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清閑 PERSONAL DIARY

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2022.2.12(土) 完全復活へ向けて

きのうの午後はいつのまにか眠り、目を覚ましたときには外は暗くなっていた。昼に数時間も眠れば夜はいつまでも眠れない。ワクチンの副反応によるものか、あるいは横になり続けているせいか、腰の痛みがどうにもならない。遂に起きて顔を洗い、食堂へ行く。時刻は2時25分だった。

非常識な時間であることはは承知の上で、仏壇にお茶を供える。家にいる限り、それをしなければ、自分がお茶を飲めないからだ。そして、ほとんど書けていたおとといの日記をサーバに上げ、続いてきのうの日記を完成させ、更には今日の日記を書き始める。

新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種を受けるに当たり、おとといの日記には「望むところだ」だの「副反応が楽しみだ」と、威勢の良いことを書いた。とんでもないことだった。僕に限ったことかも知れないけれど、今回の副反応には参った。インフルエンザに罹ったときとおなじ辛さと説明すれば、分かってもらえるだろうか。

しかしやはり、ワクチンは打たないわけにはいかない。孤島にひとり暮らしているわけではないのだ。もうひとつ、ワクチンを打たなければ行動に制限が生じる。ジョコビッチのように、行った先から追い返されては困る。はやく好き勝手にどこへでも行きてぇな、と思う。

4時30分に寝室へと戻り、眠って6時45分に目を覚ます。体温は36.7度まで落ちたものの、いまだ体調は元に戻っていない。今日も休むこととして、コンピュータでできる当座の仕事のみ、すこしする。

午後は寝室のカーテンを巻き上げ、数時間ほども本を読む。夕食前の体温は37.0度。「何だよ、また7度台かよ」と、すこし落胆をする。それでも完全復活へ向けて、シェリー酒を、飲む。


朝飯 2種のおむすび、沢庵、ごぼうのたまり漬、長葱の味噌汁
晩飯 ポトフ2種のパンTIO PEPE


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2022.2.11(金) 巷間言われているように

昨晩は、僕としては遅い23時に寝に就いた。二日酔いのような気分の悪さがあり、寒気もした。よっていくらかの尿意は覚えていたものの、寝室の隣にあるにもかかわらず、便所には行かないまま布団に入った。

寝台に仰向けになった僕を、大勢の友だちが取り囲んで看病している。そんな夢を観ながら目を覚ます。枕の下のiPhoneを取り出す気力もなく、まして起きようとする気勢は更に無い。体がだるい。腰が痛い。鼻が詰まっている。熱もありそうだ。

ようよう寝台から起き上がって洗面所のドアを押す。戸棚の上のデジタル時計は0時57分を指していた。目を覚ましてから30分は経っていたと思う。

応接間に続く廊下の本棚の引き出しを開け、旅行用の薬袋を取り出す。この中には、過去に処方されたカロナールがあったはずだ。それを探して食堂のテーブルに置く。カロナールは200mgのものだった。「鎮痛解熱 1回に2コ 4~6Hあける。空腹は避ける。コレは効く」と、僕のメモが貼りつけてある。体温を計ると38.2度だった。よってメモに従ってそれ2錠を、ぬるま湯と共に飲む。そして点鼻薬を噴霧し、寝室に戻る。20分ほどすると、先ほどまでの辛さは消えた。以降は浅く眠ったり目を覚ましたりを繰り返しつつ朝を迎える。

朝食は味噌汁だけにした。かなり楽になっているため、体温を測るとしかし、深夜とおなじ38.2度だった。カロナール200を2錠、服用する。寝室へ戻って10時まで横になり、食堂に来て軽食を摂る。

この日記を遡って昨年5月24日と6月14日の、ファイザー製のワクチンを打ったときの様子を振り返ってみる。1回目は副反応なし、2回目は38.1度の発熱。しかしその症状は今回より隨分と軽かった。巷間言われているように、副反応はやはり、モデルナ製ワクチンの方が強いのだろうか。6月14日にはまた、カロナール300mgを処方に従って3コ服用に及んでいた。「なんだ、だったら昼に熱が下がらなかったら、そのときには300を3発いくか」と考える。

