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清閑 PERSONAL DIARY

2017.7.28 (金) 快挙

家庭菜園で育てたという唐辛子を、フクダナオブミ製造部長がくれた。ベトナムの唐辛子とのことだったけれど、これはタイではプリッキーヌーと呼ばれるものだ。生でかじることは勿論、料理に使うことも憚られる辛さを持つことは明白である。よって今朝はこれを細かく刻み、醤油差しに投入した。しばらくすれば面白いプリックシーユーになるだろう。

9時をすぎて製造現場へ行くと、そのフクダナオブミさんが縦に真っ二つに割れた鍵を見せ、どうにかして合い鍵が作れないものだろうかという。訊けば年に数回しか使わないものではあるけれど、無ければとても困るとのことだった。

説明によれば、それは廃水処理施設に併設をされたポンプの、操作盤を開くためのものだという。そうは言われても、壊れた鍵から合い鍵を作ることは難しいだろう。

事務室の裏の通路に戻り、ロッカーからプラスティックの箱を取り出す。2005年にオヤジが亡くなったとき、その周辺にはおびただしい数の鍵が残された。それらすべては、一旦は捨ててしまおうと考え、しかし思い直して、一個所にまとめて保管をしておいたものだ。

その箱を事務室の大テーブルに運び、何百という鍵をひとつずつ見ていく。浜の真砂から一粒の真珠を拾い出すほどではないにしても、それはなかなか大変な作業に思われた。しかしそれらしい鍵には案外、簡単に行き着いた。ふたたび製造現場におもむき、これを試すよう言って、フクダさんに手渡す。

鍵は果たして、操作盤の鍵穴にスルリと収まり、左に回すとカチリとその扉は開いたという。僕の仕事においては滅多にない快挙である。


朝飯 切り昆布と豚三枚肉の炒め煮、納豆、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、ラタトゥイユ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ほうれん草のおひたし、メシ、若布と揚げ湯波と小松菜の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 玉葱のサラダ、枝豆、ポテトサラダ、切り昆布と豚三枚肉の炒め煮、たまり漬「刻みザクザクしょうが」による豚の生姜焼き、麦焼酎「御神火」(ソーダ割り)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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