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清閑 PERSONAL DIARY

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2024.3.3(日) 工作

「親指一本の旅」や「ぶらり世界放浪術」を著した和智香によれば、自身の目撃したもっとも荷物の少ない旅人は、歯ブラシと歯磨きと石鹸とパンツ1枚を手拭いに包み、それを首に巻いてナイル川を下っていた日本人だったという。流石にその域には達していないものの、ミニマリストを自称する大抵の旅人よりも、僕の荷物は少ない。

2023年に買ったうち最も気に入ったものは”LiberFlyer”の「セキュリポ」だ。このチェストポーチには現金、各種カード、iPhoneが入る。よってそれまでの持ち物から財布を減らすことができた。旅に出たら、ここにメモ帳とペンも納めたい。しかし今あるメモ帳はどれも面積あるいは厚みがセキュリポに対して過大である。

事務机の右の引き出しにはどこかの会社のノベルティだったのだろうか、上端を糊付けされたメモ用紙がいつまでも使われずにあった。紙のサイズはRHODIAのNo.11とおなじA7で、必要にして充分だ。しかし台紙を欠くため手に持った状態では使えない。

そこで包装現場にあった厚紙をA7の大きさに切り、そこに前述のメモ用紙を重ねてホッチキスで留めてみた。紙は27枚が残っていた。厚みは3ミリメートルに収まった。外で走り書きした文字は、ホテルに戻って画像に残せば、あるいはコンピュータに転記をすれば用無しになる。そうしたらそのページは破り捨てて、手製のメモ帳は更に薄くなる。大満足である。


朝飯 ウインナーソーセージとキャベツのソテー、スクランブルドエッグ、梅ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、トマトと揚げ湯波と若布と玉葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 茹でたブロッコリーと細切りポテトのソテーを添えたビーフステーキパンチーズCLOS DU MAROUIS 1986


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2024.3.2(土) 椿

5時という早朝に家内が食堂に入ってきたことにいぶかしさを感じた。直後に「そうか、隠居は今日から再開、そして朝から満席だったな」と気づく。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお膳は先月5日の日記に書いたとおり、これまで3種があったものを、今日からは松竹梅でいえば梅にあたる「汁飯香」のみにする。隠居は朝食の店だ。今回の簡素化は、いわば原点回帰である。本日、予約で席を埋めてくださったお客様は、そのほとんどが以前から隠居をご存じの方々と思われる。さて新生とも言える「汁飯香の店 隠居うわさわ」を、お客様はいかように評価してくださるだろう。

隠居が気になるものの、週末ということに加えて販売係の人員が今日は薄い。そのため隠居に様子を見に行きたいものの、それが果たせない。忙しければ時の過ぎるのも早い。そのまま遂に夕刻に至る。

空は朝から晴れて、空気は乾いている。風は先月26日ほどではないにしても強い。「汁飯香の店 隠居うわさわ」は土日月と、週に3日の営業である。その最終の月曜日までは、好天に恵まれて欲しい。紅い椿が青い空に映えるのだ。


朝飯 牛丼、生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布とシメジの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 オニオンスープ、2種のパン洋風のおかずあれこれチーズChablis Billaud Simon 2018


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2024.3.1(金) 夜半の雪

北東に面したカーテンが明るい。不安にかられて飛び起き窓に近づく。カーテンを横にずらすと果たして雪が降っていた。もっともその量はそれほど多くなく、僕がよく使う表現によればシュークリームの上の粉砂糖ほどのものだった。時刻は1時47分。そのまま服を着て起きてしまう。

おととい2月28日の日記に取りかかりつつ、ふと気づくその前日の日記「伊豆治療紀行(23回目の1日目)」がWordPressから消えている。消えた理由は分かっている。しかし長くなるからここでは説明しない。とにかくこのようなときには慌てず騒がず表、つまりブラウザから文字を複写すれば、復旧にはそれほどの手間は要しない。そう考えてブラウザを開くと、当該の日記はこちらも消えていた。落ち着いて振り返ってみれば、大元を消してからブラウザを開いたのでは、もう遅いのだ。