13時の体温は38.0度。一見して「この量は無理だ」と思われたうどんを、汁を残して平らげる。おなじカロナールでも300mgのそれは、食堂のテレビ台の引き出しに見つかった。よってこれを3錠、服用する。

午後は、いつの間にか眠り入り、目を覚ますと辺りは暗くなっていた。嫁のモモ君と孫ふたりはモモ君の実家に行っているから、食堂は静かだ。鍋の厚揚げ豆腐と豚肉、そして野菜をすこしばかり食べ、早々に寝室へと戻る。体温は37.2度まで下がった。よって解熱剤は飲まなかった。腰の痛みだけはいかんともし難い。


朝飯 豆腐と菠薐草の味噌汁杏仁豆腐、バナナ
昼飯 うどん
晩飯 厚揚げ豆腐と豚肉と白菜と榎茸の鍋


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2022.2.10(木) 望むところ

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種券は、先月14日に届いた。翌15日に日光市役所のサイトから予約ページに入ると、どの接種会場も、どの日も、選び放題だった。2回の接種を終えた人たちは、もはや危機感や切迫感には駆られていないらしい。

僕はかかりつけの耳鼻科を選択し、日本橋高島屋への出張から長男が戻っているはずの、2月10日に予約を入れた。

モデルナのワクチンは副反応が強いと、今回は人気が薄いという。それもあって「コロナといえばこの人」の尾身茂、また小池百合子都知事は意図してモデルナのワクチンを選び、その接種の様子をテレビにさらしてみせた。

今回、僕が選んだワクチンはモデルナ製で、気持ちとしては「望むところだ」である。交互接種は効果が高いと、あちらこちらの識者が言っているではないか。

予約は11時にしていたが、耳鼻科には早めに入った。接種券と問診票を受付に出すと、すぐ診察室に案内をされた。若先生による接種は一瞬で済んで「えっ、もう」という言葉が思わず口をついた。痛みを感じる間もなかった。

さて、ちまたの人の騒ぐ副反応は、どんな具合だろう。楽しみな、気持ちも、ある。


朝飯 もつ煮、菜花漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、ブロッコリーの味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび
晩飯 菠薐草と榎茸のおひたし、めかぶと松前漬けの混ぜ合わせ、ごぼうのたまり漬、沢庵、おでん、「両関酒造」の「翠玉特別純米」(冷や)


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2022.2.9(水) 新世代らっきょう

「発酵デパートメントさんからメールが届いています」と、午後、事務係のカワタユキさんが教えてくれた。会社の代表アドレスに届くメールを、僕は普段は読まない。必要に際してのみ、係が知らせてくれることになっている。明日の昼のテレビで新世代らっきょうの紹介される旨が、そこには記してあった。

新世代らっきょうとは、嫁のモモ君が開発した、らっきょうのたまり漬だ。上澤梅太郎が第二次世界大戦後に創り出したそれとは異なる「山の登り方」により完成させたものだ。新世代らっきょうは、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんが主催する下北沢の発酵デパートメントでのみ販売をされ、上澤梅太郎商店には置いていない。

昼のテレビ番組の中でもっとも視聴率が高いとされているところで紹介をされれば電話は殺到し、ウェブページへのアクセスも爆発的に増えるだろう。電話に対しては「発酵デパートメントにお問い合わせください」とお答えをし、ウェブショップではトップに「テレビでご紹介いただいた新世代らっきょうは、発酵デパートメントでのみお取り扱いしています」と表示するくらいが当方のできることだろうかと考え、お茶を飲むため4階へ上がった。

そこに、日本橋高島屋での1週間の仕事をきのう終え、今日は別の方面に回っている長男から電話が入った。方法はふたつ。ひとつは僕が考えた上記。もうひとつは上澤梅太郎商店でもそれを売ることとして、急遽、その販売ページを作ること。さてどちらを選ぶか、というのが会話の内容だった。そう言われれば、やるしかないではないか。

