2023.3.5 (日) 夕食の風景
家内が出かけた先週の火曜日以降、きのうを除いては決まって夕食時に読書灯を点け、開高健の「ロマネ・コンティ・一九三五年」を開いた。夕食の友としてこれを選んだ理由は先月28日の日記に書いた通りだ。
この短編集をはじめて読んだのは1990年6月1日から6月3日にかけて。なぜ分かるかといえば、裏表紙の見返しに、それが記してあるからだ。以来、何度、この本を読んできたか分からない。文春文庫の1981年の版は今や紙が焼け、活字も小さく読みづらくなった。よって現在は、おなじ文春文庫の2009年の版に替えて読み継いでいる。
「ロマネ・コンティ・一九三五年」は「玉、砕ける」から始まる。若いころはこれ一編のみに高揚を覚え、残りはおしなべて退屈に感じた。ところが今回はそれに続く「豊満の種子」も「貝塚を作る」も「黄昏の力」も「渚にて」も、すべて飽きさせない。そして今夜はいよいよ最後の「ロマネ・コンティ・一九三五年」に入った。
小説の舞台は1972年。よって飲まれるロマネコンティは葡萄の収穫から37年を経ている。その味については読んでのお楽しみ、であるけれど、この物語の主題はどうも、そこにはないように感じている。
朝飯 昆布の佃煮、生玉子、牛肉と椎茸のすき焼き風、めかぶの酢の物、白菜漬け、カリフラワーの酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと小松菜の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 めかぶの酢の物、しらすおろし、缶詰鰯のパン粉焼き、白菜漬け、カリフラワーの酢漬け、あれこれによる鍋、「菊水酒造」の「菊水の辛口本醸造」(燗)