消してしまった日記を20分ほどかけてふたたび書く。むかし1週間分ほどの日記をまとめて消したことがある。こちらについては流石に書き直すことはしなかった。普段の日のそれならともかく、旅行中の、原稿用紙にしたら10枚にもなる日記を消したら面倒なことこの上ない。以降は重々、気をつけることにしよう。

4時を過ぎたところで事務室に降りる。そしてきのう自宅へ持ち帰ることを忘れた日本経済新聞の、切り取った2枚を手に4階へ戻る。雪はいつの間にか雨に変わった。

午前、隠居係のタカハシリツコさんと共に、冬休みのあいだは別室に移しておいたテーブルを元の位置に戻す。そのうち長男が来て、各々のテーブルに椅子を並べる。座敷の一角を占めていた小箪笥は、長男が母屋に持ち帰った。

午後、朝から仕込みを続けている家内の様子を隠居へ見に行く。たまたま電話が鳴って、手の離せない家内に代わって僕が受話器を取る。そのお客様にて、明日は朝一番からオーダーストップの13時まで満席になった。梅は更に開くだろう。


朝飯 玉子焼き、ウインナーソーセージとブロッコリーのソテー、細切り人参の炒りつけ、梅の実ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と玉葱と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「なめこのたまり炊」のなめこおろし、パンチェッタ、パテドカンパーニュ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、キャベツとシメジのソテーを添えた豚肉の日光味噌「ひしお」焼き、メシ、「黒龍」の「垂れ口純米吟醸」(燗)


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2024.2.29(木) 吟行

「二月は逃げる、三月は去る」と、世間では言われているらしい。しかし僕は、この2月はそれほど短く感じなかった。

先ずは1月31日からの、日本橋高島屋での出張販売が2月6日まで続いた。僕は会社に居残りではあったものの、普段より緊張をして事務室にいた。8日には責任役員として瀧尾神社の当番町引継ぎ式に出席。9日は水神祭。10日は練馬漬物物産店の視察。14日は昨年の春に木桶に仕込んだ味噌のうたて返し。17日から18日にかけては新しいコンサルタントの来訪。19日は永田町に同級生を訪ね、夕刻からは後輩と情報交換。20日はおととしと昨年に打った広告宣伝の効果測定。21日は月に1度の店休日ではあったものの、全社員が出社して各部との摺り合わせ。22日は外注SEと遠隔会議。24日はひとりだけ済ませていなかった社員との面談。25日は瀧尾神社での当番町初会議に出席。その夜は会計係として町内の役員会に出席、27日と28日は伊豆行きと、書き出してみれば結構、あれこれしている。

今朝は吟行、否、銀行に出かけ、9時30分からは金融機関の訪問を受ける。15時にも別の金融機関の訪問を受け、以降は店に立つ。

キャッシュレジスターの背後、ノレンに隠された棚をふと見ると、本の売上カード2枚があった。1枚は西加奈子の、もう1枚は石牟礼道子のものだったから「随分と渋い本が売れたな」と、嬉しくなる。というか、僕や家内や長男の選んだ本が売れれば素直に嬉しい。ひとりのお客様が2冊をお買い上げくださったのだろうか。

さて明日は月が改まる。隠居の軸は、午前のうちに替えた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」は3月2日より営業を再開する。当日は、ほぼ満席のご予約をいただいている。とても有り難い。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ブテチゲ風味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ブラックオリーブパン洋風のおかずあれこれチーズChablis Billaud Simon 2018レモンケーキ、Old Parr(生)


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2024.2.28(水) 伊豆治療紀行(23回目の2日目)

夕刻には日本橋で鮨を食べる。だから朝食と昼食は軽く済ませるべきだ。そう考えて、きのうは治療を終えてからセブンイレブンに寄って、今朝のためのおむすびを買った。部屋に電子レンジは無い。しかし湯沸かしポットとアイスバケットはある。よって先ずは、隙間なく包装されたおむすびをアイスバケットに入れる。そこに沸騰したお湯を注ぐ、包装の内側に空気を含んだおむすびは。熱湯に浮かぼうとする。それを洗面所の、コップや歯ブラシの置かれたお盆で上から押さえつける。おむすびは熱々は無理としても、食べやすいほどの温かさにはなった。

