそうなものを食器棚から複数、取り出す。そしてそれらの重さを逐一量り、もっとも軽かった一丁をスーツケースの隙間に入れる。


朝飯 筍の土佐煮、納豆、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、鰯の梅煮、五目白和え、しその実のたまり漬、メシ、豚肉と葉玉葱の味噌汁
昼飯 「麺屋ききょう」のネギ塩ラーメン
晩飯 水菜と人参と鰯の南蛮漬けのサラダブロッコリーのオムレツパン豚すね肉のコンフィ“Petit Chablis Billaud Simon 2015”無花果の砂糖煮アイスクリームとアップルパイ、”GRAPPA Stravecchia 18 MESI”(生)


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2018.3.20(火) 寒さふたたび

男子の休憩室では心臓の検査、女子の休憩室では視力と聴力の測定、1階の通路では身長と体重の測定と、社内の各所を利用して、8時20分より健康診断が始まる。社員はその時間を待ちかねていたように、みずからの書類を次々と受付に提出する。しかし僕は店舗や製造現場を歩きまわっていつまでも受付を済まさない。血を採るための血管注射が怖いのだ。

歯医者では、口の中で道路工事まがいのことをされても平気である。胃カメラ、鼻カメラのたぐいも苦にしない。バリウムを飲むなどは平気の平左である。ただ血管注射だけが、苦手なのだ。

いつまで逃げているわけにもいかない。遂に受付の人に書類を手渡し、あちらへ行ってくれ、次はどこそこと指示をされるまま、各々の場所を巡る。そしていよいよ採血のテーブルに着く。

「採血の際にご気分の悪くなったことはありますか」と訊かれて「それはありませんが、そして歯医者とかは平気なんですが、ただ、血管注射だけが苦手なんです」と答える。

「ちょっとチクリとしますね」と看護師がひとこと断って、僕の左腕の血管に針の先を侵入させる。チクリとするなどは屁でもない。痛みが怖いのではない、血管に針を刺すということが、僕にはひどく不気味に感じられるのだ。その不気味さとは、たとえばまな板の上に仰向けに寝かされ、腹を割かれたカエルの活き作りを食べろと強要されているような気味の悪さである。

針を抜いた皮膚から血の球が盛り上がってくることも、また不気味である。看護師は脱脂綿でその血を2度ほど拭い、白い絆創膏を素早く貼った。なんとは無しの気味の悪さは、僕の左腕から、しばらくは消えないだろう。

夜は日本酒に特化した飲み会「本酒会」に参加をするため、自転車で日光街道を下って「食堂ニジコ」へ行く。今日の1本目は「喜久水酒造」の「一時」である。宮中晩餐会の食前酒にしても恥ずかしくないと僕の信じるこの生酒は、暴発すればあたりを著しく汚す。よってイチモトケンイチ本酒会長は外へ出て、長い時間をかけて栓を抜いた。その白く濁った酒がしごく美味かったことは言うまでもない。


昼飯 ラーメン
晩飯 「食堂ニジコ」のあれやこれやそれや締めのあんかけチャーハン。5種の日本酒(冷や)


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2018.3.19(月) 問診票

問診票の「就寝前の2時間以内に夕食をとることが週3回以上ある」の「はい」に印を付けながら「これは『いいえ』に印を付けた方が健康的、ということなんだろうな」と考える。しかし僕の「就寝前の2時間以内に夕食をとる」は早寝早起きの励行によるもので、むしろ褒められるべきではないのか。あるいは睡眠時間を削っても、夕食の終了から2時間は起きていた方が良いのだろうか。

そのような質問を医師または看護師にしても、曖昧な答えしか返ってこないだろう。また、そのような質問は敢えてしないのが大人と僕は考えている。よって明日の健康診断でも、医師または看護師から質問があったときのみ口を開こうと、今から決めている。

そういえば以前の問診票には「どちらかといえば塩味のものが好き」と「どちらかといえば甘いものが好き」の二者択一があって、その前者に印を付けたところ、看護師はその脇の「減塩」という文字を、ボールペンを持つ手に力を込めて丸で囲んだ。

バターと砂糖をたっぷり効かせたフレンチトーストよりケチャップ抜きのホットドッグの方を好むことによりそのような回答をするに至ったわけだけれど、どうにも釈然としない気持ちになったことは言うまでもない。しかしそのときも、僕は特に、言葉は何も発しなかった。

