2024.5.16 (木) 思わず声が出る
本はほとんど古書でしか買わない。本は、増補や改訂が行われない限り、内容は変わらない。ならば安い方が良いと考えるからだ。同級生が小説集を出したときも、僕は古書で買った。「それでは著者には一銭も入らないではないか」と呆れた別の同級生がいた。「そう言われてみれば」と気づいたものの、やはり本は、ほとんど古書でしか買わない。
今日もamazonに店を出している古書店から本が届いた。封筒を開け、中味を取り出し、事務室を出る。そして通路を歩きながらその本を開いて「あらー」と思わず声が出る。「どうしたんですか」と、ちょうど横にいた販売係のサイトーミホコさんが問う。「いやー、これはちょっと」とのみ答えて、後は濁した。
その本は、カバーや帯のついた外観は新品同様だったものの、ほとんどのページに鉛筆による傍線があった。中には全19行のうち16行の上から下まで傍線を引いた上、そこに出てくるすべての人名を丸で囲んだページもある。「大丈夫か、コイツ」と思う。
傍線を引きつつ本を読む癖のある人に対しては、勝手な想像ではあるけれど「ひとこと物申したい性格の、文化人を自認する老人」という人物像がある。今回の本は、読もうとしても、ほぼすべてのページにおいて、その人物が頭に浮かぶだろうから、とてもではないけれど、読めたものではない。買い直し決定、である。
朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、ズッキーニのソテーを添えた目玉焼き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、香港橄欖菜、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトとキウィのサラダ、スパゲティミートソース、Chablis Billaud Simon 2018、パイナップルケーキ、Old Parr(生)