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清閑 PERSONAL DIARY

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2025.5.10(土) だったらそれはいつか

昨夜は大酔をしたらしく、枕元にiPhonemは無い。家のどこかに置き忘れたのだろう。よって現在の時刻の分からないまま起きて服を着る。食堂に来ると、棚の電波時計は2時28分を指していた。

既にして完成しているおとといの日記の「公開」ボタンをクリックし、きのうの日記を書く。「汁飯香の店 隠居うわさわ」にインターネットを介してご予約くださったお客様に確認メールをお送りする。きのう事務係のカワタユキさんに頼まれた仕事には、5時55分から取りかかり、6時3分に完了した。コンピュータを操作すること僅々8分。「どんなもんだい」である。

以降、朝食の準備にかかるまでは、羽田からの機内に持ち込むザックを選ぶ。試したところ、いつもより少し多い諸々は、WEXLEYのSTEM ULTRA-LIGHT DAYPACKに難なく収まった。

その最中に「いまが一番、楽しいでしょ」と家内に言われる。谷口正彦の「冒険準備学入門」を紐解くまでもなく、旅に出る前の準備はかなり楽しい。しかしそれが旅行中の諸々より楽しいかと自らに問えば、まさかそのようなことはない。「だったらそれはいつか」と問われれば、2020年3月のウドンタニーでマッサージのオバサンにもらったセブンイレブンのトートバッグに本とラオカーオの小瓶を入れ、街を歩き、メシ屋の席に着き、トートバッグから本とラオカーオの小瓶を取り出す、その瞬間かも知れない。


朝飯 焼き鮭、擂り胡麻、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 「グルマンズ和牛」のウェルカムフルーツ、コンソメスープ、オードブルサラダヒレステーキ焼き飯と胡瓜のピクルス、サントリーローヤル(生)、デザートコーヒー


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2025.5.9(金) TDAC

「ミニマリスト 海外旅行 持ち物」とyoutubeに検索をかけても、さして参考にはならない。それは僕がバックパッカーをしていたころからの、荷作りの「スレッカラシ」だからだ。それでも今回は諸般の事情により持ち物が多い。スーツケースはいつもの”RIMOWA Essential Lite Cabin U”ではなく、ひとまわり大きな”PROTEX FP-32N”を選んだ。

さてタイではここしばらく入国カードが不要になっていたものの、今月の1日より、それに代わってTDACつまり”Thailand Digital Arrival Card”の事前登録が必要になった。コンピュータによる申請には、それほどの困難は伴わない。結論から言えば、使用言語は日本語よりデフォールトの英語のままの方が楽。もうひとつ、滞在場所の住所は県、郡、地域から番地まで入れる必要があるため、あらかじめエディタに保存または紙に出力をし、それを目で確かめながら、あるいはCOPY&PASTEで入力をした方が圧倒的に速い。スマートフォンでももちろん申請は可能だが、人差し指一本ではいかにも辛い。自分のメールアドレスに送られたQRコードはスマートフォンに残しつつ、それが何らかの事情により使用不可になったときのことも考えて、紙にも出力をしておく。

夕刻、コンピュータを使った仕事について「これこれのことが社長にはできるか」という意味のことを事務係のカワタユキさんに訊かれる。「簡単です」と僕は答え、更に「メールで指示をしてくれればタイにいてもできます」と付け足す。カワタさんはしかし、僕がすべきことを大きめのポストイットに記して、終業の18時より前に手渡してくれた。

明日の朝によほど早く目が覚めれば、この仕事は朝食の前に終わるだろう。目覚めがそれほど早くなければ、午前のうちに片づけてしまおう。黄色いポストイットは忘備のためキーボードの手前に貼り付け、コンピュータを閉じる。

