2024.3.4 (月) かさねとは
自由学園男子部高等科1年の夏休みの最後の日、我々のクラスは上野駅に集まった。担任のヤマグチヒカル先生は北上する東北本線の車内で「おくのほそ道」を、お配りになった。我々の行き先は、学園が所有する那須の農場だった。
同書でもっとも記憶に残る句は「かさねとは八重撫子の名なるべし」だ。これの詠まれた場所が、正に自分の今いる那須だった、ということも、この句を覚えている理由のひとつかも知れない。
夕刻、上澤梅太郎商店書籍部の棚に「おくのほそ道」のあることに気づいた。ドナルド・キーンによる英語の対訳も付いた、講談社学芸文庫のものだった。思わず手に取り「那須」の段を開く。芭蕉の作とばかり思っていた「かさねとは…」は、曽良によるものだった。無知蒙昧も甚だしい。
気を取り直して英文の方も見てみる。その句は
Doubleーthat must be
The name somebody gave to
A double-petalld pink.
と訳されていた。それを目にした瞬間「えっ、かさねは英文でも”Kasane”じゃないの」と非常に疑問を感じた。しかしドナルド・キーンの訳文に疑義を差し挟むなどは、天に唾をする行いである。ここは大人しく引き下がっておくことにしよう。当たり前の話である。
朝飯 牛肉と椎茸のすき焼き風、ブロッコリーのソテー、梅ひじき、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とキャベツの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、チーズオムレツのカレーライス、Old Parr(お湯割り)、TIO PEPE