きのうの治療は楽だった。しかしからだの具合が一夜にして悪くなる、ということも無いではない。戦々恐々としつつ治療台にうつぶせになる。先生はきのうと同じ手順で僕の脚と首を押すと「うん、大丈夫」と言ってくれたから、心配は軽くなった。電子ペンによる痛みはきのうに引き続いて、ほとんど感じないまま治療は完了した。

調子が良いときの治療は点検と調整くらいだから早く終わる。伊東線から新幹線への熱海での乗り換え時間は僅々4分。12時02分発のこだま712号は12時48分に東京駅にすべり込んだ。

予定からすれば「さて、夕食までは、どこで何をしようか」と考えるところだが、実は治療の最中にLINEによる連絡が入り、尻に帆かけて会社に戻らなくてはならなくなった。明日もこちらで用事のある家内とは、東京駅で別れた。

北千住13時42分発の下り特急は、下今市には15時10分に着く。会社までは徒歩で戻り、着替えをして仕事場へ降りる。時刻は15時30分だった。


朝飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび
昼飯 「ドトールコーヒー」のチーズ in ミラノサンドA、コーヒー
晩飯 ピザクッキー、飲みさしの赤ワイン


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2024.2.27(火) 伊豆治療紀行(23回目の1日目)

先にすべき事があるにもかかわらず、いつまでもコンピュータにかじりついて時間を失う、という悪癖が僕にはある。

今日から1泊で出かけるため、そのための荷物を作らなければならない。それを後まわしにして、おとといの日記を公開する。続いてきのうの日記を完成させる。生来の荷物嫌いが亢進したこと、また電子メールも短い意思疎通の範疇であればスマートフォンでこなせるようになったことにより、1泊2日くらいの外出にコンピュータを携帯することはしなくなった。それだけに、出かける前日までの日記はかならず完成をさせておく必要があるのだ。

下今市9時34分発の上り特急は、11時02分に北千住に着く。常磐線の東京行きには遅延が発生していたため、停車中の上野行きに乗る。11時30分すぎに東京駅に着き、紀伊國屋で食料を手に入れ、11時57分発のこだま723号に乗る。熱海で伊東線に乗り換え、伊豆高原には13時57分着。

「伊豆高原痛みの専門整体院」の治療室に入るときには、いつも戦々恐々としている。からだの具合が悪ければ、治療の際の痛みもそれだけ増すからだ。

ワタナベマサヤス先生は先ず、治療台にうつぶせになった僕の、両のかかとを外へ広げて「膝に響きませんか」と訊く。ここで膝に違和感を感じたことは、かつて無い。次は足首の少し上、ふくらはぎ、膝の直下と押していきながら「うん、たいぶ良い」と先生は呟いた。最後は頭の方にまわり、首の両側を押しつつ「全然、良い」と言ってくれたから、恐怖は漸減した。

背中の要所要所に9,000ボルトを発する電子ペンを押し当てられても、今日はごく軽い熱さを感じるのみだった。次は問題の膝に移る。

昨年11月の治療では「この調子ならひと月半や2ヶ月を置いても大丈夫」と太鼓判を押された。しかし年が明けて1月に来てみれば、前月の繁忙によるものか、からだの具合は悪くなっていた。左膝の内側に電子ペンを水平に打ち込まれたときの痛さは特にすさまじく、僕は背中を曲げ、身をよじり、額の脂汗は手拭いで抑え、先生の問いかけには一切、答えられず、ただ耐えるのみだった。

それが今日の治療では、痛みはほとんど感じなかった。「2ヶ月後で大丈夫って言われても、毎月、来るわ」と宣言をすると、先生は声を上げて笑った。

治療後は、伊豆高原駅前で借りたホンダフィットをセブンイレブンに着ける。家内はパンとコーヒーを、僕はおむすびを買う。18時がちかい。空は明るみを残している。そこから坂を下って銀行の角を曲がり、なじみの焼鳥屋にクルマを駐める。