それはさておき、昨年はゴールデンウィークのころから気温は25℃を安定して超えていた。しかし今年はどうしたことか、いまだ寒い。よってすべての社員を見送って後は半袖ポロシャツと長袖Tシャツの上にモンベルのU.L.サーマラップジャケットを重ね、マムートのビーニーをかぶって外へ出る。そうして総鎮守瀧尾神社の、宮司と責任役員が連なる席へと臨む。


朝飯 生玉子、ウインナーソーセージのソテー、山椒煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「幸楽」の河豚の皮の刺身、鮃の薄造り河豚の吸い物季節の炊き合わせ鰤の照り焼き河豚の天ぷら海老フライつけ麺、日本酒(燗)


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2025.5.8(木) 部分部分においては

きのうの日記に書いた、項目は12、総数は146という旅の持ち物の一覧表はA4の紙で5枚。それに従って、朝4時30分よりあれこれを揃えることを始める。

早朝、家族に迷惑をかけることなく集められるのは薬のたぐいだ。その大半は、前の旅から持ち帰ったまま、本棚の最下段の引き出しに収めてある。そのジップロックの袋の中味を食堂のテーブルにすべて出し「これはある、これは無い、これは量が少なくなっているから補充が必要だ」と、徐々に整えていく。

赤地に白い十字をほどこしたファーストエイドポーチというものが、山の道具屋にはある。いかにも洒落てはいるものの、僕が持参する薬品類は多く、とてもではないけれど、その手には入りきらない。旅の荷作りにおいてはいわゆる「スレッカラシ」になっている僕からすれば、薬品類を入れるにはジップロックのプラスティック袋がもっとも使いやすい。

そうしてすべてを詰め終えてその重さを量ってみれば、806グラムになっていた。「なぜそれほどの薬を持参するか」と問われれば、不安があるからだ。思い返してみれば、40年以上も前にバックパッカーをしていたときにも、薬品類で満杯の、小さくもないタッパーウェアを持ち運んでいたものだ。

旅先ではボンヤリと、なにも考えず、その結果、危機に陥ればその緊張感が何やらすこし嬉しく、そこから脱出する方法を頭に忙しく巡らす。そういう僕も、部分部分においては結構な慎重派、なのである。


朝飯 納豆、生玉子、山椒煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトとベビーリーフのサラダブロッコリーのソテーと粉吹きいもと「たまり漬」によるソースを添えたラムステーキWORLD DESCOVERY Merlot J.LEBEGUE


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2025.5.7(水) あらたふと

弱い雨の断続的に降ったきのうから一転して空は朝から晴れた。いまだ濡れているだろう青葉若葉が朝日に映える様は、とても綺麗だ。

「台風一過と雪の後の快晴は、日本の天気のひとつの頂点のような気がする」と、ことし2月9日の日記に書いた。今朝の鶏鳴山を見てみれば、まさに「あらたふと」と芭蕉の句を思い出さざるを得ず、つまり台風一過と雪の後の快晴のみではなく、季節にはそれぞれ美しい景色があることを、改めて知る。

忙しい日常にあってはつい忘れがちになるけれど、事務机の左手に提げたカレンダーを見れば、タイ行きの5月11日が迫っている。よってコンピュータの、旅行関係の覚え書きなどをまとめているフォルダを開き、項目は12、総数は146という持ち物の一覧表と日程表を印刷する。また既に保管してある飛行機のeチケットとホテルの予約票は、予備を印刷する。そしてそれぞれを個別のクリアファイルに納め、茶封筒にまとめる。持ち物の準備は明早朝から始めることにしよう。

ことしの2月24日には、羽田空港へ行くための東武日光線上り特急の、座席指定券を兼ねる特急券が売り切れていて大いに焦燥した。よって今回は出発3日前の今週木曜日にそれを予約すべく、カレンダーに記しておいた。しかしそこまで引き延ばすこともないと考え、スマートフォンに東武鉄道のアプリケーションを開く。5月11日の下今市18:49発けごん52号は、果たして既にして満席の号車もあった。即、他の号車に座席ひとつを確保したことは言うまでもない。


