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清閑 PERSONAL DIARY

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2018.1.21(日) 鮟鱇鍋

僕の付き合いは広くない。それはひとえに、社交性に富まない性格による。

と、ここまで書いて「しかし社交的な人にも、苦手な集団はあるものだ」と気づく。また、非社交的な僕にも、いそいそと出かける集まりはある。人づきあいにおける得意と不得意、好きと嫌いのあいだには、名状しがたい線引きが存在するのだ。

県内の味噌屋が作る組合の付き合いは、僕にとっては気が楽だ。本日はその新年総会にて、1台のクルマに乗り合わせて関東平野を東に進む。目的地の「いこいの村涸沼」には、日光から2時間30分で着いた。また県内北部の組合員は、各自がそれぞれのクルマを使って18時すぎには全員が揃った。

この組合の新年総会は、2007年からほとんどずっと、茨城県の海沿いの街に一泊をして開かれてきた。「花より団子」と変わらない「総会より鮟鱇鍋」である。

宴会の後はひとつの部屋に集まり、あれやこれやの話をするうち、僕はいつの間にか座椅子から滑り落ちて眠っていた。それに気づいて自分の部屋に戻り、0時ちかくに就寝する。


朝飯 温泉玉子、納豆、ほうれん草と刺身湯波のおひたし、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、牛蒡と人参のきんぴら、明太子、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、揚げ湯波とレタスの味噌汁
昼飯 きのうの夜の宴会膳の一部を流用した弁当
晩飯 「いこいの村涸沼」のあれこれ刺身の盛り合わせ常陸牛のステーキ、鮟鱇鍋、日本酒(燗)


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2018.1.20(土) 治らない病気

齢を重ねると、からだがいきなり変わる。僕の場合には、それがからだの表面にあらわれた。

6月から8月までの3ヶ月間は切れなかった踵のアカギレが、おととしからは年間を通じて切れるようになった。足の爪は昨年から、おばあちゃんの晩年のそれのように、もろくなった。前の冬だったか、更に前の冬だったかは、朝、目覚めるたびに口角が切れていて、そこにリップクリームを塗らないことには朝食を摂ることができなくなった。その、朝に口角の切れる症状に限っては、葉酸の摂取により幸い消えた。

首の後ろの湿疹も、ここ数年のことだ。小遣い帳を病院の名で検索してみると、それがいきなり発生したのは2015年8月のことと知れた。

「これは治りません」と、その湿疹を見るなり皮膚科の先生は言った。子供のころアトピー性皮膚炎に悩まされた僕は、医者が病気を治せないことに慣れている。「あぁ、そうですか」と僕は答え、飲み薬と塗り薬を処方してもらった。

その湿疹が、昨年末からふたたび勢力を増してきた。そして本日ようやく、前回とおなじ皮膚科を、およそ1年3ヶ月ぶりに訪問する。

「先生に『治らない』と言われた湿疹ですが…」と説明しつつ当該の部分を見せると「あー、はいはい」と先生は答え、即、また飲み薬と塗り薬を処方してくれた。そして昼前に帰社する。


朝飯 ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、牛蒡と人参のきんぴら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、明太子、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、シジミと三つ葉の味噌汁
昼飯 きのうの夜のオムレツを流用した弁当
晩飯 「幸楽」の刺身河豚鍋、他あれこれ、「渡邊佐平商店」の日本酒あれこれ(冷や、燗)


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2018.1.19(金) ことがら表彰

目を覚まし、しばらくしてから枕の下のiPhoneを取り出し見ると、時刻は3時34分だった。きのうの夜の交流会で二次会に誘われたものの、それを断って帰宅したお陰で体の調子は良い。

食堂のテーブルにコンピュータを開き、おとといつまり日光MG1日目の日記を完成させて公開ボタンをクリックする。日記を書くことができたのもまた、二次会への誘いを断ったお陰である。

