2023.6.28 (水) あさみどり
この明治天皇の御製を、僕は高校時代にいちど目にしただけで覚えた。この歌が詠まれたのは明治37年の初冬だという。朝の空が晴れていれば、それだけで気分が良い。それが夏の朝となれば、夏が好きな僕としては更に気分が良い。
御製と並べるのはいかがなものかと思うけれど、三島由紀夫の辞世2首は、テレビのニュースで耳にしただけで覚えた。これは中学2年生のときのことだ。とにかく生まれてから10代までの記憶力は素晴らしい。そのころに英語の単語や言いまわしをたくさん覚えていれば、現在の不便は無かったに違いない。
先日、顔は日本人に似ていても、話す言葉は日本語ではない、というお客様がご来店になった。お客様はらっきょうのたまり漬の試食をされ、複数の商品をお選びになり、お買い上げくださった。僕はそのお客様に「こちらは要冷蔵、こちらは常温での持ち運びが可能」ということをお伝えし、お客様は納得してくださった。しかしそのときの僕の英語はメチャクチャである。
僕の趣味のひとつに「日本語の通じないところでの独居」というものがある。店での英語が不自由にもかかわらず、海外でそれを感じることはない。多分、僕の話せる英語は旅行用のそれに限られているのだ。
午後も後半に入ったところでいきなり雷を伴った雨が降ってくる。のれんはいつの間にか事務室の中に格納されていた。しばらくしてスマートフォンを開くと、日光市今市には1時間に64ミリ以上の雨と表示されていた。製造現場へ行き、異常の有無を確かめる。蔵の屋根に降った雨を地中に逃す直径30センチの管は大きな音を立てて、揺れることを繰り返している。
その雨の中を、検品のため道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ出かける。17時が近づくころ、先ほどのスマートフォンの情報のとおり、強雨はピタリと止んだ。
夜はみずから酒肴を用意して白ワインを飲む。
朝飯 油揚げの網焼き、生のトマト、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 カレーライス、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」
晩飯 トマトとレタスのサラダ、オイルサーディン、ゴルゴンゾーラチーズ、パン、Chablis Billaud Simon 2018