夕食を終えてのち、いつものようにミルクパンに水350ccを入れる。そしてそこに煮干し4尾を投入しようとして「そうだ、明日は健康診断で、朝飯は抜くように言われていたんだった」と思い出す。


朝飯 蓮根のきんぴら、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、納豆、油揚げの網焼き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生のトマト、しその実のたまり漬、メシ、豆腐と油揚げと茎若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 “TIO PEPE”2種のサラダ“Petit Chablis Billaud Simon 2015”スパゲティを添えた煮込みハンバーグ“GEVREY CHAMBERTINE DOMAINE DUJAC 1985”


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2018.3.18(日) 暑さ寒さも

朝、家内、長男、嫁、孫との5人で墓参りに行く。そのとき偶然、聖ヨゼフ幼稚園から今市中学校までの同級生イトーカツユキ君に遭遇をする。2012年に病没をした同級生ババトモユキ君に線香を上げてきたと、イトー君は言った。よって帰りかけていたイトー君に案内を請い、僕もババ君の家のお墓に手を合わせる。

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、このところは手袋をしなくても、自転車に乗れる。フリースで裏打ちした上着を着なくても、外へ出て行ける日が増えてきた。これからは冬枯れを脱し、行楽のお客様が増えてくるだろう。きのう店では「らっきょうのたまり漬」のうち「浅太郎」が売り切れてしまった。そういう次第にて、今朝は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の在庫も厚くしておく。

店舗の閉店時間はきのうから、通常の18時に戻った。その閉店を待つことなく18時前に、春日町1丁目公民館への階段を上がる。そして瀧尾神社の春の大祭について、町内の役員15名たちと23時20分まで会議を持つ。5時間20分とは、これまでの最長記録かも知れない。


朝飯 納豆、スペイン風目玉焼き、ほうれん草のソテー、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、蓮根のきんぴら、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 「やぶ定」のカツ丼、公民館にあった芋焼酎「黒霧島」(お湯割り)


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2018.3.17(土) 花粉の季節

子供のころ、特に小学生のときには、運動性喘息とアトピー性皮膚炎に悩まされた。にもかかわらず、花粉症には縁がなくて助かっていた。しかしその安楽も、1990年代の中ごろまでのことだった。ある風の強い日、杉の多く植えられた里山ちかくで数時間を過ごすうち、たちまち花粉症の患者に仲間入りをした。

花粉症とはいえ、目玉をくり抜いて流れる水でゴシゴシと洗いたくなるような、極端な症状ではない。朝、目覚めたときの眼球の違和感により「今朝はどうも、花粉が多く舞っているらしいな」と気づく程度のものである。

店舗の犬走りには、黒い石が敷き詰めてある。その色の具合により、黄色い花粉はよく目立つ。今朝のそれは、モップで撫でたくらいでは払いきれない。そう判断をしたのだろう、家内と販売係のタカハシリツコさんは、その黄色い粉をホースの水で洗い流し、水はゴムべらで駐車場に掻き落とした。春の到来は嬉しいものの、なかなか一筋縄ではいかないのだ。


朝飯 ひじきと人参の甘辛煮、蓮根のきんぴら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、温泉玉子、生のトマト、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン(バター載せてね特注)
晩飯 イナダ吸い物鯛の酒蒸し、莫久来、若布と三つ葉の酢の物、ほうれん草の胡麻和え、イナダの刺身、揚げ薩摩芋の砂糖和え、「富士錦酒造」の「しぼりたて原酒」(冷や)、チョコレート、”Old Parr”(生)


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2018.3.16(金) 天空MG(2日目)

第4期初の現金残高は僅々14円。ここから第3期に起こした長期借り入れの利息12円を払い、更にコンピュータを借りて保険に入れば残金は▲13円に陥るから、100円の緊急融資を受ける。そうして火災や盗難を逃れる無災害倉庫ひとつを借り、利息の10円を払うと残高は47円。細かい説明は避けるが、それでは僕の計画に対していまだ現金が足りない。5円の保険は現金に余裕が出るだろう期中に入ることとする。

その第4期の結果は売上804円で売上総利益は412円。しかし固定費が410円だから経常利益はわずか2円。累積利益は第3期末の▲140から2円を取り戻した、いまだ▲138円に落ち込んだままだ