朝飯 山椒煮、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、鮭の日光味噌酒粕漬け、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、たけのこと若布と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 胡瓜と二十日大根と甘夏のサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊キャベツとしめじと豚薄切り肉の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、パウンドケーキ、Old Parr(生)


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2025.5.6(火) それは確かにひとつの理想

いまだ夜の明ける前に、上半身は半袖シャツ1枚、足元は裸足という格好でコンピュータに向かう。「エネルギーの無駄づかい」と言われればそれまでだけれど、温風の吹き出す足温器の電源を入れる。空は、きのうまでの晴天から曇天に変わっている。

ゴールデンウイークも最終日であれば、店はおととい、きのうとは打って変わって静かになった。昼食の休憩で社員の数が薄くなる前にホンダフィットを東に走らせ、大谷川を渡ってイオン今市店の駐車場に入る。

今月1日の日記に書いた、100カウントのカディと84番手コットンを織った幅115cm、長さ150cmの布は、早くも翌2日に届いた。それをイオンの1階にあるリフォーム屋「マジックミシン」に持ち込み、その両端にホツレ止めの袋縫いを施してくれるよう頼む。

閉店時間の17時30分が過ぎて以降も、複数のお客様のお相手をさせていただく。日光のコテージにお泊まりという、終業の18時間際にいらっしゃったお客様は「もう、人がいなくて寂しくて」とおっしゃった。僕は大いに驚いて思わず「いやー、きのうまでの、1キロメートルを進むのに1時間なんて混雑より、よほどよろしいじゃないですか」と、ご返事をした。

比較的面積の広い居酒屋やレストランに身を置いたときのことを考えれば、なるほど客が自分ひとりでは寂しく感じることもあるだろう。「周囲は大賑わいの大混雑にもかかわらず、自分だけは自由自在」という環境があれば、それは確かにひとつの理想かも知れない。


朝飯 スペイン風目玉焼き、菜花のおひたし、納豆、胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、蕪と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 手巻き鮨、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、「会津酒造」の「凜・本醸造原酒一回火入れ」(燗)チョコレートのビスケット、Old Parr(生)


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2025.5.5(月) ラリグラス

きのうは17時30分の閉店時間が来ても、それから30分後の終業時間が来ても客足が途切れなかった。そのことにより、キャッシュレジスターを締める途中で予約したピザを受け取る時間が迫り、席を立たざるを得なかった。よってきのうの日記を完成させた5時に事務室へ降り、きのうの売上げの現金と登録金額を照合し、キャッシュレジスター3台分の釣銭を作る。

4階の自宅へ戻れば、今朝は運ぶものが多いから手伝って欲しいと「汁飯香の店 隠居うわさわ」に出かける家内に頼まれる。ソーダ水などを収めた手提げを隠居の厨房に入れたところで、ふと思いついて庭へと回ってみる。

土の上には野の花が目立っている。ツツジは満開。藤も満開。池泉への水が落ちる小さな滝のちかくのシャクナゲも満開だった。

2013年7月、自由学園男子部の後輩マハルジャン・プラニッシュさんの結婚式に列するためネパールへ行った。カトマンドゥのホテルでシャクナゲの写真を見せつつオネーサンにネパールでの呼び名を訊いたら「ラリグラス」と教えてくれた。その響きはいかにも美しかった。シャクナゲは、ネパールの国花である。

ネパールには1980年、1982年、1991年、2013年と4回も訪れたにもかかわらず、国民帽「トピ」を自分用として買うことはしなかった。シャクナゲの模様のトピがあればぜひ欲しいと今になって思っても、ネパールは、今の僕にはすこし遠い。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱とウインナーソーセージと菜花の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 SMIRNOFF VODKAのトマトのすり流し割り、らっきょうのたまり漬、グリーンアスパラガスとベーコンのスパゲティChablis Billaud Simon 2018チョコレートのビスケット、Old Parr(生)


