2024.5.12 (日) 酒飲みの詭弁
早朝、食堂のテーブルにコンピュータを開く。「汁飯香の店 隠居うわさわ」に予約が入っている。そのうちの4人組様は「使用言語」に繁体字の中国語をお選びになっていた。ということは、大陸に住む以外の中国人だろう。ご来店の日までいまだ間があるところからすれば、お出かけになる前の、本国からのご予約かも知れない。
僕が旅に出かけたときには、その地域の普通の人が、普通に食べているものを食べたい。それらはおしなべて美味く、そして安い。時には口に合わないものに行き当たることもあるけれど、どうということはない。それもまた、旅の一興である。
困るのは、そこに滞在するあいだ、どこへ行っても自分の口には美味さが感じられない、という街である。ナラティワートでは地元の人に薦められて訪ねた店も、どうにもよろしくなかった。もっともマレーシアから自転車で北上してきたおなじ宿の人は、それでも国境の南よりはマシと言っていた。
僕の経験では、酒を忌避する土地の料理は美味くないことが多い。「それは酒飲みの詭弁だ」と断ずる人がいれば、ぜひナラティワートへ行って、確かめてみていただきたい。イスラム寺院マスジット・クラーンの前の屋台のパンだけは美味いから、次があるとすれば、生ハムとチーズ、そしてティオペペを持参しようと思う。
朝飯 小さなトマトのソテーを添えた目玉焼き、納豆、厚揚げ豆腐の淡味炊き、香港橄欖菜、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 納豆素麺
晩飯 パン、2種のチーズ、スパゲティナポリタン、Chablis Billaud Simon 2018