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清閑 PERSONAL DIARY

2017.6.20 (火) 日光味噌”梅太郎”とバルサミコのソース

「蔵」という、モノを納めておくための建物がある。街を歩きながら、その「蔵」を持つ家を目にするたび、蔵など建てず、そこに納めるべきモノを捨てた方が、経済効率としてはよほど高いのではないかという感想を持つ。ただしそのようにして効率ばかりを追うと、古いモノは残りづらい。

ウチではその「蔵」の役割を自宅2階の全フロアが果たしている。経済効率としては、ここにあるすべてのモノを捨て、空いた空間を他の用途に使った方がよほど高いことは確かだ。そして、それができれば苦労はない。

今日は朝から長男とその2階に籠もり、古い食器を整理する。食器を包んでいる新聞紙は、場所により、昭和31年と41年のものに大別をされた。前者については知らないけれど、後者は僕が生まれたときの家から次の家に建て替えた年に当たる。

案の定、食器のほとんどすべては駄物だった。それらの、大正末期から昭和30年ころにかけてのものと思われる器は、70リットルのゴミ袋で6袋になった。これらは数週間をかけて、徐々に処分をする予定である。

2階で浴びたホコリをシャワーで流し、白いシャツにネクタイを締める。そしてジャケットを着て18時35分に家内と家を出る。日光宇都宮道路といろは坂を経由して、中禅寺金谷ホテルには19時10分に着く。ホンダフィットを降りると、下界では想像もつかない冷涼な空気がそこにはあった。

フロントから食堂までは、副支配人のジガミヨシユキさんが案内をしてくださった。そして席に着き、恐らくは今月の末までと思われる内容の料理をいただく

「とちぎ霧降高原牛フィレ肉のポワレ・日光味噌”梅太郎”とバルサミコのソース春野菜添え」は想像を遥かに超える美味しさにて、僕は思わず涙を溢れさせそうになった。ウチの味噌をここまで引き上げてくださったマシコアキラ料理長には、厚く御礼を申し上げます。


朝飯 生の茗荷を添えた揚げ茄子、生のトマト、大根おろしを添えた薩摩揚げの網焼き、すぐ生を薬味にした納豆、胡瓜のぬか漬け、メシ、シジミと三つ葉の味噌汁
昼飯 鰹節のおむすび
晩飯 「中禅寺金谷ホテル」の季節のフルコース、ドライシェリー、ハウスワインの白、ハウスワインの赤

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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