事務室に降りて、そのことをカワタさんに伝える。モモ君によれば、新世代らっきょうの次の蔵出しは3月末だという。予定は3月末でも、お客様には4月初めとお伝えをした方が無難と、カワタさんはこれまでの経験から意見を述べる。大枠は決まった。

出先で自由の利かない長男に代わって僕が、ことの次第と新設すべき商品ページについて、外注SEのカネヒラケンジさんにSlackを通じて連絡をする。緊急の用件にて、念のためそれを電話でも伝える。4月の蔵出し分が売り切れたときには即、切り替えられるよう、6月に蔵出しする分のページも作ることを、その電話の中で確認した。

ページは夕方までにできあがった。細かいところについては、明朝までに長男が修正することとした。「丸腰で放送に臨むようなことにならず一安心」と、長男はSlackでカネヒラさんに返信をした。

「今日も暑うなるぞ」と、笠智衆は「東京物語」で呟いた。今日は寒いけれど、雪の予報の出ている明日は、忙しくなるだろう、多分。


朝飯 ベーコンエッグ、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、沢庵、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜の味噌汁
昼飯 「ふじや」の野菜麺
晩飯 トマトとレタスとベビーリーフのサラダ、コーンポタージュスープ、茹でたブロッコリーと蓮根のソテーを添えたチキンカントリー“Chez Akabane”のチョコレートケーキチーズVOSNE ROMANEE Jean Gros 1985


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2022.2.8(火) 新しいカバン

先月23日、一澤信三郎帆布に商品2点を注文した。確認書と専用の払込用紙は同月27日に郵送された。代金は当日のうちに振り込んだ。「納品までに1ヶ月前後お待ちいただく場合もございます」とページにはあったものの、当該の商品つまり「手さげ H-13 小」と「ショルダー S-02 小」は本日午前に配達をされた。注文から商品の到着まで16日なら、驚くべき速さと言わなくてはならない。特に手提げの方は、特注品だったのだ。

銀行、昼食、夕食、飲み屋。とにかく少しのものを持って出かけるときには、ここ数年はゴルフのラウンドバッグを使ってきた。そのジップの部分がほころびてきたことによる、今回の注文だった。ラウンドバッグはすぐに捨てた。一澤の手提げ袋は死ぬまで保つに違いない。

「ショルダー S-02 小」は薄いだけに、肩掛けの紐を縛って短くすると、胸にピタリと張りつく。この手のバッグはモンベルの薄く軽いものを持っている。しかし丈夫さはもちろん帆布に軍配が上がる。次に海外へおもむく際には、僕はこれを、現地用としてスーツケースに収めるだろう。


朝飯 鰤大根、菜花の榎茸のおひたし、納豆、蓮根の梅肉和え、胡瓜と蕪のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 「森友直売所スマイル館」で買ったオムライス、日光味噌と日光湯波のフリーズドライ味噌汁”with LOVE”
晩飯 ベビーリーフとコンビーフのサラダ蟹と帆立貝とマカロニのグラタンTIO PEPEChablis Billaud Simon 2015


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2022.2.7(月) 馬鹿にならない

目を覚ますと両の手には木綿の手袋があった。きのうの夜は手に大量のメンソレータムを塗り込み、手袋をはめて寝たのだ。手袋を外すと、手にはいまだ油のベタつきが残っていた。「これじゃ何も触れねぇじゃねぇか」と考えながら起床する。

今月3日の日記に書いた理由により、目を覚ましても、枕の下からiPhoneを取りだし時刻を確かめることは、このところはしていない。起きて顔を洗いながら見た洗面所の時計は3時17分を示していた。

3日分の日記の3日目、すなわちこの2月7日の日記を書きつつ食器棚の時計に目を遣ると、時刻は4時35分。手のベタつきは完全に消えていた。自然と肌に吸収されたのだろうか。

手を保護するクリームは日本ケミファのモイスポリアホワイトが最強と、この日記にしつこく書きながら、今年はそれを使っていない。朝、それを手に塗り、ベタつきが消えるまで手を擦り合わせる、その時間が惜しいのだ。

