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清閑 PERSONAL DIARY

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2017.12.11(月) タルヒヤ

目を覚まし、闇の中で寝台の下の籠を手で探ると、そこにはいつもの作業着ではなく、よそ行きというほどのものでもないけれど、外出のためのセーターとパンツがあったから驚いた。酔って帰ったにもかかわらず、翌日の服を用意する余裕が脳に残っていたらしい。

着替えて食堂に行くと、テーブルの上にはコンピュータがあって、ディスプレイは閉じられていたものの、電源は入ったままになっていた。開くと一昨日の日記ができあがっていた。酔って帰ったにもかかわらず、前日の日記を完成させる余裕が脳に残っていたらしい。

下今市07:45発の上り特急スペーシアに長男と乗って、9時50分に池袋に着く。ウェブショップ、また来年の初夏に改版するパンフレットに掲載する料理の画像を一部、あるいはほとんど新しくする件につき、その調理や盛りつけを担うフジムラさんと待ち合わせて、今月2日に続いて2度目の打合せをする。

フジムラさんと長男とは、昼前に池袋で別れた。僕はそこから新橋、室町、日本橋と移動をして、あれこれにつき調査や購買をする。

夕刻とも夜とも判別のつかない時刻に湯島に出る。冬至まで11日と迫っている割に空は暗くない。16時59分のシンスケには7、8名の行列があった。天神下に17時のオルゴールが流れると同時に内側からガラスの引き戸が開く。そして僕より前に並んでいた人たちと共にカウンターに着き、冬のあれこれを、冷えた樽酒の肴にする。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、油揚げと小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、納豆、肉味噌、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ドトール」のトースト、コーヒー
晩飯 「シンスケ」のお通しの白和え、牡蠣の山椒オイル漬け、鮭の焼き漬け、ぬか漬けの盛り合わせ、タルヒヤ


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2017.12.10(日) 忘年会はこれひとつ

土曜日の店は平日の2倍、忙しい。日曜日は平日の3倍、忙しい。定時の18時に店を閉め、キャッシュレジスターの売り上げ金を集計するうち20分が経つ。

春日町1丁目役員の忘年会は、18時30分に始まる。会場の「和光」には、刺身と漬物の盛り合わせ、また焼酎のボトルと水と氷、お湯だけは用意しておくよう、あらかじめ伝えてあった。それにしても、会計係の僕が遅刻をしてはまずかろう。

30年以上も前に買って、いくらも使わないうちに見失い、しかし先日、無人の部屋の箪笥から不意に現れた”Patagonia”のジャンパーを着て、手袋をする。そして自転車に乗って日光街道を下る。

「和光」の小上がりは、はじめ11名で予約をしたものの、今日の午後になって用事のできた者、また夜になっても仕事の終わらない者などが相次ぎ、出席は8名に留まった。その8名で愉しく飲み食いをして、21時ころに流れ解散になる。

僕の付き合いは、それほど広くない。今年の忘年会は、今夜のこれひとつに留まるだろう。


朝飯 焼き餅の溶かしバターとたまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」と「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」がけ、けんちん汁
昼飯 「ふじや」の野菜麺
晩飯 「和光」のお通しのモロの煮つけ、刺身の盛り合わせ、ポテトフライのアンチョビソース牛筋のカレー煮シーザーズサラダ鯖の網焼きほっけの網焼き豚タンの網焼き漬物の盛り合わせ、他あれこれ。焼酎「眞露」(ソーダ割り)


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2017.12.9(土) 燻蒸

「屋台の彫刻の一部が虫に食われている。将来のことを考えれば捨て置けないため、日を決めて燻蒸を行う」旨の達しが先日、町内役員の会議で出された。その作業日は12月9日とも伝えられた。土曜日は忙しいものの、1時間ほどであれば割ける。事務机の左に提げたカレンダーにはそのことを明記し、きのうは更に、おなじことをクリーム色のポストイットに青いフェルトペンで大きく書いて、事務机の電子卓上計算機に貼った。

定刻の13時に屋台庫に集まったのは、役員のうちの6名だった。先ずは虫食いが目立つという、そして屋台からは予め取り外されていたふたつの彫刻部分を倉庫から外へ出す。そしてお祭のことに関しては町内で中心となっているオノグチショーイチさんの指導の下、2名が薬のスプレー缶を持ち、虫の潜り込んだ穴や、虫に食い荒らされて崩れた部分に薬を噴霧、あるいは注入していく。

