2023.4.28 (金) 帰国
隣の席は窓際にひとつ。そこから僕の後ろを回って手洗いに行こうとしている人が進退窮まって、背もたれを元に戻してくれと言う。その人は僕より随分と年配に見えるから「言ってくれれば前を通ってもらっても良かったのに」と返事をする。このことにより目を覚ます。時刻は1時30分だった。
今度は僕の膝の前を抜けて席に戻ったその人は、目を閉じているもの、ディスプレイの電源は入れたままだ。それが眩しくて、余計に眠れない。僕はひとこと断って横から手を伸ばし、そのディスプレイを暗くする。アイマスクは持参していたが、それについては忘れていた。
02:40 機内の灯りが淡く点く。
02:50 朝食が配られ始める。そのお盆は往路にくらべて小さい。テーブルが手前に傾いているため、不安定に置かれているバターやジャムをお盆からテーブルに移すと、ジャムが手前に滑って床に落ちる。水のペットボトルはテーブルとお盆の関係からテーブルの窪みに収まらず、これも手前に滑る。非常に食べづらい。そしてほとんどのものを残す。
03:05 機は沖縄本島の上空を通過。眼下には雲が多い。
朝食のお盆が片づけられると同時に席を立つ。そして手洗いで歯を磨く。席へ戻ると、自然と隣席の年配者との会話が始まる。現在年齢は80歳。50歳のころ、日系の繊維工場の建設のためアユタヤに長期出張。趣味は山歩きで、今回はチェンライでクルマを雇い、運転手を待たせたまま、日に5時間ほど山を歩いていたという。その壮健さには、大いにあやかりたいところだ。
“TG682″は、定刻より11分はやいタイ時間4時44分、日本時間6時44分に羽田空港に着陸。以降の時間表記は日本時間とする。
動く歩道にも乗りながら、長い通路を延々と歩く。入国審査場の手前右側には体調に優れない人用の体温測定器が置いてあるものの、そこで立ち止まる人はいない。
07:08 往きとおなじく、パスポートの顔写真のあるページを機械に読み込ませて入国審査場を通過。
07:24 回転台からスーツケースが出てくる。
今回の航空券を昨年末に注文した際、その旅行代理店「トチギ旅行開発」からは検疫手続、入国審査、税関申告を電子的に行うための”Visit Japan Web”に自分のアカウントを作成し、個人情報を登録しておくよう言われた。とはいえ僕はその手続きを、ずっとせずにいた。
eチケットはファクシミリでも郵送も構わないと伝えてあったものの、律儀な担当者は今月9日にそれを届けに来た。紙の税関申告書も添えられていたため問うと、電子申告の方が混んでいることもあるとのことだった。それを聞いて僕は、”Visit Japan Web”については無視することを決めた。
ザックを背負い、スーツケースを曳いて税関検査場に近づくと、なるほど電子申告のゲートには長い列がある。一方、紙の申告書を持つ人の列は7人のみ。その最後尾に着いた僕は、間もなくカンターを通過。デジタルよりアナログの方が速いとは、バカバカしい限りだ。
07:39 羽田空港第三ターミナルより高砂行き急行が発車。
08:28 都営浅草線浅草に着。
09:00 浅草より日光行き特急が発車。
10:42 下今市着。
駅からは徒歩。会社には11時前に着。裏玄関でスーツケースを濡れ布巾で拭く。4階で荷物整理の後、早めの昼食を摂る。以降は閉店後まで通常の業務に復帰する。
朝飯 “TG682″の機内食
昼飯 担々麺
晩飯 カレー南蛮鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)