ホテルに戻ったのは20時のころだっただろうか。本日2度目の入浴をして、早々に就寝する。


朝飯 茹でたブロッコリーと生のトマト、細切り人参の炒りつけと蓮根のきんぴら、玉子焼き、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび、JAVA TEA
晩飯 「和居」のあれやこれやそれや他あれこれ麦焼酎「二階堂」(お湯割り)


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2024.2.26(月) 強風

2月26日には、二・二六事件を必ず思い出す。しかしそれを報じる媒体も、いまや無くなった。あるいは僕が気づかないだけなのだろうか。朝の山々は例年より少ないものの雪を蓄え、その中腹から上にかけては綿菓子のような雲が濃く薄くたなびいている。

昼頃より風がとても強くなる。

建物と建物のあいだには、いわゆるモンロー・エフェクトの発生することがある。上澤梅太郎商店では特に、店舗棟と工場棟のあいだに風が強く吹き抜ける。ここからの空気の圧力を受けて、店の犬走りに置いた萬両の鉢が、すべて倒れる。直しても直しても倒れる。よってそのうちのいくつかは、置く場所を変えた。

事務室の前にかけたノレンも、風で片側に寄ってしまう。こちらもまた、直しても直しても片側に寄る。こちらについては風がおさまる夕刻まで事務室に格納した。

これだけ風が強くても目の具合がそれほどおかしくならないのは、皮膚科で処方された抗アレルギー薬の効能によるものだろうか。


朝飯 蓮根のきんぴら、ハムエッグ、菠薐草のおひたし、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 細切り人参の炒りつけ、じゃがいもの味噌炒り、沢庵、ベビーリーフを添えた豚の生姜焼き、「黒龍」の「垂れ口純米吟醸」(冷や)


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2024.2.25(日) 春季小祭

目を覚ましたのは1時30分。起床は3時。水とお茶と花と線香を仏壇に供えたのは3時17分。コンピュータを起動して、きのうの閉店後から現在までにいただいた「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約を確定させる。きのうの日記を完成させると心に余裕ができる。5時すぎからは、長男に手渡されていた書類をクリアファイルから取り出して読む。

9時を過ぎたところで店から4階へ上がり、素肌に白いシャツを着る。紺色のネクタイを締め、鰊骨というか杉綾のツイードの上着を着る。それだけでは胸元が寒いだろうから、黒いスカーフを首に巻く。

瀧尾神社には9時50分の到着。2020年より新型コロナウイルスの広がり受けて、春季小祭は極く限られた人数で執り行われてきた。それが今日は旧に復し、すべての町内の自治会長、神社総代、神社世話人、そして責任役員と責任頭が拝殿に参集した。もともと簡素なお祭だった春季小祭は、コロナ前の「当番町を考える会」での度重なるすり合わせにより、現在は更に簡素になっている。

小祭に引き続いて、今年の当番町である東町が主導する初会議および大祭祭典会議が社務所にて開かれる。会社に帰り着いたのは11時27分だった。販売係オバタタキコさんの昼食は11時30分から。よって彼女には事務係ツブクユキさんを通じて、僕の着替えが済むまでは店を離れないよう頼む。

18時の終業後は、この1週間の、日別に保管しておいた売上金をひとまとめにし、その金額を入金帳に記す。次は今夜の、町内の役員会で配付するA4の紙4枚を綴じた資料11部を作る。ここで時刻は18時25分。そそくさと4階へ上がり、ピザふた切れを肴にして白ワインを飲む。18時50分を過ぎたところで席を立ち、防寒のための上着を着る。そして公民館へと向かう。


朝飯 生のトマト、小松菜の胡麻和え、蓮根のきんぴら、牛肉と舞茸のすき焼き風、梅の実ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 2種のピザ、Chablis Billaud Simon 2018


