2024.9.4 (水) 伊豆治療紀行(28回目の1日目)
「目をつぶっていても」と言えばいささか大げさになるけれど、タイとラオスの、あるいはタイとミャンマーの国境まで行く必要が生じれば、羽田から飛行機に乗り、最後はドアを開け放ったまま疾走するバスに乗り、鼻歌交じりで現地に達することができる。苦手なのは国内の、特にJRを使った移動である。僕は鉄道はほとんど、日光と浅草のあいだの東武線、それと東京都内のそれにしか慣れていない。
普段は家内の後を着いていく伊豆行きだが、家内は今日は、夕刻に遅れて来る。よってスマートフォンのYahoo!の乗り換え案内に頼り、前日から予習をした。
東武線の下今市から乗る上りの特急は下今市10:34発。北千住には12:02着。そこまでは理解できるものの、東京駅へ向かう、途中から上野東京ラインとなる常磐線は12:29発と出る。北千住で27分間の乗り換え待ちは、明らかにおかしい。
スマートフォンをコンピュータに換え、おなじYahoo!の乗り換え案内で、今度は北千住を起点として調べてみた。すると常磐線から上野東京ラインのダイヤに北千住12:09発が現れた。何とも不思議なアルゴリズムである。
よって今日はその北千住12:09発に3番線から乗る。車両は10両付近。そう決めているのは、東京駅のプラットフォームから「いつものエスカレーター」を降りるためだ。コンコースに降りる場所を誤れば、いつも弁当を買う紀伊國屋も見つけられず、いつも切符を買う券売所も見つけられず、右往左往することは必定だからだ。東京駅には12時30分に着いた。
いつもは新幹線で熱海まで行くところ、今日の行程では13:00発の「踊り子11号」がもっとも具合が良い。いつもの券売所で恐る恐る「ここで踊り子の切符は買えますか」と訊く。そんなことも僕は知らないのだ。「はい、買えます」の答えを待って、その11号の、伊豆高原までの切符を手に入れる。熱海での乗り換えおよび伊豆急行鉄道の各駅停車を含めれば、踊り子でも所要時間は変わらず、料金は1,000円ほども安くなる。踊り子11号の切符を無事に手に入れたのは12時36分。しかも発車する9番線へのエスカレーターは目の前にあった。すっかり気を良くして、弁当はいつものおむすびではなく、それよりすこし高いものを選ぶ。
「伊豆高原痛みの専門整体医院」のワタナベ先生は、診察台にうつぶせになった僕の背中に触り「ちょっと張ってる」と言ったから不安になった。具合が悪ければ、治療による痛みも幾何級数的に増すからだ。「はい、頑張って」と先生が腰に押し当てた9,000ボルトを発する電子ペンによる痛みは不快ではあったものの、頑張らなければ耐えられないほどのものでもなかった。もっとも恐ろしい膝への電子ペンも幸い、今日は「触れているくらい」の感触だった。
伊豆高原駅前からシャトルバスに乗り、チェックインを済ませておいたホテルは、治療院とは徒歩で往来できる距離にある。入浴を済ませ、頃合いを見計らって降りたロビーには、ちょうど家内が着いたところだった。そして夜は早々に寝る。
朝飯 茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、小松菜の胡麻和え、納豆、スクランブルドエッグ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 「紀伊國屋」の「銀鮭塩焼海苔弁当」、JAVA TEA
晩飯 「亀の井ホテル伊豆高原」の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、其の六、其の七、「澤乃井」の特別純米(冷や)