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2025.5.4(日) クルマの色

昼食の際には日本経済新聞の朝刊を読む。目を通せるのは時間の関係から第1面と最後の文化面、あとは特に興味を惹かれた記事、くらいのところだ。今日の文化面には星野博美が随筆を書いていた。表題は「赤い車と青い車」。瞬時に「赤い車とはイタリア車だろうか、青い車はフランス車だろうか」と想像を巡らす。

サッカーの国際試合におけるブラジルのユニフォームは黄色、日本のそれは青、クロアチアは赤と白の格子模様。それと同じように、むかしは自動車の国際レースでも、イタリアは赤、フランスは青、イギリスは緑、ドイツは白または銀色と、車体の色が決められていたからだ。

星野博美の文章では、赤と青の車がそれぞれどこの国のものかは知らされない。青い車は「15年くらい経った古い車」が「ある日、心臓麻痺を起こしたように突然動かなくなった」ことにより「仕方なく」買ったもの。赤い車は、その15年を経た青い車に今春「史上最大の傷」を付けてしまったことにより注文をしたもの。とすれば、青い車も赤い車も、特にその名を記すようなものではなかったように思われる。

ところで時間の関係からすれば、先ずは「青い車」を買い、それと入れ替わりに「赤い車」を手に入れたにも拘わらず、文章の題名が「赤い車と青い車」となっているのはなぜだろう。

星野博美の「転がる香港に苔は生えない」は2001年6月11日の第5刷を長男にもらい、棚に保管はしているものの、いまだ読んでいない。それを開く日は、果たして来るだろうか。


朝飯 山椒煮、納豆、塩鮭、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、擂り胡麻のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 「ミラノピザ」のピザ其の一ピザ其の二Chablis Billaud Simon 2018、チョコレートのビスケット、Old Parr(生)


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2025.5.3(土) 手抜き三兄弟

毎週土日月の3日間は、家内は上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の厨房に入るため、早朝に母屋を出る。よってその日に限っては、僕は自分で朝食を用意する。料理は嫌いではないものの、手間はそれほどかけたくない。ごく最近になって、スティーブ・ジョブズの黒いセーターとジーンズではないけれど、定番化してしまえば楽、ということに気づいた。

子供の頃からの生活慣習により、朝食は和食でなければ気が済まない。更に、3日のあいだ、おなじものではつまらない。そして辿り着いたのが、3日のうち1日は納豆と生玉子と冷や奴による一汁三菜、1日は具だくさんの味噌汁による一汁ゼロ菜、1日はお茶漬け、という組み合わせである。なお、炊きたてのごはんが続くときには、お茶漬けはしない。

土曜日の今朝は、納豆と生玉子と冷や奴による一汁三菜を整える。味噌汁のだしはきのうの夜のうちに、300ccの水に少量の昆布と煮干し3尾を沈めておいた。顆粒状のだしを使わないのは、調理という行い、および風味における面白さに欠けるからだ。

はじめは冷や奴をおかずにして白飯を食べる。溶いた玉子を半分だけかけたごはんには「なめこのたまり炊」を落とし、食べる。なめこを食べ尽くしたところで残った玉子を追加し、そこにはよくかき混ぜて、たまり「朝露」を差した納豆を加える。合いの手に、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」と、ごぼうのたまり漬を咀嚼する。らっきょうのたまり漬には甘味があるから、デザートのようにして最後に口に入れる。

今朝はごはんが1杯では足りず、茶碗に3分の1ほどをお代わりした。納豆と生玉子と冷や奴は、僕にとっての手抜き三兄弟。手は抜いても朝食を抜くことはしない。ちなみに僕は、生玉子もまともに割れない不器用者である。


朝飯 生玉子、冷や奴、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草と若布の味噌汁
昼飯 擂り胡麻と刻み葱のつゆの素麺
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダカツレツドライマーティニ、TIO PEPE


