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清閑 PERSONAL DIARY

2023.6.12 (月) 若い人こそ

先月25日の朝、目を覚まして洗面所に行くと、東の空の赤く染まっているのがカーテンの隙間から見えた。小物棚の上に置いたデジタル時計は3時56分を表示している。その瞬間、信じがたい思いに囚われながら、しかし事実は事実だから「いよいよ3時台から明るい季節が来た!」と、感嘆符付きで表したいほど嬉しさを感じた。

「早朝の空気はいまだ冷たいだろう」と考えて、半袖ポロシャツに長袖のTシャツを重ね、部屋を出た。そして廊下の端に置いた防湿庫からニコンのD610をつかみだし、階段室の扉の鍵を開け、階段を昇り、屋上に出た。

東の空は、地上の黒とその上の紺色の隙間に赤みが差していた数分前とは姿を変えて、明るい水色になっていた。身につけているものにポケットは無いから、外したレンズキャップはエレベータの機械室へ出入りする階段に置いた。そしてカメラの電源を入れると”Card”という警告が点滅した。

この警告はSDカードが正しく差し込まれていないときに出るものだから、カードスロットのフタを開け、2枚のカードをそれぞれ奥に押して緩め、また奥に押し込む。そしてふたたび電源を入れると、今度は「メモリーカードが書き込み禁止になっています」の警告が出た。

空は明るみを増しつつあるとはいえ手元は暗い。その中でカードを完全に外し、小さなロックボタンを手探りで押し上げる。これをスロットに戻そうとすると、今度は入らない。何が起きているのかは分からない。空の写真を撮ることは遂に諦めて、今しがた昇ったばかりの階段を降りた。

明るいところでカードを良く見ると、それほど乱暴に扱ったつもりはなかったものの、ロックボタンが2枚合わせのカードの中にめり込んで、カードが厚く膨らんでいた。そのためカードがスロットに入らなかったのだ。それにしてもSDカードとは、それほど壊れやすいものだっただろうか。

と、ここまでが先月25日の早朝に起きたことだ。

その後、新しいSDカードを買い、これをD610に差し込んで電源を入れる。するとここに至ってもまだ”Card”の警告が出た。ということは、異常はカードではなくカメラ本体にあった、ということだろうか。

東京にニコンプラザは、銀座のそれが2020年夏に業務を終えて、今や新宿にしかない。新宿まで足を延ばす気はしない。とすれば頼れるのは代理店のサトーカメラのみか。というわけで今日はD610を、宇都宮に用事のある長男に托した。

一方、僕は西の会あらため東京シーガルクラブの集まりに出るため、下今市15時51分発の上り特急に乗った。会場のある神田に着いたのは18時すこし前。今日の題目はヤナギダマサトシさん、タナカノブコさん、ヤノマサヒロさんによる「MGとECの過去現在未来」。前回に引き続き、僕が聞くのは勿体ないような内容。というのは、僕はもう引退に片足を突っ込んでいるような人間だからだ。若い人こそ来るべし、と強く思う。


朝飯 炒り豆腐、焼き餃子、納豆、生のトマト、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、独活の芽の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 「清龍」のあれやこれや、他あれこれ、「霧島酒造」の芋焼酎「黒霧島」(お湯割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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