売上金額の高い順に並ぶ卓は、第2期末こそA卓を守ったものの、第3期末はB卓、そして第4期の結果により、第5期はC卓に落ちることとなった。

そのC卓で行ったことは「高い材料でも果敢に買う」ということと「自分の理想とする水準を下まわる価格でも我慢をして売る」ということだ。「高く買って安く売れば、儲かる道理はねぇじゃねぇか」というのが普通の考え方である。しかし常識の役に立たない局面も、実はあるのだ。

その第5期の結果は売上1,190円で売上総利益は569円。固定費が375円だから経常利益は194円。第4期の累積利益▲138円を一掃し、自己資本は328円にV字回復をした。

しかしV字回復とは、裏を返せば「それまでに、いかに落ち込んできたか」ということだ。第1期の資本金300円を、5年もかけて328円にしかできなかったとは、正に「骨折り損のくたびれもうけ」である。次のMGにはどうにかして「退屈なほど安全なゲーム運びによる大きな利益」を目指したい。空は晴れ、ロビーの大きな窓には遂に、田沢湖が姿を現した

今回の優秀経営者賞は第5期到達自己資本492円で、茨城県古河市から参加のナガツカマモルさんが獲得をした2位の優秀経営者賞は同422円で主催者のチバヒトシさんが3位の優秀経営者賞は同410円で地元から参加のイトーヨシツグさんが、それぞれ獲得をした。

主催者や事務局の方々への挨拶もそこそこに、関東地方や関西から参加の5名は田沢湖駅まで、イトーヨシツグさんのクルマで送っていただく。その5名の中で1時間ほど余裕のある僕、そして今夜は秋田市に泊まる予定のヨシダゲンゾーさんのふたりのみ、駅前の居酒屋で小酌を為す

僕の乗る「こまち36号」は18時10分、ヨシダゲンゾーさんに見送られて田沢湖駅を離れた。暮れゆく窓外にはほとんど目を遣らず、本をよむうち眠りに落ちる。気づくとどこかの駅に停まっている。時刻は18時49分。「次の停車駅は大宮」とアナウンスが告げている。僕の持つ切符は盛岡駅19:50発の「はやぶさ36号」のものだ。

国内にいても海外にいても、このようなときには「どうにでもなれ」と投げやりになる悪癖が僕にはある。しかし「次の停車駅は大宮」とは、さすがに穏やかでない。頭上のザックを降ろし、読みさしの文庫本とメガネを手にプラットフォームに降りると間もなく、僕の背後でドアは閉まった。

駅は果たして盛岡だった。「こまち36号」はゆっくりと発車をした。エスカレーターでひとつ下のフロアに降り、今度はひとりで、やはり小酌を為す。

盛岡19:50発の「はやぶさ36号」が仙台に近づく。ここでもまた僕は乗り換えをしなければならないらしい。バンコクのファランポーンからタイ最東端のウボンラチャタニー、あるいはタイ最南端のスンガイコーロクへ行く方が、よほど簡単である。

仙台で22:37発の「やまびこ222号」に乗り換え、宇都宮には21:50に着いた。宇都宮からは21:58発の日光線に乗り、今市には22:30に着く。「どうせ外には出ねぇんだ」とばかりに、服はごく薄いものを3着しか重ねていない。それに対して彼岸前の夜気は中々に冷たい。そして7、8分を歩いて無事に帰宅を果たす。


朝飯 「ホテルグランド天空」の朝のお膳
昼飯 「ホテルグランド天空」のカレーライス、らっきょうのたまり漬
晩飯 田沢湖駅前「こまち」の、おまかせによる大根と豚三枚肉のおでん名前を教えてもらったものの忘れてしまった海草ナメタガレイの煮つけ野沢菜酢豚、芋焼酎「黒霧島」(お湯割り)、盛岡駅ビル内「銀河堂」のローストビーフサンド、イタリアの赤ワイン


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2018.3.15(木) 天空MG(1日目)

秋田県に店舗を構えるスーパーマーケット中央市場の創業者チバヒトシさんとは、短い付き合いではない。上澤梅太郎商店が主催をする「日光MG」にも、何度も足を運んでくださった。しかして僕は、秋田でのMGには一度も参加をしたことがなかった。今般、チバさんは70歳を目前に中央市場を退くと同時に、MGを広めるための会社を設立した。その第1回目のMGとなれば、何を置いてもお邪魔をしないわけにはいかない。

