2017.5.4 (木) ひとつ目小町
日光東照宮の、修復の完了した陽明門を観ようとして、それを果たせず戻っていらっしゃったお客様と、お話しをさせていただく。「道路が大渋滞、駐車場に入るまでが大苦労、拝観券を買うのも大行列。もう、説明する気もしねぇよ」と、お客様は、むしろさばさばとした表情でおっしゃった。
むかし川本三郎が「大きな駅の、ひとつ隣の駅が面白い」ということを温かく淡々と書いていたことを思い出す。その駅を川本は「一つ目小町」と呼び、例として渋谷の隣の神泉を挙げていた。池袋の隣の大塚、新宿の隣の初台、上野の隣の日暮里と思い浮かべてみれば「なるほど」と、それぞれの街の風情が頭に浮かぶ人もいるだろう。
ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィーク、秋の行楽シーズン。このようなときには、川本の言った「一つ目小町」を目指すと面白そうだ。そういえば僕の「チェンマイではなくチェンライ」も、考えてみれば「一つ目小町」なのかも知れない。
閉店の15分前になって「いま宇都宮にいる。なんとか店を開けておいてくれないだろうか」という電話が入る。このようなときには、僕は自分の携帯電話の番号をお教えする。「店が閉まっていたら、私をお呼び出しください」というわけだ。ウチはお客様がいらっしゃる限り、閉店時間になっても店は閉めない。そして今日もそのような状況で商売を続けるうち、宇都宮からのお客様は無事に到着をされた。「良かった」と思える瞬間である。
過去の記録に照らしてみれば、明日も、今日と同じ繁忙が続きそうな気がする。
朝飯 カキ菜のたまり浅漬け、若竹煮、蕗のおひたし、納豆、スペイン風目玉焼き、らっきょうのたまり漬、きゅうりのたまり漬、メシ、厚揚げ豆腐と若布とうるいの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の炒飯
晩飯 春雨サラダ、「ユタの店」から持ち帰った餃子、同しそ餃子、同海老春巻き、長男が作った餃子のたれ、「老龍口」(生)、杏仁豆腐