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清閑 PERSONAL DIARY

2023.3.28 (火) 行動

将棋は指さなくても棋士やその周辺にいる人たちによる本は面白い。野球はしなくてもスポーツライターによるノンフィクションには胸を躍らせるものがある。靴擦れにより足の骨が見えてきてしまうような過酷な旅はしなくても、植村直己や上温湯隆の書くものは冒険とは何かを教えてくれる。数学には弱いものの、数学者の書く文章には野の花の可憐さが見え隠れする。建築の「け」の字も知らないけれど「郵便配達夫シュヴァルの理想宮」と「二笑亭奇譚」は愛蔵のひとつだ。

「本だけ読んで分かったような気になるな」と注意を受けたことがある。高説ごもっともではあるけれど、そういう人に限って本は読まない。つまりその人も「本を読むという行動」をしないまま、分かったようなことを言っている。

僕はクラシック音楽はほとんど聴かない。しかしクラシックの音楽家には能文家が多く、また彼らに取材をした本には優れたものが少なくない。先日は北千住駅構内の本屋で平置きされた文庫本に目を引かれた。とはいえその場では買わない。家に帰ってからインターネットで古書を探すのだ。

今日はその、フリードリヒ・グルダへの聞き書きが届いたから、封筒の端を鋏で丁寧に切り、中味を取り出し「はじめに」のみを読んでから手提げ袋にしまう。


朝飯 炒り豆腐、鮭の味噌粕漬け、納豆、人参と甘夏の酢の物、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、たまり漬「プレミアムらっきょう」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと万能葱の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 刺身湯波の玉子とじ、ごぼうのたまり漬、鮨其の一鮨其の二、「菊水酒造」の「菊水の辛口本醸造」(燗)、タルトタタン、Old Parr(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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