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清閑 PERSONAL DIARY

2017.6.22 (木) タイ日記(1日目)

“BOEING 747-400″を機材とする”TG661″は、定刻に17分おくれて00:37に羽田空港を離陸した。それから6分後には早くもベルト着用のサインが消えたため、デパスとハルシオン各1錠ずつを飲み、アイマスクをする。そして座席の背もたれを倒し、寝る体勢に入る。

04:15 目を覚ます。機はいまだ、海南島のはるか東洋上を飛んでいる。
04:25 朝食の配膳が始まる
05:00 ダナンの上空を通過。バンコクはいつも、ここから1時間の距離にある。

“TG661″は定刻より47分も早い日本時間06:03、タイ時間04:03にスワンナプーム空港に着陸をした。以降の時間表記はタイ時間とする。

04:35 パスポートコントロールを抜ける。
04:37 9番の回転台からスーツケースを拾い上げる。
04:50 地下1階のエアポートレイルリンク乗り場は、いまだ真っ暗だった
04:55 何人もの人が眠る椅子に腰かけ、家から持参した新聞を読む
05:45 エアポートレイルリンクの乗り場に明かりが点る

始発のエアポートレイルリンクは06:04に空港を発車した。ここからトンローまで最短距離を選ぶなら、マッカサンで降りて歩道橋をペチャブリーまで歩き、そこから地下鉄MRTでひと駅先のスクンビット。ここで隣接の駅アソークから、今度はスカイトレインBTSに乗り換えトンロー、という手だろう。しかし駅の数では遠回りでも、間に地下鉄を挟まない方が、これは調べたわけではないけれど、時間も運賃も得な気がした。よって自分は、エアポートレイルリンクを終点のパヤタイまで乗り、ここで”BTS”に乗り換え、トンローには06:57に着いた

スクンビットsoi55、つまりトンローの通りで便利なのは、この南北に長い大通りの南端と北端を結ぶ赤バスである。この、どこででも乗れてどこででも降りられるバスの運賃は7バーツ。これに乗ってトンローsoi9の先で降りる。そして道を渡り、soi8の奥にあるホテルに着く。「正式のチェックインは14時だけど、10時に空く部屋がある」と、ゲストハウスのそれに毛の生えた程度のフロントで、夜間勤務の係は僕に説明をした。取りあえずはスーツケースとザックを預け、外へ出る。とにかく10時までは、時間をつぶさなくてはならないのだ。

ふたたび赤バスに乗ってトンローの駅まで行く。スカイトレインの階段を昇ったところで「BTSではなく、最初に来たバスに乗ってやれ」と魔が差して、向かい側つまり南側の歩道に降りる。最初に来たのは残念ながら、運賃のそれほど安くない冷房付きの黄バスだった。「プロンポン」と車掌に告げる。運賃は23バーツだから”BTS”よりも高い。

渋滞の激しいスクムビット通りをバスは西へと進む。やがて大勢の人で賑わう歩道が見えてくる。僕はそこをアソークと勘違いし、乗ったままでいる。すると右手に”soi39″の表示が見えたため「プロンポンじゃねぇか」と、すぐに立って運転席の脇まで行く。バンコクのバスは停留所を出ても、運転手に意思を示せば停まってくれることもある。そして僕も無事、プロンポン駅の階段下で降ろしてもらう。

先ほどの人だかりの方に戻ると、soi24/1に長い行列がある。人気の弁当屋ででもあるらしい。その小路を抜け、今度はsoi26を奥に進んでみる。麺の名店「ルンルアン」は、もう営業を始めていた。ちょうど小腹の空き始めたこともあって、席に着く。そして汁麺を注文する。味は「なるほど」と思わせるもので、女店員の感じも良かった

スクムビット通りを北側へ渡り、西に歩いてsoi39の先のソイを北へ進む。大抵のマッサージ屋は10時開店のところ、このソイの突き当たりにある「ワットポー」は9時に開く。時刻はいまだ8時30分にて、出勤してくるマッサージ師などに挨拶をしつつ、外のベンチで新聞を読む

ふと気づくと、入口に提げられた”CLOSE”の札が、いつの間にか”OPEN”になっている。「涼しい店内でお待ちください」も無ければ「お待たせしました、開店しました」のひと言も無い。しかし「世界標準」とは大体、そんなものである。

足の角質取り30分、足マッサージ60分、肩と背中のマッサージ30分の2時間コースは630バーツだった。時刻は11時を過ぎた。トンローまでは”BTS”で戻る。本日3度目の赤バスを「エイト・トンロー」の向かいで降り、ようやく部屋に落ち着く

今回の訪タイの目的は、昨年その第1回目に家内と参加をしたバンコクMGの、第5回目に参加をすることだ。バンコクMGのインストラクターは、広島のタナカタカシさんで決まっている。夕刻、そのタナカさんから空港に着いた旨のメッセージが届く。

おなじホテルに泊まるタナカさんとは18時に会えた。即、ホテルを出てトンローの通りを東から西へと渡る。背に腹は代えられず、2009年の9月にチェンライのスーパーマーケット「ビッグC」で買い、不味かった記憶のある、水色のレッテルのラオカーオを目の前のセブンイレブンで確保する。そして昨年も皆で行ったsoi9の「セープスッチャーイ」に入る。タナカさんも僕も、イサーンのメシが好きなのだ。

ところで「日本語はアラビア語と並ぶ難解な言語で、これを母語として使う者は、言語を司る脳の領域が満杯にちかい。よってできるだけ早く外国語を習得したい場合には、取りあえず発音は捨てろ」という意見がある。しかしこの理屈は、タイ語には通用しない。発音と声調を無視すれば、タイ語は先ず通じない。この店でも「ヤムウンセンプラームック(イカの春雨サラダ)」を3回くりかえして通じず、やむなく「ヤムウンセンタレー(海の幸の春雨サラダ」で注文を通した。「タレー」の方が色々入っていて、却って良かったかも知れない。

タナカさんとの心地よい食事で酒が進む。8年前に不味いと感じたラオカーオは、他のラオカーオで練習を積んだせいか、そこそこ飲めた。そして以降の記憶は、無い。


朝飯 “TG661″の機内食「ルンルアン」のバミーナムトムヤム
昼飯 トンローの通りがセンセープ運河を跨ぐ橋の南東のたもとにあるフードコートの2種のおかずのぶっかけ飯
晩飯 「セープスッチャーイ」のソムタムヤムウンセンタレーコームーヤーンカオニャオチムジュムチムジュムに追加する豚の内臓の盛り合わせラオカーオ(ソーダ割り)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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