それはさておき、今回の日光MGの「ことがら表彰」には、第5期の決算速度を示す「計数力」の2位と3位に、それぞれ包装係のヤマダカオリさんと製造係のイトーカズナリ君の名が見える。おなじ第5期にB卓にいた製造係のタカハシアキヒコ君と事務係のツブクユキさんは、優秀経営者賞に、もうすこしで手の届くところだった

仕事はもとより研修においても、社員の活躍は嬉しい限りだ。9月の日光MGでは他の社員たちにも、おなじ姿を見せて欲しい。あるいはまた、ゲームや決算が得意でない社員たちにも、より一層の深い学びを期待したい。


朝飯 ほうれん草のソテー、トマトのスクランブルドエッグ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、揚げ湯波と蕪の味噌汁
昼飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、牛蒡と人参のきんぴら、ほうれん草のおひたし、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、刺身湯波、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と人参と万能葱の味噌汁いちご
晩飯 トマトとジャガイモとベビーリーフのサラダマッシュルームのオムレツラザニア2種のパン“Pommard 1er Cru La Chaniere 1985”いちご


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2018.1.18(木) 第35回日光MG(2日目)

ウチは今年、5日間のお休みをいただく。その1日目は1日1日。2日目と3日目は、この日光MG。そして4日目と5日目は9月の日光MGである。そういう次第にて、ウェブショップのお客様にはそのことをメールマガジンでお知らせしてあった。そして今朝は明かりの点される前にロビーに降り、きのうから今朝にかけてご注文をくださったお客様に宛てて、納期などをご説明するメールをお送りする

第35回日光MGの2日目は、9時30分より始まった。先ずは第4期の期首処理である。会場のそこここには、MGの経験を長く持つ人がいる。MGは常に進化をしている。ルールについて心配のある者は、これをよく知る人に助けを求め、助けを求められた先達は例外なく、快くその席に駆けつける

2日目の午前中の講義は、通常は利益感度分析のところ、今朝のニシジュンイチロー先生のお話はなぜか、科学史のことに終始した。先生が勧めるスティーヴン・ワインバーグの「科学の発見」については、amazonに注文をするのではなく、本屋で手に取って開いてみて、自分に読めるようなら買ってみよう。

昼食を挟んでの第4期、僕は84円の経常利益を上げ、前期186円まで落とした自己資本を270円まで引き上げた。あと30円、つまり300円まで戻せれば第5期の借金の条件が格段に緩やかになったところではあるけれど、まぁ、仕方ない。その第4期において最高の売上高を達成した、日光市大谷向から参加のヌマオアキヒロさんが、第5期の諸々を決めるためサイコロを振る

第4期の結果により、僕はふたたびA卓に戻った。激烈な競争を経ての結果は、214円の経常利益を上げて、自己資本は392円。しかしもちろん、上には上がいる

MGの勝敗は第5期に、来期への備えを規定以上に満たしつつ、どれだけ高いところまで自己資本を伸ばしたかによって決まる。勝った人が偉いという考えはMGには無いものの、勝敗はゲームに緊張と面白さを生む。

今回の最優秀経営者賞は、日光MGにおいてほとんど常に表彰され続けている、静岡県から参加のタケシトーセーさんで、到達自己資本は578円。優秀経営者賞は地元から参加のヌマオアキヒロさんで、到達自己資本は525円。もうひとりの優秀経営者賞は、遠く神戸から参加のタケダトモミさんで、自己資本は499円だった

錯誤や失策をおかさない限り勝てる囲碁や将棋とは異なって、MGには「リスクカード」という落とし穴が組み込まれている。リスクは参加者の全員に、等しい確率で降りかかる。その条件の下で、しかし勝つ人のほとんどは、高い勝率を保つ。現実の経営と、おなじことである。

最後の講義が完了し、原稿用紙2枚ほどの感想文を提出して、会場の「一心舘」を去る。帰りの時間に余裕のある参加者は数台の車に便乗して今市まで移動し、数十分、あるいは数時間の時を過ごすことができた。

