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清閑 PERSONAL DIARY

2024.3.8 (金) 浅い地下鉄

前日の終業後に自宅へ持ち帰ったコンピュータは、翌早朝にはバッテリーで動かす。しかし今朝ばかりはACコードをコンセントに繋いだ。今日は東京でコンピュータを使うため、バッテリーの容量は温存したいのだ。窓の外には深夜に降ったらしい雪が薄く積もっている。「止んで良かった」と胸をなでおろしたところにふたたび白いものがちらついてくる。

スマートフォンの天気予報は、東京でも雪の降る可能性を伝えている。朝食の後、それまで履いていた靴下を厚いものに替える。靴は何十年も前に買って、しかし手入れは欠かしていないレッドウイングのアイリッシュセッターを下駄箱から出す。まったく厄介なことである。

デザイナーから指定された場所は兜町で、仕事の開始は11時。東武日光線のダイヤの都合上、1時間ほど前に茅場町に着く。コーヒーでも飲んで時間を調整しようと考えて、昭和通りまで出る。すると緑青を吹いた馴染みのある屋根が道の向こうに見えたから「なんだ、目と鼻の先は高島屋だったか」と意外に感じた。

話し合いは2時間と少々にて完了した。のんびりしていられない仕事にて、僕は来週も、この場所まで来ることとなった。

朝食を多めに摂っていたお陰で、午後になっても空腹は覚えない。日本橋から銀座線を外苑前まで乗る。2008年に買ったトリッペンのかかとは一度、修理をしている。その直したところが残り1ミリメートルほどのところまで減ったため、ふたたび修理に出す。原宿店とはいえワタリウム美術館の先を左に入ったところだから、原宿という感じはしない。

ふたたび銀座線にて今度は新橋を目指す。車内で時間を確かめると14時36分だった。新橋では散髪、神田では皮膚科と、今日の用事はすべて銀座線の沿線で済んで、移動はとても楽だ。末広町に会社を持つ人が「他の地下鉄は深くていけねぇ」と言ったけれど、おっしゃる通りである。

皮膚科を出ると夕刻がちかかったため、飲酒活動に移る。そして浅草18:19発の下り特急に乗る。


朝飯 日光味噌「ひしお」の肉味噌、鮭の漬け焼き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、沢庵、なめこのたまり炊、ごぼうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
晩飯 「のんき神田店」のお通しのキャベツ、冷やしトマトもつ焼きあれやこれやそれや、他あれこれ、のんきボール、それを濃くするための「ナカ」


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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