その注入の時間は、虫よりも、そのスプレー缶を持つ人が先に駆除されてしまうのではないかと心配されるほど長く、あたりには薬による白い霧が漂った。

その間、僕を含む別の4名は、ビニールのシートをテープで貼り合わせ、大きな袋を2つ作り上げた。そしてここに薬を注入された彫刻部分を納め、口を狭く絞り、そこから更に、スプレー缶の薬がこれでもかとばかりに噴霧をされる。

江戸末期に彫られた彫刻はビニール袋の中で、薬によりしっとりと濡れた。最後は袋の口を締め、屋台庫の床に寝かせる。封印が解かれるのは、来年の秋になるだろう。


朝飯 納豆、鰤の煮付け、小松菜のおひたし、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、きのうの鍋の残りによる味噌汁
昼飯 「美彩たむら」の鶏飯弁当、けんちん汁
晩飯 豆乳鍋、「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)


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2017.12.8(金) 布巾

「ふきんはかならず(かわいたもの)(ぬれたもの)を使う」という家庭科の問題が、小学校のとき試験に出た。

布巾はおよそ、家庭でも、あるいは料理を供する店でも、自分の知る範囲においては、水でもみ洗いしたものを固く絞って用いているとの認識が、そのときの僕にはあった。よって(ぬれたもの)の方を丸で囲むと、それには果たしてバツ印がつけられ戻ってきた。

そのときのことを思い出してみれば、それまでの自分の常識が否定された悔しさのようなものは感じなかった。同時に「この正解は建前に過ぎないのではないか」ということも頭をかすめたけれど、それを教師に質すことはしなかった。

早朝、食堂に来ると、木製の丸いテーブルの孫の定位置には、前夜に手づかみで食べた葡萄や柿やバナナの果汁のこびりついていることがままある。それに僕はアルコールの霧を吹きかけ、すこしおいてから、ティッシュペーパーで拭き取る。その、仕事ともいえない小さな行いが、僕にささやかな嬉しさをもたらすことは確かだ。

それはさておき家庭科の教師の家では、テーブルの埃などを拭き取る際にも、乾いた布巾を用いていたのだろうか。それでは埃が舞い上がるばかりではないのか。そして今、僕が調理台やテーブルを拭く際に布巾を使うことはほとんどない。大抵はアルコールと紙、である。


朝飯 ひじきと人参の甘辛煮、ほうれん草の胡麻和え、紅白なます、厚焼き玉子、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、けんちん汁
昼飯 カレーライスらっきょうのたまり漬
晩飯 うずら豆、紅白なます、豆腐と鶏肉の鍋「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)、チョコレート、“Old Parr”(生)

2017.12.7(木) 恵比須講

このところ朝はいつも晴れて、日が昇る前の空は殊に美しい。ところが、その光輝燦然とした朝が過ぎると、どこからともなく雲が忍び寄り、日光の山々もその中に隠れて、街は薄暗さの中に閉じ込められてしまう。それでも冬は、いくらかでも夏に近いだけ、秋よりは好きである。

夕刻より、事務室の神棚から恵比須、大黒の木像を、厨子ごと4階の和室に運ぶ。同時に恵比寿、大黒の軸を、その床の間に掛ける。

19時を過ぎて、尾頭付きの鯛、鏡餅、煮魚、紅白なます、白米、けんちん汁、青菜のおひたしなどを、恵比須、大黒にお供えする。そして家内、長男、嫁、孫が揃って五穀豊穣と商売繁盛をお祈りする。

ところでこの恵比須講の、鏡餅を載せてある半紙を、僕は小さなころ、ロウソクの火を点けて燃やしたらしい。それをたまたま見ていたおじいちゃんは「もっとヤレ」と、僕をけしかけたという。それが何にしろ、燃え上がることは縁起の良さに繋がるという考えが、おじいちゃんにはあったらしい。

ところがこれまたそこに居合わせたおばあちゃんは、そのおじいちゃんの無責任な喜びように「子供に火遊びを推奨するなど、とんでもない」と色を成して怒ったとは、オフクロから何度も聞かされたことである。

そうして和室から食堂へと戻り、恵比須、大黒にお供えしたとおなじ内容の夕食をいただく。


朝飯 薩摩揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、トマトのソテーを添えた目玉焼き、ひじきと人参の甘辛煮、ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、なめこと三つ葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のカツ丼
晩飯 ほうれん草のおひたし、紅白なます、鰤の煮付け、けんちん汁、「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)、「久埜」の栗蒸し羊羹、”Hennessy XO”(生)


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2017.12.6(水) 警告灯

今朝の山の様子はどのようなものだろうかと、北側の洗面所の窓を開ける。すると男体山の上の高いところに月があった。旧暦10月19日の月である。そしてその写真を撮って戻ろうとしながら、風呂の換気扇がフィルターの掃除をうながす警告灯に気づく。

