2024.4.4 (木) オテマヌ
1日のうち、空の最も美しくなるのは、日の出の前の数分間だ。天頂は漆黒にちかい藍色に夜を残している。その濃い色は視線を落とすに従って薄くなり、東の山の端は青い。青の奥には朝日の気配がある。その、いまだ見えない赤が、青をより際立たせている。
日の出から数十分を経ると、今度は山が映えてくる。見慣れているはずの風景がいつもの相貌をまったく変えることも、その時間にはしばしば起きる。どうということもない里山が、まるでタヒチの峻峰オテマヌのように、光輝燦然と浮き上がってくるのだ。
朝には貴重な一瞬がちりばめられている。そのいくつもの輝きを見ることなしに、一体全体なにを見るのか、という気さえする。「顕微鏡の中の微生物の蠕動だよ」と言う人がいれば、まぁ、それもまたあり、ではあるだろう。
読みたくて仕方のない本がある。その本は既にして本棚にある。しかしこれを読み始めるのは6月3日の午後からと決めている。よって2006年4月の日付けのある「はじめに」から目次、それに続く執筆者紹介まで目を通し、しかしそこから先のページはあえて開かず、ふたたび本棚に戻す。
朝飯 目玉焼き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、菠薐草のおひたし、牛肉のすき焼き風、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、蕗のとうの天ぷらの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ジーマミー豆腐、鰹菜のおひたし、椎茸の肉詰め、肉末粉絲、グリーンアスパラガスの豚肉巻、「紅星」の「二鍋頭酒」(生)、いちご、レモンケーキ、Old Parr(生)