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2025.5.2(金) 両替

明日からの四連休を控えて、早朝より釣銭つくりの準備をする。先ずは釣り銭用の金庫に溜まった古い紙幣を取り出し、その額を数える。次に金庫の中の新札や硬貨の在庫をざっと見て、本日、銀行で両替してもらうべき金種とその額を決める。こんなことは紙とボールペンと電子卓上計算機でもできるだろうけれど、僕はコンピュータに自作した専用の計算機を使う。

釣銭を作るなどは、下らない仕事には違いない。しかし釣銭が払底すれば、営業中に進退が窮まる。とすればそれは実は、大切な仕事と言えるのかも知れない。

12時40分に到って、どう考えても、いつものような昼食を摂る時間は確保できないことに気づく。13時からは社内の火災報知器に点検が入り、一部の階は僕が業者を案内する必要がある。13時30分からはリモート会議が予定されている。14時を過ぎれば、朝に種銭を預けた銀行へ、今度は両替された新札や硬貨を受け取りに行かなくてはならない。

リモート会議は長男と嫁のモモ君に任せて、取りあえずは目の前の仕事に従う。午前より降り始めた雨は、銀行から会社へ戻る途中にいきなり強くなった。そして会議には14時20分より合流をする。

スマートフォンの天気予報によれば、明日から5日までは晴れが続くという。店は、そして街は、どれほど賑わうだろう。今から楽しみでならない。


朝飯 生のトマト、ベーコンエッグ、大根おろしを薬味にした納豆、山椒煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 なめこおろし、めかぶの酢の物、豚薄切り肉と菠薐草の鍋ピーナッツ餡の菓子、Old Parr(生)


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2025.5.1(木) カディ

新聞に興味のある記事を見つけ、しかし読んでいるひまはない、そういうときには、それを取りあえず四折にして、食卓ちかくの棚の最下段に置く。その直近のものは先月27日の”The NIKKEI STYLE”の第9面から始まる「コットンの国からの贈り物」で、4日後の今日にようよう開いて読む。

1982年に公開された映画「ガンジー」は、1983年に香港で観た。この映画にたびたび象徴的に現れるのが糸を紡ぐ、という労働だった。

ガンジーが1920年に設立した大学「グジャラート・ヴィディヤピット」では、学生たちは祈りの後に各々の、持ち運び式の糸車で30分間ほども糸つまりカディを紡ぎ、多くは卒業前にそれを織って布にする。「インドにとって、カディは特別な存在だ」と、記事は続く。

上澤梅太郎商店は2023年9月から、それまでの味噌、醤油、たまり漬に加えて食や発酵に関する雑貨と本を扱い始めた。その中にはカディによるコットンクロスもある。小さなものは36cm×71cm、大きなものは58cm×105cm。僕はこの大きな方を買い、スカーフとして使っていた。税込3,190円という価格は何となく高く感じられるかも知れないけれど、糸は手紡ぎ、針による仕事は精緻、肌に触れたときの心地よさからすれば、むしろかなり安い。

僕はそれを、惜しいことに今年3月にチェンライで紛失した。自分の失くし癖をよく知る身としては、コインランドリーでも、洗濯機や乾燥機が止まったときには、その中をよく検分した。それにもかかわらずの行方不明である。

今月のタイ行きの前には、ふたたびこのコットンクロスを買うことにしよう。今日はまたインターネット上で、100カウントのカディと84番手コットンを織った、幅115cmの布を150cmだけ買った。届いたら両端にホツレ止めを施して、これまたスカーフにしようと思う。


朝飯 目玉焼き、菜花のソテー、納豆、トマトの甘煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、山椒の天ぷらと万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 たけのこ煮、めかぶの酢の物、大豆とうずら豆の炊き合わせ、独活のきんぴら、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、鰆の西京焼き、ノドグロの干物豚薄切り肉のソテー、焼きおむすび、蜆の味噌汁、「会津酒造」の「凜・本醸造原酒一回火入れ」(燗)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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