2022.4.24 (日) 小さな寄席
2016年以来、隠居では毎年、桜の時期に落語会を開いてきた。「私」の場における小さな寄席は多く、落語のみで構成をされる。しかし隠居のそれにはかならず色物が付く。一汁一菜の「一汁」は、汁に飯と香が加わってはじめて完成する。松に鶴、梅に鶯、月に雁。寄席には色物が必須と我々は考えている。
この寄席は2020年、2021年と、新型コロナウイルスと社会との関係により中断を余儀なくされた。それが今日はようよう再開をされた。落語はおなじみ瀧川鯉白。そして今回の色物は奇術の小泉ポロンが務める。
僕は小さな寄席が好きだった。それらは講談の本牧亭や渋谷のジャンジャンで開かれた。無くなる前の本牧亭は畳席だったから、子規、漱石の時代を彷彿させた。ジャンジャンでは片岡鶴八の芸に触れることができた。声色の鶴八はもちろん色物だ。志ん生の禿げ頭が高座でピカリと光るたび「あの頭を毎日、銭湯で磨いているのはオレだ」と誇らしく感じていたという円菊は、定席ではできない噺をした。
小さな寄席が好きだった、とはいえ日曜日は本業が忙しい。隠居のことは長男に任せ、鯉白とポロン先生には、僕は挨拶をするくらいしかできなかった。
夜は町内の総会に会計係として出席をする。そして2021年度の決算報告、および2022年度の予算発表をして承認を得る。
朝飯 焼き鮭、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮を薬味にした納豆、ひじきと梅肉のふりかけを薬味にした冷や奴、めかぶの酢の物、柴漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のサンドイッチ、ミルク番茶
晩飯 トマトとレタスのサラダ、鶏とマカロニのグラタン、パン、TIO PEPE、マドレーヌ、Old Parr(生)