2023.3.25 (土) “THE SPEECH”
オペラを観るのは生まれてこのかた3回目のことだ。初回は1974年のジーザ・スクライスト・スーパースターで、これは映画だった。2回目は、この日記を検索しながらようやく見つけたら、それはオペレッタだったが、2000年11月10日に上野の東京文化会館で鑑賞したメリー・ウイドウ。作曲はフランツ・レハール。演奏と出演は、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、ウィーン国立歌劇場バレエ団。つまり一流中の一流。そして3度目が、今日の”THE SPEECH”である。
この、田中角栄伝ともいえるオペラをどこで知ったかは、今となっては覚えていない。新聞かウェブ上の片隅に見つけ、興味を引かれ、劇場の場所は行きやすく、日程も外出の可能な日だったから即、入場券を手に入れた。
“THE SPEECH”は”劇団★ポラリスによるもので、主演は浪曲の玉川太福、合唱は慶応義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団と、僕の感覚からすればマイナー臭が強い。よって失礼ながら、観客はまばらと想像をしていた。しかし北千住の1010劇場のドアから一歩を踏み入れて驚いた。総客席数701のほとんどが埋まっていたのだ。
いささか変わった内容のオペラは予定を10分以上も過ぎて大円団を迎えた。ピアノの西尾周祐、太鼓の田代誠、バイオリンの服部佐知子、チェロの渡邊ゆかり、曲師の玉川鈴は揃って秀逸。吉田知明による演出では、柿迫秀、内田智一、水島正樹、鈴木たかゆき、吉武大地の5人と玉川大福が代わる代わる田中角栄を演ずる奇抜さで、大いに感心をさせられた。そして大詰めから照明が落ちた後には、大きな拍手が長く続いた。このオペラが公開リハーサルも含めて数回の上演で終わるのはいかにも惜しい。次は4月に新潟の長岡へ巡回の予定である。
夕刻、行きつけの店の、ほぼ満席の中でカウンターに着くと、大相撲の大阪場所が中継されていた。喫煙可能の店ではあるが、今夜は吸っても加熱式の客ばかりだったから、煙に煩わされることはなく快適だった。
朝飯 たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうのキムチ鍋の残りによる味噌汁
昼飯 「ドトール」のチーズトースト、コーヒー
晩飯 「加賀屋北千住店」のあれや、これや、それや、チューハイとそれを濃くするための「ナカ」