その「天空MG」が、午前10時より開始をされる。ニシジュンイチロー先生と事務局のササキタガシさんを除く参加者は18名で、市場は3卓。眼下はるかにあるらしい田沢湖は霧に閉ざされて、いまだ見ることは能わない。

第1期のルール説明は、途中からニシ先生に代わってイトーヨシツグさんが指名をされた。このあたりが西式MGの真骨頂である。

僕は今回、ゲームが実際に始まる第2期においては戦略チップを先行投資し、状況が良ければ在庫も増やしておく。第3期に会社の規模を少し大きくし、第4期から第5期にかけては、退屈なほど着実な運営により自己資本を増大せしめようと目論んでいた。しかしいつものことながら、僕にゲームの才能は無い。

第2期の結果は売上400円で売上総利益は225円。しかし固定費が239円だから経常利益は▲14円。第1期の赤字を合わせて累積利益は▲31円

第3期の結果は売上524円で売上総利益は288円。しかし固定費は367円に上って経常利益は▲79円。そこに得意先倒産の特別損失が加わり、累積利益は▲140円に膨らんだ。明日の第4期に繰り越せる現金は僅々14円。良かったのは、特に急いだわけでもなかったものの、決算速度が全体の5位だったくらいのところだろうか

明日の第4期の経営計画では、100円の経常利益を計上した。ほとんど実現不可能と思われる数字である。

MGの1日目は、通常は19時くらいの終了が予定をされている。しかし今回は主催者であるチバさんの意向により、夕食は18時に設定をされた。現在時刻は17時47分。僕は1階の研修室から大急ぎで4階の部屋に戻ると浴衣に着替え、ふたたび1階に降りて大浴場を目指す。

18時からの宴会には、余裕を以て間に合った。以降の二次会では、極端な早寝早起きの僕としては珍しく、22時30分の中締めまでつき合えた。いくら酔っても明日の第4期が気にかかる。そして今度はゆっくりと入浴をして、23時すぎに就寝する。


朝飯 「ホテルグランド天空」の朝のお膳
昼飯 「ホテルグランド天空」の天ぷら蕎麦
晩飯 「ホテルグランド天空」の宴会膳、秋田県の日本酒あれこれ(冷や)


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2018.3.14(水) 合理的経路

1時間に1本の電話もかかってこなかったにも関わらず、その直後、異なる番号を持つ複数の受話器が同時に鳴る、ということがままある。そういう不思議は、店にいらっしゃるお客様にも見ることができる。今日の正午過ぎにもお客様が一気に増え、僕は店に張りつくこととなった。その後も何かと忙しく、13時30分を過ぎてようやく自由になる。ここからが忙しい。

先ずは郊外のドラッグストアに出かけて花粉症に効きそうな目薬を買う。そのついでにセブンイレブンでおむすびを買う。家に戻ってそのおむすびを電子レンジに入れ、そのまま寝室に移動をして、普段着よりはすこしましな服を着る。そして温まっていたおむすびを食堂で慌ただしく食べ、階下に降りる。

JR今市14:26発の宇都宮行きに乗る。あらかじめ調べておいたところでは、宇都宮15:31発の「やまびこ55号」に乗り換えることとしていた。しかし上がった新幹線のプラットフォームには、15:08発の下りが近づきつつあるとのアナウンスが流れていた。よってその「やまびこ211号」に、何も調べずに飛び乗る。自由席の乗車率は3割ほどだった。

今回の秋田行きでは、駅前食堂で飲酒活動をしながら駅前旅館に泊まり、2日ほどをかけて辿り着く計画を立てていた。しかしその日が近づいてみれば、それほど優雅なことはしていられないことを悟り、やむなく合理的経路を採ることとした。

仙台駅のプラットフォームで16:54発の「はやぶさ25号」を待っていると、おなじ盛岡行きの16:39発「やまびこ55号」が入線をしてくる。はじめ宇都宮から乗ろうとしていた車両である。そこで「宇都宮からこれに乗りっぱなしで盛岡まで行ったとしたら、盛岡着は何時になっただろう」と乗り換え案内で調べようとして、しかし情報は出てこない。乗り換え案内の不便なところは、そのとき、その場合の、最も合理的経路の上位数本しか表示されないところだと思う。

