2023.11.22 (水) 野に遺賢はあるか
年ごとに繰り返される規則性のある仕事の忘備には、日本国内では数千人あるいは数百人にしか認識されていないだろう「西式日程管理」が圧倒的に便利だ。僕のコンピュータにもそれは内蔵され、年が明けるたび更新し続けているものの、なぜかあまり使わない。使うのは主に、事務机の左手に提げたカレンダーである。
紅葉狩りの観光客は落ち着き、今日は店舗、事務所とも社員の数が充実している。それに助けられて、今年のカレンダーから来年のカレンダーに、その規則性のある仕事を書き写す。
これまたきのうの日記に書いた、素麺屋のウェブショップを訪ねる。
昨夏は太口と細口のうち、太い方を選んだ。今回は細い方を試してみたい。しかしその細口は、長く売り切れが続いている。この素麺屋からは先日、年末の挨拶が郵送されてきた。そのカタログに掲載されていながら、たった2種類しかない商品の片方が長く売り切れとは、どういうことだろう。
「問い合わせ」のページには大抵、必要事項を入力するためのフォーマットやメールアドレスがあるものだ。しかしこの店のそちらには、電話とファクシミリの番号しかない。よって仕方なく、はるか彼方の徳島まで電話を入れる。相手は呼び出し音が9回鳴ってから出た。
お店の人は、ウェブショップの細口が夏に売り切れたままになっていることに気づいていなかった。実店舗以外のことは、一から十まで人に任せているのだろう。受話器を置いて待つうち折り返し電話があり、今日の夕刻までには売り切れの表示を外してもらうから、夜には買い物が可能になるとのことだった。
終業後、ふたたびこの素麺屋のウェブショップへ行く。当該の商品はいまだ売り切れのままだった。ふと気づいてF5のキーを押す。すると目障りな赤文字は瞬時に消えた。よって即、段ボール箱で届くという5キロ入りの注文ボタンをクリックする。
野に遺賢あり。いや、この言葉は適当ではないだろうか。とにかくデジタルに弱い店の商品には、しばしば優れたものが少なくないような気がする。
朝飯 菠薐草のおひたし、菠薐草の玉子焼き、納豆、里芋の淡味炊き、蕪のぬか漬け、茗荷の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「魚登久」の松花堂弁当、他あれこれ、5種の日本酒(冷や)