クリームを塗らなければ手指にはアカギレが切れる。血が出ては仕事にならないからバンドエイドのキズパワーパッドを貼る。その代金が、この冬は馬鹿にならない。昨年11月からきのうまでの小遣い帳を「キズパワーパッド」で検索すると、その合計金額は23,860円と出た。

かかとのアカギレには小林製薬の「かかとちゃん」が非常に有効である。しかし僕はこの「かかとちゃん」を愛用するあまり、昨年は、アカギレは消えたものの、手強いあせもができてしまった。よって今冬はこれを使っていない。23,680円には、かかとのアカギレに貼る分も含まれているのだ。

そして今、思いついた。今夜はメンソレータムではなく、モイスポリアホワイトを手に塗って、手袋をして寝てみよう。さて明日の朝は、どうなっているだろう。


朝飯 生玉子、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、牛肉と玉葱と舞茸のすき焼き風、大根のぬか漬け、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、じゃこ、メシ、若布とシメジの味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 もつ煮、めかぶと松前漬けの混ぜ合わせお好み焼き焼きそば、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


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2022.2.6(日) かけ離れているものの

「カルダモンの香りがする」と長男の言った、正方形の断面を持つ線香は、数日前に尽きた。ひと箱あったそれはどれほど保っただろうかと、この日記に検索をかけてみた。その結果、使い初めは昨年の7月7日と知れた。つまり保ったのは7ヶ月、ということになる。

その前の、まるで竹ひごのように長い線香は1年と1ヶ月のあいだ保った。朝に供える線香の本数は2本と決めている。このことからすれば、おなじほどの大きさの箱に入った線香も、本数はまちまち、ということになる。

本棚の下の引き出しに保管した線香は、オヤジ、おばあちゃん、オフクロの、初彼岸や初盆にお供えとしていただいたものだ。それがいよいよ残りふた箱になった。線香は、来年の後半からは自分で買うことになるだろう。

二十代の前半、住んでいた甘木庵から春日通りに出て切り通し坂を下ると、天神下がちかくなるあたりの左側には金物屋と居酒屋があった。朝、その前を通り過ぎようとすると、いつも線香と味噌汁の香りが混じり合って聞こえてきた。線香と味噌汁の香りはかけ離れている。しかしその匂いの複合は、僕にはとても懐かしく感じられた。

現在、家の仏壇は応接間にあり、となりの食堂とは引き戸で隔てられている。線香を供えるのは起床の直後だから3時台とか4時台。できたての味噌汁を口にするのは6時45分ころ。線香と味噌汁の香りが混じり合って漂っていたのは二代前の家で、僕がせいぜい小学校5年生くらいまでのことだったと思う。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、めかぶの酢の物、納豆、ソーセージのトマト煮、大根のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 長葱と塩鰹のふりかけのスパゲティ
晩飯 もつ煮、沢庵、白菜と春菊と厚揚げ豆腐と豚肉の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


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2022.2.5(土) 高値の秘密

土曜日に届く日本経済新聞の、特に好きなところは読書面だ。週替わりの特集は、右上に「あとがきのあと」、右下に「半歩遅れの読書術」、左上に「この一冊」、そして中央上部左寄りのもっとも目立つところに、いかにもニッケーらしく「リーダーの本棚」が置かれている。

様々な分野で名を成した人たちによる「リーダーの本棚」には、その人の読書体験と共に、自身による短評つきで、6、7冊の愛読書が紹介される。そしてそこにはしばしば、自分も読んでみたいと感じる本が出てくる。

そんな本をインターネット上に検索すると、大抵は売り切れか、とんでもない高値が付いている。売り切れは、買い手が殺到したことによるものだろう。それでは高値については、どう考えるべきか。

