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清閑 PERSONAL DIARY

2024.11.3 (日) そういう旅行

「日光の東武駅から東照宮までのあいだは渋滞でクルマが動かないとインターネットにありましたけど、本当ですか」と、きのうの夕刻に来店された二組のご夫婦に訊かれて「はい、その通りです」とお答えをした。「東武駅と東照宮のあいだの距離はどれくらいですか」と再度のご質問をいただいて「2キロです」と、お答えをする。「だったら東武駅のちかくにクルマを駐めて、歩こうとすれば歩けますね」と答えを求められるも「しかし駐車場は、いずれ満杯でしょう」と、ご返事をするしかなかった。やはり連休だった先月14日に来てくれた後輩は、旧日光市街の状況について「大渋滞により駐車はおろか停車をする場所すら見あたらなかった」と言っていたのだ。

日光の旧市街にお泊まりなら、ホテルにクルマを置いたまま徒歩で東照宮へ向かえる。しかし1ヶ月前に今回の日程を決め、ホテルを予約しようとされたときには、日光市旧市街のホテルに空きは無く、やむなく鬼怒川温泉に宿を取られたという。鬼怒川温泉から東照宮までの距離は、おおむね20キロメートル。

僕は店に備えつけの地図をお客様に差し上げると共に、霧降大橋の先からは大渋滞になるだろうけれど、大谷向のセブンイレブンの角から日光カンツリークラブの脇を通って東照宮の直下まで通じる道をお教えした。またiPhoneのGoogleマップを開き、日光市旧市街の、大谷川沿いの裏道もお教えした。そしてまた、明日の朝はできるだけ早くホテルをお出になるよう、お勧めをした。とにかく三連休の最中に来てしまわれたのだから、どうにもならない。

15時15分、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への本日4回目の納品をするため、台車を押して外へ出る。すると「宇都宮方面って、なんであんなに渋滞してるんですか」と、たまたまそこに立っていらっしゃったお客様に訊かれて「道の駅です」と、即答をする。目の前の日光街道の渋滞の先頭は道の駅。その車列は後方、日光方面の杉並木の中まで続いていて、最後尾がどこにあるのかも分からない。

「このあたりって、いつもこんなにクルマが多いんですか」と、ふたたびそのお客様に訊かれて「観光シーズンの観光地。しかも今日は三連休の中日ですから」とお答えをする。お客様は苦く笑われた。このところ、お客様の苦笑いをよく目にする気がする。それは、僕の言動によるものなのだろうか。いまだ昼食も摂れていないというそのご夫婦に蕎麦屋の場所を求められ、昼から夜まで通しで営業をしている近所の「やぶ定」をお教えする。

閉店の17時30分もちかいころ、マイクロバスが店の前に横付けされる。レンタカーであれば、親戚か、親しいお仲間によるご旅行だろう。ご一行には随分とお買い上げをいただいた。

「もう連休はこりごり」とおっしゃる年配の女性にはこれまた蕎麦屋を教えてくれと頼まれ、前出の「やぶ定」に電話を入れる。街場の蕎麦屋には18時より他の予約が入っているとのことだったが、何とか受け入れてもらえた。

それにしても、人は本当に、週末にしか行楽に出られないものだろうか。マイクロバスのご一行はともかくとして、夫婦や友人など人数の少ない集団であれば、平日の行動も可能なのではないか。

夫婦で海外から帰ってきたある人が「疲れに行ったような旅行でしたが」と、笑いながら話してくれたことがある。その人は僕からすれば「疲れに行ったような旅行」を繰り返しているように見える。とすれば、実はそういう旅行が好きなのかも知れない。「いやはや」である。


朝飯 なめこのたまり炊の大根おろし和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、ベーコンと小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 豚肉と厚揚げ豆腐と小松菜と椎茸の鍋、なめこのたまり炊、夏太郎らっきょう、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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