2025.2.22 (土) 旅における楽しい時間
夜が明ける前に、花と水とお茶と線香を仏壇に供える。仏壇の置かれている応接間に灯りは点けない。隣の食堂から漏れる明かりの薄暗さの中でも、仏壇のそこかしこに灰の散っているのが見える。多分、僕が伊豆に行っているあいだに3人の孫が押し合いへし合いしつつ線香を上げたのだろう。
店の床に砂や泥が持ち込まれるのは、お客様がいらっしゃってくださるからだ。仏壇に灰が散るのは、孫がいてくれるからだ。とすれば、いずれも有り難いことではないか。
三連休の初日でもいまだ冬であれば、また天気予報が「寒波のピーク」などと声高に伝え続けていることもあってか、店はそれほど忙しくない。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の直近のお客様が記入してくださった感想カードの内容を、コンピュータに打ち込む。タイ行きが間近に迫っていれば、地道な作業は尚のこと、溜めるわけにはいかない。
夕刻、海外へ出かけるときの持ち物を紙に出力する。その項目数は12で総数は142。そのうち今回に限っては必要の無いもの、また減らそうと思えば減らせるものを、青いフェルトペンで消していく。谷口正彦の「冒険準備学入門」をひもとくまでもなく、このような時間が旅においてはとても楽しいのだ。荷作りは、明日の早朝から始めようと思う。
朝飯 納豆、生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豚肉と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ベビーリーフのサラダ、パン、3種のチーズ、グリーンアスパラガスのソテーを添えた鶏のトマト煮、Chablis Billaud Simon 2018、Old Parr(生)