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清閑 PERSONAL DIARY

2023.12.21 (木) ふたつみっつのところ

ひと月とすこし前より橋本治による「三島由紀夫とはなにものだったのか」を読んでいる。「文庫本1冊にひと月以上もかかるのか」と問われれば、僕は活字中毒でも、家ではほとんどブラウザでしかそれを読まない。また大いなる遅読派であるため、1冊にかかる時間はどうしても長くなるのだ。

自分の頭が論理的にできていないことはよく分かっている。だから今回のようないわゆる評論は、読んでいて面白い、というものでもない。それでもきのうは白ワインを飲みつつ思わず膝を打つ個所があり、ようよう「あとがき」へと至った。結論として、三島については評論よりも徳岡孝夫やドナルド・キーンによる交友録、あるいは「橋づくし」や「百万圓煎餅」あたりをボンヤリと読む方が楽しいことを認識する。

ところで今日は巨大な牡蠣フライを朝食としたため、昼に至っても食欲は湧かなかった。しかし同伴している家内はそろそろ空腹を覚えてきたという。そういう次第にて、日本橋の鮨屋の戸を引く。

カウンターに着いて、はじめはふたつみっつを食べれば充分と考えていたものの、食欲増進剤としての酒は大したもので、結局はかなりの数をこなしてしまった。次に来たときには、今日より更に1本くらいは多く飲みたいと思う。

自宅での夕食は朝と昼のこともあって、パンとワインのみで満足をした。「ワインにもっとも似合いの肴はブドウだ」と言った人がいるけれど、僕にとってのそれは、パンとバターとチーズで動かしがたいところである。


朝飯 「小田保」の牡蠣フライ定食
昼飯 「吉野鮨本店」のあれやこれやそれや、他あれこれ、「櫻正宗」の「櫻正宗」(燗)
晩飯 「進々堂」のパンドカンパーニュChablis Billaud Simon 2018


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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