秋田行き「こまち25号」と函館北斗行き「はやぶさ25号」を連結した仙台16:54発に乗って17:33に盛岡に着く。8号車にお乗りのニシジュンイチロー先生がお使いになりそうな位置にあるエスカレーターの右側を歩いて下っていくと、30リットルほどのリュックサック2つと曳きづり式スーツケースをたずさえた、スノーブーツニ半袖ポロシャツ姿の人がすぐ脇に出現をしたので驚いた。今の季節の盛岡でそのような格好の人は、ニシ先生以外にはありえない。

エスカレーターを降りきると、東北MG事務総長ササキタガシさんの姿が見えた。やはりおなじ列車に乗っていたらしいマツモトミズホさんも立っている。そしてササキさんのクルマにて夜の街を抜け、夜の峠を登って田沢湖の「ホテルグランド天空」に到着する。あたりの雪の深さは3メートルになんなんとしている。

そうして「天空MG」主催者のチバヒトシさん他、これに参加をするため前乗りをされている方々と夕食を摂り、その後は交流会を持ち、硫黄の香りのする温泉に浸かって、僕としては隨分と遅い時間に就寝をする。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、トマトのスクランブルドエッグ、納豆、ホタテ貝の浜焼き、鰯の銚子煮、大根と胡瓜としその実の醬油漬け、メシ、揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび
晩飯 「ホテルグランド天空」の宴会膳、秋田県の日本酒あれこれ(冷や)


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2018.3.13(火) 随時小酌

3時30分に食堂に来てコンピュータを起動する。そして先ずは、既にして書いてあった一昨日の日記の公開ボタンをクリックする。そして今度は、やはり書き上げてあるきのうの日記に画像をはめ込んで保存する。

きのうに引き続き「南海出土の中国陶磁」を拾い読みするうち5時30分になる。「外はいまだ真っ暗だろう」と考えつつ遮光カーテンを巻き上げると案に相違して、山や建物や木々の向こうには紅い帯が、そこから天頂にかけては紺色の空があった。その紺色が、見る間に群青色から青、そして水色へと変わっていく。

午後より新橋に至る。ふたつの用事を済ませたところで時刻は16時40分。この時間であれば、いくら新橋とはいえ飲み屋は混み合わない。路地裏で小酌を為して外へ出ると、空はいまだ夕刻の色を湛えている。良い季節になったものだ。

地下鉄銀座線の車両が浅草に着いたのは17時57分だったから、18:00発の下り特急には間に合わない。19:00発の特急券を買い、その後の30分は散歩に、以降の20分は喫茶店での本読みに充てる。


朝飯 ホタテ貝の浜焼き、生のトマト、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、大根と胡瓜としその実の醬油漬け、メシ、揚げ湯波と菜花の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 「野焼」のあれやこれや。焼酎(梅割り)


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2018.3.12(月) 南宋天目海揚

小学生のころ、図書室の先生による、児童の読書についての調査があった。そのときの「どのような本が好きですか」との問いに、クラスで1番か2番に勉強のできた、まぁここに名前は挙げないけれど、僕からすれば一目も二目も置く存在の同級生が「ぼう険」と書いたのを目にして意外の念に打たれた。

それほどの優等生なら「生物」とか「地球」とか「天体」とでも答えるだろうとばかり思っていたその人が、こともあろうに「ぼう険」である。「冒険なんて、漫画と大して変わりゃしねぇじゃねぇか」くらいに、そのときの僕は考えていたに違いない。

しかし齢を重ねてみれば、河口慧海からへディン、アムンゼンやスコットから植村直己、西堀栄三郎からラインホルト・メスナー、今なら高野秀行と、やはり冒険譚は面白い。そして僕はここに、島津法樹の名も加えたい。

先日、amazonの中を八艘飛びしながら島津法樹の著作に「南海出土の中国陶磁」という図録のあったことに気づく。即、注文したことは言うまでもない。それを今朝は食堂のテーブルに開いてひとしきり眺める。そして「オレもインドシナの山の中で、とんでもねぇ掘り出し物に行き当たらねぇかなぁ」などという、虫の良い妄想にひたる。


朝飯 ホタテ貝の浜焼き、芹のおひたし、目玉焼き、鰯の銚子煮、納豆、大根と胡瓜としその実の醬油漬け、メシ、揚げ湯波と芹の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の五目ラーメン
晩飯 トマトとレタスとモツァレラチーズのサラダ鱈子と菜花のスパゲティ“TIO PEPE”(ソーダ割り)いちご


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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