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2024.2.24(土) 好きな仕事

ある朝、知人の家を訪ねると、彼はコーヒーカップを手に庭をぼんやりと眺めていた。その姿を認めて「オレにはこういう時間はねぇな」と、あらためて気づいた。雪をまとった里山に朝日の差す様子は美しい。しかしそれを心ゆくまで愛でている時間は僕には無い。釣銭を載せた銭皿を左手に、コンピュータを入れた手提げを右手に持ってエレベータに乗る。

今月20日の日記に書いた、広告宣伝の効果測定の結果は、その翌日から複数の方面に周知をされた。周知をされた各人は即、それぞれの仕事の方向を探り始めた。新しい宣伝媒体の意匠については、遠隔会議のみでは隔靴掻痒の感を拭えない。よって来月8日には僕のみデザイナーの指定する場所へおもむき、その現場と長男とはインターネットで結ぶこととした。

自分を周囲から遮断してひとりで行うコンピュータ仕事も好きなら、複数で宣伝媒体を作っていく仕事も好きだ。さて当日の夜は、何を食べ、何を飲もうか。

夕刻に至り、明日の朝にし忘れてはいけないことを2枚のポストイットに記して事務机の電子計算機に貼る。そのうちのひとつは神社でのことだから、あまり寒くならなければ幸いである。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、ブロッコリーとペーコンのソテーを添えたスクランブルドエッグ、小松菜のおひたし、梅の実ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダエリンギとグリーンアスパラガスのソテーを添えた鶏もも肉の香草焼きChablis Billaud Simon 2018アップルパイ、Old Parr(生)


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2024.2.23(金) 無骨なかたまり

おとといの日記に書いたプロテックスFP-32Nが、朝のうちに届く。外箱は捨てたらしく、一般には「プチプチ」と呼ばれる緩衝材で包まれている。それを、はさみを使って慎重に開く。

メルカリの出品者の説明は「3回ほど使用しました」とのことだった。しかし地面に接する4つの突起には何の跡も無い。キャスターも、地面に触れた様子が無い。外側には小傷はおろか擦れたところさえひとつも見あたらない。中を開けると、保証内容を記したカードや鍵の密封されたプラスティック袋は封が切られていない。「3回ほど使用しました」が本当なら、自宅の玄関から慎重に抱えてクルマのトランクに収め、出先では絨毯の上にしか置いていない、そんな使い方だったのではないか。

税込み211,200円とはいえ、今や「誰でも持ってる」感のあるリモアのオリジナルキャビンにしなくて良かったと、つくづく思う。そして床に置いた無骨なかたまりに、事務机から何度も目を遣る。

新しい宣伝媒体の英文を確認して欲しいと、午後、長男に原稿を手渡される。僕が勉強をしたのは中学3年生までで、だから僕の英語力は、その程度のものだ。少なくない経費を支払い翻訳会社に訳してもらった英文を校正する能力など自分にあるのだろうかと疑問を覚えつつ、その文章に臨む。

「この表記は会話に用いるもので、印刷物としてはくだけすぎなのではないか」と思われる2ヶ所を黄色い蛍光マーカーでなぞる。「明らかな誤訳でしょ」というところもなぞる。「ここは固有名詞ではなく一般名詞の方が無難だろう」と思われるところもなぞる。他にも数ヶ所をなぞって長男に戻す。

「これを訳したのは日本語に堪能なネイティブかね。英語に堪能な日本人なら、こんな間違いはしねぇだろう」と、ある部分につき問えば「そこは日本人にも難しいところかも知れない」と、長男は解釈をしていた。とにかく、前へ進んでいこう。


朝飯 なめこのたまり炊のフワトロ玉子、茹でたブロッコリー、ジーマミー豆腐、梅の実ひじき、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と小松菜とトマトの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蓮根のきんぴら、大根おろしを添えた厚揚げ豆腐の網焼き、牛肉と舞茸のすき焼き風、菠薐草の胡麻和え、鮪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、「黒龍」の「垂れ口純米吟醸」(冷や)、洋菓子、Old Parr(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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