2023.9.2 (土) フツーになっちゃう
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の床の間には梅雨明け以来、方形にして緑色の抽象画を掛けてきた。その色、線、絵の具のしたたりは、庭の木々と呼応して、まことに具合が良い。しかし「隠居床の間」と題した記録には、9月からは高久隆古の「秋景山水之図」を掛けるべしとある。
午前、それと田崎草雲の「巌菊之図」のふたつの箱を抱えて隠居へ行く。本日の外気温は32℃。隠居にある4台の扇風機は、すべて回りつつ首を左右に振っている。とはいえ暦は既にして秋。「秋景山水之図」は、お客様の途切れたごく短いあいだに掛けた。本来であればきのうのうちに掛けておかなければならないところ、残暑により踏ん切りがつかなかったのだ。
今日の隠居は予約こそ2件しか入っていなかったものの、フリの方が相次ぎ、結局のところ、朝の数時間と昼の数時間は満席をいただいた。
夕刻、隠居から戻ってきた家内が「掛け軸にすると、フツーになっちゃうんだよ」と口を開く。「そうなんだよ」と僕は、我が意を得たりとばかりに返事をする。
朝飯 茄子とピーマンの炒りつけ、冷や奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 ピーマンの炒りつけを添えたざる素麺
晩飯 夏太郎らっきょう、SMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)、トマトとレタスとアボカドのサラダ、スパゲティミートソース、Chateau Lumiere 1996