2022.8.3 (水) 美味さを邪魔するもの
今朝、艶やかな茄子を予期せず大量にいただいた。僕は野菜を好む。野菜の中では特に、夏のものが好きだ。味や香りはもちろんのこと、そこに夏の気のようなものが充満している印象も、また「特に好き」に関係しているかも知れない。
トマト、胡瓜、茄子、ピーマン、茗荷などは、僕が子供のころは夏にしか食べられなかった。オクラは、1960年代の中ごろにはいまだ珍しく、どこにでもある、というものではなかった。
とにかく大量の茄子である。そして冷蔵庫には獅子唐もたっぷりある。よって今夜のおかずは茄子と獅子唐の素揚げあたりではないかと予想をしていた。ところが家内からは、今夜のおかずはステーキと伝えられた。意外に感じたけれど、とにかく午前のうちに知れて良かった。
僕の持つ赤ワインは古色蒼然としたものばかりだ。寝かせた瓶の下側には澱が溜まっている。その澱を、瓶を立てて底に沈めないと、飲むことができない。今日の持ち時間は充分である。
終業後、ワイン蔵の外に立てておいたその瓶を静かに持って食堂に入る。そしてその栓を抜いてから、シャワーを浴びるべく風呂場へ行く。
夏の夕食は、半裸体で食べると、余計に美味い。嘘と思うなら、とりあえず腕時計や指輪だけでも外してみてはどうか。僕の言うことの半分は理解できるに違いない。
朝飯 唐辛子の炒りつけ、ウインナーソーセージと小松菜のソテー、茄子の揚げびたし、トマトとキウイのサラダ、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸と納豆のつゆによる素麺
晩飯 トマトとレタスとチーズのサラダ、TIO PEPE、ズッキーニと茄子のソテーを添えたビーフステーキ、CHATEAU BARATEAU 1993、桃