朝は予定が混んでいるから掃除をしているひまは無い。警告灯は、その脇のボタンを3秒のあいだ押し続けると消えるものの、それをすれば換気扇のことは忘れてしまう。よって赤く光る警告灯はそのままにして仕事場に降りる。

夜、風呂の湯を溜めようとして、点いたままの警告灯に気づく。しかし夕食は目前に迫っている。掃除の時間は、またまた取れない。

夕食の後、洗面所も兼ねた脱衣所で、三度、警告灯に気づく。風呂に入りながらの掃除であれば、ことは簡単である。酔っていることは重々、承知をしながら、風呂の濡れた縁に立つ。風呂の縁は平らではなく、丸みを帯びている。

「こんな状態でこんなことをすれば、足を滑らせて怪我をするヤツもいるだろうな」と考えつつ換気扇からフィルターを外す。「風呂場でありながら、なぜフィルターに綿埃が付くのだろう」と不思議に感じつつ、それをシャワーの湯で洗う。そしてふたたび風呂の濡れた縁に立ち、フィルターを換気扇にはめ込む。

今日のところは何ごとも無かったものの、換気扇のフィルターは、次からはしらふのときに行うべしと心に決める。もっともそのようなことは、ふたたび酔えば、忘れてしまうかも知れない。


朝飯 ひじきと人参の甘辛煮、薩摩揚げの淡味炊き、ほうれん草のソテー、スクランブルドエッグ、納豆、たまり漬「一口きゅうり」、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、油揚げと万能葱の味噌汁
昼飯 「麺屋ききょう」の塩ネギラーメン
晩飯 ひじきと人参の甘辛煮、たまり漬「青森県田子町産のにんにくです。」ごぼうのたまり漬カレー南蛮鍋「田苑酒造」の麦焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(お湯割り)


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2017.12.5(火) 好きと嫌いの関係

「目玉焼きも、フライパンで焼いたハムも好んで食べる。しかしハムエッグは嫌いだ」と言った人がいる。そのときは多分、なにかをしていて忙しかったに違いない、僕は「へー」と返事をしたのみで、その不思議な嗜好の理由を訊くことはしなかった。

そういう僕にも、それと大して違わない好き嫌いがある。牛蒡と人参を太く荒く刻んだきんぴらが好きでない。しかし牛蒡も人参もピーラーで薄く削いで作ったそれは好きだ。そして荒っぽく刻んだ牛蒡は好きでないと言いながら、太めのそれも、天ぷらにすれば好きなのだから、自分でもわけが分からない。

わけが分からないと書きながら、落ち着いて考えてみれば、切る、刻む、分ける、まとめるという行為による食材の大きさ、形、食感により、おなじ食べ物でも好きと嫌いに別れる可能性は広く存在することが明らかになってくる。

おむすびは小さく、そして軽く柔らかくあるべしというのが家内の意見だ。しかし長男によれば「おむすびという呼称からして似非の上品さをまとっている。その来歴からすればおにぎりというべきで、大きく固く握るのが正統」という。

僕は握った飯は「おむすび」と呼ぶ。大きさや固さには拘らない。牛蒡と人参のきんぴらとは異なって、たとえどのようなすがたかたちであっても、おむすびは好きである。


朝飯 玉子雑炊、たまり漬「一口きゅうり」ごぼうのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、牛蒡と人参のきんぴら
昼飯 「食堂ニジコ」の海老春雨丼
晩飯 ジャガイモとゆで玉子とベビーリーフのサラダ2種のきのこと牛挽き肉のスパゲティ“Petit Chablis Billaud Simon 2015”「本物のワインで漬けた本物のワインらっきょう”rubis d’or”」をトッピングしたプリンパフェ、”Hennessy XO”(生)


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2017.12.4(月) 合間を縫って

お客様から電話をいただき、ご注文の内容を、決められた用紙に走り書きしていく。そして代金を計算し、お届け日やお届け時間帯、また熨斗や包装資材などの同梱物を確認して電話を切る。そのメモを清書し、事務係が処理するための箱にそれを入れるべく席を立つ前に次の電話が鳴る。

あるいはまた、そのようなご注文をお受けしている最中に別の電話が鳴る。受話器を取った事務係が僕の方を振り向く。それは多分、僕への電話なのだろう。「ただいま他の電話に出ていますので」と、事務係の声が聞こえてくる。

