2024.7.11 (木) 田舎で本読み
毎年この時期になると、家内はウインブルドンのテニスの試合をテレビで観る。放映は深夜だから、家内の寝るころに僕は起きる。そして仏壇に花と水とお茶と線香を供える。
線香を上げ、リンを鳴らしつつこんなことを考えるのはいかがなものかと思いつつ「祈りが通じるということは果たしてあるのだろうか」ということが頭に浮かぶ。結論から言えば「エルサレムやベツレヘムを見てみろ」だ。何千年ものあいだ天文学的数字の人々が祈りを捧げつつ、同時に天文学的数字の人々が今も殺され続けているのだ。
きのうの日記を書くため本棚の前へ行き、伊集院静と西原理恵子による続きものの本の、最初の1冊を取って食堂に戻る。とうに忘れていたことではあるが、そこには伊集院静、西原理恵子、鴨志田穣による鼎談が納められていた。僕は本は読むそばから忘れる。鴨志田穣がサラエボで石川文洋に「ベトナムより怖いよ」と言われたことも勿論、忘れていた。だから僕は、おなじ本を何度でも読める。
昨月、タイにはドナルド・キーン編の「昨日の戦地から」と、それを読み終えてしまえば焦燥は必定により、おなじドナルド・キーンによる「百代の過客」の上編を持参した。活字は舐めるように大切に追う。全474ページの「昨日の戦地から」は結局294ページまでしか進まなかった。残りの180ページを日本で読むなどは勿体なくてできない。次のタイ行きに際しては、ふたたび上記の2冊を荷物に含めることになるだろう。
昨月はスコータイで3日を過ごした後、バンコクに1週間の滞在をしながら「やっぱり田舎が良いな」と感じた。秋にタイへ行けるとすれば、チェンライで本を読んで過ごしたいと思う。
朝飯 きのうの夜の残りの麻婆豆腐、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 揚げだし茄子と椎茸のつゆの素麺
晩飯 レタスとベビーリーフとビーツのサラダ、ポテトフライ、ズッキーニのソテーとたまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」を添えた和風ハンバーグステーキ、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、マドレーヌ、Old Parr(生)