自社で開催するMGが社内の者のみで行われたとすれば、その学びはさして深くならない。外部から参加してくださった方々には、厚く御礼を申し上げます。


朝飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の朝のお膳
昼飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の昼のカレーライスらっきょうのたまり漬
晩飯 “Parrot”のクラブハウスサンドイッチ、”evodia 2015″


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2018.1.17(水) 第35回日光MG(1日目)

参加者ひとりひとりが自分の会社を持ち、2日間で盤上に5期分の経営を展開するマネージメントゲームは、今回40名の参加者を集め、10時に開始をされた。40名のうちの21名は上澤梅太郎商店の社員。産休中や、高齢の親から目が離せないなどの事情を持つ者以外はすべて参加をする。

MGの第1期はルール説明と共に進む。「自分は経験が長いから」と、講師の解説を聴かず、先へ先へと用紙に筆を走らせることは、僕はしない。陥穽は得てして慣れたところに潜んでいる。またMGは常に進化をしている。きのうまでのルールが今日も通用するとは限らないのだ。

昼食を挟んで、いよいよ第2期が始まる。ジャンケンに勝ったのは僕の、麻雀で言えば上家。その人が10円の材料3個を買う。次の僕は何気なく工場の仕掛品2個を営業所に、そして倉庫の材料1個を工場に移した。その瞬間「えっ、材料じゃないの」と、下家の包装係サイトーヨシコさんが驚いて声を上げる。

そこでようやく、この場面では11円の材料3個を買うことが定石であることを思い出すものの、もう遅い。その第2期の結果はしかし、26円の経常利益を上げ、300円の自己資本は304円に浮上した。ゲームの下手な僕としては、上々の滑り出しである。なお、この期に最高の売り上げ金額を達成したのは、前述のサイトーヨシコさんだった

第3期は期初に152円の借り入れをし、少々の設備投資をする。また、第2期の期末ちかくに営業所へ配置転換し、不在となっていたワーカーを採用する。この期も順調な仕上がりと思われたが、100円以上も収支が合わない。

期初に遡って数字を精査していくと、13円の材料を4個買ったときに、現金残高から52円を引かなければならないところ、これを逆に足していたことが分かった。ポケットコンピュータの小さなキーを打ち間違えたのだろう。

計算し直すと幸いなことに、現金残高が期中にマイナスになっているところは無かった。それにしても、3名の従業員への給料と長期借り入れの返済金がまかなえる残高ではない。仕方なく100円の短期借り入れを起こし、更に12個あった材料のうちの5個を売却してその場を凌ぐ。この第3期はまた、戦略投資と在庫増に力を入れるあまり、販売がおろそかになった。結果は117円の赤字で、自己資本は186円に急落した。

その第3期に最高の売り上げ金額を達成したのは、日光市朝日町から参加のヤナギハラセージさん。僕はA卓からB卓に落ちて、明日の捲土重来を期すこととなった。

夕食の後は第4期の経営計画を立てる。僕は113円の累積損のほとんどを取り戻すべく100円の経常利益を目標に、固定費と商品の平均単価、そして販売数を決めた。

研修会場から通路1本を隔てた宴会場での交流会は、19時45分に始まった。日光MGの交流会では全員が「マイブーム」について短いスピーチをする。僕が話したのは、生活の簡素化と好きなことの絞り込み。そしていまだ宴たけなわの会場から22時に退出し、入浴をして即、就寝する。


朝飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の朝のお膳
昼飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の昼のお膳
晩飯 「湯けむりまごころの宿・一心舘」の夜のお膳


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2018.1.16(火) 第35回日光MG(前夜祭)

2時台に目の覚めたことを奇貨として、早めに起床をする。そして食堂のテーブルに着き、書きためた日記を確認する。その最中に、13日の日記よりも先に14日の日記を公開してしまっていることに気づく。よって14日の日記は下書きの状態に戻し、13日の日記を公開する。

