2022.9.5 (月) しその実
「しその実」は秋9月の季語。現在の季節感に一致しているところからすれば、それは新暦になってから定められたものと思われる。僕の9月の日程も「今年はいつからいつまでしその実を買い入れようか」というところから立てはじめる。
現在の商品のうち、しその実を使うものは「しその実のたまり漬」、「七種きざみあわせ・だんらん」、「ホロホロふりかけ」、「ひしお」の4種。このうち「だんらん」は特に人気の商品である。しその実の在庫を切らせるわけにはいかない。
しその実を近隣の農家から買い入れる期間は、様々な条件により伸び縮みする。今年は9月5日から10日までの6日間とし、製造係はそのための設備をおととい、蔵の中に組み立てた。設備とは3つの大きな水槽と、その各々に大量の水を供給するパイプ、スクリューコンベア、ミキサーである。
買い入れたしその実は製造係が蔵へ運び、この水槽を次々と移動させながら計3度、洗う。脱水機で水を切ったらミキサーで塩をまぶし、スクリューコンベアの下の口に入れる。そのしその実はそのコンベアにより高いところへ運ばれ、1,000リットルのプラスティック製の桶に溜められていく。
今年の初日の買い入れ量は、昨年のそれの4倍に上った。さて明日はどうなるか。計量と検品にあたる僕はせいぜい早寝早起きを心がけ、3度のメシをしっかり食べるのみである。
朝飯 ピーマンと茄子の炒りつけ、しらすおろし、めぬけの粕漬け、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 大根おろしのつゆによる素麺
晩飯 茄子とピーマンの揚げびたし、オクラのおひたし、トマトの甘酢煮、薩摩芋のレモン煮、お多福豆、鮭の漬け焼き、胡瓜のぬか漬け、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米」(冷や)、豆乳のババロア