2022.6.7 (火) 伊豆治療紀行(5回目の1日目)
お金の入ってくる銀行からお金の出ていく銀行には、きのう午前にいわゆる「資金移動」を済ませた。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の業者用冷蔵庫には、おなじくきのうの夕刻までに、出来たての商品を入るだけ収めておいた。お客様から僕を指名してのお問い合わせには、できるだけ丁寧にご返事を差し上げた。電子会議室には書き置きを残した。
パソコン通信を始めた1990年代なかばから持ち歩くようになったコンピュータは、昨年からは、2日くらいの外出であれば、これを荷物に含めなくなった。出先での写真は、今年からiPhoneで撮ることにした。僕の1泊の荷物は、いまや容量数リットルのショルダーバッグひとつである。
07:45 東武日光線下今市駅より特急けごん14浅草行きが発車。
09:19 北千住着。
09:38 北千住よりJR常磐線品川行きが発車。
09:56 東京着
10:27 JR新幹線こだま717号名古屋行きが発車。
11:12 熱海着。
新幹線の改札を抜け、エスカレータを降りたところで「帽子は」と家内に訊かれる。そのときはじめて、それを新幹線の網棚に置き忘れたことに気づく。帽子は数年前に銀座の無印良品で手に入れたもので、高くも、また稀少でもない。「いいや」と放念しようとするも「一応、探してもらったら」と家内は諦めない。
ふたたび新幹線の改札口に戻って係に事情を話す。駅員の説明は以下。
1.これからこだま717号に電話を入れ、車掌に帽子を探させる。
2.見つかった帽子は名古屋で保管される。
3.帽子を取り戻す方法は、名古屋まで行くか送料着払いの二者択一。
駅員は丁寧に対応をしてくれたものの、こだま717号の車掌はなかなか電話に出ない。現在時刻は11時25分。当方は11時32分のJR伊東線に乗らなければならない。その旨を述べると駅員は、自分で対応するときの方法を印刷した紙を手渡してくれた。よって礼を述べ、急いでふたたびエスカレータを降りる。
11:32 JR伊東線・伊豆急下田行きが発車。
12:17 伊豆高原着。
伊豆急行線の伊東から城ヶ島までとは異なって、伊豆高原の駅には商業施設が隣接し、快適な待合室もある。そこで東京駅で買ったおむすびとお茶を摂り、これを昼食とする。そして13時になるのを待って、駅前から予約済みのレンタカーに乗る。
13時15分、「伊豆高原痛みの専門整体院」に入るなり診察室から男の悲鳴が聞こえてくる。
「痛い、痛い、痛い、ダメ、そこダメ、折れちゃうっ」
「ちょっとストップ、ちょっとストップ、あーっ」
「ダメダメダメ、入った、そこ、ツボ。痛い、ちょっと、そこダメ」
僕と家内は顔を見合わせ、互いに笑いをかみ殺す。9,000ボルトを発する電子ペンを患部に押し当てられているのだ。
岩登りを趣味としていた同級生オーハシシンイチ君によれば、岩壁から墜ちるときには叫び声を発する人と、発しない人に分かれるという。いま治療を受けている患者は前者の典型だろう。ちなみに僕と家内は声は出さない。というか、正確には痛くて声も出ない。
治療を終えると僕の両膝には数十個所の治療痕が紅く残った。まるで拷問から解放された気持ちになって整体院を去る。以降はいつものホテルに入り、温泉に浸かり、夜は先日、ボトルを入れた焼鳥屋にて飲酒活動に従う。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、ミズの炒り煮、納豆、温泉卵、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、茄子とピーマンとパプリカの素揚げと茗荷の味噌汁
昼飯 東京駅で買ったおむすび、JAVA TEA
晩飯 「和居」のあれや、これや、それや、ほかあれこれ、麦焼酎「いいちこシルエット」(オンザロックス)