明日からの2日間は日光MGで、遠方から参加してくださる方の多くは、今日の昼から、あるいは夕方から日光にいらっしゃる。また僕は、それらの方々と、今夜から会場に泊まり込む。日記のための時間が割きづらくなることは明白だ。そのような理由により、きのうの日記を完成させ、また今日の日記も途中まで書いておく。

僕、家内、長男は、それぞれいらっしゃる方々を会場にご案内すべく、夕刻には三者三様の行動を取る。僕は閉店直前にいらっしゃった、富山県から参加のカネヒラケンジさんをホンダフィットの助手席にお載せし、会津西街道を北上する。

前夜祭に参加の十数名は、そのすべてが18時30分に参集した。そして歓談のひとときを持つ。


朝飯 納豆、ほうれん草のソテー、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生のトマト、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、すぐき、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン(バター載せてね特注)
晩飯 「一心舘」のあれやこれや、他あれこれ、“Predicador Blanco 2013”


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2018.1.15(月) 苦戦

2月14日から20日までの7日のあいだ、日本橋タカシマヤの地下1階に出店をする。そのことをお得様にお知らせするハガキの宛先を特定するため、9時より4階の食堂に籠もる。この仕事には大変な精密さが要求されるため、やたらに電話がかかったり、約束も無しに人の訪れる環境では到底、できないのだ。

10時に目鼻がついて、ひと息を入れかけたところで、9時からの作業に用いた検索条件式が、新宿タカシマヤのものだったことに気づく。よってコンピュータを持って事務室に降り、日本橋タカシマヤ用の検索条件式を印刷する。

事務室の裏には、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場に納品すべき「らっきょうのたまり漬」が届いていた。それを、気分転換も兼ねて納品すべく、ホンダフィットに乗る。何ともいえない違和感と共に「ニコニコ本陣」の業者用駐車場にホンダフィットを駐め、ハッチを開けると果たして「らっきょうのたまり漬」は積まれていなかった。即、会社に折り返し、今度こそは「らっきょうのたまり漬」をトランクに載せて「ニコニコ本陣」に裏を返す。

先ほど日本橋タカシマヤ用の検索条件式を印刷をした紙とコンピュータの双方を手に4階に戻る。作業を完了すると、時刻は13時を過ぎていた。

昼食を済ませて事務室に降り、14時30分に面談の予定を入れていた取引先から商品の説明を受ける。その取引先が帰ったところで事務机に着き、ハガキの宛先を特定する、最後のところに取りかかる。

しかし不意の来客、電話、来客、電話と、またまた落ち着けない状態が続いて閉店の17時に至る。すべての社員を送り出して後、三たびコンピュータを手に4階に戻る。そして数十分を経てようやく、本日の仕事を完了する。


朝飯 生のトマト、スクランブルドエッグ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、白菜漬け、田作り、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、揚げ湯波と玉葱の味噌汁
昼飯 たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、すぐき、塩鮭、梅干しによるお茶漬け
晩飯 トマトとベビーリーフとモツァレラチーズのサラダベーコンエッグ2種のパンと林檎のジャム“Petit Chablis Billaud Simon 2015”


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2018.1.14(日) 春隣

「正月の飾りは15日の風に当てるな」とは、オフクロによく言われていたことで、頭にこびりついている。よって店や事務室の柱飾り、製造現場や家の注連縄は、14日に片付けるものとばかり考えていた。一方、鏡開きは11日で、社内や家の中の鏡餅はすべて、この日に片付けられた。

そのついでと言っては語弊があるかも知れないけれど、14日に手をつけるものとばかり考えていた正月飾りも、鏡餅と同時に綺麗さっぱり目の届くところから消えた。「拍子抜け」とは、このことである。

鏡餅や正月飾りと共に店舗正面右の季節の書も、おなじ11日に「賀正」から「春燐」に掛けかえられた。また店内の客だまりに活けられた正月の花は、僕が不在にしていたきのう、カワムラコーセン先生が来て、その一部を大ぶりの壺にまとめ、残りは処分するため持ち帰ったという。