1.書評欄を持つ新聞や週刊誌をいち早く取り寄せ、息せき切って書評に目を通し、そこに自分の出品している本があれば、即、その値段を高く設定し直すマメな古書店が多く存在している。
2.自店の在庫に高い需要が見こまれることを秘蔵の「古書AI」が察知し、瞬時にその本の値段を「適正値」まで自動的につり上げる。
3.「駄目で元々」と考えて、最初から高値を設定しておく。

上記の1.2.3.は僕の想像によるもので、実のところは分からない。

とうに売り切れていたり、とんでもない高値の付けられている本を、安く買う手は、しかし、ある。市場から消える前に、あるいは高くなる前に、買っておくのだ。


朝飯 納豆、めかぶの酢の物、煮奴、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「あづま」のカツあれこれ同大根と胡瓜のぬか漬け、沢庵、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)孫が作ったチョコレートケーキ、Old Parr(生)


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2022.2.4(金) しばしお別れ

「ウワサワさんの日記は、たびたび時間を明確にしてありますね」と言われたことがある。日記が長大な歳月の日割りなら、それを更に時間割にしたがるクセが、僕にはあるのかも知れない。

旅行の記録は面白い。今はインターネットがあるから、素人のものも含めて膨大な数のそれを読むことができる。そのような中で僕を不満にするのは、時間の経過を明らかにしていないものだ。

おとといときのうは家内が日本橋高島屋に出張をしたことにより、夕食はひとりで摂った。ひとりなら飲酒活動をしながら活字を追える。おとといから読み始めた「三島由紀夫紀行文集」は、冒頭からいきり僕の興味を惹く。1951年12月25日、26歳の三島は横浜から船でサンフランシスコを目指す。以下は出発翌日の日記の抜粋。

……
千夜一夜物語の筆法によると、この船の生活は一行に尽きるはずである。
「それから私たちは、十四日の航海を経て、バグダッドに着きました」
それはバグダッドでも、われわれのように桑港でも、変りはない。船客としての航海日記はほとんど意味がない。ここには行為が欠けているから、書く価値がないのである。
……

千夜一夜物語からの引用は、正しく「時間の経過を明らかにしていないもの」だ。しかし「書く価値がない」はもちろん三島の修辞に過ぎない。紀行文「アポロの杯」はますます面白くなるはずだが、今夜の食卓は3日前に戻って賑やかだ。本読みとは、しばしお別れである。


朝飯 春菊のおひたし、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、じゃこ、白菜漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、若布と長葱の味噌汁
昼飯 モンドオルチーズと柚のジャムを載せたトースト、コーヒー
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、薩摩揚げの網焼き大根おろし添え、モツ煮、蕪と胡瓜の浅漬け、塩らっきょう、鯵の干物、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


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2022.2.3(木) 節分

目を覚まして真っ先にするのは、枕の下からiPhoneを取りだし、現在時刻を確かめることだ。それだけで済ませれば良いものを、ついウェブニュースのアイコンをタップしたりするから、時間を無駄にする。それが今朝は頭にあって、目を覚ますなり起床した。服を着て寝室の隣の洗面所へ行くと、腰よりすこし低い戸棚に置かれた時計は4時37分を示していた。

「忙しさにかまけて」と書けば言い訳になる。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の、僕に科せられたコンピュータ仕事には、昨年の11月なかばから1月末まで手を着けずに来た。今日は午前の遅い時間から気の散らない4階へ上がり、入力を始める。この仕事には結局のところ、209分間を要した。2ヶ月半分を溜めては流石にまずい。これからは月締めを守ることにしよう。

節分の豆まきは、嫁のモモ君と孫ふたりがしてくれた。僕はその様子を眺めているだけで、とても楽だ。大いに有り難い。夕食は、きのうに引き続いて、ひとりで摂る。


朝飯 めかぶの酢の物、紅白なます、納豆、白菜漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と春菊の味噌汁
昼飯 きのうの鶏と人参のスープ煮のぶっかけ飯
晩飯 モンドオルチーズと柚のジャムを載せたトーストおとといのタッカンマリをきのう洋風に作り直した鶏と人参のスープ煮を更に作り直したモツ煮、TIO PEEP、Chablis Billaud Simon 2015


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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