2025.3.18 (火) 強力無比、競合皆無
今日の日光の最高気温と最低気温はそれぞれ9℃とマイナス1℃。明日は8℃とマイナス1℃。対して東京のそれは、今日が12℃と5℃で、明日は11℃と5℃。僕は重ね着を嫌う。その状態で汗をかけば不快さは更に増す。しかし堪えかねるほどの寒さも避けたい。この時期の服選びは本当に難しい。「暑ければ、脱げば良いではないか」と言われれば、脱いだものを持つことも嫌いなのだ。あれこれ考えた結果、現在の仕事着からダウンベストを外し、シェラデザインのマウンテンパーカを着る。そしてコンピュータと資料を詰め込んだ、決して軽くないバックパックを背負う。
湯島から乗った地下鉄千代田線を日比谷で降り、JR京浜東北線に乗り換えるべく地上に出る。有楽町阪急の弧を描いた外壁にはバレンシアガの大きな宣伝が並んでいた。そのうちのスニーカーに目を遣り「餅は餅屋、スニーカーはスニーカー屋だわな」と考えつつ、その前を通り過ぎる。
有楽町から京浜東北線の座席に着き、スマートフォンにTikTokを開く。真っ先に現れた動画はバレンシアガのスニーカーの宣伝だった。「バレンシアガ スニーカー」などと検索をしたことは生まれてこのかた一度も無いにもかかわらず、である。このような不可解な、あるいは不気味な現象は近年、決して珍しいことではなくなった。
テッド・ネルソン著、西順一郎監訳の「ホームコンピュータ革命」には「かつて神であった大形コンピュータ、そしてその司祭として民の上に君臨していたオペレータと決別し、民衆ひとりひとりがパーソナルコンピュータを手に立ち上がるときが来たのだ」という宣言があった。それから半世紀弱の時を経て我々はほとんど誰もがスマートフォンという究極のパーソナルコンピュータを持つに至った。しかしそろそろまた新たな神が出現したのではないか。その名はAI。「どうする、民よ」である。
大森駅前のホテルにて、今夜の資料を人数分のクリアファイルに仕分けをする。そして5分ほど歩いて18時15分に「スマイル大森」6階の会場に入る。
マイツールという強力無比、しかし使う人は非常に少ないから競合する他者はほとんど皆無、というデータベースソフトの伝道をテシマヨーさんは17年間も続け、集会の回数は昨年100回を超えたという。その集まりに上澤梅太郎商店の事例を発表して欲しいと、僕は頼まれていた。
会は19時より始められた。驚くべきは、この17年間ではじめて、ニシジュンイチロー先生がいらっしゃってくださったことだ。僕が与えられた時間は90分間で、それほど話すことがあるかと懸念をしたものの、机上に置いた時計が20時30分にちかづくころ、僕の説明もようやく最終部分に達した。
外へ出ると「汗をかけば不快さは更に増す」どころではない、東京とは思えない寒さだった。そしてすぐにお帰りになる方以外の皆さんと手頃な店に入り、有意義な歓談の後、ホテルへ戻る。
朝飯 鰯の梅煮、わさび菜のおひたし、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豚汁
昼飯 “Dela”のランチのサラダ、ハンバーグステーキデミグラスソース、ライス
晩飯 「サイゼリア」のあれや、これや、それや、ワインあれや、これや、それや