こうして正月が、つまり新年は、足早に去って行くのだ。いまだ元日から2週間も経たないうちに。


朝飯 ほうれん草のソテー、温泉玉子、納豆、すぐき、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、シジミと万能葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 ベーコンと白菜のスープポテトと人参のサラダを添えたハンバーグステーキ“Hautes Cotes de Nuits Vicomte Bernard de Romanet 1988”いちご


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2018.1.13(土) 下のクラスの還暦祝い

空は晴れている。素肌に木綿のシャツ、そこに”HOFER”のチロリアンジャケットを重ねた2枚で寒さは感じない。午前に新橋から河田町へと向かう。そこで少々の用を足し、東新宿を経由して池袋に至る。

明日館の、震度7の地震にも耐えられる工事を完了したばかりの講堂に足を踏み入れる。我々男子部35回生は昨年、この新年総会で、しかし場所は自由学園の講堂で還暦を祝ってもらった。今年は36回生が壇上に並ぶ。お祝いの言葉は37回生のイノウエタダス君。本日ここに来ることのできた20名ひとりひとりに対して在学中の想い出を語った、そのスピーチが良かった。

35回生の新年会の場所は、同級生のノリマツヒサト君が予約をしてくれていた。明日館から北口まで数百メートルを歩き、ビルの階段を降りる。座敷に入ると、都合により総会には参加をしなかったニシタニサダアキ君が、ひとりで静かに待っていた。やがて次々に見知った顔が集まり、今年のクラス会について、その次期と方法について話し合う。

ウチは平日よりも週末の方がよほど忙しく、また東京には既にして1泊をしている。よって20時にひとり席を立ち、駅へと向かう。

池袋から山手線の外回りに乗る。読んでいた本から目を上げると田端だった。次に気づくと駅は日暮里だった。「よし、次の西日暮里で乗り換えだ」と、本をザックに仕舞う。しかし次の駅は、案に相違して鶯谷だった。日暮里と西日暮里の位置を勘違いしていたのだ。一度は西日暮里まで戻ることを考える。しかし「ここまで来てしまったなら」と、上野経由で浅草に行くことを決める。

そうして浅草21:00発の下り特急スペーシアに乗り、23時前に帰宅する。


朝飯 「大戸屋」の焼き魚定食
昼飯 「ドトール」のコーヒー
晩飯 「鞍」のあれやこれやそれや、「二階堂酒造」の麦焼酎「二階堂」(お湯割り)


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2018.1.12(金) 冬の日

地下鉄千代田線を表参道で降りて地上に出る。時刻は12時40分。冬の日が照らし出す景色は、まるで夕刻のそれだった。今日の仕事は13時に始まる。昼食を摂るか否かについて、すこし迷う。そして結局は、それほど重くないものを途中の喫茶店で素早く腹に入れ、即、歩き出す。

デザイン事務所の、オートロックのスライドドアを通り抜けてふと振り向くと、長男、そして先月2日に下調べのためウチまで来てくれたフジムラさんの姿が見えた。よって閉まりかけたドアに手をかざして今いちど開け、彼らと共にエレベータで上階に上がる。

どこかからオルゴールが聞こえてきて、時刻が17時になったことを知る。空はいまだ、青さを留めている。しかし次に窓の外に目を遣ると、そこには完璧な夜があった。

表参道の駅から長男は千代田線、フジムラさんは半蔵門線、僕は銀座線と、それぞれ異なる方面への地下鉄に乗る。そして僕は新橋にて、その地下鉄を降りる。

金曜日の夜とはいえ、街に人はそれほど多くない。街が通常の賑やかさを取り戻すのは、東京では啓蟄、田舎では春分が、ひとつの区切りになるような気がする。


朝飯 納豆、小松菜のソテー、焼きトマトを添えた目玉焼き、田作り、すぐき、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 「上島珈琲店」のクロックムッシュ、コーヒー
晩飯 “pero”のあれやこれやそれや、”Mantel Blanco Rueda Sauvignon 2016″


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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