2025.3.30 (日) 梅と桜
朝食に用いた食器を洗いつつ「水ぬるむ」ということばが頭をよぎる。さてそれは、何月の季語だっただろう。
事務室に降りて、先般タイにも持参した稲畑汀子編「ホトトギス季寄せ」を開いてみれば、それは果たして「三月」のところにあった。そのままページを繰っていくと「初雷」というものがあり、とすれば今月24日の雷を僕はいかにも季節外れと感じたけれど、それは自分の浅学によるものと知れた。考えてみれば「春雷」なら珍しい語句でもなく、つまり雷は夏だけのものではなかったのだ。
はじめて目にした季語は「捨頭巾」。頭巾は今様に言えばバラクラバだから「捨頭巾」は、春にこれを脱ぐことを指すのだろう。バラクラバはむかし石井スポーツ製のものを持っていたことがある。この防寒具は、いちど経験をすると、その暖かさから手放せなくなる。しかしそれを普段にかぶれば不審者以外の何ものでもないから、冬山で遊ぶことをしなくなった今は、手元に置いていない。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、きのうも今日も満席。9時にご予約のお客様がいらっしゃる前に、その庭へ出かけてみる。客席の目の前の白梅は、随分と開いた。紅梅は今が盛り。その後ろの高いところにある山桜は、つぼみを大分、紅くしてきた。これに加えて染井吉野と枝垂れ桜のそろい踏みが見られるのは、来月のなかばになるだろう。
朝飯 赤魚の粕漬け、炒り豆腐、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 スパゲティナポリタン、Chablis Billaud Simon 2018、農民ロッソ COCO FIRM & WINERY 2023