2024.6.22 (土) もうそんな季節
週末は雨の予報だったものの、夜から朝になろうとするあいだの空は僕を喜ばせるものだった。朝の空の最も美しくなる時間はほんの一瞬で、食堂で日記を書きながら、その頃合いを計る。いつまでもコンピュータにかじりついて時宜を逸する、ということが僕にはたびたびある。ふと窓に目を遣ると、空は前述の「ほんの一瞬」から1、2分ほど遅れてしまったように思われた。それでも屋上に上がる。
夏至のころの朝日は、東よりも随分と北に寄ったところから上がる。上半身は半袖のシャツ1枚。風は涼しさを通り越して少し寒い。空は、山の端から朝日が昇り始めると、その色は白く薄くなって、もう面白くない。今朝の空は、いまだ夜の藍色を残していて、良かった。
メールの取り込みは未明にいちど行っている。しかし虫の知らせにより、朝食の前にもう一度、回してみる。果たして「汁飯香の店 隠居うわさわ」に、数時間後の予約が入っている。そのお客様に予約は承った旨のお知らせをお送りし、同時に、既にして厨房で準備中の家内には、そのことを電話で知らせる。このお客様までにて隠居は満席。明日も満席である。
その隠居に8時30分のご予約をお入れくださった常連様にご挨拶をするため、9時を過ぎるころ店を離れる。お客様には昭和33年、吉田茂と石橋湛山が報徳二宮神社を参拝したときの写真をいただいて一驚を喫する。
隠居の帳場と奥の杉の間とのあいだには、昨年、清水の舞台から飛び降りる覚悟で手に入れた、麻のノレンが提げられていた。もう、そんな季節なのである。
朝飯 トマトサラダ、鮭の焼きほぐし、大根おろしを薬味にした納豆、牛蒡と人参のきんぴら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とキャベツの味噌汁
昼飯 納豆と胡麻のつゆの素麺
晩飯 チーズ、SMIRNOFF VODKA(生)、スパゲティボロネーズ、Chablis Billaud Simon 2018、ココナツのパウンドケーキ