電話を切ればまた電話、という今日のような時間が続いてようやく、年末のギフト時期を実感する。有り難いこと、この上ない。

年末といえばまた、喪中葉書の届くころでもある。おととい土曜日に配達されたそれは、オヤジの通夜に東京から駆けつけてくださった方のご家族の死を報せるもので「これは読んでそのまま、というわけにはいかない」と、繁忙の合間を縫ってお悔やみの手紙をお書きし、郵便局へとホンダフィットを走らせる。


朝飯 赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、納豆、生のトマト、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ほうれん草の玉子焼き、牛蒡と人参のきんぴら、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とキャベツと玉葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の広東麺
晩飯 ひじきと人参の甘辛煮、納豆の油揚げ包み焼き、白菜のレモン漬け、湯波鍋、「田苑酒造」の米焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(ソーダ割り)、


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2017.12.3(日) 旅行の行き先

きのうは19時から町内の公民館へ出向いた。役員の会議があったからだ。その会議では、いよいよ来年に迫った、総鎮守・瀧尾神社のお祭を1年のあいだ担う当番町の、年初から2月までの仕事の説明と質疑が行われた。次は役員の忘年会についてで、これはその場で僕が、携帯電話により場所を予約した。新年会は、いわゆる「向こう三軒両隣」に回覧板などを回す役目の組長17名を招待するもので、その日時、料理と酒、段取りについても決める。

最後は来年の役員旅行について、これを行うか否かを話し合い、当番町の最中ではあるけれど、例年どおり行うことが決められた。しかしどこへ行くかは、いまだ資料が調わないため、先延ばしとされた。

町内の役員旅行については、僕は行き先にはこだわらない。なぜならその随一の目的は「親睦」だからだ。

結婚式に呼ばれれば、招待状に示されているホテルなり宴会場へ行く。「あそこはメシが美味いから好きだ」とか「絨毯にたばこの匂いが染みついているから嫌いだ」というような選り好みはしない。なぜならその目的は、メシを食うことではなく、とにかく「義理を果たすこと」だからだ。

営業を兼ねた食事会への出席を求められれば、指定された料理屋なりレストランへ行く。「オレは今日は洋食の気分だ」とか「こんな山の中でマグロの刺身など出さなくても良いではないか」などということは考えない。なぜならその目的は「食べたいものを食べる」ことではなく「話し合い」や「摺り合わせ」だからだ。

町内や業界の旅行の行き先に僕がこだわらないのは、それとおなじ理由による。

終業後、19時からはきのうに引き続いて町内の公民館へ出向き、ごく少ない人数で小さな話し合いを持つ。


朝飯 納豆、油揚げと小松菜の炊き合わせ、スペイン風目玉焼き、牛蒡と人参のきんぴら、きゅうりのたまり漬、赤紫蘇の葉と白胡麻のふりかけ、メシ、豆腐と小松菜の味噌汁
昼飯 カレーライスらっきょうのたまり漬「ピリ太郎」きゅうりのたまり漬
晩飯 ほうれん草ともやしのナムル、白菜のキムチ、3種の焼肉「田苑酒造」の米焼酎「清酒酵母使用OTOYOI」(ソーダ割り)パイナップル“Chez Akabane”の杏仁豆腐


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2017.12.2(土) 好きなうつわ

ウェブショップ、そして来年の初夏に改版するパンフレットに掲載する料理の画像を一部、あるいはほとんど新しくする件につき、本日、その料理を担当することになったフジムラさんが東京から来てくれる。

フジムラさんを知るきっかけは、家内が書店で偶然、手にした本による。その後、今度は長男がいろいろな人と交わる中でフジムラさんと会い、話し、その作るものを目や口で味わい、また現在の世の中のあれこれを観察しながら、新しい料理はフジムラさんに任せることを決めた。

その決定に僕が賛成をしたのは、フジムラさんの料理の見た目は勿論のこと、その料理の根もとにあるフジムラさんの考えに同意をしたからに他ならない。

フジムラさんの料理とウチの日常との距離をできるだけ近くすべく、器はウチの普段使いのものを用いていただくこととして、食堂のテーブルに広げたそれらを見ていただく。フジムラさんの意にかなった器を選んでいただこうとした当方に対して、撮影の現場にはむしろ、当方の好きな器を持ち込むよう、フジムラさんは言ってくださった。それを聞いて「なるほど、そういう方法もあったか」と僕は感じ入った。

来年早々の撮影が、今からとても、楽しみである。


朝飯 納豆、油揚げと小松菜の煮びたし、ベーコンエッグ、2種のピーマンの炒りつけ、刺身湯波、きゅうりのたまり漬、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、若布とエノキダケの酢の物、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」をかけた刺身湯波、キャベツ巻き、麦焼酎「高千穂零」(お湯割り)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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