2025.4.10 (木) 室礼
事務机の左手に提げた今月のカレンダーの、明日の余白には「隠居今井ガーベラ」と記してある。先月から床に掛けている堂本印象の「更佳」を今井アレクサンドルの「ガーベラ」に換えよ、ということの忘備である。しかし現在の庭には名残の梅と桜が咲いて賑やかだ。その庭の望める座敷に敢えて花の絵は要らない。そう考えて「隠居今井ガーベラ」の文字は消し、改めて、来月2日の余白におなじ注意喚起を書き入れる。そのころになれば、庭は新緑に変わっているはずだ。
床脇には昨年、鉄筋コンクリートの母屋に置いては乾漆が剥げるばかりと考えて隠居に移した文殊菩薩があって、だからここに飾るものを月ごとに選ぶ愉しみは失われた。飾り戸棚のあれこれは更に長く、ここ数年は、その顔ぶれがほぼ変わっていない。とはいえ家の中を見まわしても、気の利いたものは見あたらないのが現状である。
見あたらないからといって、新たに手に入れることは避けたい。家の中にモノは増やしたくないのだ。だったら昨年、スコータイの林の中で拾った陶片などはどうか。緑の釉薬がガラス質の中に閉じ込められて、なかなか悪くないのだ。
朝飯 生のトマト、目玉焼き、揚げ湯波の甘辛煮、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 焼きおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、豆腐と若布と椎茸のスープ
晩飯 2種のパン、らっきょうのたまり漬とツナのマヨネーズ和え、3種のチーズ、葱坊主とグリーンアスパラガスのソテーを添えた鶏のトマト煮、Chablis Billaud Simon 2018、農民ロッソ COCO FIRM & WINERY 2023