2024.1.10 (水) 夜が明ける前にしたことだけで
ポットで沸騰させたお湯を湯飲みに注ぎ、それを急須に移し、ふたたび湯飲みに戻すと、お湯の温度は煎茶に適したところまで下がる。その瞬間、煎茶の茶葉はきのうの朝に使い果たしたことを思い出す。お湯を沸かし直して番茶に切り替えることも考えた。しかしそれもバカバカしい。4階から2階の倉庫へ降りて、数メートルほども真っ直ぐに歩く。
そこにはティッシュペーパー、ウイスキー、ウォッカ、白酒、岩塩など、常温でも保存できる私物が備蓄してある。茶葉もそこに置くこととしているものの、やはり見あたらない。代わりにリステリンの1リットルボトルを手に4階へ戻る。
僕は歯は、夜の入浴時にしか磨かない。その代わり何かを食べるたびリステリンで口を濯ぐ。それだけで、ソーマ歯科室の先生には手入れが良いと褒められている。
「いつも今日とおなじように、15分も歯を磨くんですか」と、温泉旅館の風呂場で僕を観察していたらしい人に訊かれたことがある。自分としては、それほど熱心に歯を磨いている意識は無かった。確かに、その情熱を以て日に3度も4度も磨いたら、歯も歯茎もすり減ってしまうだろう。
食器棚を漁るうち「和風ハーブ煎茶」とシールを貼られた小さな袋が見つかった。とにかくこれを用いて今朝のお茶は淹れることができた。そのお茶の香りは仏壇にも満ちただろうか。そして安置してある仏像は、そこに含まれるカルダモンを懐かしく聞いただろうか。
というわけで今日の日記も、夜が明ける前にしたことだけで終えてしまうのだ。
朝飯 生のトマト、茹でたブロッコリーと玉子、菠薐草のおひたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、菠薐草の胡麻和え、松前漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、巻湯波と人参の炊き合わせ、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、「柏露酒造」の「越乃四季超特選大吟醸35」(燗)