2023.3.27 (月) 計画立案
学生のころ、ある教師が雑談のようにして語ったひとつに「躁鬱気質の人は常人よりも計画立案を好む」ということがあった。ちかくに存在したそんなひとりは確かに、どう考えても無理のある計画を、しかも細密に立てることを常としていた。そしてその計画はこれまた常に、実行されずに終わるのだ。僕に躁鬱の気は皆無と思う。しかし計画を立てることは好きだ。仕事の、ではなく遊びの、である。
ひと月を置かないうちにタイへ行く。目的は、美味い食べものと酒、本読み、日本語の通じない場所での独居という、自分の好きなことを突き詰めた結果の3つを同時に果たすためだ。
前半はハジャイに4泊をする。ハジャイは2016年2月にバンコクからスンガイコーロクまで鉄道で南下する途中、駅に停車をしたのみで、街へ出たことはない。イスラム圏に近づくほど食べものは不味くなる、という説を唱える人もいるけれど、僕はそうは思わない。確かにナラティワートはメシの不味い街ではあったけれど、ハジャイは食の都といわれている。期待するところ大である。
後半のバンコクには6泊をする。バックパッキングをしていた1980年代の安宿街は現在のカオサンではなくヤワラーだった。そこの旅社の、人の形に凹んだベッドマットに寝転がっていたときでさえ、首都に6泊をしたことはない。こちらの夕食は、2日間に限ってはもう決まっている。1日はチャオプラヤ川に面した座敷でゆっくりし、もう1日はおなじ川を河口まで下って屋根のみの、壁を持たない、いかにも南の国らしい店で海のものを食べる。しかし残りの4日間については決まっていない。その計画を立てるのが、なかなか楽しいのだ。
悩ましいのは最終日の夕食である。街で大酔すれば空港へ行くあいだに何やら失敗をする可能性がある。空港での飲酒喫飯は気が進まない。だったらどうするか。そういうことを考えるのが、また楽しいのだ。
朝飯 めかぶの酢の物、納豆、菠薐草のソテーを添えた目玉焼き、炒り豆腐、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、同「プレミアムらっきょう」、ごぼうのたまり漬、メシ、ブロッコリーの味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 春雨サラダ、胡瓜と蕪ののぬか漬け、人参の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、同「プレミアムらっきょう」、春雨サラダ、焼き餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、イチゴの杏仁豆腐、Old Parr(生)