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清閑 PERSONAL DIARY

2022.11.23 (水) 異国情緒

きのうの最後のお客様は香港からの旅客だった。男性は40代、女性は30代だっただろうか。男性は寡黙で、会話よりスマートフォンで情報を得ることを好む人柄と見えた。一方、女性は積極的に僕に話しかけていらっしゃった。

香港はかつて、もっとも好きな海外だった。異国情緒が何とも言えなかった。後に特にカルカッタへ行ったときには、自分の日常とあまりにかけ離れた場所では異国情緒などは感じないことを知った。パリのパンは美味く、冬のマドリッドは暖かくて嬉しかったけれど、異国情緒を意識することはなかった。我々の日常はほとんどすべて欧米風である。自分の日常に重なる部分が多い場合にも、これは当たり前のことだろうけれど、異国情緒はやはり感じづらいのだ。

僕が香港に感じていた異国情緒とは、多分、欧米人がハン・スーイン原作の映画「慕情」に抱いた気分と変わらない気がする。漢字の看板、酒店の軒先を飾る赤い提灯、香港仔と思われる水上に浮かぶサンパン等々。

「夕食はホテルで、ですか」
「はい、ブッフェだそうです」
「鬼怒川までは15キロ。時間にして30分ほどでしょう、どうぞお気を付けて」
「どうも有り難う」

現在の香港は、どのような雰囲気になっているのだろう。今の香港には、あまり惹かれない。あるいはいずれプールサイドで本を読んでいるだけの旅なのだから、もう1度くらいは出かけてみても良いかも知れない。


朝飯 鮭の日光味噌麹漬け、天ぷらあれこれ、巻湯波の淡味炊き、洋梨と胡瓜の酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 しその実のたまり漬のスパゲティ
晩飯 里芋煮、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、ジーマミー豆腐、夏太郎らっきょう、紅白なます、鯖の味噌煮、焼売、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)、「空也」の最中、Old Parr(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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